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番外編*甘いお仕置き
23
しおりを挟む触ってないのに硬くなっている胸の尖端を、肌襦袢の上から口に含んだ。
舌で舐め上げながら吸い付く。
口を離すと、肌襦袢が乳首にピタリと貼りついた。
「ヤバイな」
反対も同じように舐めると、梓が背を反らせた。
「皇丞っ! だめって――」
「――なんで俵を名前で呼んだ?」
「それ、は」
「すげームカつくんだけど」
胸を舐めながら尻を掴み、腰を揺らす。
気持ちいいが、窮屈で痛い。
「すげームカつかせたかったのよ」
梓が俺の肩を両手で押し、距離を取る。そして、そのまま、俺に圧し掛かった。
ベッドに倒れ込んだ俺を、梓が見下ろす。
彼女の指が脇腹を撫でた。
くすぐったさに目を細める。
「あず――」
「――本当は、もっと冷静でいられないと思ってたの。でも、ただ者じゃない只野さんは出てくるし、皇丞は元カノを睨んでるしで、嫉妬だなんだって気持ちも半減しちゃって。それに――」
脇腹から胸骨に移動した指先が、俺の乳首の周りをウロウロする。
いたずらな指先とは裏腹に、梓の表情は真剣。
指先が乳首に触れ、離れる。
こんな風に弄ばれると、いつもはたいして感じない場所も、性感帯になる。
梓の爪が、乳首をカリと掻いた。
反射的に、目尻がピクリと動いてしまう。
「――お義母さまに言われたの。妻の余裕を見せつけてきなさい、って」
「格好良かったよ」
「そ?」
「ああ」
「でもね? 悔しいじゃない。元カノの要求を無条件で飲んであげちゃうのって」
「なんで悔しいんだよ」
ふっと笑うと、梓がむぅっと唇を尖らせた。
「チョロいって思われたくないもの」
「だから――」
「――ピアス、皇丞が選んだの?」
身体を伏せたかと思うと、舌先で乳首を舐められ、気持ち良くてと言うよりも、その光景に身体が疼く。
梓の赤く柔らかな舌がチロチロと動く様に、彼女の腰の下に熱が集中する。
「梓っ」
「答えて」
彼女の唇が胸の下へと移動し始めた。
彼女自身もずりずりと下がっていく。
梓の手が再びベルトを外し、唇が臍の辺りに吸い付いた。
上半身を起こそうと、ベッドの肘を立てた。
「梓」
「動いちゃだめ」
彼女の気が済むなら、と肘をついた状態で動きを止める。
ファスナーが下ろされ、その刺激だけでも硬度が増す。
さらに、ボクサーパンツの上から撫でられる。
「梓」
「痛い?」
「いや」
「気持ちいい?」
「ああ」
梓がパンツの上から俺の熱にキスをする。
感触よりもその事実に、体温が上昇する。
思った以上に冷静でいられない。
いっそ、見なければ耐えられるのではと、肘を外して背中をベッドに沈めた。
パンツの腰のゴムに指が引っ掛けられる。
パンツが下ろされ、抑圧された熱が勢いよく解放された。
ぎゅっと握られ、思わずぎゅっと目を閉じた。
不意打ちもまた危険だ。
「答えて」
握ったまま手が、上下に動き出す。
ゆっくりと扱かれ、グッと歯を食いしばる。それから、小さく息を吐いた。
少しずつ手の動きが早くなる。
「あ、れは――」
不意に尖端がぬるりと柔らかくて温かいものに包まれた。
じゅっと吸い付かれ、腰に力が入る。
ぱっと口を離され、少しヒヤッとした。
「渡したその日のうちに別れたから、つけてるのは今日初めて見たな。言われるまで、渡したことも忘れてたよ」
また、ぱくりと咥えられる。
「っは、は」
数回、口で扱かれて、ぐっと奥歯を噛む。
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