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女ですけどBL世界に転生してもいいんですか?
13:これで許されると思うなよ、女神ちゃん
しおりを挟む琥珀の騎士様を引きずり込んで2度寝してしまった後、
目を覚ますと騎士様はいなかった。
ごめーん、と心の中で謝る。
開けっ放しだった窓から差し込む太陽は既に高く、
かなり寝坊してしまったことがうかがえた。
こんな見知らぬ世界で朝寝坊するなんて
意外と私は図太い神経の持ち主なのかもしれない。
たぶん、あの琥珀騎士様のおかげなんだろうけど。
あんな人がお母さんだったらよかったのに。
なんて言葉は男性に対して失礼なので言わないが、
それでもかなり私は救われている。
「あれ?」
窓の外を見ると、屋敷の庭に茶色い動物がいた。
「う…さぎ?」
可愛い茶色のうさぎがいた。
耳が長く、幼いころ、おもちゃ屋さんで見かけて
ものすごく欲しかった大きなうさぎのぬいぐるみに
それは良く似ていた。
私は部屋を出た。
今まで一人で部屋を出ることは無かった。
体調が悪かったから、というのもあるが、
いつもは必ず騎士様の誰かがそばについていてくれたからだ。
今日は私が朝寝坊をしてしまったからか、
誰もいない。
ドアを開けて、私は迷わず階段を下りた。
ところどころ、階段の手すりなどに
埃がたまっていて、まったく掃除をしていないか
もしくは、長い間この屋敷は使われて
いなかったのではないかと私は思った。
階段を下りると、すぐに玄関が見えた。
先ほどまでいた部屋の場所から
あたりをつけて外へと出る。
すると、玄関の裏側にあった
小さな庭のような場所に
窓から見かけた茶色いもふもふが、いた。
「うさちゃん、どうしたの?」
なんでこんなところにいるの?
もしかして、野生のうさぎかも?
と、近づいて、私は固まった。
目の前の茶色いもふもふは、
うさぎ…ではなかった。
正確にはうさぎに似た、奇妙なもふもふった。
色は茶色で、耳は長い。
おもちゃ屋さんで見かけたぬぐるみのように
愛らしい瞳をしていて、スピスピと鼻を鳴らして
こちらを見ている。
でも。
その背中には大きな茶色い翼がついていて、
うさぎ…のようなもふもふの大きさは
どう見ても大きかった。
だって、どうみても幼稚園児ぐらい。
そう、4歳か5歳ぐらいの子どもぐらいの大きさだったのだ。
うさぎモドキは、庭に生えた草を食べていたようだ。
元居た世界のシロツメクサのような花が
庭には生い茂っている。
「それ、おいしいの?」
おそるおそる聞いてみた。
翼が生えていたので、
あの時のライオンみたいな生き物…
レオの仲間だと思った。
『あまい』
と、頭に声がした。
やっぱり。
このうさぎモドキとも会話ができそうだ。
ということは、
やっぱりあの女神ちゃんの仲間なのか。
「あなたも、私のサポート役?」
そう聞くと、うさぎモドキは鼻をひくひくさせる。
『名前…』
「え」
『名前つけて?』
おねだりするように言われて、
「じゃあ、茶色なのでブラウン」
と、言ってしまった。
しまった。
もう少し考えるべきだったか。
だがうさぎモドキ…ブラウンは
お礼を言うように長い耳を折って
何度も頭を下げた。
『名前…ブラウン、嬉しい』
「そう? 良かった」
気に入ってくれたみたいだ。
「ところでさ、ブラウン。
女神ちゃんと話がしたいんだけど、できる?」
とにかく現状の把握をしたい。
引き受けたからには、努力をする。
けれども、この世界のことが何もわからない状態では
何をどうすればいいのかわからない。
だいたい、この世界と元居た世界が違いすぎる。
せめて「一般常識」ぐらいは教えてほしい。
ゲームとか小説だと、
そういうのを『チート』と言って
主人公は勝手に何でもできるように
なっているものではないのだろうか。
「女神ちゃんって、ぬけてるよね」
良くあんな思い付きの行き当たりばったりで
世界創造をしようと思ったもんだ。
勝手に作るのは構わないが、
その世界で生きる生き物たちには
いい迷惑だとしか思えない。
『女神さま、会いに来る』
「私に?」
ブラウンはスピスピ鼻を動かした。
どうやらやっと話ができるらしい。
「いつ来てくれるの?
今すぐ?
ここで待ってたらいいの?」
嬉しくて矢継ぎ早に聞くが
ブラウンは首を傾けるだけだ。
レオの時はしっかり会話ができたが
ブラウンは無理みたいだ。
「ま、いっか」
女神ちゃんは来てくれるらしいし、
待っていればいいだろう。
私はブラウンのそばに座った。
ブラウンの大きさは、施設で面倒を見ていた
一番小さな弟妹達と同じぐらいの大きさだった。
私はブラウンを抱っこして膝に乗せた。
ブラウンは驚いたような仕草をしたが抵抗はない。
もしかしたら、
私に逆わないよう言われているのかもしれないが。
私はかつて欲しかったぬいぐるみにしたかったことを
思う存分、味わった。
可愛いうさぎを抱きしめ、撫でまくり、
ぎゅーっと抱きしめて、すーはーと匂いを嗅ぐ。
ブラウンはぬいぐるみではないので
柔らかくて、あったかくて、
ずーっと抱っこしていたくなった。
「そうだ。ちょっと待ってて」
私はブラウンを膝から降ろし、
シロツメクサに似た花を茎から摘む。
子どものころ、施設ではシロツメクサの
草冠や腕輪を作って良く遊んでいた。
施設にはおもちゃなどあまりなく、
庭に生えていた雑草で遊ぶか、
おにごっこなど、遊具がいらない遊びで
遊ぶぐらいしかできなかったからだ。
私はブラウンの頭に乗るほどの大きな花冠を作った。
そして頭にのせてあげようと思ったが、
長い耳が邪魔して、頭に乗らないことに気が付く。
「そっか、じゃあ、もう少し小さなものにするわ」
今度は腕輪のように、小さな輪を2つ作った。
片耳にひとつづつ、入れてあげようと思ったのだ。
「おいで」
じっと私の手元を見ていたブラウンが
私の膝に乗ってくる。
すっかりなついてくれたようだ。
「きっと可愛いよ」
小さな花輪を、ブラウンの左の耳にかけた。
うん、可愛い。
もう一つ…と思った時、
大きな声がした。
ビクっと体が揺れる。
私が怖がっているのか、
勇くんが怖がっているのかはわからない。
どちらにせよ、
大きな男性の声は条件反射的に怖い。
私の恐怖を感じたからか、ブラウンが
膝の上で仁王立ちした。
守ってくれるつもりなのだろうか。
でも、膝の上で、片耳に花輪をかけて
両手を広げる巨大なぬいぐるみ…。
可愛いけど、可愛すぎるけど、
とても守ってもらえそうにない。
「ブラウン、大丈夫」
私はブランの頭の毛を撫でた。
驚いたけど、先ほどの大きな声は
たぶん、琥珀の騎士様の声だ。
私が部屋にいなかったので、
心配して探してくれたのかもしれない。
声を出して騎士様を呼ぼうと思ったけど
ブラウンの存在を明らかにしてよいのか迷ってしまい、
結局は声を出さなかった。
でも、そんな戸惑いは不要だった。
私が視線をブラウンに戻す前に、
屋敷の角から琥珀騎士様が飛び出してきたからだ。
心配してくれたのだろう。
私は素直に「ごめんなさい」と謝った。
琥珀騎士様は、ほっとしたような顔で私を見た。
そのすぐ後ろから、別の騎士様たちがやってくる。
口々に何かを言いながら、
私を見ては安堵した顔になるので、
かなり心配かけてしまったようだ。
琥珀の騎士様の後ろから、
金色の瞳の騎士様がやってきた。
たぶん、この騎士様は偉い人だと思う。
だって、全員がこの金色騎士様の行動を見ているし、
何か指示を出すのも、いつもこの金色騎士様だもの。
この金色騎士様は、ハンサムだけど、
美形というより、
やんちゃな子が育ってイケメンになった、
って感じの人だ。
この世界の人たちが皆そうなのかわからないけど、
この騎士様たちは、ものすごく体格が良くて、背が高い。
いつも見上げて話をしなければならない程で、
首が疲れる…と思っていたら、
そのことに一番最初に気が付いたのが、
じつはこの金色騎士様だった。
それ以来、この騎士様は偉い人だろうに
必ず私に跪くように足を折り、
目線を合わせて話をしてくれる。
じつは面倒見の良い、
イケメンお兄ちゃんキャラだと密かに思ってる。
その金色騎士様が、私の傍にしゃがんで
何かを言っていた。
ブランのことを言っているみたいだった。
でも、驚いた様子は無いので、
ブラウンのことは秘密にする
必要はなかったのかもしれない。
私はブラウンを抱っこしたまま、
金色騎士様にブラウンを差し出した。
というか「見て!」という気分で見せつけた。
可愛い茶色いうさちゃん。
耳に花輪を付けて、その可愛さは凶悪と言ってもいい。
「可愛いいでしょ?」
と見せつけたが、金色騎士様は微妙な顔をした。
えー?
この可愛さがわからないの?
感覚がおかしいんじゃない?
金色騎士様の感性を疑ってしまう。
私は立ち上がり、金色騎士様のすぐ後ろにいた
ちょっと冷たい印象の青色騎士様にも
ブラウンを見せつけた。
「可愛いでしょ?」
もう一度言う。
彼は視線が鋭く、怖い印象があったが、
言葉を教えてくれるときは丁寧で、
私が理解できなくても根気よく教えてくれていた。
じつは優しい人だと思っているので
きっと「可愛い」も理解してくれるはずだ。
そう思ったのに、
やっぱり青色騎士様も困ったような顔をする。
なんで!?
私は唇を尖らせてしまった。
こんな表情などしたことなかったのに、
なぜかここでは、素直に行動してしまう。
私はブラウンの脇に両手を入れて
青色騎士様のさらに後ろにいる三人にブラウンを見せた。
ブラウンの足は私が脇に腕を入れているため
足をプラプラさせている。
可愛いがすぎる!
青色騎士様の後ろには、
赤い髪の茶色い目のとても大きな騎士様がいた。
ものすごく大きくて…
私はこんな大きな人なんてみたことなかった。
でも、とてもやさしい目をしていて、
私は心の中で茶色い騎士様と呼んでいる。
優しい茶色い騎士様ならきっと…!
ブラウンの足をプラプラさせながら
茶色い騎士様の前に立ったが、この騎士様。
とにかく背が高くて、
ブラウンを見せつけるどころか
私が彼の顔をまともにみることもできなかった。
だって私の頭は、
彼の胸ぐらいまでしかなかったのだから。
私は仕方なく、その隣にいた二人組に目を向ける。
銀色の髪の銀色騎士様と、緑の髪の緑の騎士様。
この二人は仲が良いのか、
いつも一緒にいるみたい。
元の世界で、
私もスマホでBL小説というものを
興味本位で少しだけ読んだことがあるけれど。
この二人は、そのとき読んだ小説の
主人公たちと同じぐらい仲よしに見える。
もっとも、良く観察してみると、
緑の騎士様が元気いっぱいのお子ちゃまで、
それを銀色騎士様が諫めている、
というような感じだったが。
私は二人にもブラウンを見せた。
でもいつも笑顔で話しかけてきてくれる緑の騎士様も、
その隣の銀色騎士様も、何も言わない。
あれ?
じつはこの世界、美醜が逆だったりして。
それは困るー!
いや、困らないけど。
どうしようかと思っていると、
琥珀の騎士様が私に話しかけてくれた。
ブラウンの耳を指さして、笑ってくれる。
「そうそう、私が作ったの」
気が付いてくれたのが嬉しくて、
私はブラウンを抱きしめたまま、
先ほどまで座っていた場所に戻る。
そして琥珀の騎士様の手を引っ張って
隣にしゃがんでもらった。
「いつも親切にしてくれるあなたにも…
琥珀の騎士様」
言葉は通じていない。
でも、感謝だけは伝わりますように。
私はブラウンの頭に乗せるつもりだった
花冠を、琥珀の騎士様の頭に乗せた。
可愛くはないけれど…この琥珀の騎士様は、
ほんとに、どこかの童話にでてくる
ハンサムな王子様のようだ。
美形、というよりは、ハンサム。
綺麗というより、少しだけ親しみがある整った顔で、
花冠を乗せた瞬間、見開いた瞳も、そこから柔らかく
とろけるような笑顔を見せるのも。
ただ惚けて見つめてしまうぐらい、魅力的だ。
こんな花冠一つで好感度が爆上がりするのだから
やっぱり美しいというのは得だと思う。
「かっこいい、王子様みたい」
言葉が通じてないからこそ、素直に言えた。
そして、男性にそんなことを言う日が来るなんて、と
恥ずかしく、そして、
そんな感情を持った自分に笑ってしまった。
この世界を救わなければならないのに、
すっかりこの世界に慣れ親しんでしまっている。
…もとの世界に戻りたくなくなるほどに。
何故か固まっている琥珀騎士様の後から
近づいてきた金色騎士様にも花輪をあげよう。
彼が一番偉いと思うし、
彼を差し置いて、一番大きな花冠を
琥珀の騎士様にあげてしまうなんて。
こんなことで人間関係が壊れてしまっては困る。
私はブラウンを抱いたまま、
今度は金色騎士様の手をひぱった。
自分から誰かの体に触れるなんて、
今まで経験したことがないけれど。
この体が勇くんのもので、
自分の体じゃない、という
感覚があるからか自然にできる。
それとも、この人たちに優しくされすぎて、
恐怖心が薄れてしまったのか。
少なくとも私には、
この騎士様たちに触れるのも、
触れられるのも嫌ではない。
私は残っていた小さな花輪を、
金色騎士様の腕に着けた。
ブラウンの耳用だったが、
腕輪にしてもぴったりだった。
「花冠は、また作ってあげるね」
金色騎士様にそう言って…
そういえば、子供じゃないのだから、
花冠などもらっても困るだけじゃないのか、と思いついた。
そうか。
可愛いとかそういうのではなく、
この騎士様たちは、
花冠にどう反応して良いのかわからなかったのか。
ですよねー。
だって、花輪なんで小学生の女の子の遊びで、
彼らはれっきとした成人男性。
しかも、騎士様だ。
うわー。
恥ずかしー!
喜んでくれると信じて花輪を渡すなんで、
どこの小学生だよ!と自分でツッコむ。
勇くんの体に引きずられてしまうのか、
今の私の思考は、幼いころに戻ってしまったかのようだ。
寂しくなったり、甘えたくなったり。
自分が22歳の女性だということをつい忘れてしまう。
恥ずかしくてブラウンをぎゅーっとすると、
ブラウンは長い、花輪をしていない方の耳で私の手をたたいた。
「なに?」
ブラウンは私の膝から降りた。
「帰るの?」
ブラウンは相変わらず鼻をスピスピさせる。
そして今度は花輪をした耳をぺこん、と折った。
お礼を言っているのだろう。
「またね」
ブラウンは何度もお辞儀をして、翼を広げた。
「ほんとに飛べるんだ…」
翼がついてるんだから、飛べるだろうが
うさぎが空を飛ぶということが
元居た世界の常識では理解できない。
私はブラウンが飛び去った空を呆然と見るしかなかった。
「あ、女神ちゃんのこと、結局何にも聞いてない!」
気が付いて立ち上がると、
その場にいた騎士様たちも私の傍に駆け寄ってきた。
あれ?
もしかしてブラウンがいたから、
私の傍に近寄れなかったとか?
ブラウンから何か近寄れない周波数でも出てたのだろうか。
金色騎士様が私の顔を見て、何か言っている。
少しだけ、厳しい口調で、厳しい顔。
でも目が笑っているので、全然怖くない。
イケメンお兄ちゃんキャラだと思ってたけど、
やっぱり娘に甘い過保護パパだわ。
そう思っていたせいか、
私は金色騎士様にいきなり抱っこされた。
私がブラウンを抱っこしていたように
子どもを抱き上げるような感じだ。
何故ここで抱っこ????
こんなイケメンに抱っこされるなんて恥ずかしい、
と、その時の私は思わなかった。
金色騎士様を過保護パパだと
思っていたからかもしれないし、
精神が幼児化していたからかもしれない。
この時の私は、純粋に抱っこが嬉しかった。
だって、生まれて初めてだったのだから。
金色騎士様は背が高く、抱っこされたら
視線がずーっと高くなった。
手を伸ばしたら、
庭の木の葉にも触ることができた。
嬉しくなって、あっち行きたい、
こっち行きたい、と指さすと
金色騎士様は苦笑しながら付き合ってくれる。
しばらく遊んでいたら、
今度は琥珀の騎士様が
私を抱っこしてくれた。
どうやら他の騎士様たちはやることがあるらしい。
私は琥珀の騎士様に抱っこされて部屋に戻る。
部屋に戻ると、ソファーに座らされ、
お茶とお菓子が出てきた。
琥珀騎士様、やっぱり女子力が高い!
私は感謝して甘いお菓子を口にいれた。
女神ちゃん、ほんとに頼むよー!
っと心の中で呟きながら。
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