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オマケ
精霊祭
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ウィンダリオン王国
今日は、年に一度の精霊祭の日です。
春に行われるこのお祭りは、実り豊かである事、1年無事に過ごせた事を、精霊王様に感謝し祈りを捧げる日です。
この日精霊妃は……国民達の感謝の言葉と、収穫した作物や貢物を精霊王に送り、祈りを捧げます。
そして精霊王は顕現し、精霊妃を通じ国民に言葉を届けます。
普段は、国王様や領主様に伝えられ国民には知らされないのですけど、精霊祭の日は特別です。
その日だけは精霊王も姿を現すし、国民とも触れ合うんです。
……動物の姿で、言葉は発しませんが……
「セラ様、本日は頑張りましょうね」
「は、はい!!ネリア様!」
精霊妃になって初めての大きなお仕事です……だから、すごく、凄く緊張しますっ!!
いつもなら、ノクトールが励ましてくれるけれど…今は傍にいません。
月の精霊王である彼は、今日は精霊界に居るんです。私も忙しいですけど、ノクトールはもっと忙しいみたいで……
『主様と離れるのは、寂しくて死んでしまいそうですが……この日だけは、仕方ありません。『人間の不安を取り除き感謝を受け取る日』ですから』
『バカ言ってないで行くわよ!忙しいんだからっ!』
そう言ったノクトールは、寂しげな笑みを残して太陽の精霊王レーヴェさんに連れて行かれました。
今朝の話です。
今はお昼です。
これから私たち精霊妃は、人々から預かった貢物を精霊王に送る儀式と、精霊王を呼ぶ儀式をするんです。
「大丈夫ですわ、セラ様。私も初めてですし、何より1人ではありませんもの」
ネリア様の手が視線が、会場の方を指し示す。
そこには……
地の精霊妃ラスティ様
風の精霊妃ルフト様
水の精霊妃グランディネ様
炎の精霊妃アピ様
が既にいました。
皆様、正装に着替えられていて格好いいです。
ラスティ様は、憲法着に似た服装
ルフト様は、フードやマントが付いた旅人みたいな服装
グランディネ様は、床に着くほどに長いローブの様な服装で
アピ様は、踊り子のような服装です。
ネリア様は、韓服に似た服装です。
私はと言うと…、紺と白を基調とし、肩や足が出たドレスを着ています。
靴はなく裸足です。
それが、月の精霊妃の正装なんだそうです。カイリオさんに聞きました。カイリオさんも、精霊妃だった時の正装は裸足だったそうです。
こうした精霊妃の公の場では必ず、精霊王に合わせた衣装をとる必要があるそうです。
精霊王が変われば、服装も多少は変わるとノクトールに聞きました。ただ……根本は変わらないので、色や装飾が少し変わるだけみたいです。
勿論、アクセサリーはタンザナイトの宝石が付いたシンプルなデザインの首飾りと耳飾りです。
「来たわね?セラ」
「アピ様、本日はよろしくお願いします!」
「硬ぇぞ、もっと気楽に行け」
ルフト様が、私の背中をバシバシと叩きます。
力が強いので……ちょ、ちょっと痛いです…
「ちょっと、ルフト様!セラ様が痛がってますわ、加減を覚えて下さいませ!」
先輩精霊妃にも、強く言えるネリア様はとても格好いいです。
あ、因みに私の補佐をしてくれているアレクシスさんは、会場の準備に駆り出されています。セルジュさんも一緒です。
フェリクスとジークは、私の後ろをずっと護衛してくれています。……やっと、呼び捨てにも慣れてきました。
「仕方ありません、ルフトは物覚えの悪い馬鹿ですから」
「……帰りたいわ……」
ボソッと、ラスティ様が皆さんに聞こえないくらい小さな声で呟き私と目が合うと、ニコッと笑いました。グランディネ様は、早くも帰りたいオーラが出ています…いつもの事ですけど……
「精霊妃様方、お時間にございます」
会場のスタッフさんに呼ばれ、私達は会場の広場に上がりました。
それぞれ、立ち位置が決まっていて……私とネリア様は中央に白と黒の円があって白の位置にネリア様、黒の位置に私が立ちました。
そして、東西南北……東にルフト様、西にラスティ様、南にアピ様、北にグランディネ様が立ちました。
私達は、その場に跪き祈りを請います。
〖我らが崇め奉る尊き精霊の王達よ。昨年の豊作に感謝し、民らからの言葉と感謝の品ををお届けします。そして出来ますれば、今年もまた大きな災害もなく平和に過ごせますよう……願わくば、我らが前にその御身を現し下さいますよう、お聞き届け下さいませ……〗
私達が言葉を言い終えると、頭上に色とりどりの光が輝きノクトール達が姿を現した。
『………………』
言葉は発しませんが、他の精霊王と一緒に宙に浮いていると、近寄り難い雰囲気を醸し出します。
いつもは……可愛いうさぎさんだけど……
今は……威厳と言うか、厳かな雰囲気を纏ってるというか……ちょっと怖さも感じます。
普段と全然違う姿に、私も気持ちが引き締まります。
精霊王は、それぞれの精霊妃の傍に降り立ちました。一応、儀式はこれで終わりです。
後は、夜通しお祭りが開かれます…
私達も夜通し参加しなければいけません……実は。
国民達が不安に思うから、次の日の朝までは居なければダメなんだそうです。
広場の周りにある屋台とかには、行ってもいいそうです。
……
『……主様、どうですか?!さっきの私は、格好良かったですか?!』
先程までの威厳はどこに行ってしまったのでしょうか?私の胸に両手を当てて顔を覗き込みながらノクトールは聞いてきました。もう、何時ものノクトールでした。
……さっきの威厳に満ちたノクトールも素敵ですが……やっぱり私は、何時ものノクトールの方が好きです。
「ノクトール……」
『??』
「一緒に屋台を回らない?食べたい物があるの!」
『勿論!ご一緒しますとも!』
私はノクトールと一緒に、どこか懐かしいクレープを食べました。
チョコバナナ味です。
『主様と……やっと、食べれます…あの日から……食べてみたかったのです……』
ノクトールの言葉は小さ過ぎて、祭りの喧騒に紛れ聞こえませんでした。
~完~
_____
これで、終わりです。
最後まで、お付き合い頂きありがとうございました(*ᴗˬᴗ)⁾
今日は、年に一度の精霊祭の日です。
春に行われるこのお祭りは、実り豊かである事、1年無事に過ごせた事を、精霊王様に感謝し祈りを捧げる日です。
この日精霊妃は……国民達の感謝の言葉と、収穫した作物や貢物を精霊王に送り、祈りを捧げます。
そして精霊王は顕現し、精霊妃を通じ国民に言葉を届けます。
普段は、国王様や領主様に伝えられ国民には知らされないのですけど、精霊祭の日は特別です。
その日だけは精霊王も姿を現すし、国民とも触れ合うんです。
……動物の姿で、言葉は発しませんが……
「セラ様、本日は頑張りましょうね」
「は、はい!!ネリア様!」
精霊妃になって初めての大きなお仕事です……だから、すごく、凄く緊張しますっ!!
いつもなら、ノクトールが励ましてくれるけれど…今は傍にいません。
月の精霊王である彼は、今日は精霊界に居るんです。私も忙しいですけど、ノクトールはもっと忙しいみたいで……
『主様と離れるのは、寂しくて死んでしまいそうですが……この日だけは、仕方ありません。『人間の不安を取り除き感謝を受け取る日』ですから』
『バカ言ってないで行くわよ!忙しいんだからっ!』
そう言ったノクトールは、寂しげな笑みを残して太陽の精霊王レーヴェさんに連れて行かれました。
今朝の話です。
今はお昼です。
これから私たち精霊妃は、人々から預かった貢物を精霊王に送る儀式と、精霊王を呼ぶ儀式をするんです。
「大丈夫ですわ、セラ様。私も初めてですし、何より1人ではありませんもの」
ネリア様の手が視線が、会場の方を指し示す。
そこには……
地の精霊妃ラスティ様
風の精霊妃ルフト様
水の精霊妃グランディネ様
炎の精霊妃アピ様
が既にいました。
皆様、正装に着替えられていて格好いいです。
ラスティ様は、憲法着に似た服装
ルフト様は、フードやマントが付いた旅人みたいな服装
グランディネ様は、床に着くほどに長いローブの様な服装で
アピ様は、踊り子のような服装です。
ネリア様は、韓服に似た服装です。
私はと言うと…、紺と白を基調とし、肩や足が出たドレスを着ています。
靴はなく裸足です。
それが、月の精霊妃の正装なんだそうです。カイリオさんに聞きました。カイリオさんも、精霊妃だった時の正装は裸足だったそうです。
こうした精霊妃の公の場では必ず、精霊王に合わせた衣装をとる必要があるそうです。
精霊王が変われば、服装も多少は変わるとノクトールに聞きました。ただ……根本は変わらないので、色や装飾が少し変わるだけみたいです。
勿論、アクセサリーはタンザナイトの宝石が付いたシンプルなデザインの首飾りと耳飾りです。
「来たわね?セラ」
「アピ様、本日はよろしくお願いします!」
「硬ぇぞ、もっと気楽に行け」
ルフト様が、私の背中をバシバシと叩きます。
力が強いので……ちょ、ちょっと痛いです…
「ちょっと、ルフト様!セラ様が痛がってますわ、加減を覚えて下さいませ!」
先輩精霊妃にも、強く言えるネリア様はとても格好いいです。
あ、因みに私の補佐をしてくれているアレクシスさんは、会場の準備に駆り出されています。セルジュさんも一緒です。
フェリクスとジークは、私の後ろをずっと護衛してくれています。……やっと、呼び捨てにも慣れてきました。
「仕方ありません、ルフトは物覚えの悪い馬鹿ですから」
「……帰りたいわ……」
ボソッと、ラスティ様が皆さんに聞こえないくらい小さな声で呟き私と目が合うと、ニコッと笑いました。グランディネ様は、早くも帰りたいオーラが出ています…いつもの事ですけど……
「精霊妃様方、お時間にございます」
会場のスタッフさんに呼ばれ、私達は会場の広場に上がりました。
それぞれ、立ち位置が決まっていて……私とネリア様は中央に白と黒の円があって白の位置にネリア様、黒の位置に私が立ちました。
そして、東西南北……東にルフト様、西にラスティ様、南にアピ様、北にグランディネ様が立ちました。
私達は、その場に跪き祈りを請います。
〖我らが崇め奉る尊き精霊の王達よ。昨年の豊作に感謝し、民らからの言葉と感謝の品ををお届けします。そして出来ますれば、今年もまた大きな災害もなく平和に過ごせますよう……願わくば、我らが前にその御身を現し下さいますよう、お聞き届け下さいませ……〗
私達が言葉を言い終えると、頭上に色とりどりの光が輝きノクトール達が姿を現した。
『………………』
言葉は発しませんが、他の精霊王と一緒に宙に浮いていると、近寄り難い雰囲気を醸し出します。
いつもは……可愛いうさぎさんだけど……
今は……威厳と言うか、厳かな雰囲気を纏ってるというか……ちょっと怖さも感じます。
普段と全然違う姿に、私も気持ちが引き締まります。
精霊王は、それぞれの精霊妃の傍に降り立ちました。一応、儀式はこれで終わりです。
後は、夜通しお祭りが開かれます…
私達も夜通し参加しなければいけません……実は。
国民達が不安に思うから、次の日の朝までは居なければダメなんだそうです。
広場の周りにある屋台とかには、行ってもいいそうです。
……
『……主様、どうですか?!さっきの私は、格好良かったですか?!』
先程までの威厳はどこに行ってしまったのでしょうか?私の胸に両手を当てて顔を覗き込みながらノクトールは聞いてきました。もう、何時ものノクトールでした。
……さっきの威厳に満ちたノクトールも素敵ですが……やっぱり私は、何時ものノクトールの方が好きです。
「ノクトール……」
『??』
「一緒に屋台を回らない?食べたい物があるの!」
『勿論!ご一緒しますとも!』
私はノクトールと一緒に、どこか懐かしいクレープを食べました。
チョコバナナ味です。
『主様と……やっと、食べれます…あの日から……食べてみたかったのです……』
ノクトールの言葉は小さ過ぎて、祭りの喧騒に紛れ聞こえませんでした。
~完~
_____
これで、終わりです。
最後まで、お付き合い頂きありがとうございました(*ᴗˬᴗ)⁾
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一気読みさせて頂きましたシャキ─∠( 。ÒㅅÓ)/─ン!
昔助けた精霊さん達はその事を言わなかったのね〜壁] ε:)
この作品を読んで頂きありがとうございます(*ᴗˬᴗ)⁾
そうなんです、言わずに見守る事を選択したんです。
終わっちゃたー!
(´∀`*)ウフフ、セラフィ幸せになれたんだね
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二人とも幸せそうだね。
ノクトールの小さな夢(,,>᎑<,,)カワイイ*•.❥*
そんな時から、見守っててくれたんだね。
|ω-`*)ㄜƱ"ᘂ ɭ ɿ
ノクトール、威厳すぐ無くなる。
ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬꉂꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬꉂꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬ
完結おめでとうございます。
皆、しあわせ に な~れ ♡
♡*゚゚・*+。
| °*。
。∩ ∧ ∧ *
+ (・ω・๑) *+゚
* 。 ヽ つ*゚*
" ・+。*・゚ ⊃ +゚
☆ ∪ 。*゚
" ・ + 。 * ・゚
長く応援下さりありがとうございます(*ᴗˬᴗ)⁾
無事に完結できて安心しておりますε-(´∀`;)ホッ
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今後は短編の方で登場するかも知れませんが……これで終わりです。
楽しんで貰えたなら嬉しいです( *´艸`)
無理をしないでくださいね。
Happyな話を楽しみにしてます。
ありがとうございます(*•̀ㅂ•́)و✧