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僕は燃え盛るバトルの中で出会い、停戦して消えてった。未来のために

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二人の戦いはとうとう三時間を記録した。これまでの歴代の試合でもここまで多いものはあるまい。最早、男女問わず、この試合を見守るのに夢中になっていた。
ウィニーくんも、国王陛下も固唾を飲んで見守っているのだから、止める気配は微塵も見えない。
俺自身も若干、ドラゴン○ールだとかワン○ースじみた戦いをずっと見守っていたのだが、周りがそれを許さない。
周りは常に俺を鋭い瞳で俺を睨み、俺の袖を握る。
『お前が止めろ』と言っているのがよく分かる。いやいや、別に俺がこの戦いを望んだというわけでもないのだから、俺を呼ばれても困る。
確かに、これ以上、長引かせるのも面倒くさい。
なので、俺は二人の戦いの場に飛び出し、涙で声を震わせて叫ぶ。
「二人とも!私のために戦うのはやめて!戦いは終わったのよ!」
俺は某有名ロボットアニメの最後の方で、主人公と自分の兄の戦いを止めるために叫んだ少女を意識したのだが、それはこの二人にも思った以上の効果を与えたらしい。
二人は慌てて魔法を引っ込め、俺に近寄ってくる。
「二人とも、どうしたのですか!今日は本当にお二人らしくありませんわ!何があったのかは知りませんが、ジョ○ョ一部のジョ○サンとディ○みたいな命懸けの戦いなんかをしたりして私が喜ぶとでも思っていらっしゃるのですの!?そこに直りなさいまし!私が直々にお説教して差し上げますわー!」
俺は二人に正座を強要させ、みっちりとお説教をしていく。
すると、突然、背後から国王陛下が両手を叩いて、
「ハッハッ、見事、見事、暴走した我が息子とその学友の両方を魔法ではなく、言葉で宥めるとはな。中々に面白い奴じゃ、気に入ったぞ、お主、名前はなんという?」
俺は臣下の拝礼を取り、恭しい声で告げた。
「グレース、グレース・ベンフォールですわ。陛下」
国王はそれを聞くと、満足そうに手を叩いて、
「ハッハッ、グレースか、良い名だ。して、時にお主ら」
陛下は満足そうな笑顔を引っ込め、サミュエルとリチャードを睨んで、
「恥ずかしくないのか?女子に止められるとは?周りも見えず、盲目的に戦い続けるとは情けない。よって、両者を失格とし、本年は優勝者は無しとする」
それを聞いた二人は大きく肩を落とし、男子生徒の元へと帰っていく。
こうして、盛り上がらないまま、トーナメントは終了となった。
トーナメントの後は期末試験並びに卒業試験となり、忙しい日々を過ごしていく。
オリビア嬢やクロエ、リチャードのお陰で、なんとか無事に卒業できそうである。
勉学の面はなんとか、乗り切れたのだが、問題は破滅フラグ。
全てはパーティーの時にならなければ分かるまい。
俺は自分の家で食事をしながら、そんな事を考えていた。
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