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第8章 通貨制度構築編
第204話 代理の掃除人
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役所へ顔を出すと、みんな慌ただしく掃除に奔走している。
「マリリア~、何か手伝えることある?」
「あ、アルトラ様、こんにちは! ご自分の家の掃除は終わったんですか?」
「ベッドと机くらいしかないからね。午前中で終わったよ。リディアは友達の家を手伝いに行った」
「カイベルさんは?」
「さあ? あの子の行動は一緒に住んでる私ですら予測しにくいからわからない。私が家を出てくる時はまだ家に居たから、今も家に居るかも」
でも掃除は終わってしまったし、やること無い時カイベルは一体何をして過ごしてるのかしら? ボーッとしてるとか?
案外どこかへ手伝いに行ってるかもしれないな。
「ではちょっと溜まってきた書類の処理をお願いします。過去の書類のファイリングをしたいんですが」
「了解」
依頼達成記録を見返していたら、ミツバチについて書いたものが目に留まった。
今、冬の気候になったため、少し前に暖房バリアが張れる魔道具を設置し、外に餌を探しに行かなくて良いように糖液を設置しておいた。
なかなか表には出ない話だが、私とカイベルで一応しっかり管理しているのだ!
「依頼って結構あるのね」
「そりゃ毎日何件かありますから」
ほとんどは道の整備や街路樹の剪定、掃除の手伝い、物品の運送など、それほど労せずこなせる依頼だ。
「あ、私のところに来たのも何件か記録されてるね」
先日メイフィーに依頼されたものが複数枚ある。『ゴーレム』とか『一進五退装置』とか『フラッシュストーカー』とか。 (第155~156話、第165話、第185~186話参照)
あ、全部後日に追記として、『失敗した』旨が書かれている……作成担当は全部リーヴァントね。この依頼達成記録見てると、私、よくこれでその後に畑の相談されてるなと思うわ……
でも、最後のメイフィーからの依頼だけは、追記が無い。これだけは幸いにも成功したようだ。 (第186話参照)
依頼達成記録だけでも、ファイル二冊分になった。まだ少ないように思えるが、これでも三ヶ月程度の分量だ。
回覧板のログならもう十冊を超える。
あとは業務日誌のようなものとか、土地関連の記述がされた文書がある。約束事とか契約内容?まで進んだ文章かどうかはわからないけど、そんな感じの内容なんだろう。こういうのってその辺に置いといて良いのかしら?
先日人数が急に増えたからか、亜人の名前が沢山書かれた名簿染みたものもある。まだ名簿とは言えないくらいの出来だけど。近々身分証明とかも整えるべきかもしれない。
「このまま増えて行くと手狭になってきますね。今は積めるほどの数しかないので良いんですが、今後は書類が増えることはあっても、減ることはないですよね?」
「確かに……」
本棚とか保管庫とか作らないといけなくなってくるかも。
ドワーフさんか建築部に地下室を作ってもらおうか。
その後もしばらく書類の整理をしつつ、大掃除の終わりを迎えた。
「お手伝いありがとうございました」
ファイリングの手伝いを終えて、掃除も終わったため、その場を後にした。
◇
その後も、町中を見て回る。
今日の役所食堂では、年越しそばが振舞われている。掃除が終わった人々が息抜きに食べに来ているようだ。
これについても私発案で、日本の風習をそのまま持って来たもの。そば粉も小麦粉もまだこの町にはまだ無いから、買い出しに行ったものから作ってもらった。この後は、正月三が日の休業を予定しているそうだ。
ドワーフ工房、縫製所、鍛冶工房、雑貨工房、製紙工場、その他の職業も昨日が仕事納め。今日は各々今年最後の掃除をしている。
今まで大掃除の概念など無かったため、仕事場だけでなく、各民家でもみんな大わらわだ。
みんなが慌ただしく動き回るそんな中――
今日急に冷え込んだ所為か、フレアハルトの家でちょっとしたトラブルが起こっていた。
「あれ? ここってフレハルの家よね? 何であなたたちが掃除してるの?」
「寒くて動けないから掃除してくれないかとアリサさんに頼まれました。埋め合わせは別のことでするのでと」
「本人たちは?」
「あそこで固まってますよ」
固まってるって……おしくらまんじゅう状態?
とか思いつつ指さされた方向を見ると――
外にコタツが三つ置いてある。
異様な光景だ……何だアレ……
「なにアレ? どういうこと?」
「三人とも多分あの中で寝てますよ」
寒くて寝てるって……冬眠してるみたいね……
あのコタツ、電気じゃなく魔力充填式だから外でも使えるのか。
しかも彼らは魔力が潤沢にあるからどこでも苦も無く使える。下手したら背負って移動したりとか……流石に見た目的にそうはならないようにしてもらいたいけど……
しかし、それを見てちょっと悪戯心が芽生えてしまった。
一番手前側にあるコタツの布団をバサバサしてみる。
「寒っ! 誰だ!? 殺す気か!?」
そ、そこまで言われる!?
「ご、ごめん……そこまで言われるとは……」
「アルトラか……すまぬが寒いから放っておいてくれ。今日は寒過ぎて動けぬ……ご近所さんたちには掃除が終わったら呼んでほしいと伝えてくれ……」
その言葉を最後に、再びコタツに潜ってしまった。
アリサ、レイアに至ってはコタツから顔すら出さず……起きてるかどうかすらわからない。
これは今日は触れない方が良さそうだ。
後で話を聞くと、寒さの限界を超えてしまい、ほぼ動けなくなってしまったとか。ちなみに大晦日の日中の気温は八度、最低気温は二度だった。どうやら十度辺りに彼らの活動限界点があるようだ。
「まあ掃除は義務ではないし、家主次第だから別にやらないならやらないでも良いんだけど……」
と言っても、日本のように成熟して、他人に無関心な文化というわけではないから、ご近所の目を気にするとやらないというわけにはいかないのかもしれないが……
「フレハルたちがこの状態ってことは、ご近所さんたちがフレハルの家に入って掃除してるってこと?」
「はい。今朝アリサさんが凄く震えながら家に来てお願いされたので、断るのも可哀想だと思いまして。何かとお世話にもなってますし、手が空いたら掃除に来てもらえるように近所にも知らせました」
凄く震えながらか……
流石にこれは対処した方が良いだろうか? もう少しだけ様子を見てみるか。もしかひたら大晦日が最低気温のピークかもしれないし。これ以上冷え込むようならその時に何とか考えよう。
日も陰ってきたため、フレアハルト宅のことはご近所さんに任せて我が家へ帰宅。
干しておいたベッドや布団、カーペット、カーテンなどを取り込む。
◇
そして夜、二十四時付近――
「今日は年越しそばです」
「待ってました!」
「もうお腹ペコペコだゾ! これが天ぷらってヤツなのカ?」
エビに、海鮮のかき揚げ、リディアにとっては久しぶりの海の食べ物。もちろん買い出し先で購入したもの。
「そば美味イ! そば美味いゾ!」
「私はご飯も一緒にいただこうかな」
「どうぞ」
そろそろ除夜の鐘が聞こえる頃。
………………
ゴ~ンと鳴って……
………………
…………あっ! 除夜の鐘作ってない!
やっちまった……まさか気付かなかったとは……
「アルトラ~、どうかしたカ? 年末に沈んだ顔しテ」
「大事なことを一つやり忘れちゃった……」
例年なら除夜の鐘を聞きながら年を越すはずが、今年は残念ながらそれは無しになってしまった……
神社は作ったのに、寺と鐘を作るのを忘れてしまったらしい。
来年に持ち越しか。
「大事なこト? まさカ……みんなの命に係わるのカ!?」
「いや、全然、そういうことは全く無いから安心して。ただこっちの心構えの問題だから」
「ふ~ん……じゃあ別にいっカ。ご飯食べたらリディア急に眠くなってきタ……」
思えば、二十四時までリディアが起きてたことは今まで無い。
年越しそばのために、夜更かしさせてしまっていたかな……?
まあ、年明けたところで何がどう変わるわけでもないし、もう寝させるか。
「リディアもう寝ようかナ……」
「あ、その前に歯磨きね」
「わかってル……」
歯を磨きに洗面所へ引っ込んでいった。
リディアの方に注目していたら、いつの間にか年が明けていた。
年明けて、「と~しのは~じめの~♪」とか流れないから、いつ年明けしたのか気付かなかったわ。
「アルトラ様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「うん、明けましておめでとう。今年もよろしくお願いします」
日本ではこの時間、『新年明けまして特番』を見てまだまだ起きている時間だけど、それをするには『千里眼』を使う必要があるし、私も明日に備えてもうそろそろ寝るか。
「マリリア~、何か手伝えることある?」
「あ、アルトラ様、こんにちは! ご自分の家の掃除は終わったんですか?」
「ベッドと机くらいしかないからね。午前中で終わったよ。リディアは友達の家を手伝いに行った」
「カイベルさんは?」
「さあ? あの子の行動は一緒に住んでる私ですら予測しにくいからわからない。私が家を出てくる時はまだ家に居たから、今も家に居るかも」
でも掃除は終わってしまったし、やること無い時カイベルは一体何をして過ごしてるのかしら? ボーッとしてるとか?
案外どこかへ手伝いに行ってるかもしれないな。
「ではちょっと溜まってきた書類の処理をお願いします。過去の書類のファイリングをしたいんですが」
「了解」
依頼達成記録を見返していたら、ミツバチについて書いたものが目に留まった。
今、冬の気候になったため、少し前に暖房バリアが張れる魔道具を設置し、外に餌を探しに行かなくて良いように糖液を設置しておいた。
なかなか表には出ない話だが、私とカイベルで一応しっかり管理しているのだ!
「依頼って結構あるのね」
「そりゃ毎日何件かありますから」
ほとんどは道の整備や街路樹の剪定、掃除の手伝い、物品の運送など、それほど労せずこなせる依頼だ。
「あ、私のところに来たのも何件か記録されてるね」
先日メイフィーに依頼されたものが複数枚ある。『ゴーレム』とか『一進五退装置』とか『フラッシュストーカー』とか。 (第155~156話、第165話、第185~186話参照)
あ、全部後日に追記として、『失敗した』旨が書かれている……作成担当は全部リーヴァントね。この依頼達成記録見てると、私、よくこれでその後に畑の相談されてるなと思うわ……
でも、最後のメイフィーからの依頼だけは、追記が無い。これだけは幸いにも成功したようだ。 (第186話参照)
依頼達成記録だけでも、ファイル二冊分になった。まだ少ないように思えるが、これでも三ヶ月程度の分量だ。
回覧板のログならもう十冊を超える。
あとは業務日誌のようなものとか、土地関連の記述がされた文書がある。約束事とか契約内容?まで進んだ文章かどうかはわからないけど、そんな感じの内容なんだろう。こういうのってその辺に置いといて良いのかしら?
先日人数が急に増えたからか、亜人の名前が沢山書かれた名簿染みたものもある。まだ名簿とは言えないくらいの出来だけど。近々身分証明とかも整えるべきかもしれない。
「このまま増えて行くと手狭になってきますね。今は積めるほどの数しかないので良いんですが、今後は書類が増えることはあっても、減ることはないですよね?」
「確かに……」
本棚とか保管庫とか作らないといけなくなってくるかも。
ドワーフさんか建築部に地下室を作ってもらおうか。
その後もしばらく書類の整理をしつつ、大掃除の終わりを迎えた。
「お手伝いありがとうございました」
ファイリングの手伝いを終えて、掃除も終わったため、その場を後にした。
◇
その後も、町中を見て回る。
今日の役所食堂では、年越しそばが振舞われている。掃除が終わった人々が息抜きに食べに来ているようだ。
これについても私発案で、日本の風習をそのまま持って来たもの。そば粉も小麦粉もまだこの町にはまだ無いから、買い出しに行ったものから作ってもらった。この後は、正月三が日の休業を予定しているそうだ。
ドワーフ工房、縫製所、鍛冶工房、雑貨工房、製紙工場、その他の職業も昨日が仕事納め。今日は各々今年最後の掃除をしている。
今まで大掃除の概念など無かったため、仕事場だけでなく、各民家でもみんな大わらわだ。
みんなが慌ただしく動き回るそんな中――
今日急に冷え込んだ所為か、フレアハルトの家でちょっとしたトラブルが起こっていた。
「あれ? ここってフレハルの家よね? 何であなたたちが掃除してるの?」
「寒くて動けないから掃除してくれないかとアリサさんに頼まれました。埋め合わせは別のことでするのでと」
「本人たちは?」
「あそこで固まってますよ」
固まってるって……おしくらまんじゅう状態?
とか思いつつ指さされた方向を見ると――
外にコタツが三つ置いてある。
異様な光景だ……何だアレ……
「なにアレ? どういうこと?」
「三人とも多分あの中で寝てますよ」
寒くて寝てるって……冬眠してるみたいね……
あのコタツ、電気じゃなく魔力充填式だから外でも使えるのか。
しかも彼らは魔力が潤沢にあるからどこでも苦も無く使える。下手したら背負って移動したりとか……流石に見た目的にそうはならないようにしてもらいたいけど……
しかし、それを見てちょっと悪戯心が芽生えてしまった。
一番手前側にあるコタツの布団をバサバサしてみる。
「寒っ! 誰だ!? 殺す気か!?」
そ、そこまで言われる!?
「ご、ごめん……そこまで言われるとは……」
「アルトラか……すまぬが寒いから放っておいてくれ。今日は寒過ぎて動けぬ……ご近所さんたちには掃除が終わったら呼んでほしいと伝えてくれ……」
その言葉を最後に、再びコタツに潜ってしまった。
アリサ、レイアに至ってはコタツから顔すら出さず……起きてるかどうかすらわからない。
これは今日は触れない方が良さそうだ。
後で話を聞くと、寒さの限界を超えてしまい、ほぼ動けなくなってしまったとか。ちなみに大晦日の日中の気温は八度、最低気温は二度だった。どうやら十度辺りに彼らの活動限界点があるようだ。
「まあ掃除は義務ではないし、家主次第だから別にやらないならやらないでも良いんだけど……」
と言っても、日本のように成熟して、他人に無関心な文化というわけではないから、ご近所の目を気にするとやらないというわけにはいかないのかもしれないが……
「フレハルたちがこの状態ってことは、ご近所さんたちがフレハルの家に入って掃除してるってこと?」
「はい。今朝アリサさんが凄く震えながら家に来てお願いされたので、断るのも可哀想だと思いまして。何かとお世話にもなってますし、手が空いたら掃除に来てもらえるように近所にも知らせました」
凄く震えながらか……
流石にこれは対処した方が良いだろうか? もう少しだけ様子を見てみるか。もしかひたら大晦日が最低気温のピークかもしれないし。これ以上冷え込むようならその時に何とか考えよう。
日も陰ってきたため、フレアハルト宅のことはご近所さんに任せて我が家へ帰宅。
干しておいたベッドや布団、カーペット、カーテンなどを取り込む。
◇
そして夜、二十四時付近――
「今日は年越しそばです」
「待ってました!」
「もうお腹ペコペコだゾ! これが天ぷらってヤツなのカ?」
エビに、海鮮のかき揚げ、リディアにとっては久しぶりの海の食べ物。もちろん買い出し先で購入したもの。
「そば美味イ! そば美味いゾ!」
「私はご飯も一緒にいただこうかな」
「どうぞ」
そろそろ除夜の鐘が聞こえる頃。
………………
ゴ~ンと鳴って……
………………
…………あっ! 除夜の鐘作ってない!
やっちまった……まさか気付かなかったとは……
「アルトラ~、どうかしたカ? 年末に沈んだ顔しテ」
「大事なことを一つやり忘れちゃった……」
例年なら除夜の鐘を聞きながら年を越すはずが、今年は残念ながらそれは無しになってしまった……
神社は作ったのに、寺と鐘を作るのを忘れてしまったらしい。
来年に持ち越しか。
「大事なこト? まさカ……みんなの命に係わるのカ!?」
「いや、全然、そういうことは全く無いから安心して。ただこっちの心構えの問題だから」
「ふ~ん……じゃあ別にいっカ。ご飯食べたらリディア急に眠くなってきタ……」
思えば、二十四時までリディアが起きてたことは今まで無い。
年越しそばのために、夜更かしさせてしまっていたかな……?
まあ、年明けたところで何がどう変わるわけでもないし、もう寝させるか。
「リディアもう寝ようかナ……」
「あ、その前に歯磨きね」
「わかってル……」
歯を磨きに洗面所へ引っ込んでいった。
リディアの方に注目していたら、いつの間にか年が明けていた。
年明けて、「と~しのは~じめの~♪」とか流れないから、いつ年明けしたのか気付かなかったわ。
「アルトラ様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
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