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6章 いらないなら、捨てればいいのに
6-23 抜剣の許可
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迷っている時間は数分もなかった。
ソニアの結界の周囲に黒いモノが集まり始めている。
ソニアの魔道具で守られているからと逃げようとしなかった者たちが周辺にいる。
ソニアと打ち合わせでもしておけば良かった。
魔道具の設定をせいぜいソニアと数人ぐらいを守る程度にしておけば、他のヤツらは勝手に避難していただろう。
俺もソニアの近くの観覧席に飛び移り、避難誘導するが、黒いモノが集まって来たせいで効率が悪い。
サイが風で黒いモノを牽制するが、どうやらそういう魔力も吸収してしまうらしい。
厄介だ。
その上、すでにソニアの魔道具の魔石が色褪せ始めた。
これはもう持たない。
魔石が砕け散る前に対処しなくてはいけない。
俺は舞台の方を振り返る。
まだ国王夫妻が王族の席にいる。
真っ先に避難するべき国王が突っ立ったまま、王妃は座ったままだ。
親衛隊にも騎士団にも救助や誘導等の命令を何もしないのなら、さっさと避難してくれればいいのに。
いる意味もない。
親衛隊も何している。
有無を言わさずアイツらを担いで逃げてくれればいいのに。
高みの見物かよ。
本当に最悪だ。
「おい、オル、」
その声の調子はとめようとしている。
「サイ、親衛隊も騎士団も何もできない、していない。このままでは被害が増えるだけだ」
「だが、」
サイの心配そうな顔を見て、ほんの少しだけ腹立たしいのがおさまった。
ふっと笑う。
オルレアの身代わりもコレで終了だ。
バーレイ侯爵にどんなに罵られても。
もうどうしようもない。
誰かが死ぬ前に対処しなければ。
「アイツらがこの場にいる限り、許可がなければ俺は力を揮えない。オルレアだからというわけではなく」
最強の盾の力を使うにも制約がある。
他の貴族たちだけでなく、王族もバーレイ侯爵家にそれを課すことに賛成した。
最強の剣と最強の盾の強大な力は王族の許可なくして扱えない。
※ただし、緊急時は除く。
※がクセモノで、今も緊急時じゃないかと思われるかもしれないが、王族がいる場では必ず王族の許可が必要なのだ。どんなに緊急であったとしても。
俺は舞台に舞い戻る。
ここにはもう審判も誰もいない。
舞台の中央で、素早く臣下の礼をとる。
「国王陛下、抜剣の許可を」
闘技場にいるすべての者が何のパフォーマンスかと思っただろう。
親衛隊も騎士団もここにいるのは、オルレア・バーレイだと思っているのだから。
俺は国王を見る。
「最強の盾、オルト・バーレイに」
「っ、抜剣を許可する」
少し端切れの悪い声だったが、国王の許可は下りた。
俺は立ち上がって、魔剣を鞘から抜く。
「魔剣よ、お望み通りの魔力だ」
ほい来たーーーっ、とお喜びの妖艶マイア様魔剣が煌めく。
この舞台上には誰もいない。
「黒きモノよ、舞い踊れっ」
強風が観覧席にいる黒きモノを上空に舞い上がらせる。
黒いモノにその魔力を吸われないのは、魔法の盾も一緒に舞い上がっているためである。
呪いの無効化も同時に行っている。
十三体のうち数体はかなり肥大化している。
何人を吸収したのか。
まだ二桁にいっていないだけマシか。
魔石の腕輪を購入して身につけた者の魔力が少なかったためだろう。
魔石に惹かれる者はたいてい魔力が少なめの者だったのが、黒幕としても誤算だったはずだ。
貴族ならば誰でも魔石の宝飾品に目がないわけではない。
高額でも購入するのは、憧れているからだ。
魔力が豊富な者←黒幕は、その気持ちがよくわかっていなかったらしい。
魔力があれば、お金があっても買う物でもない。
高額の魔石の宝飾品を持つことがステータスと思っている貴族は、値段が周囲に知れ渡っているような安価なアクセサリーを買わない。
騎士団は魔石の腕輪の購入者を特定するだろう。
黒いモノに変化しなかった者たちは贈り物にでもしようとしたのかもしれない。
おそらく接触していなければ、人の魔力を吸い取れない仕組みである。審判が黒いモノに変わっていないのだから。
それに、商会長を押さえたのだから、魔石の入手経路もすぐにわかる。
だが、もうこれ以上は俺の仕事ではない。
「そんなものっ、さっさと始末してっ、気持ちが悪いっ」
王妃の大声が闘技場に響いた。
そんな大声、出せたんだな。
嫌悪感丸出しの顔でいながら、まだ座ったままだ。もしかして、今まで立ち上がれなかったとか?腰を抜かしていたとか?
まさかね。
王妃の視線は黒いモノに注がれている。
そんなもの→黒いモノ、なのは明白だ。
俺の言葉が王妃に届いていないのも明白だった。
俺は彼女を一瞥しただけだ。
その意見はどうでもいい。
俺はすべての黒いモノを柔らかく舞台の上に降ろす。
まるで大切なものを扱うかのように。
この黒いモノに覆われている彼らも被害者なのだから。
「浄化っ」
一緒に舞い降りてきた魔法の盾が光る。
穏やかな光が黒いモノたちを包み込むと、黒いモノが徐々に剥がれていく。
黒いモノは液体のようになって一直線に上空に伸びていく。
呪いは呪った元に返さないとね。
デント王国へ戻るだろう。
俺は青いマントを外し、一番近くに横たわっていた女子生徒にかける。
女子生徒が二人だけで良かった。
俺は上着を脱ぐと、もう一人の女子生徒にかけた。
残りは男子生徒だった。
男子生徒は我慢してもらおう。
購入してしまった自己責任だ。
強い魔法が使いたかったのだと思うけど。
魔石を頼るのはいい方法だけど、今後は正規の料金で買おうね。
安い物には必ず何か裏があるものだからね。
ある意味、お高い買い物になったのだろうが。
黒いモノに纏わりつかれてしまっていた生徒たちは、全員舞台上で全裸になったのである。
今は気を失っているから良いけど、事の顛末を聞いたとき、男子生徒でも悲鳴を上げそうだ。
舞台の下には騎士団がいるけれど、彼らはマントを羽織っていないし、制服の上着を貸すことはないだろう。っと思ってじっと見ていたら、数人が差し出してくれた。
それでも足りないけど、運良く近場にいた男子生徒にかけておいた。
貴族の子息はカラダを鍛えているヤツは鍛えているけど、、、見せたくない者も多いよな。。。
観覧席から舞台上ではほどほどに距離があるから、アレの大きさまでつぶさに見ているヤツらは、、、うん、闘技大会だったからオペラグラスを持って来ていた貴族は多い。
騒ぎが収まった観覧席から犠牲者が誰だったかの確認をしているだけならいいんだけどね。。。
「、、、まあ、オルがオルとして手を出したら鎮圧も一瞬だな」
サイも舞台に魔法で舞い戻って来た。
学校の教員や職員が担架やシーツを持って舞台に上がって来た。
あられもない姿を晒している者たちに素早くシーツをかけて担架で運んでいく。
「サイ、」
「私は後片付けに行く。今日は闘技大会の決勝戦も再開はしないだろう」
「ああ。決勝戦は終わりだ」
仕方ない。
ここに立っているのはこの学校の生徒ではないのだから、俺は失格だ。
サイ・モルトの勝利で終了だ。
サイは教師に呼ばれて、舞台から降りていった。
「オルト・バーレイ」
上から声が降って来た。
まだ国王夫妻はあの席にいたのか。
なぜ避難しないのだろう、この人たちは。
責任があるというのなら、是非とも騎士団を動かしてほしかった。
「この度は大義であった。今回の件については追って沙汰を下す」
国王は言うだけ言って、奥へ行ってしまった。
俺は国王の言葉に礼をするのも忘れてしまった。
はて。
今回の件、というのは?
どこからどこまでを指す言葉なんだ?
すべてが終わった闘技会場は段々と静かになっていった。
そして、俺は気づく。
今の俺には帰る場所がないということに。
ソニアの結界の周囲に黒いモノが集まり始めている。
ソニアの魔道具で守られているからと逃げようとしなかった者たちが周辺にいる。
ソニアと打ち合わせでもしておけば良かった。
魔道具の設定をせいぜいソニアと数人ぐらいを守る程度にしておけば、他のヤツらは勝手に避難していただろう。
俺もソニアの近くの観覧席に飛び移り、避難誘導するが、黒いモノが集まって来たせいで効率が悪い。
サイが風で黒いモノを牽制するが、どうやらそういう魔力も吸収してしまうらしい。
厄介だ。
その上、すでにソニアの魔道具の魔石が色褪せ始めた。
これはもう持たない。
魔石が砕け散る前に対処しなくてはいけない。
俺は舞台の方を振り返る。
まだ国王夫妻が王族の席にいる。
真っ先に避難するべき国王が突っ立ったまま、王妃は座ったままだ。
親衛隊にも騎士団にも救助や誘導等の命令を何もしないのなら、さっさと避難してくれればいいのに。
いる意味もない。
親衛隊も何している。
有無を言わさずアイツらを担いで逃げてくれればいいのに。
高みの見物かよ。
本当に最悪だ。
「おい、オル、」
その声の調子はとめようとしている。
「サイ、親衛隊も騎士団も何もできない、していない。このままでは被害が増えるだけだ」
「だが、」
サイの心配そうな顔を見て、ほんの少しだけ腹立たしいのがおさまった。
ふっと笑う。
オルレアの身代わりもコレで終了だ。
バーレイ侯爵にどんなに罵られても。
もうどうしようもない。
誰かが死ぬ前に対処しなければ。
「アイツらがこの場にいる限り、許可がなければ俺は力を揮えない。オルレアだからというわけではなく」
最強の盾の力を使うにも制約がある。
他の貴族たちだけでなく、王族もバーレイ侯爵家にそれを課すことに賛成した。
最強の剣と最強の盾の強大な力は王族の許可なくして扱えない。
※ただし、緊急時は除く。
※がクセモノで、今も緊急時じゃないかと思われるかもしれないが、王族がいる場では必ず王族の許可が必要なのだ。どんなに緊急であったとしても。
俺は舞台に舞い戻る。
ここにはもう審判も誰もいない。
舞台の中央で、素早く臣下の礼をとる。
「国王陛下、抜剣の許可を」
闘技場にいるすべての者が何のパフォーマンスかと思っただろう。
親衛隊も騎士団もここにいるのは、オルレア・バーレイだと思っているのだから。
俺は国王を見る。
「最強の盾、オルト・バーレイに」
「っ、抜剣を許可する」
少し端切れの悪い声だったが、国王の許可は下りた。
俺は立ち上がって、魔剣を鞘から抜く。
「魔剣よ、お望み通りの魔力だ」
ほい来たーーーっ、とお喜びの妖艶マイア様魔剣が煌めく。
この舞台上には誰もいない。
「黒きモノよ、舞い踊れっ」
強風が観覧席にいる黒きモノを上空に舞い上がらせる。
黒いモノにその魔力を吸われないのは、魔法の盾も一緒に舞い上がっているためである。
呪いの無効化も同時に行っている。
十三体のうち数体はかなり肥大化している。
何人を吸収したのか。
まだ二桁にいっていないだけマシか。
魔石の腕輪を購入して身につけた者の魔力が少なかったためだろう。
魔石に惹かれる者はたいてい魔力が少なめの者だったのが、黒幕としても誤算だったはずだ。
貴族ならば誰でも魔石の宝飾品に目がないわけではない。
高額でも購入するのは、憧れているからだ。
魔力が豊富な者←黒幕は、その気持ちがよくわかっていなかったらしい。
魔力があれば、お金があっても買う物でもない。
高額の魔石の宝飾品を持つことがステータスと思っている貴族は、値段が周囲に知れ渡っているような安価なアクセサリーを買わない。
騎士団は魔石の腕輪の購入者を特定するだろう。
黒いモノに変化しなかった者たちは贈り物にでもしようとしたのかもしれない。
おそらく接触していなければ、人の魔力を吸い取れない仕組みである。審判が黒いモノに変わっていないのだから。
それに、商会長を押さえたのだから、魔石の入手経路もすぐにわかる。
だが、もうこれ以上は俺の仕事ではない。
「そんなものっ、さっさと始末してっ、気持ちが悪いっ」
王妃の大声が闘技場に響いた。
そんな大声、出せたんだな。
嫌悪感丸出しの顔でいながら、まだ座ったままだ。もしかして、今まで立ち上がれなかったとか?腰を抜かしていたとか?
まさかね。
王妃の視線は黒いモノに注がれている。
そんなもの→黒いモノ、なのは明白だ。
俺の言葉が王妃に届いていないのも明白だった。
俺は彼女を一瞥しただけだ。
その意見はどうでもいい。
俺はすべての黒いモノを柔らかく舞台の上に降ろす。
まるで大切なものを扱うかのように。
この黒いモノに覆われている彼らも被害者なのだから。
「浄化っ」
一緒に舞い降りてきた魔法の盾が光る。
穏やかな光が黒いモノたちを包み込むと、黒いモノが徐々に剥がれていく。
黒いモノは液体のようになって一直線に上空に伸びていく。
呪いは呪った元に返さないとね。
デント王国へ戻るだろう。
俺は青いマントを外し、一番近くに横たわっていた女子生徒にかける。
女子生徒が二人だけで良かった。
俺は上着を脱ぐと、もう一人の女子生徒にかけた。
残りは男子生徒だった。
男子生徒は我慢してもらおう。
購入してしまった自己責任だ。
強い魔法が使いたかったのだと思うけど。
魔石を頼るのはいい方法だけど、今後は正規の料金で買おうね。
安い物には必ず何か裏があるものだからね。
ある意味、お高い買い物になったのだろうが。
黒いモノに纏わりつかれてしまっていた生徒たちは、全員舞台上で全裸になったのである。
今は気を失っているから良いけど、事の顛末を聞いたとき、男子生徒でも悲鳴を上げそうだ。
舞台の下には騎士団がいるけれど、彼らはマントを羽織っていないし、制服の上着を貸すことはないだろう。っと思ってじっと見ていたら、数人が差し出してくれた。
それでも足りないけど、運良く近場にいた男子生徒にかけておいた。
貴族の子息はカラダを鍛えているヤツは鍛えているけど、、、見せたくない者も多いよな。。。
観覧席から舞台上ではほどほどに距離があるから、アレの大きさまでつぶさに見ているヤツらは、、、うん、闘技大会だったからオペラグラスを持って来ていた貴族は多い。
騒ぎが収まった観覧席から犠牲者が誰だったかの確認をしているだけならいいんだけどね。。。
「、、、まあ、オルがオルとして手を出したら鎮圧も一瞬だな」
サイも舞台に魔法で舞い戻って来た。
学校の教員や職員が担架やシーツを持って舞台に上がって来た。
あられもない姿を晒している者たちに素早くシーツをかけて担架で運んでいく。
「サイ、」
「私は後片付けに行く。今日は闘技大会の決勝戦も再開はしないだろう」
「ああ。決勝戦は終わりだ」
仕方ない。
ここに立っているのはこの学校の生徒ではないのだから、俺は失格だ。
サイ・モルトの勝利で終了だ。
サイは教師に呼ばれて、舞台から降りていった。
「オルト・バーレイ」
上から声が降って来た。
まだ国王夫妻はあの席にいたのか。
なぜ避難しないのだろう、この人たちは。
責任があるというのなら、是非とも騎士団を動かしてほしかった。
「この度は大義であった。今回の件については追って沙汰を下す」
国王は言うだけ言って、奥へ行ってしまった。
俺は国王の言葉に礼をするのも忘れてしまった。
はて。
今回の件、というのは?
どこからどこまでを指す言葉なんだ?
すべてが終わった闘技会場は段々と静かになっていった。
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