偽装溺愛 ~社長秘書の誤算~

深冬 芽以

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6.彼女の過去

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「なに、考えてる?」

「え?」

「ぎゅうぎゅうに締め付けて」

「そんなこと――」

「――そんなに早く終わらせたいか?」

「……そうかも」

 終わらせたい、という表現には語弊がある気がするが、この状況から終わりに向けて動き出してほしいという意味ではそうかもしれない。

「早く、うご……いて……」

 膣内なかで、カレがピクンと跳ねた。

 くすぐったい。

 理人は表情を変えず、じっと私を見ている。

 私は、恥ずかしさに顔を背けた。

 また、跳ねた。

 もう一度。

「くすぐっ……た――」

「――時間が足んねーな」

「え――」

 ずるっと引き抜かれたかと思ったら、完全に抜けてしまう前で止まり、勢いよく押し入られた。

「はっ――!」

 限界まで抜かれ、最奥まで突き上げられる。

 それを何度も、遅すぎず激しすぎない絶妙なテンポで繰り返す。

 同じ場所を繰り返し擦られ、ソコが敏感になり、快感が途切れない。

「あっ……ん! だめっ!」

「悪いな。とまんねーよ」

 目を細め、苦しそうに、けれど気持ちよさそうにそう言った理人は、それはもう、艶めかしい空気を放っていて。

 自分がそう言わせていると思うと、私もまた堪らなくなる。

「こら、締め……な」

 テンポが速くなる。

 どんどん、どんどん。

「ああぁっ――!」

 膣内なかが痺れる。痛いくらいに。

 痺れた部分が徐々に広がっていって、身体全体が覆われる。

「あっは――っ!」

 ふくらはぎが痛いほど足に力が入って、爪先がピンと伸びる。

「うんんんっ――!!」

 ぎゅっと目を閉じると、瞼の裏が真っ白になった。

 勝手に腹筋に力が入って、かと思うと脱力する。

「くっ――! あ……」

 急に理人が圧し掛かってきて、胸同士が密着した。

 互いの汗でぬるりと滑る。

 絶頂に達しながらも、彼もまた私の膣内なかで達したのがわかった。

 さっきの、くすぐったいくらいのピクピクした跳ね方じゃない。

 ビクンッビクンッと脈打ちながら跳ね、私の膣内なかを満たしていく。

 耳元で、はぁっと艶っぽい息を吐かれ、まるで心臓が耳朶にあるように錯覚するほど耳がズキズキと熱くなる。

「慣れなきゃなんねーのは、俺だな」

「え?」

 理人が少しだけ身体を浮かし、私の顔を見た。

「毎回、こうもあっさりイカされたんじゃ、な」

「……?」

 意味がわからない。

 イカされたのは、私の方だ。

 理人はくくっと笑うと、私のこめかみにキスをした。

「ずっと、わかんないままでいてくれ」

「どういう――」

 言い終わる前に、ずるりと私の膣内なかから理人が出て行く。

 彼は身体を起こして避妊具を外した。

「出る前にシャワー浴びなきゃな」

 そうだ。

 力登を迎えに行かなければ。

 私は起き上がり、ピザを食べる前に借りたTシャツを頭から被った。



 夢の時間は、おしまい……。



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