公爵令嬢(次女)の替え玉?!

カヨワイさつき

文字の大きさ
10 / 16

10 ライトと妹のフィリー

しおりを挟む
いつのまにか終わったライトと
妹のフィリーの婚姻の儀式。
1人の見届け人もおらず婚姻届を提出した
ライトとフィリー。
数分後に追いついた親族に、フィリーを
預けて、なぜか仕事に戻ったライト。

*カスター公爵家控え室。

フィリーは悩んでいた。
「私、やはり…リリーお姉様のように
振る舞えなかったし器量もよくなくて…。」
手で顔を覆うフィリー。
「…あの方の…。好みの…お姉様に
見えなかったから……。」
すまなかったと何度も謝っても
謝りきれない、公爵は黙ったままだった。
「あの方は…失望してしまったのかも…
…しれない。」
「フィリー、無理を言ってすまない。」
「お父様……。ごめんなさい。」
床に泣き崩れる娘を、申し訳ない
気持ちで見つめる公爵。
娘の父親の顔つきをした公爵が、
何も出来ずにただ、立っていた。
泣いているフィリーを優しく抱きしめて
慰める事も出来ず、ただ立っている
ことしか出来なかった。

娘たちや妻が、フィリーに声をかけて
いるのが見えるが、ただ見えるだけで、
疎外感をかんじていた。
娘をかなしませてしまった。
喜びに満ちてるはずの婚姻の儀式が
悲しみの涙でぬれていた。

             ***

*一方シェルビー伯爵及び、
ビュレッド男爵控え室。

「ライト、なぜ?あんな事を……。」
「不器用だと思ったけれと、あれほどにも
不器用だと思わなかったわ。」
「……すみません。」
「絶対、あの子は勘違いしたわよ。」
「……。」
「無口な男がいいという、稀な子も
いるかもしれないけど、要点は
おさえなさい。必要な言葉まで
無口になるのはやめなさい。」
「……はい。」

約1時間は母親にお説教されたのだった。
仕事を口実に逃げようとしたライトを
さらにしかる伯爵夫人。

会食すらできないままお開きとなった。
銀狼の騎士団長とカスター公爵の娘との
婚姻の儀式。
王国内外からの多くの来客たちは、
主役が居なくても大賑わいで騒いでいた。
村や町などの警備では追いつかず、
各騎士団やギルドまで依頼が来るほど
お酒が入った、泥酔し暴れている者たちを
抑えるのは難しかった。
主役の2人には気付かれないように
気をつけていた騎士団たち。
自分たちの婚姻の儀式の護衛たちの
ソワソワした態度に、違和感を感じ
問い詰められた可哀な護衛たちは、
騎士団長に全てバラしてしまったのだった。

「申し訳ございませんが、(私どもの
婚姻の儀式のために)街で、暴動が
おきてしまったので、片付けてきます。」
そう言って、ライトは城を後にしたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。

しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。 私たち夫婦には娘が1人。 愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。 だけど娘が選んだのは夫の方だった。 失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。 事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。 再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...