ベノムリップス

ど三一

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投獄編

第3話 少女とその父親

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喫茶うみかぜにて、あらかたの事情を聞いたユンは、まさか毒物が目の前のチャムの唇に塗られているとは予想出来ず、彼女にしては珍しく慌てた様子で口紅を綺麗な紙て拭った。そして塩を近くの飲食店から貰い、水に混ぜた塩水でハンカチを浸しチャムの唇を拭うと、念の為ギャリアーの唇も拭おうと手を伸ばす。ギャリアーはユンのハンカチを持つ手を制して首を横に振る。

「俺はいい…それで大分濡らしたからな」

ギャリアーが指差したのはチャムが飲ませてから、カウンターに置きっぱなしになっている塩の入ったドリンク。並々注がれていた中身は、底から2センチほどに減っていた。ユンは手早くハンカチと口紅を拭った紙をカバンに仕舞い、店の電話から町医者に連絡して検査を依頼した。

「一先ず事情はわかったわ。2人ともまずはお医者さんに行きましょう。ウォーリーさんも来るでしょ?」

店主ウォーリーはチャムの保護者である。ユウトの件では声を荒げたが、心の中ではチャムを溺愛している叔父、それを知っていてユンはウォーリーに声を掛けた。しかし、ウォーリーの返事は反対だった。

「いや、行かない。ギャリアーとユンちゃんなら安心してチャムを預けられる。俺は…ユウトを探す」
「おじさん…」
「ユウト探して説教して謝らせて、話はそれからだろ?二人を頼んだ、ユンちゃん」
「二人とも安静にしないといけないから、ゆっくり行きましょう~。お説教は私の分も残ってるからってユウトに伝えて置いてね~」
「おう!ありがとなユンちゃん」

3人はウォーリーを見送ると、町医者の元へと向かう。ユンは数分歩いたところにある近くの医院を素通りし、町の中心の方に向かっているのをギャリアーは不思議に思った。

「誰のとこ行くんだ?」
「最近知り合ったお医者さん~」
「えっ、新しく開業したの?」
「そう~、この町の雰囲気が気に入って引っ越してきたんだって~。まだ医院は出してないけど、住んでるアパートで患者を診たり、出張してくれるのよ~。のんびりしたパパさんとしっかりした可愛い娘さんでね、とってもキュートな親子なの~!」
「ユンちゃん、結構誰にでもキュートって言うから…叔父さんもユンちゃんにキュートって言われてはしゃいでたし…」

チャムは舞い上がった叔父の様子を思い出す。サングラスを外して鏡をじっと見ている後姿は、やけにウキウキとしていて、普段隠している目はキラキラと輝いていたような気がした。ギャリアーは困ったように笑いながら、存外乙女なところのある友人のフォローをする。

「まあ…褒められたら嬉しいもんだ。うっすら見える目元も、よく見たら結構つぶらな気がするしな…」
「ふふふ~、今度サングラスの下見せて貰わなきゃ~」

町中を歩いていると、警備隊として知られているユンは気さくに住人に話しかけ、話しかけられる。度々世間話をしたり、警備隊の仕事には直接関係ない相談に乗ったりして、町の中央付近に着くまでに結構な時間がかかった。ユンは小路の先にあるアパートの前に立つと、出入り口の側にある手入れされた花壇を見る。

「綺麗でしょ~?前は何も植えられていなかったんだけど、お医者さんのパパさんと娘さんが毎日お世話してね~。ここの地域では珍しい花や草なんかもあって、娘さんが説明してくれて~」
「ユンちゃん!」

花壇の前にユンがしゃがんで花を愛でていると、小路の先から買い物籠を持った少女が駆け寄ってくる。

「あら~イトちゃん!」
「どうしたの?パパに用事?」
「ええ、この人達を診てもらいたくて~」

イトと呼ばれた少女は、ギャリアーとチャムを見上げた。医者の娘であり自宅で診療する機会も多い為、幼なくとも見た目から具合の良し悪しを測る指標は心得ている。将来は父と同じく医者になる夢を持っていた。イトは2人を観察する。

「…今は近所のお婆さんの往診に行ってるけど、すぐに来るわ。うちのリビングで待ってて」

イトは籠を持ち直してアパートの出入り口のドアを開けて待つ。ギャリアーとチャムは慌てて中に入り、ユンもその後に続いて礼を言うと、イトは満足そうに頷いた。イトの後に続いて廊下を歩いていると、後ろでギャリアーとチャムが小声で話す。

「しっかりしたお子さんだな…」
「ね。ユウトよりちゃんとしてる…」

ユンはイトと並んで歩き、先日話していた宿題の件について話す。

「どう?手帳は埋まった?」
「ええ、ページが足りなくなるほど。図書館で大体は調べたんだけど、いくつかわからないものがあって…。ユンちゃん教えてくれる?」
「ふふ、任せておいて」

イトの住む部屋の前に着くと、ポケットからキャラクターのチャームがついた鍵を取り出して、鍵穴に差し込む。鍵を回すと空回りして、鍵が掛かっていないようだ。

「あっパパ帰ってきてる。ちょっと待ってて、パパー!」

イトが玄関で呼びかけると、奥からおかえり~と声が聞こえた。それから父に取り次ぎをしてくれて、スリッパを人数分並べる。イトに促され中に入ると、部屋に続く廊下には親子が写った写真が額に入れて飾られている。ギャリアーはその中の一番大きな写真を見た。そこには今よりも幼いイトと、柔和な顔をした父親と見られる男、イトを成長させた様な姿の女が写っている。

「こんにちは~」
「やあ~ユンちゃん、いらっしゃい~」

3人が通されたのは、リビングの隣にある部屋。白で統一され、清潔に保たれた診察室だった。イトが人数分の丸椅子を置いて、自分は部屋の外に出た。

「そちらの2人だね?」
「ええ、処置はして今は問題なさそうなんだけど念の為~。それと~この口紅に毒物が含まれてるみたいだから、調べてくれる?」

医者は、ユンからチャムの口に付いていた紅を塗り付けた紙を受ける取る。

「それじゃあ~…症状を教えてくれるかい~」
「あたしは特に変わりないです」
「俺は…少量だったらしいが毒を口に含んで、少ししたら…30秒も掛かってない、と思う。意識が薄れてきて体から力が抜けて…かな」
「成る程~…、処置は何を…?」
「塩水を飲ませたんです…!」
「それでどのくらいで回復したの~…?」
「ええ~…どうかな、倒れるまでよりは長かったけど…」

ギャリアーが倒れた時、店内は混迷していた。ユウトはいつの間にか消え、叔父のウォーリーは動けない、毒について知るニスは縛られている。ギャリアーを助けることができるのはチャムしか居ない、一刻も早く対処が必要、そんな状況で記憶が曖昧になるのも仕方ない事だった。

「わかった~…ありがとう~。それじゃあ…1人ずつ診察するから…まずは、症状があった君から~…2人は外で待っててね~……あれ、ユンちゃんは捜査だから居る?」
「後で結果を教えてくれればいいわ~よろしく~」

ギャリアーが診察を受けている間、2人はリビングでソファに座ってイトと話をしていた。

「イトちゃんって外から引っ越してきたんだ、どうりで見かけたことない子だと思った。町の端にあたしの叔父さんが店主してる喫茶うみかぜって店があって、そこでバイトしてるの!海鮮料理が美味しいから今度パパさんと一緒に食べにきて!」
「パパもあたしも海鮮大好き…!絶対行くっ」

イトは地図を引き出しから取り、机の上に広げると、チャムに店の場所を教えて貰う。その様子を微笑ましく見つめているユンは、イトの宿題である手帳の中身をパラパラと捲る。

「チャムちゃんはずっとこの町の人?」
「そうなるのかな?数年離れてまた戻ってきたから。料理修行のためにね!イトちゃんはユンちゃんと知り合いだったの?」
「うん、この町に来た次の日に会ったの。アパートの前でお花の世話をしてたらユンちゃんが来て」
「転入があった時は、警備隊に報告が来るから挨拶しに行ったのよね~」

盛り上がるリビングの雰囲気を背中に感じながら診察を受けるギャリアーは、異常の有無の確認が終わり服を着替えていた。医者の机にはカルテと、紅の付いた紙、目の前の医者の気の抜けた顔写真と、ボビンという名前が記された免許証が置かれている。

「ボビンさん…か」
「うん~…娘のイト共々宜しく~…」
「は、はい…」
「表面的な異常はないみたい~…今採取した血液も調べてるから、終わったら知らせるよ~。もう1人の女の子を呼んできてくれる~…?」
「はい、ありがとうございました」

ギャリアーがリビングに行くと、3人はイトの手帳を囲んで昔話に花を咲かせていた。

「懐かしいわ~、わたしも小さい頃書いた~」
「学校の宿題だったよね!うわ、イトちゃん絵上手っ」
「ありがとう。それでね、わからないかのが…これと、これ」

イトの小さな指が示したのは、変わった色をした石のイラストと、誰かの似顔絵。

「砂浜に転がってたんだけど、よくわからなかった」
「どれ…」

ギャリアーが3人の上から覗き込む。

「うふふ、専門分野だもんね~」
「石が?」
「まあ鉱物全般には詳しいかな。チャム、診察」
「わかった!」

チャムが居なくなると、空いた席にギャリアーが座り手帳を眺める。装飾技師で宝飾店を営んでいるギャリアーが扱う素材は幅広く、各地で採掘できる鉱物に詳しい。依頼があれば指定された材質で装飾を作る事もしている。

「ああ…これは、【潜源石せんげんせき】だ」
「潜源石?」
「ここの特産の硝子工芸に、揺れる火ってのがあるだろ?」
「真ん丸の中に火がメラメラしてるあれ?偽物の火じゃないの?」
「本物だよ。偽物だとしても、あれは空気が入る所がないのに燃えてるように動くだろ」
「うん」
「普通の硝子だったら火を入れて密閉したら消えてしまう。けど、材料に潜源石を混ぜた硝子の中に風と一緒に火を入れて漏れる前に蓋をすれば、不思議な事に火は燃え続ける」
「すごい…!」
「ふふ、その潜源石はこの町でしかとれないのよ~。値は張るけれど大人気!」
「うちでも扱ってるからな、興味があれば見に来るといい」
「ギャリアーさんのお店はうみかぜの前にあるのよ~」

イトはイラストの側に潜源石と文字を書き入れ、残るイラストを2人に見せた。人の姿が描かれているが顔がない。側に赤昆布?と書かれバツがついている。

「わかる?」
「ん~…誰だろう…?」
「海岸にいたのよね…漁師の人?でも髪が長い人は居なかったような…」
「どんな顔をしていた?」
「あっ…顔を描くのを忘れちゃった。待って」

イトは手帳を開いて机に置き、ペン立てを引き寄せて色鉛筆を手に取る。最初は顔を描くための黒。

「う~ん…わからないな…」
「市場の果物屋さんは、よく日焼けしに行ってるって話してたわ~」
「あのおばさんなら話好きだから、名前を言いそうなものだが…」

顔を描き終わり、次にイトが手に取ったのはベージュと白。服と身体を塗り細かい所を書き足した。
そして最後にイトが手に取った色鉛筆の色は、赤。

「この人知ってる?海岸に転がってたの」

ギャリアーは静かに手帳を受け取り、そのイラストを見る。イトが赤く塗ったのは2箇所。燃えるような頭髪と、真っ赤な唇。

「…描いてないが、この人の腕はどうだった」
「後ろに組んでた。縄が絡まってるのかと思ったけど」
「いつ見つけたの~?」
「午前中。意識がなかったからパパを連れてきたんだけど、砂浜に戻ったら居なくなってて、その後町で買い物してたらグンカさんに連れられてるのを見た。あの人悪い人なの?」
「……ちょっと、運が悪い人かもな」
「名前はなんて言うの?」
「…ニスって名前みたい~」
「ニス」

イトが手帳に名前を書き込む。宿題の完成を喜ぶ彼女の声を聞いて父親が診察室から出てくる。後ろからは早々に診察を終えたチャムも来た。

「イトと遊んでくれてありがとう~。検査の結果が出たからここで話してもいいかい~…?」
「お願いします!」
「えっとねー…」

脇に抱えた書類をギャリアーとチャムとユンそれぞれに配る。

「既存の毒には該当しなかったよ~」
「えっ…」

ギャリアーとチャムはその結果に驚きを隠せない。チャムは実際にギャリアーが倒れるのを目の前で見て、ギャリアーも症状を体感している。ユンは1人冷静に結果を目で追い、ボビンに質問する。

「該当は、って事よね~」
「そうそう~…」
「どう言う事!?」

チャムが結果の紙を握り締める。

「毒物の可能性は高いけど~…発見されている物とは違うかな~…新種、未知の成分~…」
「…なら」
「正直に話せば、彼女は捕まえなきゃいけなくなるわね~」
「ギャリアー…どうしよう」

チャムは不安そうな瞳でギャリアーを見る。

「…ユンが協力してくれれば、どうにか…苦しいがな…」
「ん~…イト、みんなに昨日作ったクッキーを出してあげない?」
「!」

訳ありの様子を感じた父の意図を、正しく汲み取った賢い娘がソファから立ち上がる。

「美味しくできたからね~」
「うん!」

2人は台所の方に向かい、リビングには3人だけ。秘密の話ができる状況となった。

「ね~?キュートな親子でしょ~?」
「ああ…」

2人は親子に感謝した。
もしかしたら、誰もお咎め無しで終わる可能性が生まれた。3人は綿密に打ち合わせをして、ウォーリーには後でチャムが内容を伝える事となった。クッキーをご馳走になり、計画に向けて3人は喫茶うみかぜに帰る。

「ユウト!」
「…おじさん」

同時刻、ウォーリーは繁華街の人混みの中でユウトと対峙していた。ユウトは逃げる様子無く、ウォーリーに近づいて来る。いつものヘラヘラとした様子はない。

「…ギャリアーさん大丈夫?」
「回復した」
「そ……チャムは…」
「あの人を助けようって頑張ってる」
「何かあったの…?」
「警備隊に連れてかれた。ギャリアーに対する殺人未遂で」
「……そう、なんだ」
「…お前だって今に捕まるぞ」
「……それは嫌だ」
「チャムにも嫌われる」
「それ…きっつい…」

俯いてぽつりぽつりと返事をするユウトの側でウォーリーが煙草に火を点ける。

「フー…なら逃げちゃダメだったろ」
「僕だって混乱してたんだよ……ギャリアーさんは倒れるし、ヤバそうな奴からヤバいモン盗んじゃったって。チャムを置いて…急いで海で手を洗って…」
「……ちゃんと謝るんだ。あの人と、ギャリアーとチャムと…俺に」
「ウォーリーさんも…?」
「馬鹿野郎、腰抜かしたんだぞ」
「まあ……それは、ごめんなさいおじさん」
「よし、後3人だ。行くぞ」

歩き出したウォーリーを追ってユウトは駆け足で着いてゆく。

「許す…?」
「俺は結構影響されやすい男だからな…チャムがハマったものは俺もハマるし、友達のギャリアーが言う事なら正しいと思ってる…。2人が許すなら俺も許してやるよ、仕方なくな…」

タバコを深く吸うと、チリチリと音を立てて炎が迫る。
ユウトは雑踏の中にあっても、その音が妙に際立って聞こえた。

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