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第14章 アルトラルサンズ本格始動編
【EX】380.5話 デスキラービーの女帝蜂の価値
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【前書き】
デスキラービーの事後的エピソードです。
ほぼお金の話に終始するので、読み飛ばしOKです。
◆◇◆
時は少しだけ遡り、フレデリックさんがアルトレリアを訪れた初日に戻る――
「ああ、そうだ、これを渡しておかないと。樹の国の守護志士ルシガン殿から手紙を預かっています」
フレデリックさんから手紙を渡された。
「ルシガンさんから? なんだろ?」
手紙を拝見すると、どうやらデスキラービー退治の報酬を振り込んでくれたらしい。 (第354話参照)
振込を確認して受け取った旨の返事を送ってくれとのこと。
「ありがとうございます。後で確認しておきます」
「返事はどうしますか? 一週間ほど滞在したら樹の国に帰るので、よろしければ私がお運びしますが」
「ありがとうございます。しかし確認が必要な事柄ですので、後で自分でお礼を言いに行きます」
「かしこまりました」
◇
後日、アクアリヴィアの銀行へ確認に行ったところ――
「ん?」
おかしいな……随分ゼロの数が多い気がする……
「一、十、百、千、万…………」
ゼロの数で目がチカチカする中、改めて注意深く数えてみると、二億四千二百二十五万ウォルが口座に入金されていた!
「二億四千万!!? 何これ!? 何でたかが蜂退治に協力してこの額になるの!?」
確認したら手紙で返事をくれって書いてあったけど、今すぐ確認に行かないと!
こんな巨額入ってるなんて、間違いだったら恐ろしい!
そういうわけで、ルシガンさんのところに確認に向かう。
◇
「ルシガンさん!」
「アルトラ殿!? わざわざ来てくださったのですか!?」
「何ですかこの入金額!? 間違ってませんか!?」
「いえ、それで合ってますよ。樹の国通貨で二億五千万ツリン相当をウォルに変えて入金いたしました。今回のデスキラービー騒動は、今までと様子が違ってまして、死骸や卵がかなりの高額になったのです」
「い、いくらで落札されたんですか!?」
「女王蜂、親衛蜂、働き蜂など全部合わせると総額三百億くらいで売れました。まだ卵が沢山残ってるのでもうちょっと伸びると思いますが。まず第五部隊で倒した女王が十二億エレノル。第五部隊員九十一人いましたので、その人数で分割。と思いましたが、アルトラ殿の貢献で綺麗な状態で、更に卵付きでオークションにかけられたということで、本来の額に一千二百万ほど色を付けさせていただきました」
え~と……十二億を九十一人で割ると……一人当たり千三百万くらいか。ということは私には千二百万上乗せしてくれたってことは、私が貰ったのは二千五百万ツリンってことか。
命がけの任務としては、妥当……なのか? 私には命がけの現場の相場が分からないが。
「第五部隊隊員の倍額じゃないですか! そんなにいただいて良いんですか!?」
「アルトラ殿の貢献で綺麗な状態で退治できたわけですので」
「は、はぁ……じゃあ遠慮なくいただいておきます。しかし残りの二億二千五百万はどこから……?」
こっちは桁が違う。何でこの額を私が貰えるのか追及しておく必要がある!
「女帝蜂と、あの騒動の後に名付けられた第九コロニーの女王蜂ですが、デスキラービーの死骸としては史上最高額の何と百二十憶エレノルで売れました」
「百二十憶!? だってあの女王……女帝は私が真っ二つに切り裂いたから綺麗な状態ではなかったはずですよね!?」
斬った時に体液めっちゃ出てたし、損壊は結構激しかったはず……
「はい、それでも世界でも類例の無い珍しすぎる個体ということで繋ぎ合わせて出品したところ、百億を超えました。切った部分が顔ではなく胴体部分だったのも幸いしてそれほどの高額になったようです。もし完全な状態でオークションにかけられた場合、五百憶を上回ったかもしれないとの専門家の見解です」
「五百億!!?」
地球で考えると最上級の美術品のような金額だ……
今更ながら綺麗に駆除しなかったことが悔やまれる。
「百二十憶を、駆除に参加した七百十一人で分割の予定でしたが、そもそも女帝蜂を倒してきたのがアルトラ殿ということで、取り分は多少多めにしてあります」
「はぁぁ~……」
聞いたこともない金額に頭が付いて行かない。
「ただ、あの駆除作戦で戦死した者もいるので、遺族に賞恤金 (※)として多額が支払われたため、少々少なくなってしまいましたがご容赦ください」
「いえいえいえいえ!! 十分です!」
「あ、そうそう、女帝蜂を落札したのはエレアースモの美術館ですので、ご自身が狩った女帝蜂を見に行くのも一興かもしれません」
「は、はぁ……」
(※賞恤金:公務員に危険任務で死亡したり傷害を負ったりした時に、弔意やお見舞いの意味で支払われるお金だそうです)
ってことは、いずれはあの美術館に飾られることになるかもしれないのか。ぶった切った傷とかどうするんだろう……出品に際して繋ぎ合わせたって話だけど、きちんと修復されて展示されるのかな?
生きてる状態の女帝蜂は身体が白く光輝いていたけど、死んだ後その光は消えたらしい。展示されても光ってないのはちょっと残念ではある。
「ああ、それとロクトスさんとナナトスさんにも謝礼を贈りたいと思うのですが」
「まさか……それもお金ですか?」
「ええ、彼らには大いに貢献していただきましたので、それ相応の金額を。つきましては預金口座を教えていただきたいと思います」
う~ん……彼らの預金口座ってアルトレリアの銀行にしか無いのよね……どうするか……
「彼らはアルトラルサンズから出たことがなかったので、預金口座持ってないんですが、どうすれば良いでしょうか?」
って言ったところで、彼らは私みたいに空間転移能力があるわけじゃないからおいそれと、樹の国に引き出したり預けたりなんて簡単に行ける距離でもないし……
「ではイェン通貨にしますか?」
「しかし現在のレートが分からないんですが……」
以前カイベルに聞いたところによると紙同然で、全く価値が無いって話だった。
まだそんなに時間が経っているわけではないから、価値が上がってるはずもない。
「ちなみにいくら頂けるんですか?」
「各々一千万ツリンというところでどうかと思うのですが……」
「そんなにですか!?」
「解毒剤作りに大いに貢献してくれたのですが、やはり命を賭して現場に参加した兵士よりは少なめになります。ご了承いただけると幸いです」
「そ、それはもちろんです。死と隣り合わせってわけではなかったわけですから、彼らも納得すると思います」
しかし、ロクトス、ナナトス……突然の金持ちになっちゃったな……これはこちらとしても対応に困る。
このお金を彼らに直接あげて良いものかどうか……他の町民との格差が凄いことに……
「それで、どうしましょうか? ケースで持って行きますか?」
ああ、疑似太陽創成で二億ツリン貰った時みたいにケースで持たせてくれるってことか。
「可能ならそうしていただけるとありがたいです」
というわけで、一千万ツリンずつ、二つの木のケースで貰った。
「ありがとうございます。では確かに二人に渡しておきます」
一応話が付いたと言うことで、アルトレリアへ帰還。
◇
『確かに二人に渡す』と、言って帰ってきたものの……対処に困る展開に……
「ねえカイベル、一千万ツリンってイェン通貨でいくらいになってる?」
「イェンの価値がまだ定まっていませんが、そうですね……現時点では一ツリンが三百三十三兆イェンほどと考えられ、一千万ツリンは三十垓イェンくらいが妥当かと」
「三十垓!? (※) そんな数字聞いたことないんだけど!?」
地球に居た時には、超インフレーションを起こしたとある国の紙幣で、一枚で百兆って単位が書かれているのをネットで見たことがあるけど……
その百兆紙幣が使われていた末期は、日本円に換算すると百兆紙幣=〇.三円ほどだったらしく、その百兆紙幣が登場するまでは大量の紙幣を入れたアタッシュケースを何個も積み上げてすら、パン一斤が買えなかったほどの凄まじいインフレ具合だったと聞いている。
(※十垓:数字で表すと1,000,000,000,000,000,000,000。百兆の紙幣なら一千万枚必要)
「はい、つまり現時点ではそれくらいイェンに価値が無く、ただの紙切れ同然の価値です。しかしフレデリック様がアルトレリアを訪れてくださったので、あとひと月もすれば十億イェンくらいにはなるかもしれません。更に他国との国交が増えれば一気に価値が上がると考えます」
「ふ~ん……でも三十垓イェンなんて金額を彼らにあげるわけにはいかないし、どうするべきかな……」
そんな大金あげたら、アルトレリア全体の物資は全部彼らの手元に集められるし、公共機関だって支配できるかもしれない。そんな大金はあげられない。国がそのまま丸々買えるほどの金額だろう。
それに……そんな枚数のイェン紙幣用意したら、その金額で三十垓イェンなんて軽く突破しそうだ。現時点ではただの白い紙の方が価値があるわけだし。
「現在はまだ価値が定まらない状態ですので、価値が確定するまでしばらくアルトラ様が持っておくか、ツリンをそのまま彼らに渡すかするのが良いかと思いますが……」
これそのまま渡しても良いけど……この町では使い道無いからな……「買い物したいから樹の国へ連れて行け」って足として使われそうだ……
それに……一千万ツリンは樹の国で使うには十分過ぎるお金だから、これをそのまま彼らに渡したらどんな行動を起こすか予想ができなくて怖い……
特にナナトス。散財してすっからかんになる未来が見える……
「よし! 決めた! カイベルの予想を信じてもう少し様子を見る!」
もう少し時が進めば、一千万の価値に近くなるかもしれないし。
デスキラービーの事後的エピソードです。
ほぼお金の話に終始するので、読み飛ばしOKです。
◆◇◆
時は少しだけ遡り、フレデリックさんがアルトレリアを訪れた初日に戻る――
「ああ、そうだ、これを渡しておかないと。樹の国の守護志士ルシガン殿から手紙を預かっています」
フレデリックさんから手紙を渡された。
「ルシガンさんから? なんだろ?」
手紙を拝見すると、どうやらデスキラービー退治の報酬を振り込んでくれたらしい。 (第354話参照)
振込を確認して受け取った旨の返事を送ってくれとのこと。
「ありがとうございます。後で確認しておきます」
「返事はどうしますか? 一週間ほど滞在したら樹の国に帰るので、よろしければ私がお運びしますが」
「ありがとうございます。しかし確認が必要な事柄ですので、後で自分でお礼を言いに行きます」
「かしこまりました」
◇
後日、アクアリヴィアの銀行へ確認に行ったところ――
「ん?」
おかしいな……随分ゼロの数が多い気がする……
「一、十、百、千、万…………」
ゼロの数で目がチカチカする中、改めて注意深く数えてみると、二億四千二百二十五万ウォルが口座に入金されていた!
「二億四千万!!? 何これ!? 何でたかが蜂退治に協力してこの額になるの!?」
確認したら手紙で返事をくれって書いてあったけど、今すぐ確認に行かないと!
こんな巨額入ってるなんて、間違いだったら恐ろしい!
そういうわけで、ルシガンさんのところに確認に向かう。
◇
「ルシガンさん!」
「アルトラ殿!? わざわざ来てくださったのですか!?」
「何ですかこの入金額!? 間違ってませんか!?」
「いえ、それで合ってますよ。樹の国通貨で二億五千万ツリン相当をウォルに変えて入金いたしました。今回のデスキラービー騒動は、今までと様子が違ってまして、死骸や卵がかなりの高額になったのです」
「い、いくらで落札されたんですか!?」
「女王蜂、親衛蜂、働き蜂など全部合わせると総額三百億くらいで売れました。まだ卵が沢山残ってるのでもうちょっと伸びると思いますが。まず第五部隊で倒した女王が十二億エレノル。第五部隊員九十一人いましたので、その人数で分割。と思いましたが、アルトラ殿の貢献で綺麗な状態で、更に卵付きでオークションにかけられたということで、本来の額に一千二百万ほど色を付けさせていただきました」
え~と……十二億を九十一人で割ると……一人当たり千三百万くらいか。ということは私には千二百万上乗せしてくれたってことは、私が貰ったのは二千五百万ツリンってことか。
命がけの任務としては、妥当……なのか? 私には命がけの現場の相場が分からないが。
「第五部隊隊員の倍額じゃないですか! そんなにいただいて良いんですか!?」
「アルトラ殿の貢献で綺麗な状態で退治できたわけですので」
「は、はぁ……じゃあ遠慮なくいただいておきます。しかし残りの二億二千五百万はどこから……?」
こっちは桁が違う。何でこの額を私が貰えるのか追及しておく必要がある!
「女帝蜂と、あの騒動の後に名付けられた第九コロニーの女王蜂ですが、デスキラービーの死骸としては史上最高額の何と百二十憶エレノルで売れました」
「百二十憶!? だってあの女王……女帝は私が真っ二つに切り裂いたから綺麗な状態ではなかったはずですよね!?」
斬った時に体液めっちゃ出てたし、損壊は結構激しかったはず……
「はい、それでも世界でも類例の無い珍しすぎる個体ということで繋ぎ合わせて出品したところ、百億を超えました。切った部分が顔ではなく胴体部分だったのも幸いしてそれほどの高額になったようです。もし完全な状態でオークションにかけられた場合、五百憶を上回ったかもしれないとの専門家の見解です」
「五百億!!?」
地球で考えると最上級の美術品のような金額だ……
今更ながら綺麗に駆除しなかったことが悔やまれる。
「百二十憶を、駆除に参加した七百十一人で分割の予定でしたが、そもそも女帝蜂を倒してきたのがアルトラ殿ということで、取り分は多少多めにしてあります」
「はぁぁ~……」
聞いたこともない金額に頭が付いて行かない。
「ただ、あの駆除作戦で戦死した者もいるので、遺族に賞恤金 (※)として多額が支払われたため、少々少なくなってしまいましたがご容赦ください」
「いえいえいえいえ!! 十分です!」
「あ、そうそう、女帝蜂を落札したのはエレアースモの美術館ですので、ご自身が狩った女帝蜂を見に行くのも一興かもしれません」
「は、はぁ……」
(※賞恤金:公務員に危険任務で死亡したり傷害を負ったりした時に、弔意やお見舞いの意味で支払われるお金だそうです)
ってことは、いずれはあの美術館に飾られることになるかもしれないのか。ぶった切った傷とかどうするんだろう……出品に際して繋ぎ合わせたって話だけど、きちんと修復されて展示されるのかな?
生きてる状態の女帝蜂は身体が白く光輝いていたけど、死んだ後その光は消えたらしい。展示されても光ってないのはちょっと残念ではある。
「ああ、それとロクトスさんとナナトスさんにも謝礼を贈りたいと思うのですが」
「まさか……それもお金ですか?」
「ええ、彼らには大いに貢献していただきましたので、それ相応の金額を。つきましては預金口座を教えていただきたいと思います」
う~ん……彼らの預金口座ってアルトレリアの銀行にしか無いのよね……どうするか……
「彼らはアルトラルサンズから出たことがなかったので、預金口座持ってないんですが、どうすれば良いでしょうか?」
って言ったところで、彼らは私みたいに空間転移能力があるわけじゃないからおいそれと、樹の国に引き出したり預けたりなんて簡単に行ける距離でもないし……
「ではイェン通貨にしますか?」
「しかし現在のレートが分からないんですが……」
以前カイベルに聞いたところによると紙同然で、全く価値が無いって話だった。
まだそんなに時間が経っているわけではないから、価値が上がってるはずもない。
「ちなみにいくら頂けるんですか?」
「各々一千万ツリンというところでどうかと思うのですが……」
「そんなにですか!?」
「解毒剤作りに大いに貢献してくれたのですが、やはり命を賭して現場に参加した兵士よりは少なめになります。ご了承いただけると幸いです」
「そ、それはもちろんです。死と隣り合わせってわけではなかったわけですから、彼らも納得すると思います」
しかし、ロクトス、ナナトス……突然の金持ちになっちゃったな……これはこちらとしても対応に困る。
このお金を彼らに直接あげて良いものかどうか……他の町民との格差が凄いことに……
「それで、どうしましょうか? ケースで持って行きますか?」
ああ、疑似太陽創成で二億ツリン貰った時みたいにケースで持たせてくれるってことか。
「可能ならそうしていただけるとありがたいです」
というわけで、一千万ツリンずつ、二つの木のケースで貰った。
「ありがとうございます。では確かに二人に渡しておきます」
一応話が付いたと言うことで、アルトレリアへ帰還。
◇
『確かに二人に渡す』と、言って帰ってきたものの……対処に困る展開に……
「ねえカイベル、一千万ツリンってイェン通貨でいくらいになってる?」
「イェンの価値がまだ定まっていませんが、そうですね……現時点では一ツリンが三百三十三兆イェンほどと考えられ、一千万ツリンは三十垓イェンくらいが妥当かと」
「三十垓!? (※) そんな数字聞いたことないんだけど!?」
地球に居た時には、超インフレーションを起こしたとある国の紙幣で、一枚で百兆って単位が書かれているのをネットで見たことがあるけど……
その百兆紙幣が使われていた末期は、日本円に換算すると百兆紙幣=〇.三円ほどだったらしく、その百兆紙幣が登場するまでは大量の紙幣を入れたアタッシュケースを何個も積み上げてすら、パン一斤が買えなかったほどの凄まじいインフレ具合だったと聞いている。
(※十垓:数字で表すと1,000,000,000,000,000,000,000。百兆の紙幣なら一千万枚必要)
「はい、つまり現時点ではそれくらいイェンに価値が無く、ただの紙切れ同然の価値です。しかしフレデリック様がアルトレリアを訪れてくださったので、あとひと月もすれば十億イェンくらいにはなるかもしれません。更に他国との国交が増えれば一気に価値が上がると考えます」
「ふ~ん……でも三十垓イェンなんて金額を彼らにあげるわけにはいかないし、どうするべきかな……」
そんな大金あげたら、アルトレリア全体の物資は全部彼らの手元に集められるし、公共機関だって支配できるかもしれない。そんな大金はあげられない。国がそのまま丸々買えるほどの金額だろう。
それに……そんな枚数のイェン紙幣用意したら、その金額で三十垓イェンなんて軽く突破しそうだ。現時点ではただの白い紙の方が価値があるわけだし。
「現在はまだ価値が定まらない状態ですので、価値が確定するまでしばらくアルトラ様が持っておくか、ツリンをそのまま彼らに渡すかするのが良いかと思いますが……」
これそのまま渡しても良いけど……この町では使い道無いからな……「買い物したいから樹の国へ連れて行け」って足として使われそうだ……
それに……一千万ツリンは樹の国で使うには十分過ぎるお金だから、これをそのまま彼らに渡したらどんな行動を起こすか予想ができなくて怖い……
特にナナトス。散財してすっからかんになる未来が見える……
「よし! 決めた! カイベルの予想を信じてもう少し様子を見る!」
もう少し時が進めば、一千万の価値に近くなるかもしれないし。
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