【完結】死に戻り伯爵の妻への懺悔

日比木 陽

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死に戻り編

愛しい人が乞うたのは③

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◇◆◇◆


唇へのキスを避けて、喉に舌を這わせる。


それから、君の夜着のリボンを解いて、前を開けた。

ツンと起っている胸の先が、刺激を期待している様で堪らない。

そこにすぐには触れないで、あえて柔らかなふくらみの感触を楽しむ。
手の形に歪む豊かな胸に唇を押し付けて強く吸った。


僕のものだと、印を刻む。



「ふ、…うンッ」

もどかしそうな声が可愛らしくて、もっと求めさせたくなる。
胸を揉みしだきながら、舌を上に移動させて、君の耳朶を擽った。


「は、ああっ」



最愛の妻の声に煽られて、焦らしているのが難しくなってくる。


耳に差し入れた舌に腰をくねらせる君の脚を開かせて、ズクズク脈打つように反応している自身を擦り付けた。

セレスは無意識に自身のあわいを当てようと腰を浮かせてしまっている。


(ああ…可愛い…)

ぬるぬるの愛液を纏わりつかせて、存在を主張する君の敏感な芽を腰を使ってゆっくりと刺激する。


「それっそれぇ、だめ…っ」


何往復もするうちに、セレスの呼吸が荒くなり、身体がひくり、と波打つ。
達する前の合図だ。


「だめ…?こんなに、濡れてるのに…っ?」
「ん、んっウィル…さまぁ…っ」


強請る時は愛称に様をつけるのが堪らなく可愛い。



セレスの強請る声に負けて、指で胸の先をきゅっと摘まみ、そのまま指で擦る。

今の様な時は、触れるか触れないかでゆるゆると扱かれるのが、彼女は好きだ。

もう片方は唇で挟んで舌でねっとりと転がした。



「や、だめ、だめ、アっアッああああっ」


そう言って全身が戦慄いて、擦り合わせていた君の敏感な芽が空気が抜けたかの様に小さくなった。

君の入り口もひくりひくりと痙攣している事を性器で感じる。


深く達したのだと直に分かって、ぞくぞくとした興奮が腰に溜まっていく。


「セレス…っ」


ちゅぐ…と、しとどに濡れた君の秘処が音を立てる。
その音に気をよくして、指で慣らしもせずに入口に先走りを零した自身を宛がった。

先端を飲み込もうとぐっしょりと濡れそぼったそこは、僕を食べているかの様に動く。
このナカに挿入ったら…、期待に腰が勝手に揺れて。


「まっ、って…まってぇ、…いまは、だめ…っ」


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