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第17章 追憶の番人『公』
第230話 対決・ウネウネした奴
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――集中。精神を研ぎ澄ませて、ただただ集中する。
「…………」
無言。静寂。呼吸すら許されない。額の汗を拭うこともできない。
狙うはただ一点のみ……!
ギュゥウ……!
俺は右手に持った千枚通しに力を込める。
「悪く思わないでくれ……」
俺は今から殺める相手にそう声をかけ、右手に持った千枚通しを振り下ろす!
狙うは目と目の間――
「ふぅん!」
ブスン――
俺が振り下ろした千枚通しは相手の眉間を貫いた……!
ぐにゅう~
「くそ! 失敗か……」
相手はまだ生きていた。
俺は……一撃で仕留めることができなかった……。
「あの~、ゼロラさん? さっきから何をやってるんですか?」
「ん? マカロンか。何って……見れば分かるだろ?」
俺の様子を伺っていたマカロンが尋ねてきたので、俺は当然のように答えた。
「タコを締めてるんだよ」
「そんな親の仇でも討つような顔しなくても……」
仕方ないだろ。タコを締めるのにはまだ慣れてないんだから。
自然と顔も強張ってしまうんだよ。
「だが一撃で締められなかったとは……。俺もまだまだ半人前だな」
「この人はどこを目指しているのでしょうか……?」
■
タコを一撃で締めることはできなかったが、その後は無事にタコを解体して次の作業に移れた。
丸くへこんだ鉄板に油をひいて熱し、鉄板の温度が上がったところでへこんだところへと出汁に小麦粉を溶かしたものを流し込む。
その後に先程解体したタコを始めとする各種具材を投入し、程よく焼けたところでひっくり返す。
それを何度か繰り返し、全体が程よく丸くカリカリに焼けあがったところでそれらを器に移した。
「――よし! 完成だ!」
「これって何ですか?」
「これは……たこ焼きかい?」
マカロンとリョウが不思議そうに俺が作ったたこ焼きを眺めている。
話によれば、ラルフルの魔力はやはりバルカウス達が奪ったものだったらしい。
ラルフルに魔力を戻すことはできなかったが、代わりにその魔力をマカロンに移すことができた。
俺はそのお祝いとして、自らが作ったたこ焼きを振舞うことにした。
ウォウサカのたこ焼きに出会ってから、密かに練習していた甲斐があったぜ。
「私達の話を聞いてお祝いに御馳走するって言うから見ていれば……」
「まさかゼロラ殿がたこ焼きを作るとは思わなかったよ。しかもタコを締めるところからやるなんて……こんなのシシ兄だってやらないよ」
どこか呆れた顔で俺を見るマカロンとリョウ。
「リョウさん。ゼロラさんの称号に【絆、紡ぎし者】というのがあるのは本当なのですか……?」
「ボクも不安になってきた。これじゃ【絆、紡ぎし者】じゃなくて、【タコ、焼きし者】だよ……」
マカロンものリョウも俺の中にあった【絆、紡ぎし者】という称号に疑心暗鬼になっているようだ。
別に俺はどうでもいいんだがな。なんなら【タコ、焼きし者】でも構わない。
「なんだよ。人が折角作ってやったのに。食べないのか?」
「い、いえ! 食べます!」
「ボクも食べたい!」
どうやら二人とも食べたいらしい。
よかった。無碍にされなくて。
■
「お、おいしいですよ! ゼロラさんがこんなにお料理上手かったなんて!」
「フッ。今はたこ焼きしか作れないがな」
俺が作ったたこ焼きを少しずつ笑顔で口に運ぶマカロン。
俺も思わず笑みがこぼれる。
「ハフッ! ハフッ! あ、熱い!」
「頬張り過ぎだ。リョウ」
こちらはたこ焼きを一気に口に入れて熱がるリョウ。
でも気に入ってくれたのか、どんどん食べてくれる。
「俺も作った甲斐があったぜ」
たこ焼きに舌鼓を打つ二人を見ながら、俺はそう思った。
■
「おいしかったですね、たこ焼き! また食べたいです!」
「うむ。愛する人の手料理というのもいいものだ。……男女が逆な気もするけどね」
二人とも俺が作ったたこ焼きを平らげて満足してくれたようだ。
「ゼロラさんいますか~? あれ? お姉ちゃんとリョウ大神官もいらっしゃったのですね」
「なんだかおいしそうな匂いもするけど、何か食べてたのかしら?」
そんな俺達の元にラルフルとミリアがやって来た。
丁度いい。二人にもたこ焼きを食べてもらおうか――
「あ! それより聞いてくださいよ、ゼロラさん! さっき【王国最強】と呼ばれるフレイムさんに会って来たんですよ! 凄くカッコよかったです!」
「ん? フレイムに会って来たのか」
ラルフルは嬉しそうにフレイムのカッコいいところを語り続ける。
俺のたこ焼きよりもフレイムの方が気になるのか……。悔しい……。
「アタシも一緒にいたんだけど、バクト公爵とドクター・フロストが喧嘩しながらやってきて、色々話す前にお流れになっちゃったのよね」
また喧嘩してたのか、あの二人……。どこまでも仲悪いんだな。
――それにしても、フロストがその場を立ち去ったのはラルフルがいたからだろう。
あいつは理由こそ話さないが、ラルフルとマカロンに後ろめたい思いがある。
だからすぐにラルフル達から離れたのだろう。
だが……バクトはどうしてラルフルとミリアから離れて行ったんだ?
あいつも何かフロストと同じような後ろめたい理由でも持ってるのか?
「なあ。バクトは何でお前達二人から離れて行ったんだ? フロストについてはなんとなく分かるんだが……」
「自分にも分からないです……。自分はフロストさんにもっと話を聞きたかったのですが……」
ラルフルも以前イトーさんの店で話を聞いて、多少の事情は呑み込んでいる。
そのためフロストのことも気になるようだが、バクトの方についてはさらに分からないようだ。
だが、どうにも気になる。
バクトはこれまでラルフルやミリアとも一応は仲良く――と言うより、他の人物と変わらずに尊大な態度をとっていたが、なぜ急に逃げるような真似をしたんだ?
「ちょっとイトーさんのところに行ってくる。あの人なら何か知ってそうだ」
フロストが関わったことでバクトにおかしな動きが出たのだとしたら、早急に対処しておくべきだろう。
俺は一人イトーさんの元に向かうことにした。
「ゼロラさん……。たこ焼きも持っていくんですね……」
いいじゃないか、マカロン。折角作ったんだし。手土産に一つぐらい。
「…………」
無言。静寂。呼吸すら許されない。額の汗を拭うこともできない。
狙うはただ一点のみ……!
ギュゥウ……!
俺は右手に持った千枚通しに力を込める。
「悪く思わないでくれ……」
俺は今から殺める相手にそう声をかけ、右手に持った千枚通しを振り下ろす!
狙うは目と目の間――
「ふぅん!」
ブスン――
俺が振り下ろした千枚通しは相手の眉間を貫いた……!
ぐにゅう~
「くそ! 失敗か……」
相手はまだ生きていた。
俺は……一撃で仕留めることができなかった……。
「あの~、ゼロラさん? さっきから何をやってるんですか?」
「ん? マカロンか。何って……見れば分かるだろ?」
俺の様子を伺っていたマカロンが尋ねてきたので、俺は当然のように答えた。
「タコを締めてるんだよ」
「そんな親の仇でも討つような顔しなくても……」
仕方ないだろ。タコを締めるのにはまだ慣れてないんだから。
自然と顔も強張ってしまうんだよ。
「だが一撃で締められなかったとは……。俺もまだまだ半人前だな」
「この人はどこを目指しているのでしょうか……?」
■
タコを一撃で締めることはできなかったが、その後は無事にタコを解体して次の作業に移れた。
丸くへこんだ鉄板に油をひいて熱し、鉄板の温度が上がったところでへこんだところへと出汁に小麦粉を溶かしたものを流し込む。
その後に先程解体したタコを始めとする各種具材を投入し、程よく焼けたところでひっくり返す。
それを何度か繰り返し、全体が程よく丸くカリカリに焼けあがったところでそれらを器に移した。
「――よし! 完成だ!」
「これって何ですか?」
「これは……たこ焼きかい?」
マカロンとリョウが不思議そうに俺が作ったたこ焼きを眺めている。
話によれば、ラルフルの魔力はやはりバルカウス達が奪ったものだったらしい。
ラルフルに魔力を戻すことはできなかったが、代わりにその魔力をマカロンに移すことができた。
俺はそのお祝いとして、自らが作ったたこ焼きを振舞うことにした。
ウォウサカのたこ焼きに出会ってから、密かに練習していた甲斐があったぜ。
「私達の話を聞いてお祝いに御馳走するって言うから見ていれば……」
「まさかゼロラ殿がたこ焼きを作るとは思わなかったよ。しかもタコを締めるところからやるなんて……こんなのシシ兄だってやらないよ」
どこか呆れた顔で俺を見るマカロンとリョウ。
「リョウさん。ゼロラさんの称号に【絆、紡ぎし者】というのがあるのは本当なのですか……?」
「ボクも不安になってきた。これじゃ【絆、紡ぎし者】じゃなくて、【タコ、焼きし者】だよ……」
マカロンものリョウも俺の中にあった【絆、紡ぎし者】という称号に疑心暗鬼になっているようだ。
別に俺はどうでもいいんだがな。なんなら【タコ、焼きし者】でも構わない。
「なんだよ。人が折角作ってやったのに。食べないのか?」
「い、いえ! 食べます!」
「ボクも食べたい!」
どうやら二人とも食べたいらしい。
よかった。無碍にされなくて。
■
「お、おいしいですよ! ゼロラさんがこんなにお料理上手かったなんて!」
「フッ。今はたこ焼きしか作れないがな」
俺が作ったたこ焼きを少しずつ笑顔で口に運ぶマカロン。
俺も思わず笑みがこぼれる。
「ハフッ! ハフッ! あ、熱い!」
「頬張り過ぎだ。リョウ」
こちらはたこ焼きを一気に口に入れて熱がるリョウ。
でも気に入ってくれたのか、どんどん食べてくれる。
「俺も作った甲斐があったぜ」
たこ焼きに舌鼓を打つ二人を見ながら、俺はそう思った。
■
「おいしかったですね、たこ焼き! また食べたいです!」
「うむ。愛する人の手料理というのもいいものだ。……男女が逆な気もするけどね」
二人とも俺が作ったたこ焼きを平らげて満足してくれたようだ。
「ゼロラさんいますか~? あれ? お姉ちゃんとリョウ大神官もいらっしゃったのですね」
「なんだかおいしそうな匂いもするけど、何か食べてたのかしら?」
そんな俺達の元にラルフルとミリアがやって来た。
丁度いい。二人にもたこ焼きを食べてもらおうか――
「あ! それより聞いてくださいよ、ゼロラさん! さっき【王国最強】と呼ばれるフレイムさんに会って来たんですよ! 凄くカッコよかったです!」
「ん? フレイムに会って来たのか」
ラルフルは嬉しそうにフレイムのカッコいいところを語り続ける。
俺のたこ焼きよりもフレイムの方が気になるのか……。悔しい……。
「アタシも一緒にいたんだけど、バクト公爵とドクター・フロストが喧嘩しながらやってきて、色々話す前にお流れになっちゃったのよね」
また喧嘩してたのか、あの二人……。どこまでも仲悪いんだな。
――それにしても、フロストがその場を立ち去ったのはラルフルがいたからだろう。
あいつは理由こそ話さないが、ラルフルとマカロンに後ろめたい思いがある。
だからすぐにラルフル達から離れたのだろう。
だが……バクトはどうしてラルフルとミリアから離れて行ったんだ?
あいつも何かフロストと同じような後ろめたい理由でも持ってるのか?
「なあ。バクトは何でお前達二人から離れて行ったんだ? フロストについてはなんとなく分かるんだが……」
「自分にも分からないです……。自分はフロストさんにもっと話を聞きたかったのですが……」
ラルフルも以前イトーさんの店で話を聞いて、多少の事情は呑み込んでいる。
そのためフロストのことも気になるようだが、バクトの方についてはさらに分からないようだ。
だが、どうにも気になる。
バクトはこれまでラルフルやミリアとも一応は仲良く――と言うより、他の人物と変わらずに尊大な態度をとっていたが、なぜ急に逃げるような真似をしたんだ?
「ちょっとイトーさんのところに行ってくる。あの人なら何か知ってそうだ」
フロストが関わったことでバクトにおかしな動きが出たのだとしたら、早急に対処しておくべきだろう。
俺は一人イトーさんの元に向かうことにした。
「ゼロラさん……。たこ焼きも持っていくんですね……」
いいじゃないか、マカロン。折角作ったんだし。手土産に一つぐらい。
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