149 / 531
第6章 アルトラの村役所長代理編
第148話 父、バレる
しおりを挟む
そのまま、トーリョの建築中の家の前に来た。
「おう、フレハルじゃねぇか! 今日はアルトラ様から休みって聞いてるが」
「ああ、こちらの方が我の働いている場所に興味があるというのでな」
「おう、どうだい、この家は! ドワーフには負けるが中々のもんだろ?」
「この村では随分と燃えやすいものを使っているのですな。すぐに焼失したりはしませぬか? 我が村では石で作られているものが多いのですが」
「いや、昔ならいざ知らず、今は別に燃えやすいものも無いしな。その以前は石や土で作ってたから埃っぽくていけねぇ。加工もし易いから木は重宝してるよ」
「なるほど、ここでは石を使わないのですな」
「家を木で作るのに何か引っかかることでも?」
「いや、我の常識外だったので新鮮に映っただけですよ」
まあレッドドラゴンの町の住宅事情と比較したら、『何でそんな燃えやすい素材を使ってるの?』とは思うよね……
「………………」
今度は何かフレアハルトの様子がおかしいな。考え込んでいるように見える。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
次は村を出て川 (予定地)を見に行く。
「ここが先程話していた川です。まだ水は流れてませぬが、もう少しで開通する予定です。これは我の考えた土魔法強化による掘削技術で短時間の間に終わらせました!」
フフンというドヤ顔。
あの時は、予定してた距離をたった三日で九割方掘り進めたって聞いて、本当に脱帽したよ。
「ほう、それは凄い! 流石我がむす……ゴホンゴホン!」
「ワガムス……?」
今、「流石我が息子」って言いかけたな……
「……いや素晴らしい働きですな!」
「そうでしょうとも! 珍しくあのアルトラが褒めたほどですからな!」
私ってそんなにフレアハルトを褒めないのね……
と言うか、そもそも私は他人を褒める立場なのだろうか? 私の方が随分年下だと思うけど、小娘に褒められてる構図になると思うけど、それは良いのかな?
一応、彼より (戦闘力的に)強い立場だからってことかな?
「そんなに褒めないのですか? それはイカン、我からアルトラ殿に進言しておきましょう!」
いや、別に私フレアハルトのこと部下とか思ってないからね。
「ところで、フレハル殿はどこに住んでいるのですか?」
「我が? なぜそんなにただの案内人のことを聞きたがるのですか?」
「ただの興味ですよ、ホッホッホッ」
何だか口調が水戸のご老公様みたいね……
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
フレアハルトの借家へ移動。
「この家を借りて住まわせてもらってます」
「あまり大きくはないですな」
それは大きなお世話よ! これでもみんな頑張って造ってくれてるんだから!
「まあ、我々の暮らすところは宮殿ですから、それと比べれば小さいのは仕方のないことかと」
今何か変なこと言ったぞ? 『宮殿』なんて言ったらまずいんじゃ……?
「アリシェ……アリサとレイアも?」
「ええ、そうですよ、やつらは我の側近ですので。まあ我は二階、やつらには一階で寝泊りしてもらってますが」
「そうですか」
「ところで父上」
「何だ………………あっ……」
「やはり父上でしたか」
あれ? 何だバレてるじゃないの。族長さん隠すの下手だなぁ……
「いつから気付いておった?」
「最初からおかしいと思っておりました。生物にしては魔力が全く感じられなくて、最初は得体の知れないナニカが変化しているのかと。それに三人一緒に来たなら一緒に見て回れば良いものをバラバラに案内させるのもどう考えても不自然。ところどころにレッド……おっと、我々の町を連想させるような言葉が見え隠れしましたので、もしやと思い」
「流石我が息子だ」
「今日はどうされたのですか? なぜこの村に?」
「お前がこの村でどういう扱いを受けているのか、一度見てみてかった」
「それでどうでしたか?」
「我らはアルトラ殿に敗北しているからな、隷属はしなくて良いと口では言いながらも、村でのお前たちの扱いは我々には知ることができぬからな。あまりにも酷い扱いを受けているようなら命を賭けてでも我が町へ引き上げさせようと思っておった。だが、嬉々としてこの村のことを話すお前を見て安心したわ。それに……亜人とも上手くやっているようだしな。このままアルトラ殿にお任せすることにしよう、改めて『自由にすると良い』」
その顔は笑顔だった。
『自由にすると良い』、赤龍峰では突き放したように見えながらも気にかけていたのね。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
最後は食堂へ。最終的には役所に戻ってくると思ったので、一応先回りして貸し切りにしてもらった。
「我が村自慢の食堂に着きましたぞ。今は残念ながら店長は休暇中でおりませんが、副店長の作る料理も絶品です。是非食べて帰ってください」
食堂でしばらく二人の様子を見てたら、アリサ組とレイア組も入って来た。
「族長様とはお話できましたか?」
「何だ、アリサも気付いておったのか」
「ええ、わたくしのお父様は自分の癖を全く隠すつもりが無かったので、フレハル様と別れてからすぐに気付きました。生きているのに魔力が全く無いというのも変ですし」
「何だ、ランジはすぐに見破られてしまったのか?」
「面目ございません……やはり娘は可愛いものですので……それが滲み出てしまったのでしょう……」
「……恥ずかしいのでそういうのは人前で言わないようお願い申し上げます……」
「お父様って何?」
「レイアは気付けなんだのだな……」
「お父さんは悲しいぞレイア……」
「え? え? お父様なの? 普通に村の中案内しちゃったよ! その顔は? 全然別人じゃん!」
「アルトラ殿の魔法で一時的に変えてもらった」
「えー! 魔力が全く無いってのは?」
「それもアルトラ殿の魔法だ」
「私、ホントにそういう種族なのかと思った! アルトラ様の話鵜呑みにしてた! 騙された!」
「まあ我々がそのようにお願いしたのだ、責めるなら我々を責めろ」
アリサは勘が良く、レイアは勘が悪かったわけね。フレアハルトはその中間くらいってとこか。
この後、食堂にて夕食を楽しんだようだが、ここで分身体は私の下へ帰って来たらしい。
その後のことは当人たちしか知らない。
食後、族長以下お付きの方々が、別れの挨拶に来た。
「フレハルとはちゃんと話せましたか?」
「はい、お蔭様で。あの者も中々この村の暮らしが気に入っているようです。我が息子を今後ともよろしくお願い致します」
「アリサをよろしくお願いします」
「レイアをお願いします」
火山に帰ると言うので、レッドドラゴンの町までゲートで送り届けた。
「わざわざ送っていただきありがとうございます」
「では、私はこれで」
「あ、ちょっと待たれよ! フレアハルトのことですが」
「はい?」
「もっと褒めてやってくだされ。あの子は褒めて伸びる子ですので」
「あ、はい……善処します……」
まさか、ホントに進言されるとは……
そういえば、この方々、トロル村に来る時どうやって来たんだろう? まさか50km以上ある道のりを歩いてくるわけないし……
まさかあの図体で飛んできたのか? でも、村の誰にも見つからずに? どうやって?
認識阻害の魔法? いや、それなら村の中を行動するためにわざわざ私に頼る必要は無いし……
その方法は、この後しばらく謎だった。
「おう、フレハルじゃねぇか! 今日はアルトラ様から休みって聞いてるが」
「ああ、こちらの方が我の働いている場所に興味があるというのでな」
「おう、どうだい、この家は! ドワーフには負けるが中々のもんだろ?」
「この村では随分と燃えやすいものを使っているのですな。すぐに焼失したりはしませぬか? 我が村では石で作られているものが多いのですが」
「いや、昔ならいざ知らず、今は別に燃えやすいものも無いしな。その以前は石や土で作ってたから埃っぽくていけねぇ。加工もし易いから木は重宝してるよ」
「なるほど、ここでは石を使わないのですな」
「家を木で作るのに何か引っかかることでも?」
「いや、我の常識外だったので新鮮に映っただけですよ」
まあレッドドラゴンの町の住宅事情と比較したら、『何でそんな燃えやすい素材を使ってるの?』とは思うよね……
「………………」
今度は何かフレアハルトの様子がおかしいな。考え込んでいるように見える。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
次は村を出て川 (予定地)を見に行く。
「ここが先程話していた川です。まだ水は流れてませぬが、もう少しで開通する予定です。これは我の考えた土魔法強化による掘削技術で短時間の間に終わらせました!」
フフンというドヤ顔。
あの時は、予定してた距離をたった三日で九割方掘り進めたって聞いて、本当に脱帽したよ。
「ほう、それは凄い! 流石我がむす……ゴホンゴホン!」
「ワガムス……?」
今、「流石我が息子」って言いかけたな……
「……いや素晴らしい働きですな!」
「そうでしょうとも! 珍しくあのアルトラが褒めたほどですからな!」
私ってそんなにフレアハルトを褒めないのね……
と言うか、そもそも私は他人を褒める立場なのだろうか? 私の方が随分年下だと思うけど、小娘に褒められてる構図になると思うけど、それは良いのかな?
一応、彼より (戦闘力的に)強い立場だからってことかな?
「そんなに褒めないのですか? それはイカン、我からアルトラ殿に進言しておきましょう!」
いや、別に私フレアハルトのこと部下とか思ってないからね。
「ところで、フレハル殿はどこに住んでいるのですか?」
「我が? なぜそんなにただの案内人のことを聞きたがるのですか?」
「ただの興味ですよ、ホッホッホッ」
何だか口調が水戸のご老公様みたいね……
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
フレアハルトの借家へ移動。
「この家を借りて住まわせてもらってます」
「あまり大きくはないですな」
それは大きなお世話よ! これでもみんな頑張って造ってくれてるんだから!
「まあ、我々の暮らすところは宮殿ですから、それと比べれば小さいのは仕方のないことかと」
今何か変なこと言ったぞ? 『宮殿』なんて言ったらまずいんじゃ……?
「アリシェ……アリサとレイアも?」
「ええ、そうですよ、やつらは我の側近ですので。まあ我は二階、やつらには一階で寝泊りしてもらってますが」
「そうですか」
「ところで父上」
「何だ………………あっ……」
「やはり父上でしたか」
あれ? 何だバレてるじゃないの。族長さん隠すの下手だなぁ……
「いつから気付いておった?」
「最初からおかしいと思っておりました。生物にしては魔力が全く感じられなくて、最初は得体の知れないナニカが変化しているのかと。それに三人一緒に来たなら一緒に見て回れば良いものをバラバラに案内させるのもどう考えても不自然。ところどころにレッド……おっと、我々の町を連想させるような言葉が見え隠れしましたので、もしやと思い」
「流石我が息子だ」
「今日はどうされたのですか? なぜこの村に?」
「お前がこの村でどういう扱いを受けているのか、一度見てみてかった」
「それでどうでしたか?」
「我らはアルトラ殿に敗北しているからな、隷属はしなくて良いと口では言いながらも、村でのお前たちの扱いは我々には知ることができぬからな。あまりにも酷い扱いを受けているようなら命を賭けてでも我が町へ引き上げさせようと思っておった。だが、嬉々としてこの村のことを話すお前を見て安心したわ。それに……亜人とも上手くやっているようだしな。このままアルトラ殿にお任せすることにしよう、改めて『自由にすると良い』」
その顔は笑顔だった。
『自由にすると良い』、赤龍峰では突き放したように見えながらも気にかけていたのね。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
最後は食堂へ。最終的には役所に戻ってくると思ったので、一応先回りして貸し切りにしてもらった。
「我が村自慢の食堂に着きましたぞ。今は残念ながら店長は休暇中でおりませんが、副店長の作る料理も絶品です。是非食べて帰ってください」
食堂でしばらく二人の様子を見てたら、アリサ組とレイア組も入って来た。
「族長様とはお話できましたか?」
「何だ、アリサも気付いておったのか」
「ええ、わたくしのお父様は自分の癖を全く隠すつもりが無かったので、フレハル様と別れてからすぐに気付きました。生きているのに魔力が全く無いというのも変ですし」
「何だ、ランジはすぐに見破られてしまったのか?」
「面目ございません……やはり娘は可愛いものですので……それが滲み出てしまったのでしょう……」
「……恥ずかしいのでそういうのは人前で言わないようお願い申し上げます……」
「お父様って何?」
「レイアは気付けなんだのだな……」
「お父さんは悲しいぞレイア……」
「え? え? お父様なの? 普通に村の中案内しちゃったよ! その顔は? 全然別人じゃん!」
「アルトラ殿の魔法で一時的に変えてもらった」
「えー! 魔力が全く無いってのは?」
「それもアルトラ殿の魔法だ」
「私、ホントにそういう種族なのかと思った! アルトラ様の話鵜呑みにしてた! 騙された!」
「まあ我々がそのようにお願いしたのだ、責めるなら我々を責めろ」
アリサは勘が良く、レイアは勘が悪かったわけね。フレアハルトはその中間くらいってとこか。
この後、食堂にて夕食を楽しんだようだが、ここで分身体は私の下へ帰って来たらしい。
その後のことは当人たちしか知らない。
食後、族長以下お付きの方々が、別れの挨拶に来た。
「フレハルとはちゃんと話せましたか?」
「はい、お蔭様で。あの者も中々この村の暮らしが気に入っているようです。我が息子を今後ともよろしくお願い致します」
「アリサをよろしくお願いします」
「レイアをお願いします」
火山に帰ると言うので、レッドドラゴンの町までゲートで送り届けた。
「わざわざ送っていただきありがとうございます」
「では、私はこれで」
「あ、ちょっと待たれよ! フレアハルトのことですが」
「はい?」
「もっと褒めてやってくだされ。あの子は褒めて伸びる子ですので」
「あ、はい……善処します……」
まさか、ホントに進言されるとは……
そういえば、この方々、トロル村に来る時どうやって来たんだろう? まさか50km以上ある道のりを歩いてくるわけないし……
まさかあの図体で飛んできたのか? でも、村の誰にも見つからずに? どうやって?
認識阻害の魔法? いや、それなら村の中を行動するためにわざわざ私に頼る必要は無いし……
その方法は、この後しばらく謎だった。
1
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる