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2.正体を知られるわけにはいかないのです
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「はあ?」
おっと、おもわず間抜けな声が出てしまった。
そのあと数秒後、ミドリウサギから吹きでた赤いぬめっとした液体が私の顔にかかるのと同時に、肉の塊が地面と接触する音が聞こえる。
マジでか。
さっさと顔を洗いたい。
というか、今の攻撃ってミミィかな。
でも、彼女はどちらかというと爆弾を打ちこむような戦い方だ。これとは違う、はず。
それとも、こんな戦い方を発明でもしたのか……?
どちらにせよ(顔面血まみれのまま)苦笑いしながら、ありがとうって言いながら振りむくと、金髪のイケメンさんがいた。
おや。ミミィじゃなかったのね。どうやらこの人が討伐してくれたらしい。
でも私、顔面血まみれ状態。
できればこんな状態でこんなイケメンさんに会いたくなかった。
この人のせいだけれど。
それはそうと金髪の髪の毛に光が反射してまぶしいな。
彼が着ている汚れひとつない白の軍服には、ちょうど駆けこもうとしていた先のギルド所属の徽章がついている。
国内をあちこち旅していて、ここのギルドには何度かお世話になったことがあるし、昨日も行ったばっかりだが、こんな職員さんいたっけ。
でも、ちょうど良かったのか。
「血がついてしまったんですけど」
「助けてもらったのに、いきなり文句かよ……いや、すまなかった」
おもわず文句を言ってしまった私に、イケメンさんは不満そうな声をあげる。たしかに自分でもそれはないと思うが、イケメンさんは不可抗力とはいえどうやら女性(仮)の顔面を血まみれにしてしまったことは申し訳ないと思っているらしい。しょんぼりとしたような気がした。
しかし、彼はなにを思ったのか、そんなことよりもと私の顔を覗いてくる。
っうぅぅぅ!!
その蒼い瞳、とっても綺麗すぎるんですけれどぉ。
内心身もだえている私に、イケメンさんは問いかける。
「この辺で『厄除け』スキルを使ったヤツ知らないか?」
うん?
ちょっと待って。それって。
「国から保護しろと命令が出たから捜索してたんだが、今さっきソイツがこのあたりで使ったみたいでな」
ふむ。
イケメンさん、あんたなにを聞いてくれるんじゃいな。
『厄除け』スキルを使った張本人の私ですが、どうやって答えましょう?
しかしこのイケメンさん、他人のことなんかお構いなしの人のようだ。もう一度スッと私の顔に顔を近づけて、ささやくように言う。
「もし使ったやつを見つけたら、俺のところまで連れてきてくれ」
イケメンさんはそういうだけ言って、足早に去っていった。
「ふう、危なかったわねぇ」
前世でも男性経験ゼロの私だ。
一人になった後、いろいろな意味でドキドキした鼓動を抑えていた。
身内や冒険者仲間以外の男性でははじめて出会う男性が、物語に出てくるようなイケメンさんだとは思わなかったのだ。
近づいてはならない。
王国が『厄除け』スキルの保持者に気づいた。このまま今後も行使すれば、私は間違いなく監禁コースまっしぐらだ。
それだけは避けたい。この世界に来んだから、ただゆっくりと過ごしたい。
でも、それとは違った感情も私の中にはあった。
あのイケメンさんともっと近づきたい。
前世では『顔面偏差値が高い=性格が悪い』という固定概念を持つ人たちもいたが、私はそれを信じたくない。
あのイケメンさんは魂までイケメンさん……な、はずなんだから!!
「ミコぉ~お待たせ~」
「ミコさん、お待たせしました!」
私がそんな葛藤を胸に顔についた血を洗い流していたら、アイリーンとミミィが戻ってきた。
アイリーンは一杯の薬草が入った籠を持ち、ミミィはミドリウサギを担いでいる。
二人とも収穫があったようでよかった。
「遅いよぉ!!」
そんなに長い時間離れてないはずなのに、いろいろなことが起こりすぎて二人に会えたのが嬉しかった。
鬱陶しい私なのに、二人とも突き放すこともせずによしよしとしてくれた。
魂までイケメンなのはこちらか。
テントに戻って夕食を食べた後、私は二人がいない間に起きた出来事を話した。
もちろん『厄除け』スキルを行使したという話を除いて。
「へぇ、そんなのことがあったのねぇ」
「ちょっとアイリーン、それ取りだすのやめなさいよ……」
謎のイケメンさんが私の顔についた血も拭かず(救護義務違反)に『お願い』(脅迫罪)をした部分を聞いたアイリーンが無言で旅行鞄から取りだしたのは、バールだった。ちなみに戦闘力マシマシなミミィはどちらかというと難しい話は興味ないようで、狩ったミドリウサギの解体を行っていた。
うん。
知ってたけど、ときどきアイリーンってそういうところがあるんだよねぇ。
森の賢者(知識)であるはずの長命族なのに、森の賢者(物理)になることが多いのだ。
まあこの大陸の最南端の国から大陸北部まで旅してきているわけなので、ある程度の自衛力が必要になるのだけれど、彼女の場合はもはや武器そのもの。
自分に向けられているものでないとわかっていても、ヒきたくなることもあるくらい。
たとえばミミィを『買った』奴隷オークション。
あくどい興行主をつるし上げるための協力者としてその地方の領主に助力を願うとき、バールを見せながら笑顔で『領主さんって牢屋と監獄と孤島、どれがお好きですか? いたいけな子たちを見過ごしにするつもりなのですね。ではそうやって公営ギルドに報告しておきます』と笑うのだ。
武器職人の娘であった私でさえ思いきり背筋に冷や汗をかいてしまい、ボンボン育ちの領主さんは武器を見せられただけで、失神しそうになっていたのを思えている。
結局、オークション自体が解体され、ミミィも他の子たちへの支援として支払ったお金と引き換えに私たちのパーティに来たのだから、結果オーライなんだろうけれど、でもねぇ。
でも、さすがに公営ギルドの職員さん(仮)を殴るのは良くないと思う(未遂含めて)。
「え、ダメ?」
「ダメです」
とぼけた表情のアイリーン。いや、その顔もお綺麗だとは思いますし、多分天然でやってるんだと思いますが、ダメなものはダメです。
一応、外聞的には森の賢者(知識)ですので。
「だってうら若き女の子に声をかけて、脅すなんて男性のすることではないでしょ?」
「それでもダメです」
うん、唇に指をあてながらそう言うと思ったけれど、でもダメです。
「そんなぁ~~」
しょんぼりするアイリーンは本当に少女のような感じだった。
でもダメです。絆されちゃダメ、私。
翌日、昨日の収穫物を持ってギルドを訪れると、いつも以上に静かな気がしたけれど、なんでだろうか。森の賢者(物理)のせいだとは思いたくない。というか、身内と悪人限定だからな、あの笑みは。
依頼報告科で手早く『洗浄』の報告を済ませたが、二人を待っている必要があった。
私のは依頼されたものだったので、書類に必要事項を書いて、スキルの行使履歴と照合して終了だったんだけれど、アイリーンたちのは依頼案件ではないからここに持ちこんだ量をはかったり、大きさ、品質などを測定するのに時間がかかる。
二人を待っている間、私はギルドの受付の奥をぼんやり見ていたのだが、ある一か所を見た瞬間、マジかと呟いてしまった。
運が悪いことにちょうど向こうも気づいたようで、しかもわざわざこちらの方に向かってくるではないか。
思わず指さして叫んでしまった。
「待ったぁぁ!」
当然であるが、ギルドという場所は狭い。
それを忘れていたわけではない。
うっかり発してしまった私の大声にギルドにいた人すべて、受付嬢もたまたま依頼を受注していた冒険者たちも、そして……――
「ふむふむ、この人ねぇ」
アイリーンもその人物に注目しちゃった、てへ。
すでに自分の分は測定終がわっているのか、ためらわずに私たちの方に向かってくるアイリーン。
ナンダカ、メガスワッテイルヨウナキガスルノハ、キノセイデショウカ。
彼女が向かってくる足音だけは良く響くなぁ。
…………――――ところでぇ、あのぉ、アイリーンさん? あなたはいったいなにやろうと鞄の中に手を突っこんでるんですかねぇ?
「天誅☆」
「アイリーンさぁぁん!」
私は彼女が取りだして、えいっ♡とイケメンさんに振り落されたバールの餌食になった。
私? ギルドの中で叫んだことが発端となってるから、なにも文句は言えませんよ? はい。
おっと、おもわず間抜けな声が出てしまった。
そのあと数秒後、ミドリウサギから吹きでた赤いぬめっとした液体が私の顔にかかるのと同時に、肉の塊が地面と接触する音が聞こえる。
マジでか。
さっさと顔を洗いたい。
というか、今の攻撃ってミミィかな。
でも、彼女はどちらかというと爆弾を打ちこむような戦い方だ。これとは違う、はず。
それとも、こんな戦い方を発明でもしたのか……?
どちらにせよ(顔面血まみれのまま)苦笑いしながら、ありがとうって言いながら振りむくと、金髪のイケメンさんがいた。
おや。ミミィじゃなかったのね。どうやらこの人が討伐してくれたらしい。
でも私、顔面血まみれ状態。
できればこんな状態でこんなイケメンさんに会いたくなかった。
この人のせいだけれど。
それはそうと金髪の髪の毛に光が反射してまぶしいな。
彼が着ている汚れひとつない白の軍服には、ちょうど駆けこもうとしていた先のギルド所属の徽章がついている。
国内をあちこち旅していて、ここのギルドには何度かお世話になったことがあるし、昨日も行ったばっかりだが、こんな職員さんいたっけ。
でも、ちょうど良かったのか。
「血がついてしまったんですけど」
「助けてもらったのに、いきなり文句かよ……いや、すまなかった」
おもわず文句を言ってしまった私に、イケメンさんは不満そうな声をあげる。たしかに自分でもそれはないと思うが、イケメンさんは不可抗力とはいえどうやら女性(仮)の顔面を血まみれにしてしまったことは申し訳ないと思っているらしい。しょんぼりとしたような気がした。
しかし、彼はなにを思ったのか、そんなことよりもと私の顔を覗いてくる。
っうぅぅぅ!!
その蒼い瞳、とっても綺麗すぎるんですけれどぉ。
内心身もだえている私に、イケメンさんは問いかける。
「この辺で『厄除け』スキルを使ったヤツ知らないか?」
うん?
ちょっと待って。それって。
「国から保護しろと命令が出たから捜索してたんだが、今さっきソイツがこのあたりで使ったみたいでな」
ふむ。
イケメンさん、あんたなにを聞いてくれるんじゃいな。
『厄除け』スキルを使った張本人の私ですが、どうやって答えましょう?
しかしこのイケメンさん、他人のことなんかお構いなしの人のようだ。もう一度スッと私の顔に顔を近づけて、ささやくように言う。
「もし使ったやつを見つけたら、俺のところまで連れてきてくれ」
イケメンさんはそういうだけ言って、足早に去っていった。
「ふう、危なかったわねぇ」
前世でも男性経験ゼロの私だ。
一人になった後、いろいろな意味でドキドキした鼓動を抑えていた。
身内や冒険者仲間以外の男性でははじめて出会う男性が、物語に出てくるようなイケメンさんだとは思わなかったのだ。
近づいてはならない。
王国が『厄除け』スキルの保持者に気づいた。このまま今後も行使すれば、私は間違いなく監禁コースまっしぐらだ。
それだけは避けたい。この世界に来んだから、ただゆっくりと過ごしたい。
でも、それとは違った感情も私の中にはあった。
あのイケメンさんともっと近づきたい。
前世では『顔面偏差値が高い=性格が悪い』という固定概念を持つ人たちもいたが、私はそれを信じたくない。
あのイケメンさんは魂までイケメンさん……な、はずなんだから!!
「ミコぉ~お待たせ~」
「ミコさん、お待たせしました!」
私がそんな葛藤を胸に顔についた血を洗い流していたら、アイリーンとミミィが戻ってきた。
アイリーンは一杯の薬草が入った籠を持ち、ミミィはミドリウサギを担いでいる。
二人とも収穫があったようでよかった。
「遅いよぉ!!」
そんなに長い時間離れてないはずなのに、いろいろなことが起こりすぎて二人に会えたのが嬉しかった。
鬱陶しい私なのに、二人とも突き放すこともせずによしよしとしてくれた。
魂までイケメンなのはこちらか。
テントに戻って夕食を食べた後、私は二人がいない間に起きた出来事を話した。
もちろん『厄除け』スキルを行使したという話を除いて。
「へぇ、そんなのことがあったのねぇ」
「ちょっとアイリーン、それ取りだすのやめなさいよ……」
謎のイケメンさんが私の顔についた血も拭かず(救護義務違反)に『お願い』(脅迫罪)をした部分を聞いたアイリーンが無言で旅行鞄から取りだしたのは、バールだった。ちなみに戦闘力マシマシなミミィはどちらかというと難しい話は興味ないようで、狩ったミドリウサギの解体を行っていた。
うん。
知ってたけど、ときどきアイリーンってそういうところがあるんだよねぇ。
森の賢者(知識)であるはずの長命族なのに、森の賢者(物理)になることが多いのだ。
まあこの大陸の最南端の国から大陸北部まで旅してきているわけなので、ある程度の自衛力が必要になるのだけれど、彼女の場合はもはや武器そのもの。
自分に向けられているものでないとわかっていても、ヒきたくなることもあるくらい。
たとえばミミィを『買った』奴隷オークション。
あくどい興行主をつるし上げるための協力者としてその地方の領主に助力を願うとき、バールを見せながら笑顔で『領主さんって牢屋と監獄と孤島、どれがお好きですか? いたいけな子たちを見過ごしにするつもりなのですね。ではそうやって公営ギルドに報告しておきます』と笑うのだ。
武器職人の娘であった私でさえ思いきり背筋に冷や汗をかいてしまい、ボンボン育ちの領主さんは武器を見せられただけで、失神しそうになっていたのを思えている。
結局、オークション自体が解体され、ミミィも他の子たちへの支援として支払ったお金と引き換えに私たちのパーティに来たのだから、結果オーライなんだろうけれど、でもねぇ。
でも、さすがに公営ギルドの職員さん(仮)を殴るのは良くないと思う(未遂含めて)。
「え、ダメ?」
「ダメです」
とぼけた表情のアイリーン。いや、その顔もお綺麗だとは思いますし、多分天然でやってるんだと思いますが、ダメなものはダメです。
一応、外聞的には森の賢者(知識)ですので。
「だってうら若き女の子に声をかけて、脅すなんて男性のすることではないでしょ?」
「それでもダメです」
うん、唇に指をあてながらそう言うと思ったけれど、でもダメです。
「そんなぁ~~」
しょんぼりするアイリーンは本当に少女のような感じだった。
でもダメです。絆されちゃダメ、私。
翌日、昨日の収穫物を持ってギルドを訪れると、いつも以上に静かな気がしたけれど、なんでだろうか。森の賢者(物理)のせいだとは思いたくない。というか、身内と悪人限定だからな、あの笑みは。
依頼報告科で手早く『洗浄』の報告を済ませたが、二人を待っている必要があった。
私のは依頼されたものだったので、書類に必要事項を書いて、スキルの行使履歴と照合して終了だったんだけれど、アイリーンたちのは依頼案件ではないからここに持ちこんだ量をはかったり、大きさ、品質などを測定するのに時間がかかる。
二人を待っている間、私はギルドの受付の奥をぼんやり見ていたのだが、ある一か所を見た瞬間、マジかと呟いてしまった。
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当然であるが、ギルドという場所は狭い。
それを忘れていたわけではない。
うっかり発してしまった私の大声にギルドにいた人すべて、受付嬢もたまたま依頼を受注していた冒険者たちも、そして……――
「ふむふむ、この人ねぇ」
アイリーンもその人物に注目しちゃった、てへ。
すでに自分の分は測定終がわっているのか、ためらわずに私たちの方に向かってくるアイリーン。
ナンダカ、メガスワッテイルヨウナキガスルノハ、キノセイデショウカ。
彼女が向かってくる足音だけは良く響くなぁ。
…………――――ところでぇ、あのぉ、アイリーンさん? あなたはいったいなにやろうと鞄の中に手を突っこんでるんですかねぇ?
「天誅☆」
「アイリーンさぁぁん!」
私は彼女が取りだして、えいっ♡とイケメンさんに振り落されたバールの餌食になった。
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