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筋肉のつきかた
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次は陸がシャワー順番の最後らしく、スタスタと風呂場に歩いて行った。
歩きながら後ろで一つに結んで無造作にまとめていた髪を解くと、肩甲骨あたりまで少し痛んだ焦茶の髪がパサリと下りた。
襟足あたりは少し刈り上げていて、ナイモンのハーレイに少し似てる。
ついその後ろ姿を見つめていると、着替え終わった陽太が俺の横に座った。
まだほんのり温かい短パンから出た太ももが当たる。
・・・・・・何か距離が近くね?
「・・・尚さんは、お姉さんと同じ部屋じゃ無いんですね。」
「ん?花と?いや、さすがにな。お互い独身とは言えもう27だし。花とは階も違うんだ。」
「ふーん・・・」
「あっ、もしかして花と飲みたかったのか?それは断るぞ。」
「何でそうなるんですか。俺は尚さんと飲めるのが嬉しいんで。花さん?とは別に飲まなくていいです。」
「あ、そうなん?勘違いしてごめん。あいつ、美人だから男がすぐ寄ってくるんだよ。」
「・・・なら尚さんもじゃないですか・・・」
「お、俺ぇ?女なんか寄ってこねーよ?俺の方が可愛いから嫌だとか勝手なこと言って、どっか行くんだよ。」
「ふーん・・・でも男は・・・?まあとりあえずよかった・・・」
「・・・?」
陽太は小声で何か言ったあと、缶ビールを開けグイっと飲み始めた。
それにしても、飲みっぷりいいな?
俺がハタチそこらのとき、こんなに飲めなかったぞ・・・これが体格の違いか?羨ましい。
俺ってこんなに僻みっぽかったっけ。
まあ、そんなことを考えるぐらいこの4人は体格も顔も良い。さぞモテることだろう。
そんなことを考えながら、俺はすでに2本目の缶ビールに手を出していた。
シャワー浴びて、気付かないうちに喉も乾いていたらしい。
「尚さん結構飲める人ですね~。すぐ赤くなって寝ちゃうタイプかと思いました。」
「んえ?俺顔に出ないだけで、結構すぐ酔うぞ。今日は何か喉渇いてて・・・あんまペースあげんようにするわ。」
「え~?いいじゃないっすか。せっかくのハーレイ推し会ですよ!?飲みましょ、飲みましょ!」
「?うん。」
嬉しそうに大喜が俺の隣に座り、ナイモンの話を始めた。
ハーレイのこと、推しモンスターのこと。
め・・・めちゃめちゃ楽しい・・・!
正面では侑がレモンサワーをちびちび飲みながら、ポテトチップスを食べていた。
この時間のポテトチップス・・・俺は胃もたれしそう。
しばらくすると陸も戻ってきた。
陽太と同じく上半身裸でのお戻りである。
陽太とは違い、陸はかなり細身だが、筋肉はすごい。
脂肪が少ない分、筋肉の形がよく分かった。
また無意識のうちに陸の体を観察していた俺の頬をツンツンと陽太がつついてくる。
「どした、陽太?」
「・・・さっきも陸のこと見てましたよね・・・ああいうのが好みってことですか・・・?」
「んぶっ!変なこと言うな、ビール吹いただろ!さっきも・・・?ああ!髪とか後ろ姿がちょっとハーレイに似てるなって思っただけだよ。あと俺、筋肉全然つかないから羨ましいな、って見てただけ!陸、なんかすまん、巻き込んだ。」
「あ、いいっすよ、べつに。陽太は牽制してるだけなんで。俺とお前、体型正反対だもんな。」
「・・・?よく分からんが、ま、気にして無いならいいよ。陽太も変なこと言うな!」
「・・・・・・・・・・・・ハイ」
陽太はスンと無表情に戻っていた。
本当、よく分からん奴だ。
すると今度は大喜が興味津々な顔で顔を覗き込んできた。
「尚さん!尚さんはどっちもイケる人ですか?」
「・・・今度は何の話だ?」
歩きながら後ろで一つに結んで無造作にまとめていた髪を解くと、肩甲骨あたりまで少し痛んだ焦茶の髪がパサリと下りた。
襟足あたりは少し刈り上げていて、ナイモンのハーレイに少し似てる。
ついその後ろ姿を見つめていると、着替え終わった陽太が俺の横に座った。
まだほんのり温かい短パンから出た太ももが当たる。
・・・・・・何か距離が近くね?
「・・・尚さんは、お姉さんと同じ部屋じゃ無いんですね。」
「ん?花と?いや、さすがにな。お互い独身とは言えもう27だし。花とは階も違うんだ。」
「ふーん・・・」
「あっ、もしかして花と飲みたかったのか?それは断るぞ。」
「何でそうなるんですか。俺は尚さんと飲めるのが嬉しいんで。花さん?とは別に飲まなくていいです。」
「あ、そうなん?勘違いしてごめん。あいつ、美人だから男がすぐ寄ってくるんだよ。」
「・・・なら尚さんもじゃないですか・・・」
「お、俺ぇ?女なんか寄ってこねーよ?俺の方が可愛いから嫌だとか勝手なこと言って、どっか行くんだよ。」
「ふーん・・・でも男は・・・?まあとりあえずよかった・・・」
「・・・?」
陽太は小声で何か言ったあと、缶ビールを開けグイっと飲み始めた。
それにしても、飲みっぷりいいな?
俺がハタチそこらのとき、こんなに飲めなかったぞ・・・これが体格の違いか?羨ましい。
俺ってこんなに僻みっぽかったっけ。
まあ、そんなことを考えるぐらいこの4人は体格も顔も良い。さぞモテることだろう。
そんなことを考えながら、俺はすでに2本目の缶ビールに手を出していた。
シャワー浴びて、気付かないうちに喉も乾いていたらしい。
「尚さん結構飲める人ですね~。すぐ赤くなって寝ちゃうタイプかと思いました。」
「んえ?俺顔に出ないだけで、結構すぐ酔うぞ。今日は何か喉渇いてて・・・あんまペースあげんようにするわ。」
「え~?いいじゃないっすか。せっかくのハーレイ推し会ですよ!?飲みましょ、飲みましょ!」
「?うん。」
嬉しそうに大喜が俺の隣に座り、ナイモンの話を始めた。
ハーレイのこと、推しモンスターのこと。
め・・・めちゃめちゃ楽しい・・・!
正面では侑がレモンサワーをちびちび飲みながら、ポテトチップスを食べていた。
この時間のポテトチップス・・・俺は胃もたれしそう。
しばらくすると陸も戻ってきた。
陽太と同じく上半身裸でのお戻りである。
陽太とは違い、陸はかなり細身だが、筋肉はすごい。
脂肪が少ない分、筋肉の形がよく分かった。
また無意識のうちに陸の体を観察していた俺の頬をツンツンと陽太がつついてくる。
「どした、陽太?」
「・・・さっきも陸のこと見てましたよね・・・ああいうのが好みってことですか・・・?」
「んぶっ!変なこと言うな、ビール吹いただろ!さっきも・・・?ああ!髪とか後ろ姿がちょっとハーレイに似てるなって思っただけだよ。あと俺、筋肉全然つかないから羨ましいな、って見てただけ!陸、なんかすまん、巻き込んだ。」
「あ、いいっすよ、べつに。陽太は牽制してるだけなんで。俺とお前、体型正反対だもんな。」
「・・・?よく分からんが、ま、気にして無いならいいよ。陽太も変なこと言うな!」
「・・・・・・・・・・・・ハイ」
陽太はスンと無表情に戻っていた。
本当、よく分からん奴だ。
すると今度は大喜が興味津々な顔で顔を覗き込んできた。
「尚さん!尚さんはどっちもイケる人ですか?」
「・・・今度は何の話だ?」
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