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「本当は直接案内したいところなんですが、私はこのまま帰還報告へ行かないといけないので、あるに案内してもらってください」
「わかった」
「では行きましょうか」
表に隊舎があり、裏には広い訓練場があるらしい。
「一時的ではありますが、こちらを使ってください」
そう言って案内されたのは十五畳ほどの広い部屋。クローゼットやベッドなんかはすでに備えられていて、正直私なんかにはもったいないレベルだ。でももらえるものはもらっておく主義。
「洗面台と風呂場は奥にあるので、好きに使ってもらって構いません」
風呂場とな!? 元日本に暮らす者としてこれは逃せない!
「紅羽一緒に入ろうね~」
「羽毛が濡れちゃうじゃない・・・」
「でもお風呂って美容にいいらしいよ」
「入るわ! 」
鳥業界にも美鳥? みたいなのがあるのかな。
「明かりはこれを使ってください」
「ランタン? 」
渡されたのは日本でもよく見た形のランタン。どうやら前世でいうライトのような物はなく、日が暮れてからはランタンを持ち歩いたり、枕元においたりするらしい。さすがに仕組みは前世とは違っていて、マッチで火をつけなければいけない。
「他に何か必要なものがあれば、いつでもお申し付けください」
「わかった」
アルシュさんが出ていったのを確認して、ぼふんとベッドにダイブした。十歳の体だからこそできることだ。
「あー、疲れた」
その時、突然目の前が光り輝き、見たことのある人影が現れた。
「えっ!? 」
ガバっといきなり抱きつかれ、思わずよろける。
「ちょっとシエル! なんでずっと呼んでくれないのよぉぉ! 」
「ティリアネ!? 」
光り輝く髪は初めて見た時のまんまだ。
「ごめんごめん、忙しかったの」
「なら許すわ・・・」
ぷうっとむくれるティリアネを前に、ただ忘れていただけとは、とてもではないが言えない。
「ティリアネの方からも来れたんなら、いつでも来てくれて良かったのに」
「そうしたいけど、頻繁に世界に干渉すると私の存在値が世界に影響しちゃうのよ」
ティリアネの顔つきが少し真剣になった。コロコロと変わる表情が凪いで、美しい神々しさが漏れ出ている。
「存在値? 」
「ええ、いわゆるこの世界での存在感のようなものよ。強大な力を持っているものほどその存在値は大きいわ。存在値の大きいものが消えたり誕生したりすると、世界に影響を及ぼすレベルの大きな力が動くの。だから各世界にはそれを調節するシステムがあるわ。それこそ私ほどの存在が何度も突然消えたり現れたりすると、そのシステムにバグが起きてしまうのよ」
「いずれそのバグが世界を滅ぼすことになる、ってことか」
「ええ、だから今もできるだけ世界を刺激しないように存在値を薄くしているの」
「神様も大変なんだね」
「ほんと! 毎日終わらない書類仕事にトラブルのダブルコンボよ! 勘弁してほしいわ! 」
課題に追われたテスト前の高校生かよ。一瞬にして女神モードは引っ込んだようだ。
「この前もようやく提出できたと思ったら、ミスで帰ってくるし・・・」
ぐちぐちというティリアネ。神々というのも難儀なご職業だ。
「わかった」
「では行きましょうか」
表に隊舎があり、裏には広い訓練場があるらしい。
「一時的ではありますが、こちらを使ってください」
そう言って案内されたのは十五畳ほどの広い部屋。クローゼットやベッドなんかはすでに備えられていて、正直私なんかにはもったいないレベルだ。でももらえるものはもらっておく主義。
「洗面台と風呂場は奥にあるので、好きに使ってもらって構いません」
風呂場とな!? 元日本に暮らす者としてこれは逃せない!
「紅羽一緒に入ろうね~」
「羽毛が濡れちゃうじゃない・・・」
「でもお風呂って美容にいいらしいよ」
「入るわ! 」
鳥業界にも美鳥? みたいなのがあるのかな。
「明かりはこれを使ってください」
「ランタン? 」
渡されたのは日本でもよく見た形のランタン。どうやら前世でいうライトのような物はなく、日が暮れてからはランタンを持ち歩いたり、枕元においたりするらしい。さすがに仕組みは前世とは違っていて、マッチで火をつけなければいけない。
「他に何か必要なものがあれば、いつでもお申し付けください」
「わかった」
アルシュさんが出ていったのを確認して、ぼふんとベッドにダイブした。十歳の体だからこそできることだ。
「あー、疲れた」
その時、突然目の前が光り輝き、見たことのある人影が現れた。
「えっ!? 」
ガバっといきなり抱きつかれ、思わずよろける。
「ちょっとシエル! なんでずっと呼んでくれないのよぉぉ! 」
「ティリアネ!? 」
光り輝く髪は初めて見た時のまんまだ。
「ごめんごめん、忙しかったの」
「なら許すわ・・・」
ぷうっとむくれるティリアネを前に、ただ忘れていただけとは、とてもではないが言えない。
「ティリアネの方からも来れたんなら、いつでも来てくれて良かったのに」
「そうしたいけど、頻繁に世界に干渉すると私の存在値が世界に影響しちゃうのよ」
ティリアネの顔つきが少し真剣になった。コロコロと変わる表情が凪いで、美しい神々しさが漏れ出ている。
「存在値? 」
「ええ、いわゆるこの世界での存在感のようなものよ。強大な力を持っているものほどその存在値は大きいわ。存在値の大きいものが消えたり誕生したりすると、世界に影響を及ぼすレベルの大きな力が動くの。だから各世界にはそれを調節するシステムがあるわ。それこそ私ほどの存在が何度も突然消えたり現れたりすると、そのシステムにバグが起きてしまうのよ」
「いずれそのバグが世界を滅ぼすことになる、ってことか」
「ええ、だから今もできるだけ世界を刺激しないように存在値を薄くしているの」
「神様も大変なんだね」
「ほんと! 毎日終わらない書類仕事にトラブルのダブルコンボよ! 勘弁してほしいわ! 」
課題に追われたテスト前の高校生かよ。一瞬にして女神モードは引っ込んだようだ。
「この前もようやく提出できたと思ったら、ミスで帰ってくるし・・・」
ぐちぐちというティリアネ。神々というのも難儀なご職業だ。
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