4 / 79
4
しおりを挟む
ティリアネ遅いな・・・。
ボーッとしていると、知らず知らずのうちに、手遊びを始めていた自分に気付いた。
「こういうのは全部覚えてるのに」
やっぱり不思議だ。
使っていた言葉も、通っていた学校も、弟の名前も、友達の名前も、全部思い出せるのに、自分の名前だけは、思い出そうとすればするほど、わからなくなるのだ。
正直、前世も来世も信じていなかった私が、あんなことを説明されてよく呑み込めたなと、今も思う。
めちゃくちゃチートになりそうだけど、できれば目立たずに生きたいな。これで王女生まれとかだったら、マジでティリアネ恨むよ?
しばらく勝手に想像を広げていた私の前に、再び光が現れた。今度は二人分。
「遅くなってごめんなさいね! 急いで申請書を受理してもらってきたわ! 」
それって、勢いで上に押し通してきたんじゃ・・・。
「それと、こっちはウィンクルム! 世界間連絡管理神よ! 」
「世界間連絡管理神・・・」
「初めまして。シエルだっけ? 僕が君をティリアネの世界に送るね」
時空管理神のクロノス様もそうだったけど、全員が全員、ティリアネみたいに世界を管理している訳じゃないんだ。
「もう話は一通り済んだっぽいし、さっさと行っちゃおうか」
「あら、そんなに急がなくてもいいじゃない! 」
「僕まだ明日提出の資料できてないし、今こうしてしている間にも、机に新しい書類が積まれているんだよ・・・。なんかさっき、トラブルが起きたみたいな、めんどくさい報告来上がってたし・・・」
なんというか・・・、人間の会社みたいというか・・・。神様って、神社でお賽銭投げてもらってるの見てるだけって感じだったんだけど・・・、あれだね。
楽な仕事じゃないんだね、神様も。
「ごめんね、こんなやつで! でも腕は確かだから心配ないわよ。安心してちょうだい! 」
ティリアネと同じ色彩の髪と目をしているものの、パーカーというカジュアルな服装のせいで、ティリアネほどの荘厳さは感じれない。
「念のためもう一度だけ聞くけど、説明は全部終わったよね? シエルも、他に聞きたいことがあったりしたら、今のうちだよ」
「じゃあ一つだけ。ティリアネ」
「なにかしら? 」
「また会える? 」
せっかくできた友達なのに、これで最後なんて悲しすぎるから。
「・・・ええ! もちろんよ! シエルは私と深い繋がりがあるから、思念を送ってくれたらいつでも招待できるわ! 」
ティリアネは目を見開いたあと、突然バッと飛び込んできた。
「わかった。ありがとう」
「楽しみにしてるわ! 」
そんな中、ぎゅっと私に抱き付いたままのティリアネに、半ば空気と化していたウィンクルム様が声をかける。
「感動シーンをぶち壊して悪いけど、それ以上話がないなら、そろそろ送ってもいい? 」
「全く、せっかちね! ふぅ・・・じゃあね、シエル」
「うん」
「じゃあ行くね」
そう言ってウィンクルム様が指を鳴らした途端、私の足元が光りだして、体が浮いた。
おお・・・! なんかかっこいい。
すると、いつの間にか透明な膜に回りを覆われていて、底から水が湧き出始める。細かいことはわからないけど、ただの水である訳がなく、触れたところから体が粒子になって溶け出している。
自然と恐れは感じない。
とうとう水が胸の辺りまで来た。
「バイバイ、ティリアネ。またね」
振り上げた手は、肘から溶けていく。次第に口、鼻と、溺れるような感覚と共に水が登ってきた。
静かに目を閉じる。水位が目の位置を越したのがわかった。溶けた部分の感覚はないものの、意識ははっきりしている。
とうとう水が全身を覆った瞬間、私の意識は消えた。
***
シエルが完全に溶けて膜の中が細粒子保護水で一杯になると、水球は目の前でパッとその場から消えた。
と同時に、第三時空第二百二十宇宙エーレスの管理神であるティリアネは、自身の管理域に異質なものが入ったのを感じ取った。
「無事着いたみたいね! 」
「ならよかった」
通常、転生時には時空の帯が転生先の世界まで運ぶのだが、シエルは直接界渡りしなくちゃいけないため、その時の衝撃で魂が割れてしまわないよう、保護水を使わないといけなかったのだ。
「いつの間に指パッチンなんてできるようになったのよ! 」
「さあ? ここ百年は直接力を使うことなんてなかったからね~。でもあのシエルって子・・・━━でしょ? 」
「そうよ、それがなにか? 私の大事な友達よ。手を出したら容赦しないわ」
突然ティリアネの雰囲気が変わり、シエルがいたときとは打って変わったような、底冷えする視線がウィンクルムへ向けられる。とっくに慣れたウィンクルムは、相変わらず飄々としたままだ。
「まあまあ、手を出すつもりなんてないよ。ただ『第三時空神で一番の非情者』のおまえが、シエルの前ではあんなに猫を被るのが面白くて、ね」
「うるさいわね」
「ちなみにあのシエルって名前も、君が名付け親だったりして? 」
「そうとも言えるわね。最終的にはシエルが自分で選んだけど、候補を出したのは私だから」
「ふーん。・・・いい名前だね」
「もちろんよ」
古神語で「悠久を生き抜く者」。
「これからどうなるんだろうね? 」
悠然と、ウィンクルムが微笑んだとき、
『おいウィンクルム、いつまでそこにいる。さっさと帰ってこい、さっきから、おまえ当ての緊急報告が上がりまくってるぞ』
突然降ってきた声に、名指しされたウィンクルムが慌て出す。
「ヤバッ! 珍しくクロノスがお怒りだ・・・」
本人は知らないものの、つい先日発表された「怒らせてはいけない神ランキング《最新版》」で、クロノスは見事第四位にランクインしている。そんなやつの逆鱗をわざわざ逆撫でしたくはない。
「ねえ、一緒に帰ってくれない? 」
「いいけど、その後は知らないわ」
「ねえ~、そんな冷たくせずに、ね? お願い、せめてサボってた訳じゃないことぐらいは言ってくれ! 」
「・・・今度メーレンで奢ってくれるなら」
「わかった! ありがとう! 」
「じゃあよろしくね」
「任せて! メーレンだよね? あとで住所送っといてくれる? って、メーレン? メーレン、メーレン、どこかで聞いたような・・・。あ! メーレンってあの超高級レストランじゃん! そこを奢れってこと!? 」
「そうに決まってるでしょ」
「俺の財布~・・・」
話ながら、二柱の姿が徐々に消え始める。
「神々は見守っているわよ、シエル」
そう言い残して。
***
「なんか小さい・・・? 」
ボーッとしていると、知らず知らずのうちに、手遊びを始めていた自分に気付いた。
「こういうのは全部覚えてるのに」
やっぱり不思議だ。
使っていた言葉も、通っていた学校も、弟の名前も、友達の名前も、全部思い出せるのに、自分の名前だけは、思い出そうとすればするほど、わからなくなるのだ。
正直、前世も来世も信じていなかった私が、あんなことを説明されてよく呑み込めたなと、今も思う。
めちゃくちゃチートになりそうだけど、できれば目立たずに生きたいな。これで王女生まれとかだったら、マジでティリアネ恨むよ?
しばらく勝手に想像を広げていた私の前に、再び光が現れた。今度は二人分。
「遅くなってごめんなさいね! 急いで申請書を受理してもらってきたわ! 」
それって、勢いで上に押し通してきたんじゃ・・・。
「それと、こっちはウィンクルム! 世界間連絡管理神よ! 」
「世界間連絡管理神・・・」
「初めまして。シエルだっけ? 僕が君をティリアネの世界に送るね」
時空管理神のクロノス様もそうだったけど、全員が全員、ティリアネみたいに世界を管理している訳じゃないんだ。
「もう話は一通り済んだっぽいし、さっさと行っちゃおうか」
「あら、そんなに急がなくてもいいじゃない! 」
「僕まだ明日提出の資料できてないし、今こうしてしている間にも、机に新しい書類が積まれているんだよ・・・。なんかさっき、トラブルが起きたみたいな、めんどくさい報告来上がってたし・・・」
なんというか・・・、人間の会社みたいというか・・・。神様って、神社でお賽銭投げてもらってるの見てるだけって感じだったんだけど・・・、あれだね。
楽な仕事じゃないんだね、神様も。
「ごめんね、こんなやつで! でも腕は確かだから心配ないわよ。安心してちょうだい! 」
ティリアネと同じ色彩の髪と目をしているものの、パーカーというカジュアルな服装のせいで、ティリアネほどの荘厳さは感じれない。
「念のためもう一度だけ聞くけど、説明は全部終わったよね? シエルも、他に聞きたいことがあったりしたら、今のうちだよ」
「じゃあ一つだけ。ティリアネ」
「なにかしら? 」
「また会える? 」
せっかくできた友達なのに、これで最後なんて悲しすぎるから。
「・・・ええ! もちろんよ! シエルは私と深い繋がりがあるから、思念を送ってくれたらいつでも招待できるわ! 」
ティリアネは目を見開いたあと、突然バッと飛び込んできた。
「わかった。ありがとう」
「楽しみにしてるわ! 」
そんな中、ぎゅっと私に抱き付いたままのティリアネに、半ば空気と化していたウィンクルム様が声をかける。
「感動シーンをぶち壊して悪いけど、それ以上話がないなら、そろそろ送ってもいい? 」
「全く、せっかちね! ふぅ・・・じゃあね、シエル」
「うん」
「じゃあ行くね」
そう言ってウィンクルム様が指を鳴らした途端、私の足元が光りだして、体が浮いた。
おお・・・! なんかかっこいい。
すると、いつの間にか透明な膜に回りを覆われていて、底から水が湧き出始める。細かいことはわからないけど、ただの水である訳がなく、触れたところから体が粒子になって溶け出している。
自然と恐れは感じない。
とうとう水が胸の辺りまで来た。
「バイバイ、ティリアネ。またね」
振り上げた手は、肘から溶けていく。次第に口、鼻と、溺れるような感覚と共に水が登ってきた。
静かに目を閉じる。水位が目の位置を越したのがわかった。溶けた部分の感覚はないものの、意識ははっきりしている。
とうとう水が全身を覆った瞬間、私の意識は消えた。
***
シエルが完全に溶けて膜の中が細粒子保護水で一杯になると、水球は目の前でパッとその場から消えた。
と同時に、第三時空第二百二十宇宙エーレスの管理神であるティリアネは、自身の管理域に異質なものが入ったのを感じ取った。
「無事着いたみたいね! 」
「ならよかった」
通常、転生時には時空の帯が転生先の世界まで運ぶのだが、シエルは直接界渡りしなくちゃいけないため、その時の衝撃で魂が割れてしまわないよう、保護水を使わないといけなかったのだ。
「いつの間に指パッチンなんてできるようになったのよ! 」
「さあ? ここ百年は直接力を使うことなんてなかったからね~。でもあのシエルって子・・・━━でしょ? 」
「そうよ、それがなにか? 私の大事な友達よ。手を出したら容赦しないわ」
突然ティリアネの雰囲気が変わり、シエルがいたときとは打って変わったような、底冷えする視線がウィンクルムへ向けられる。とっくに慣れたウィンクルムは、相変わらず飄々としたままだ。
「まあまあ、手を出すつもりなんてないよ。ただ『第三時空神で一番の非情者』のおまえが、シエルの前ではあんなに猫を被るのが面白くて、ね」
「うるさいわね」
「ちなみにあのシエルって名前も、君が名付け親だったりして? 」
「そうとも言えるわね。最終的にはシエルが自分で選んだけど、候補を出したのは私だから」
「ふーん。・・・いい名前だね」
「もちろんよ」
古神語で「悠久を生き抜く者」。
「これからどうなるんだろうね? 」
悠然と、ウィンクルムが微笑んだとき、
『おいウィンクルム、いつまでそこにいる。さっさと帰ってこい、さっきから、おまえ当ての緊急報告が上がりまくってるぞ』
突然降ってきた声に、名指しされたウィンクルムが慌て出す。
「ヤバッ! 珍しくクロノスがお怒りだ・・・」
本人は知らないものの、つい先日発表された「怒らせてはいけない神ランキング《最新版》」で、クロノスは見事第四位にランクインしている。そんなやつの逆鱗をわざわざ逆撫でしたくはない。
「ねえ、一緒に帰ってくれない? 」
「いいけど、その後は知らないわ」
「ねえ~、そんな冷たくせずに、ね? お願い、せめてサボってた訳じゃないことぐらいは言ってくれ! 」
「・・・今度メーレンで奢ってくれるなら」
「わかった! ありがとう! 」
「じゃあよろしくね」
「任せて! メーレンだよね? あとで住所送っといてくれる? って、メーレン? メーレン、メーレン、どこかで聞いたような・・・。あ! メーレンってあの超高級レストランじゃん! そこを奢れってこと!? 」
「そうに決まってるでしょ」
「俺の財布~・・・」
話ながら、二柱の姿が徐々に消え始める。
「神々は見守っているわよ、シエル」
そう言い残して。
***
「なんか小さい・・・? 」
401
お気に入りに追加
634
あなたにおすすめの小説

転生幼女は幸せを得る。
泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

転生したら使用人の扱いでした~冷たい家族に背を向け、魔法で未来を切り拓く~
沙羅杏樹
恋愛
前世の記憶がある16歳のエリーナ・レイヴンは、貴族の家に生まれながら、家族から冷遇され使用人同然の扱いを受けて育った。しかし、彼女の中には誰も知らない秘密が眠っていた。
ある日、森で迷い、穴に落ちてしまったエリーナは、王国騎士団所属のリュシアンに救われる。彼の助けを得て、エリーナは持って生まれた魔法の才能を開花させていく。
魔法学院への入学を果たしたエリーナだが、そこで待っていたのは、クラスメイトたちの冷たい視線だった。しかし、エリーナは決して諦めない。友人たちとの絆を深め、自らの力を信じ、着実に成長していく。
そんな中、エリーナの出生の秘密が明らかになる。その事実を知った時、エリーナの中に眠っていた真の力が目覚める。
果たしてエリーナは、リュシアンや仲間たちと共に、迫り来る脅威から王国を守り抜くことができるのか。そして、自らの出生の謎を解き明かし、本当の幸せを掴むことができるのか。
転生要素は薄いかもしれません。
最後まで執筆済み。完結は保障します。
前に書いた小説を加筆修正しながらアップしています。見落としがないようにしていますが、修正されてない箇所があるかもしれません。
長編+戦闘描写を書いたのが初めてだったため、修正がおいつきません⋯⋯拙すぎてやばいところが多々あります⋯⋯。
カクヨム様にも投稿しています。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。

ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
翡翠蓮
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……

記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる