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第一章 転生と計画
第四話 モフモフ、行動する
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「あーもう! さすがにぼくも我慢の限界だよ! いったいいつになったら下界に遊びに行けるの! 爺ちゃんはすぐに遊べるからって言ってたけど、爺ちゃんが仕事で帰った途端、下界のルールを勉強する必要があるって言って放置。終わったから下界に行こうとしたら、流行の生産スキルを身につけてからの方がいいと言って放置。完璧にした後、今度は友達のゴーレムを作ってからと言って放置。そんなにぼくに下界に行って欲しくないの? なんで!? こんなのおかしすぎるよ! さすがに二百年は長過ぎだよ! こうなったら調べ尽くしてやる!」
転生者が転生することになった裏では、様々な思惑や事情が入り乱れていた。その中でも最も重要な立ち位置にいる者こそが、この小さなモフモフである。
そして現在このモフモフは憤慨していた。それもモフモフお手製のゴーレムの目の前で。だから、目の前のゴーレムは創造主のために何が必要かを考えていた。
というのも、隙を見せて相手に攻撃されないように生産スキルを完璧にしたモフモフは、学習機能付きの自律型ゴーレムを作り上げて、またもや攻撃されないように様々な学習をさせていた。これでいつ下界に降りてもゴーレムがいれば大丈夫である。ただし、戦闘機能は皆無であるし三十センチの大きさでは大した脅威にはならないという欠点もある。友達として愛らしさ重視で作ったため、モフモフは大満足であった。
「マスター、ワタシの予想では不正または未解決事案を、マスターが御祖父様の世界神様に報告されるのを恐れているのではないかと愚考いたしマス。まずはこの世界で最重要とされる【霊王】について調べるのがよろしいかと思われマス」
「さすがベガ! じゃあまずは精霊界に向かおう!」
「お供いたしマス」
モフモフは背中の翼を使い飛び、ベガと呼ばれたゴーレムは背中の装甲が開いた場所から出た飛行ユニットで移動を始めた。
モフモフとベガは精霊界への門を潜るとすぐに変化に気づいた。そもそもモフモフは将来のための修業も兼ねて【アストライア】という世界に来たわけだから、勉強などしなくても世界のこともルールも知っていた。ただ郷に入っては郷に従うものだと思い、最初の内は我慢をしていたのだ。
だからこそ、精霊界の異変にもすぐに気づけた。そしてベガはモフモフのサポートをしてもらうためにデータや知識を与え、周囲の微妙な変化にも対応できるように探知機能を強化した仕様であるために気づけたのである。
「あの森の向こう側だけ魔力のバランスがおかしいね。行ってみよう!」
「ハイ」
「もういいかげんやめろよ! 弱いくせにネチネチと! いい加減怒るぞ!」
「なーに、すぐに終わるから待ておれ。そのような不思議な体をしているのだから皆の不安もわかるであろう? 我らもそのような醜く気味の悪い体になってしまうかと思うと気が気ではない。だからこそ、こうして隔離して観戦しないよう配慮しているのだ。其方たちが我慢するだけで他の多くの者たちの安心が得られるのならば、長老として最良の方法を取るだけだ」
「何が長老か! 弱いせいでいつまで経っても精霊獣に変化出来ないだけの年寄りだろう! 人間と契約していた時にもお前みたいなヤツが山ほどいたが、何て言われていたか分かるか? 老害だとよ! 今のお前にはピッタリな言葉だな! 『霊王』様が復活なさっても俺の方が先に星霊になってしまうかもな!」
「言わせておけば……この邪精霊めが! 喰らえッ」
長髪の青年の姿をした老害と呼ばれた精霊が手元にある紫色の石に力を込めると、対峙していた精霊たちが一様に苦しみだした。
「グッ……ウッ…………ウゥゥゥ…………」
「はっはっはっはぁぁぁぁ! 愉快! 愉快!! 死ぬまで苦しませてやーー「何してるの?」るーー……えっ? 誰?」
モフモフの突然の乱入により力が解除され、苦しんでいた精霊たちは苦しみから解放された。
「ねぇ、聞いてる? 何してるの?」
「お前こそ聞いているのか? この私が誰かと聞いているのだからさっさと答えないか!」
「ぼく? 見て分かんない? 名前はアポロって言うんだけど」
「ーーなっ! 世界神様の孫と同じ名前だと……! ……そうか、そうか。なるほどな。小僧、憧れもすぎると不敬に当たることを覚えておいた方が良いぞ。今回一つ勉強になったな。さぁ分かったらもう行け!」
長老は自問自答の結果、世界神の名前を騙る霊獣の類いだと判断し追い払い出した。その追い払い方もシッシッと、まるで猫でも追い払うかのようであった。
「あっそ。じゃあ爺ちゃんに連絡するね。せっかく事情聞いて穏便に済ませてあげようと思ったのに。ただでさえ機嫌が悪いのに、こんなに可愛い子たちに酷いことをするなんて……もう怒ったからね!」
「はぁ……。お前が怒ってジジイとやらに連絡するのは構わんから、さっさとどこかへ行けと言っておるだろう! ったく、目障りなキメラめ!」
「キメラじゃない!」
「兎の耳に狐の尻尾に鳥の翼、しかも二足歩行ときた。これでキメラじゃない方がおかしかろう。……そう言えば、創造神様が仰っていたキメラとはお前のことか。この私自らが討伐してやろうか?」
キメラと言われたことが余程ショックだったモフモフは、耳で顔を隠してしまっていた。
それを見た長老はさらに気を良くし、再び捲し立て始めた。
「おや? おやおや、ジジイに連絡を取るのではなかったか? んっ? ぼくがキメラでごめんなさーいって。これからとーっても強い精霊王に討伐されますが、どうか心配しないでくださーいってな!」
「うぅぅぅ……」
「あれれー? 泣いたの? 泣いたのぉぉぉっつ!」
長老が調子に乗ってモフモフをからかいだした瞬間、大きな前足によるビンタが長老の左頬にヒットした。同時に紫色の石も吹っ飛び、モフモフが可愛いと言っていた子たちが確保した。
「やっと回復したぜ、クソ野郎がっ! 俺たちのことを助けてくれて、さらに可愛いって言ってくれた子をいじめるなんて俺たちが許さねえからな! こそこそ隠れて見ているお前らもな! 身も心も浄化されろ! 《雷槍煉獄》」
一際大きな獅子の形をした精霊が魔法の名前を発した瞬間、獅子の周囲には数え切れないほどの槍が出現した。それらの槍はモフモフをいじめていた長老に向かって一直線に飛んでいく。
長老もただでやられるつもりはないとでも言うかのように、ひたすら回避行動を取っていた。
だが……。
「逃がすわけねぇだろが、バーカ!」
獅子の言葉が負け惜しみではなく本当のことだと気づいた時には、前後左右上下から次々と躱すことなど許してもらえないほど、連続して槍に貫かれていた。
「や……やめ……やめて……」
さすがは精霊王である。魔法攻撃に対する耐性が高いせいですぐに死ぬことなく、辛うじて声を出すことくらいは行動可能にしていた。
「残念ながら、心を綺麗にするまでは止められないんだな。俺は怒るぞって言ったぞ? 俺たちが大人しくしていたのは、【霊王】様が復活したらすぐに星霊になればいいからというのと、遠巻きに見られている分には構わないと思っていたからだ。それなのに、調子に乗ってちょっかいをかけてきた上、世界神様の御孫様に酷いことを言うなんてな。そもそもこの世界に創造神はいないし、いたとしたらそいつは創造神の名を僭称しているだけの偽物だろうよ。なんてったって世界神様が最初に創った世界がこの世界なんだからな。世界神様こそが創造神様ってことだろうが!」
「詳しいね」
「暇すぎて歴史書を読み込んだからな!」
長老にいじめられて落ち込んでいたモフモフが獅子に近づき話し掛けると、照れを隠すように顔を逸らしながらモフモフの言葉に答えた。
「ぼくはアポロっていうの、よろしくね。こっちは友達のベガだよ」
「ベガと申しマス。よろしくお願いしマス」
「俺は雷を司る精霊獣のレグルって言うんだ。よろしくな! 他の精霊獣ともあいさつさせてやりたいが、まだ石の効果で本調子じゃないんだ。悪いな」
「ううん、悪くないよ。まずは元気になってもらいたいもん。それと聞きたいことがあるんだけど、【霊王】って今いないの? どこに行ったの?」
モフモフはようやくここに来た目的を達成するための行動が起こせると喜んでいた。そして衝撃の事実を知ることになる。
「【霊王】様は封印されてから、もう千年は超えているんじゃないか。精霊界にある歴史書をひっくり返して読んだところによると、【霊王】様の住処の霊峰含む土地と守護を担う人間が欲しくて、周辺国を巻き込んで聖戦を起こしたらしい。討伐対象の魔王は【霊王】様で、守護を担っているものたちを魔王の配下として捕らえては奴隷にしていったそうだ」
「酷い……」
「そうだな。さらに悲劇は続く、その奴隷にされたものたちは精霊との親和性が高いダークエルフたちだった。責任感が強いダークエルフたちは、奴隷となっても侵略者に従うことはせず、利用されないように自らの精霊を逃がし、奴隷の首輪の爆破機能を利用して自爆攻撃を起こしたりと悲劇が続いた。さらに、精霊たちが無理矢理精霊石に変えられたりしたものだから、それまで黙っていた【霊王】様がついに激怒した。侵略を主導した二ヶ国を中心に天災を起こしたり、直接乗り込み破壊したりと、このままでは世界が壊れるだろうというところに、管理女神が降臨し【霊王】様を封印してしまった。
俺たちからすれば、欲をかいた人間の自業自得なんだから封印なんてする必要はなかったんだ。【霊王】様は激怒していても攻撃する国を選ぶ余裕はあったんだからな。
その後、神託を下しダークエルフを解放し、人間の過ちを世界中に知らせた。主導した二ヶ国は滅亡し、【霊王】様はあれから千年以上が経った今でも封印されたままだ。さらに、二ヶ国の跡地には新しい国が興り、その王族は霊峰侵略を実行した当時の二ヶ国の国王の一族だ」
まさかの事実であった。
転生者が転生することになった裏では、様々な思惑や事情が入り乱れていた。その中でも最も重要な立ち位置にいる者こそが、この小さなモフモフである。
そして現在このモフモフは憤慨していた。それもモフモフお手製のゴーレムの目の前で。だから、目の前のゴーレムは創造主のために何が必要かを考えていた。
というのも、隙を見せて相手に攻撃されないように生産スキルを完璧にしたモフモフは、学習機能付きの自律型ゴーレムを作り上げて、またもや攻撃されないように様々な学習をさせていた。これでいつ下界に降りてもゴーレムがいれば大丈夫である。ただし、戦闘機能は皆無であるし三十センチの大きさでは大した脅威にはならないという欠点もある。友達として愛らしさ重視で作ったため、モフモフは大満足であった。
「マスター、ワタシの予想では不正または未解決事案を、マスターが御祖父様の世界神様に報告されるのを恐れているのではないかと愚考いたしマス。まずはこの世界で最重要とされる【霊王】について調べるのがよろしいかと思われマス」
「さすがベガ! じゃあまずは精霊界に向かおう!」
「お供いたしマス」
モフモフは背中の翼を使い飛び、ベガと呼ばれたゴーレムは背中の装甲が開いた場所から出た飛行ユニットで移動を始めた。
モフモフとベガは精霊界への門を潜るとすぐに変化に気づいた。そもそもモフモフは将来のための修業も兼ねて【アストライア】という世界に来たわけだから、勉強などしなくても世界のこともルールも知っていた。ただ郷に入っては郷に従うものだと思い、最初の内は我慢をしていたのだ。
だからこそ、精霊界の異変にもすぐに気づけた。そしてベガはモフモフのサポートをしてもらうためにデータや知識を与え、周囲の微妙な変化にも対応できるように探知機能を強化した仕様であるために気づけたのである。
「あの森の向こう側だけ魔力のバランスがおかしいね。行ってみよう!」
「ハイ」
「もういいかげんやめろよ! 弱いくせにネチネチと! いい加減怒るぞ!」
「なーに、すぐに終わるから待ておれ。そのような不思議な体をしているのだから皆の不安もわかるであろう? 我らもそのような醜く気味の悪い体になってしまうかと思うと気が気ではない。だからこそ、こうして隔離して観戦しないよう配慮しているのだ。其方たちが我慢するだけで他の多くの者たちの安心が得られるのならば、長老として最良の方法を取るだけだ」
「何が長老か! 弱いせいでいつまで経っても精霊獣に変化出来ないだけの年寄りだろう! 人間と契約していた時にもお前みたいなヤツが山ほどいたが、何て言われていたか分かるか? 老害だとよ! 今のお前にはピッタリな言葉だな! 『霊王』様が復活なさっても俺の方が先に星霊になってしまうかもな!」
「言わせておけば……この邪精霊めが! 喰らえッ」
長髪の青年の姿をした老害と呼ばれた精霊が手元にある紫色の石に力を込めると、対峙していた精霊たちが一様に苦しみだした。
「グッ……ウッ…………ウゥゥゥ…………」
「はっはっはっはぁぁぁぁ! 愉快! 愉快!! 死ぬまで苦しませてやーー「何してるの?」るーー……えっ? 誰?」
モフモフの突然の乱入により力が解除され、苦しんでいた精霊たちは苦しみから解放された。
「ねぇ、聞いてる? 何してるの?」
「お前こそ聞いているのか? この私が誰かと聞いているのだからさっさと答えないか!」
「ぼく? 見て分かんない? 名前はアポロって言うんだけど」
「ーーなっ! 世界神様の孫と同じ名前だと……! ……そうか、そうか。なるほどな。小僧、憧れもすぎると不敬に当たることを覚えておいた方が良いぞ。今回一つ勉強になったな。さぁ分かったらもう行け!」
長老は自問自答の結果、世界神の名前を騙る霊獣の類いだと判断し追い払い出した。その追い払い方もシッシッと、まるで猫でも追い払うかのようであった。
「あっそ。じゃあ爺ちゃんに連絡するね。せっかく事情聞いて穏便に済ませてあげようと思ったのに。ただでさえ機嫌が悪いのに、こんなに可愛い子たちに酷いことをするなんて……もう怒ったからね!」
「はぁ……。お前が怒ってジジイとやらに連絡するのは構わんから、さっさとどこかへ行けと言っておるだろう! ったく、目障りなキメラめ!」
「キメラじゃない!」
「兎の耳に狐の尻尾に鳥の翼、しかも二足歩行ときた。これでキメラじゃない方がおかしかろう。……そう言えば、創造神様が仰っていたキメラとはお前のことか。この私自らが討伐してやろうか?」
キメラと言われたことが余程ショックだったモフモフは、耳で顔を隠してしまっていた。
それを見た長老はさらに気を良くし、再び捲し立て始めた。
「おや? おやおや、ジジイに連絡を取るのではなかったか? んっ? ぼくがキメラでごめんなさーいって。これからとーっても強い精霊王に討伐されますが、どうか心配しないでくださーいってな!」
「うぅぅぅ……」
「あれれー? 泣いたの? 泣いたのぉぉぉっつ!」
長老が調子に乗ってモフモフをからかいだした瞬間、大きな前足によるビンタが長老の左頬にヒットした。同時に紫色の石も吹っ飛び、モフモフが可愛いと言っていた子たちが確保した。
「やっと回復したぜ、クソ野郎がっ! 俺たちのことを助けてくれて、さらに可愛いって言ってくれた子をいじめるなんて俺たちが許さねえからな! こそこそ隠れて見ているお前らもな! 身も心も浄化されろ! 《雷槍煉獄》」
一際大きな獅子の形をした精霊が魔法の名前を発した瞬間、獅子の周囲には数え切れないほどの槍が出現した。それらの槍はモフモフをいじめていた長老に向かって一直線に飛んでいく。
長老もただでやられるつもりはないとでも言うかのように、ひたすら回避行動を取っていた。
だが……。
「逃がすわけねぇだろが、バーカ!」
獅子の言葉が負け惜しみではなく本当のことだと気づいた時には、前後左右上下から次々と躱すことなど許してもらえないほど、連続して槍に貫かれていた。
「や……やめ……やめて……」
さすがは精霊王である。魔法攻撃に対する耐性が高いせいですぐに死ぬことなく、辛うじて声を出すことくらいは行動可能にしていた。
「残念ながら、心を綺麗にするまでは止められないんだな。俺は怒るぞって言ったぞ? 俺たちが大人しくしていたのは、【霊王】様が復活したらすぐに星霊になればいいからというのと、遠巻きに見られている分には構わないと思っていたからだ。それなのに、調子に乗ってちょっかいをかけてきた上、世界神様の御孫様に酷いことを言うなんてな。そもそもこの世界に創造神はいないし、いたとしたらそいつは創造神の名を僭称しているだけの偽物だろうよ。なんてったって世界神様が最初に創った世界がこの世界なんだからな。世界神様こそが創造神様ってことだろうが!」
「詳しいね」
「暇すぎて歴史書を読み込んだからな!」
長老にいじめられて落ち込んでいたモフモフが獅子に近づき話し掛けると、照れを隠すように顔を逸らしながらモフモフの言葉に答えた。
「ぼくはアポロっていうの、よろしくね。こっちは友達のベガだよ」
「ベガと申しマス。よろしくお願いしマス」
「俺は雷を司る精霊獣のレグルって言うんだ。よろしくな! 他の精霊獣ともあいさつさせてやりたいが、まだ石の効果で本調子じゃないんだ。悪いな」
「ううん、悪くないよ。まずは元気になってもらいたいもん。それと聞きたいことがあるんだけど、【霊王】って今いないの? どこに行ったの?」
モフモフはようやくここに来た目的を達成するための行動が起こせると喜んでいた。そして衝撃の事実を知ることになる。
「【霊王】様は封印されてから、もう千年は超えているんじゃないか。精霊界にある歴史書をひっくり返して読んだところによると、【霊王】様の住処の霊峰含む土地と守護を担う人間が欲しくて、周辺国を巻き込んで聖戦を起こしたらしい。討伐対象の魔王は【霊王】様で、守護を担っているものたちを魔王の配下として捕らえては奴隷にしていったそうだ」
「酷い……」
「そうだな。さらに悲劇は続く、その奴隷にされたものたちは精霊との親和性が高いダークエルフたちだった。責任感が強いダークエルフたちは、奴隷となっても侵略者に従うことはせず、利用されないように自らの精霊を逃がし、奴隷の首輪の爆破機能を利用して自爆攻撃を起こしたりと悲劇が続いた。さらに、精霊たちが無理矢理精霊石に変えられたりしたものだから、それまで黙っていた【霊王】様がついに激怒した。侵略を主導した二ヶ国を中心に天災を起こしたり、直接乗り込み破壊したりと、このままでは世界が壊れるだろうというところに、管理女神が降臨し【霊王】様を封印してしまった。
俺たちからすれば、欲をかいた人間の自業自得なんだから封印なんてする必要はなかったんだ。【霊王】様は激怒していても攻撃する国を選ぶ余裕はあったんだからな。
その後、神託を下しダークエルフを解放し、人間の過ちを世界中に知らせた。主導した二ヶ国は滅亡し、【霊王】様はあれから千年以上が経った今でも封印されたままだ。さらに、二ヶ国の跡地には新しい国が興り、その王族は霊峰侵略を実行した当時の二ヶ国の国王の一族だ」
まさかの事実であった。
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