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番外編<SIDE勇>
18:眠姦は未遂でも犯罪です…?【真翔SIDE】
しおりを挟むとにかく冷静になろう。
俺は声に出してみた。
こたつの上にティッシュボックスを見つけて、
俺は手の中の精液を拭く。
問題は悠子ちゃ
んだ。
悠子ちゃんはスヤスヤ眠っているが、
ほとんど裸だし、俺が…めくった
キャミソールは胸の上で丸まっていて、
ブラジャーがずれたところからは
胸の…と、突起がはみ出ている。
両手は俺のシャツを着ていて
かろうじて寒くはない…かもしれない。
でも両足は白い肌を隠すことなく
俺の前に曝け出してるし、
考えたくないが、ショーツは
俺の唾液でぐっしょり濡れている。
しかも…太ももあたりには
さっき俺が出した精液が
ぽたぽた落ちていた。
……えろっちい。
こんなの、冷静になれるわけがない。
どうする?
悠子ちゃんを起こして
着替え…なんて言ってられないよな。
とにかく、そう。
俺のこぼした精液を拭こう。
そう思って、ティッシュを持って
悠子ちゃんの太ももに触れる。
白い…やわらかい。
弾力があって…押さえたら
ぷにって、なった。
いやいや、そうじゃなくて。
俺は努めて冷静に、
俺の吐き出した精液を拭い、
太ももの内側にも
垂れていないか確かめようと
悠子ちゃんの足を左右に開いた。
「……み、見て…ない」
と、口走ってしまうほど、
凝視して、視線を外した。
ぐっしょり濡れた…
俺の唾液で濡れたショーツは
いいようもなく、情欲をかき立てられる。
もし、悠子ちゃんの服を整えても、
さすがにこれはバレるよな。
それに、濡れた下着を
このまま履いてて大丈夫…なのか?
と思ったけど、いや、無理だろう。
俺がこれを履き替えさせるのは。
物理的に無理…ではないが、
やってはいけない…こと…か?
あまりにも悠子ちゃんが魅惑的で、
疑問形になってしまった。
俺の身勝手で、悠子ちゃんを
傷つけるような真似はしてはいけない。
俺は自戒した。
だが、自戒しても、
この状況を打破することは無理だった。
いっそのこと…って、
そんな気持ちになってきた。
きっと、悠子ちゃんの身体から
香るこの甘い匂いのせいだ。
公園では感じられなかった甘い香りが
何故か、悠子ちゃんの身体から
匂ってくる。
そしてこの甘い香りは
脳が痺れるような香りで…
正常な判断ができなくなっていく。
ダメだ、って思うのに。
悠子ちゃんは「触っていい」って
言っただろ?
って、頭のどこかで声がする。
俺に「触られたい」って
抱きついていただろう?
って。
だから…俺は。
だからーーー。
◆
俺は、指を伸ばした。
どくん、どくん、と
驚くほど大きく心臓が鳴っている。
ふと、悠子ちゃんの身体が
輝いている気がして、
顔を上げると、
カーテンが開いたままの窓から、
月の光が差し込んできていた。
綺麗だ、と思う。
顔の造形で言うと、
絶世の美女だとかではないけれど。
心が。
彼女の生き方が、綺麗だと思う。
俺よりずっと、彼女は美しい。
努力する姿も。
多くを望もうとしない姿も。
自分の考えや要望を
押し付けない清貧さも。
でも、と思う。
そんな彼女は綺麗だけれど、
この世界のなにも
見てないような気がした。
大切なものを作らず、
愛する者を作らず。
俺のあの母親の好意でさえ
彼女は打ち消していたのだ。
誰にも心を許さず、
うわべだけの笑顔で、
ずっと自分の心を守って生きている。
俺はそんな彼女の心を
知りたくなった。
彼女の心を手に入れたくなった。
俺が彼女の心を守るから
俺にだけは…その繊細な心を
見せて欲しいと思った。
でも、今。
俺はそんな彼女を。
綺麗な彼女の存在を。
俺の欲で堕とそうとしている。
だって、俺は綺麗で崇高な存在を
求めているのではない。
俺と同じ…生身の生きている
欲にまみれた悠子ちゃんが見たいのだ。
俺のそばで、ただ自然に
生きている悠子ちゃんがみたいんだ。
甘い香りが、
俺を誘惑してくる。
俺は悠子ちゃんみたいに
綺麗な存在にはなれない。
だからこそ、彼女に【欲】を教えて
俺と同じ場所に堕とせばいいーーーと。
俺は…我慢できずに
悠子ちゃんの唇に触れる。
指先で柔らかい唇を押し、
その感触を味わってから、身をかがめ
唇を重ねた。
唇を話すと、悠子ちゃんが
ふ…っと甘い吐息を漏らす。
それすらも、甘い。
まるで彼女のすべてが、
媚薬になっているかのようだ。
俺は悠子ちゃんの上半身を起こし、
悠子ちゃんに着せていた俺のシャツを脱がした。
気が焦って、
少し乱暴な手つきになってしまったが。
でも、俺は悠子ちゃんには、
目を覚ましてほしいような
このまま眠っていて欲しいような…
どちらでもいい。
そんな気分にまでなっていた。
ただ、彼女を味わいたい。
もし目が覚めたら、
こんなに求めている男がいると知って欲しい。
俺は君をーーーー。
愛している。
『それでいいんじゃ』
ふと、頭に小さな女の子の声がした。
『その子を愛してやってくれ。
【愛】を知らぬ可哀そうな子じゃ』
不思議な声だった。
え?
と思った時は、
もう何も聞こえなくなっていた。
……空耳?
物凄くはっきり聞こえたけれど。
「はは…っ」
俺は自分が今していることを
正当化しようとしているのだろうか。
無意識に…空耳が聞こえるほどに。
けれども、あの声のおかげて
妙なところに入っていた力が抜けた。
このまま、悠子ちゃんに触れたい。
愛したいって気持ちが大きくなって、
倫理観とか、そんなものが小さくなっていく。
ずっと感じていた甘い香りが
さらに強くなった気がして、
俺は吸い寄せられるように
悠子ちゃんの首筋に唇を押し当てる。
「あぁ、いい匂いだ」
口も、首も…そして、胸も。
俺は悠子ちゃんの胸にも顔を寄せた。
理性が…どんどん消えていく。
俺は悠子ちゃんの上半身を起こしたまま
背中にあったブラジャーのホックを外す。
キャミソールも、全部脱がすと、
驚くほど情欲をそそる姿だ。
そっと床に押し倒し、
悠子ちゃんを見たが起きる気配はない。
俺は悠子ちゃんを見下ろし…
また、下半身が反応しはじめるのを感じた。
さっき、出したばかりなのに、
まるで10代の子どものようだと思う。
だからと言って、
もうやめれそうにないが。
女性の肌を見るのも、触れるのも初めてだ。
だが性知識が全くないわけでは無い。
俺は地元でも学力レベルがトップだと
言われていた高校を出たが、
男子校だったので、それなりに
女性へのあこがれや…
性のバカな話も沢山した。
大学こそ、恋愛はバカがすることだ、
なんて風潮はあったものの、
恋人がいる同級生もいたし、
恋愛は無理でも、風俗には行く、
なんて友人もいた。
ようするに、
俺もそれなりの知識があり、
そして他の男たちと同じように
女性に触れたいという欲はあった。
ただし、友人に誘われても
風俗だの合コンなどに行かなかったのは
純粋に興味が無かったのと、
こういうことは
好きな女性としたいと思っていたからだ。
友人には、夢を見過ぎだ、
と、笑われたが。
だが、と思う。
今俺は、こうして好きな女性に触れている。
しかも、一応、たぶん、合意だ。
……たぶん。
許可も得ている。
……あの妙な空耳で。
だめだ。
考えたら、先に進めなくなる。
ここで終わっても、
この先を続けても。
どちらにせよ、もう悠子ちゃんを
まともな視線で見れる自信がない。
なら、答えは一つだ。
続けるしかない。
俺はうなされるように
悠子ちゃんの胸に触れ、舌で舐めた。
弾力のある肌を舐め上げ、
おそるおそる、胸の突起に触れる。
片方の突起を指先で突き、
もう片方を口に入れて、舐める。
吸ってみたが、もちろん、
母乳のようなものは出てこない。
当たり前なのに、俺はずっと、
女性の胸からは母乳がでると
なんとなく思っていた。
これも友人が言っていた
<見過ぎた夢の妄想>なのかもしれない。
口を離して、改めて
悠子ちゃんの突起を見つめてみる。
可愛らしくて、小さい。
指先でつついて、優しく摘まんでみる。
すると、しばらく触っていただけで
柔らかかった突起が、芯を持つように
尖ってきた。
……すごい。
よくわからないが、すごい、しか言えない。
俺は体をずらし、指先を胸から
腹へ、そして両足へと滑らした。
さっき俺が零した精液は拭いたけれど
俺の精が落ちた場所だけ
白い太ももが赤くなっている気がする。
少し拭くのに擦り過ぎたかもしれない。
俺は赤くなった場所に触れ、
そして…白い両足に手を掛けた。
ごくり、と息を飲む。
ゆっくり、ゆっくり。
悠子ちゃんの両足を開いた。
あまり無理が無いように、
俺の体がすべり込むことができる範囲で
両足を開かせてる。
そして、俺は悠子ちゃんの
両足に挟まった。
俺がさっき唾液でぐっしょりと
濡らしてしまったショーツは
乾いてきたようだが
それでも…悠子ちゃんの秘所の
形をあらわにしている。
いいだろうか。
このまま…脱がしても。
見てみたい。
悠子ちゃんの大事な場所を。
誰も見たことが無い、
秘密の箇所を。
俺は心臓をバクバク言わせながら
指先で…ショーツの上から
悠子ちゃんの秘所に触れた。
ショーツの上から、
何度も悠子ちゃんのカタチを
指先でなぞり、確かめる。
甘い香りがまた立ち込めた。
俺はその匂いに痺れながら
ショーツを横にずらした。
ごくり、と唾をのむ。
初めて見る…淫靡な箇所。
おそるおそる、触れてみる。
とぷん、と悠子ちゃんの秘所から
液が零れた。
甘い匂い。
悠子ちゃんも、感じているのかと
顔を上げたが、相変わらず
悠子ちゃんは眠ったままだ。
俺は舌を出して、
悠子ちゃんの液を舐めた。
甘い。
そして…おいしい、と思った。
もっと舐めたくなって、
もっと味わいたくなって。
俺は夢中で悠子ちゃんのソコに食らいつく。
夢中で舐めて、熱い中に舌を入れた。
悠子ちゃんの中から出てくる
すべての蜜を舐めつくしたい。
じゅるじゅる音が出るほど吸い付いて、
俺は自分の履いていたズボンに
手を掛けた。
先ほどは、
ジッパーを下しただけの状態で
自慰をしてしまったが、
今は履いている布さえも煩わしい。
ズボンを下着ごと脱ぎ捨て、
俺は顔を上げた。
もう悠子ちゃんが起きても
構わないと思った。
俺のモノはすっかり猛っていて
今迄感じたことが無いぐらい
勃っている。
さすがに入れるのはマズイと
脳裏のどこかで警告がする。
でも、これをどうしても
悠子ちゃんの白い肌に擦りつけたくて。
俺は悠子ちゃんの秘所に
勃ったモノをこすりつけた。
俺の先走ったものと
悠子ちゃんの甘い蜜がまざりあい、
ぐじゅぐちゅといやらしい音が
室内に響く。
白い太ももに俺は欲棒を擦り付けて、
さらに悠子ちゃんの秘所に
その勃った先端を押し付けた。
そのまま片手でそれを必死で扱く。
背徳感と、快感が脳天に突き抜ける。
限界がきてーーーー。
俺は、一気に、悠子ちゃんの体に
俺の精液をぶちまけた。
はぁはぁ、と息を吐く。
悠子ちゃんは目覚めない。
こんなことをしているのに、
起きないなんて…
大丈夫だろうか。
悠子ちゃんが泥酔していたことを思い出し、
俺は心配になった。
欲を吐き出して、
冷静さがもどってきたのだ。
『大丈夫じゃ』
え?
また、あの幼い女の子の声がした。
『いつでも愛してやるが良い。
その子の心が【愛】を受け取れる
ようになるまでは…
この部屋でどんなに触れても、
その子は目覚めぬ。
身体からで構わぬ。
愛してやってくれ。
肌のぬくもりを教えてやってくれ』
空耳なんかじゃない。
この声は俺の都合の良いことしか
言わないけれど。
けれども、悠子ちゃんを
心配していることは伝わってきた。
そして悠子ちゃんの心が
愛を拒んでいるらしいことも。
「あなたは…誰なんです?」
オカルトはあまり信じてないが
守護霊とか言うのだろうか。
『女神じゃ』
女の子の声が急に偉そうになる。
『わしはユウを気に入っておる。
愛せ。傷つけるのではないぞ』
自称女神の声は、
俺にそう告げると、また突然
何も聞こえなくなった。
「……女神?」
女神か。
そんなわけない、と思うが
俺の頭がおかしくなっているわけでは
ないのなら…現実として受けいれるべきなのだろう。
それに自称女神は、悠子ちゃんのことを
ユウと呼んだ。
それは悠子ちゃんが眠る前に
『ユウと呼んで欲しい』と言った
あの言葉と重なる。
彼女は…人間ではないのだろうか。
女神に気に入られて…?
人間界に降りて来た…女神の眷属?
はは、っと自分で考えて笑ってしまう。
そんなわけはない。
でも、そう思ってしまうような出来事だった。
自称女神の話では
この部屋では、俺がどんなに
悠子ちゃんに触っても、彼女は目を覚まさないらしい。
……彼女の心が傷を癒し、
【愛】を受け取れる状態になるまでは。
しかも、あの女神は
身体からでいいから、愛してやれと言っていた。
心を癒すために…なのか?
肌のぬくもりを教える…とか。
俺に都合が良すぎないか?
自称女神は…もし本当に女神なら
エロの女神ではないだろうか。
気が付くと、あれほど脳を痺れさせていた
甘い匂いが消えていた。
あれも…エロの女神の
仕業だったのだろうか。
俺は…認めたくないが
香りに気が付いてからは、
完全に、自分を失っていた。
はーっ。
と、ため息が出る。
俺はとんでもない女性を
愛してしまったようだ。
「女神に愛された女性か」
すべてを信じたわけではない。
けれども、彼女ほどの女性なら、
そういうこともあるのかも
しれない、なんて考える。
どちらにせよ、もう俺は
彼女から離れることはできないのだ。
ウダウダ考えるのはやめよう。
俺は覚悟を決めると、
まずは悠子ちゃんの肌を
清めるために起き上がった。
ふと思い立って窓を見ると、
相変わらず、月の光が優しい色をして
部屋の中に降り注いでいた。
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