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死に戻り編
愛しい人が乞うたのは④
しおりを挟むその「待って」を聞き入れてもらえたことは無いのに、セレスティアは荒い息と痙攣している身体で、とても健気に懇願している。
普段は何だって聞いてあげたいが、交わりの最中だけは本能のままに君が乱れ狂う様を貪ってしまうのだ。
むしろ舌足らずな「まって」を合図に、腰を進めていく。
「だめぇっ、あああっやあっ」
抵抗がなくなり、ナカが僕自身を喰い締める様に動くのを感じて、一気に最奥を先端で一度叩く。
「あああああっ」
「は、ぁ…っ」
子宮の近くはセレスティアが感じ入った時に、更に追い打ちをかけられる場所で、また目をきつく瞑って、下腹を波打たせている。
(ああ…ここを衝かれて達すると、子種を強請るようにうご、いて…っ)
自身も持っていかれないように、必死で腹に力を込める。
(っは、……若い頃なら出ていた…)
はーっはーっと呼吸を整えようと頑張っているセレスを尻目に、彼女の腰を持ち上げて、出来るだけ腹側を擦って途中まで抜く。
「ンふ、んんんんっ、おなか、こすっちゃ…!!」
「…あーっ…いい…ッ」
僕の先端の段差で君の腹側のざらざらした処をひっかけるように擦ると、セレスティアは背を美しくしならせて、お互いに快感をため込んでいく。
達しそうに良いので、ゆっくりぬるーっと抜き差しを繰り返す。
この緩やかな刺激でも、セレスティアは入口を戦慄かせてついには脚もビクビクと動き始める。
「いや…っ出…!!だめっほんとうにっ…!もう…っへやに、替えの、シー…ツありません…っ」
君が何を言ったのか理解すると共に、堪えられない射精感が湧き上がってくる。
「…はあっ、かわい、すぎる…っ」
まだ苛めようと思っていたのに君の顔の横に肘をついて、腰を動かしやすい角度に変える。
唇を舐め合いながら、ガツガツ射精へと夢中で腰を振る。
(ああ…っくる…くるっ)
「んんん――――――っふぁっあんん―――ッッ!!」
「あぁっは、でる…っセレスっティア…ッッぐぅ…ッ」
きゅううっと絞る様に動く君の最奥へ押し付けて、自身が躍動するのを感じる。
「ああああっああ…」
目を瞑って快感に浸る君を見ていたら、凄い量を出したというのに、まだ収まらなくて。
君が僕の閨での懇願に弱いことを知っていて、君の耳へと願いを囁いた。
――ああ、君の返事が、僕をこんなにも幸せにする。
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