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 「あ?ど~見たら襲ってる様に見えるんだ?」

 京極さんは低い声で言うが、

 「どう見ても襲ってる風でしょう。竹田さんの口を塞ぎ、下衣を脱がし、畳に押し付けてる。どう見てもねぇ?」

 やれやれと生田さんは額に手を当てる。

 「コイツが茶を零したから脱がせただけだっ!!他意はないっ!!」

 怒りながら京極さんは去って行った。

 「竹田さん、着替えを持って来ますので待ってて下さい」

 戻って来た生田さんの手には浴衣が1セットあり、ソレを手渡し、部屋を出て行った。

 しかし・・・、自分で着た事無いんだけど?

 ネットで浴衣の着付けを見ながら、悪戦苦闘しているが一向に着れる気がしない。最近は簡単に着られる浴衣もあるらしいが、手渡されたのは普通の浴衣で、もちろん帯もペランとしている。

 「天音いるか?さっきはすまなかったな」

 返事をする前に、襖が開けられる。グチャグチャになったから、もう一度ちゃんとしようと袖を通しただけの状態で、しかも開けられた襖の方を向いていた。

 「キャッ・・・」

 サッと室内に入り込んできた京極さんに口を塞がれた。今度は唇で・・・、唇!?顔を横にしようとすると、顎をグイッと掴まれ、固定されてしまう。

 「んん~っ!!」

 背の高い京極さんの胸の下ら辺をドンドンと叩くが、抵抗虚しく唇は離して貰えない。しかもヌルリと入ってきた舌に執拗に口腔内を舐め回され、力が入らなくなってきて、京極さんの着流しをギュッと掴んでしまう。頭も何も考えられなくなって、ぼ~っとしてくる。フラッと倒れそうになると左腕で支えられる。

 唇を離され、その唇を視線で追い、京極さんと目が合う。

 「お前ね、その顔はヤバイだろ?」

 野性味が増した目で見つめられ、再び唇を塞がれる。『クチュクチュ』とした音が耳に聴こえてくるのが、恥ずかしい。

 いつの間にか、胸を揉まれ、乳首をきゅっかと摘まれる。

 「ああっ、いやぁ」

 「甘い声だな、天音。コッチは濡れ濡れか?」

 京極さんが下に手を伸ばした所で、鋭い声が
かかる。

 「樹さんっ!また襲ってるんですか!?竹田さんが気に入ったなら、就業時間外に襲って下さいっ!今はダメですっ!!」

 ベリッと剥がされる。




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