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本編
第1話
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「では、この2人を買おう」
7歳の時、私達は貴族様に買われました。
妹は、メルフィ
私は、セラフィ
私達は、本当の両親に気味悪がられ奴隷商人に売られました。髪色が両親と一致せず、更に周りでも見ない色合いだったからです。
妹の髪は、ピンクゴールド。
私の髪は、ブルーシルバー。
ですが……売られてすぐ私達は、商人さんを通して貴族の方に買われたんです。
その貴族の方が言ってました。
私達は、もしかしたら精霊妃に選ばれるかもしれないと……。精霊に気にいられると、その属性と近い髪色になるそうです。
精霊は……
天の二属と地の四属に別れるそうです。
天は、太陽と月。
地は、炎、水、風、土。
それぞれの属性には王様がいて、王様にはパートナーとなるお妃さまが居るそうです。王様が代替わりする時にお妃様も人間の中から選出されるそうです。
精霊妃は、精霊と人間を繋げるのが役目で、パートナーとなる精霊王やその属性の精霊の言葉や意志を人間達に伝えるのが仕事らしいです。だから、男の人も精霊妃に選ばれる事があるそうです。
その言葉を聞いた妹の目が輝き、新しくお父さんになるグリゴール伯爵に色目を使うようになりました。
「ねぇ……余計なこと言わないでよ?」
「……」
私はひとつ頷く。
昔からの、決まり事。
私は、何も話してはいけない。
私は、顔を上げてはいけない。
私は、笑ってはいけない。
破れば、妹に叩かれるから……
昔から両親に可愛がられていた妹は、それなりに肉がついている。
比べて私は……穀物を似ただけのスープがあればいい方だったから、ガリガリに痩せ細っている。
喧嘩になっても、絶対に勝てない。
昔の家族も、今の家族も私には味方してくれない。
グリゴール伯爵様が言ってました。妹は……金に近い髪を持つ妹は、太陽の精霊王様に選ばれるかも知れないと。
太陽と月の精霊王様の代替わりが近いのだそうです。だから伯爵様は、金や銀に近い髪色を持つ子供を探していたんだって言ってました。
太陽の精霊王様は、精霊王達のトップに立つ事が多いらしく、その精霊妃も国から一目置かれる存在なんだって。トップは最も力の強い精霊が選ばれるそうです。メルフィは、そんな凄い太陽の精霊妃に選ばれる可能性が高いと…私は、もしかしたら月の精霊妃に選ばれるかもという理由で連れて帰ったそうです。希望は薄いと言ってましたけど…
引き取られた後も、私は妹に目をつけられないようにひっそりと暮らした。
相変わらず、食事は少なかったけれど…あの頃よりはだいぶマシだった。
私が14歳
妹が12歳
この歳、私達は精霊妃という特別な存在の候補に選ばれました。
7歳の時、私達は貴族様に買われました。
妹は、メルフィ
私は、セラフィ
私達は、本当の両親に気味悪がられ奴隷商人に売られました。髪色が両親と一致せず、更に周りでも見ない色合いだったからです。
妹の髪は、ピンクゴールド。
私の髪は、ブルーシルバー。
ですが……売られてすぐ私達は、商人さんを通して貴族の方に買われたんです。
その貴族の方が言ってました。
私達は、もしかしたら精霊妃に選ばれるかもしれないと……。精霊に気にいられると、その属性と近い髪色になるそうです。
精霊は……
天の二属と地の四属に別れるそうです。
天は、太陽と月。
地は、炎、水、風、土。
それぞれの属性には王様がいて、王様にはパートナーとなるお妃さまが居るそうです。王様が代替わりする時にお妃様も人間の中から選出されるそうです。
精霊妃は、精霊と人間を繋げるのが役目で、パートナーとなる精霊王やその属性の精霊の言葉や意志を人間達に伝えるのが仕事らしいです。だから、男の人も精霊妃に選ばれる事があるそうです。
その言葉を聞いた妹の目が輝き、新しくお父さんになるグリゴール伯爵に色目を使うようになりました。
「ねぇ……余計なこと言わないでよ?」
「……」
私はひとつ頷く。
昔からの、決まり事。
私は、何も話してはいけない。
私は、顔を上げてはいけない。
私は、笑ってはいけない。
破れば、妹に叩かれるから……
昔から両親に可愛がられていた妹は、それなりに肉がついている。
比べて私は……穀物を似ただけのスープがあればいい方だったから、ガリガリに痩せ細っている。
喧嘩になっても、絶対に勝てない。
昔の家族も、今の家族も私には味方してくれない。
グリゴール伯爵様が言ってました。妹は……金に近い髪を持つ妹は、太陽の精霊王様に選ばれるかも知れないと。
太陽と月の精霊王様の代替わりが近いのだそうです。だから伯爵様は、金や銀に近い髪色を持つ子供を探していたんだって言ってました。
太陽の精霊王様は、精霊王達のトップに立つ事が多いらしく、その精霊妃も国から一目置かれる存在なんだって。トップは最も力の強い精霊が選ばれるそうです。メルフィは、そんな凄い太陽の精霊妃に選ばれる可能性が高いと…私は、もしかしたら月の精霊妃に選ばれるかもという理由で連れて帰ったそうです。希望は薄いと言ってましたけど…
引き取られた後も、私は妹に目をつけられないようにひっそりと暮らした。
相変わらず、食事は少なかったけれど…あの頃よりはだいぶマシだった。
私が14歳
妹が12歳
この歳、私達は精霊妃という特別な存在の候補に選ばれました。
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