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1251 アルベルト 対 バージル
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バージル・ビジェラの異形の左腕、その正体は寄生型魔道具、宿(やど)り水、である。
ある特殊な水に対象者の肉体の一部を入れる事で、水は対象者の肉体を認識する。
そしてその水を体に入れる事で、水は欠損した部位を補うために形を変える。
この魔道具の開発は難航し、一旦開発が停止される事となった。研究者達の面目のために研究自体は継続するとしているが、再開時期は未定となっており、事実上の中止である。
最後に発表された試作品は、開発の停止が決まってから発表されたものである。
途中まで制作が進んでいた事もあるため、一応の発表の場を設けただけであり、国も支援者達も期待はしていなかった。
どうせいつものように、まともに動かないのだろう?そんな目で見ていた支援者達だったが、ここで予想だにしない物を見る事になった。
被験者の体の欠損部位を再生する事はできた。だが皮膚はなく、筋繊維は剥き出しだった。
そして思う通りに動かす事はできるのだが、力加減が全くできず、固い石も少し触れただけで破壊してしまうのである。
そして最後に被験者の体に異常が起こった。それはなにか?一言で言えば暴走である。
その暴走を見た国の重役によって、魔道具、宿り水は使用を禁止され、国によって保管される事となった。
宿り水は、なぜこんな形になってしまったのか?
資金援助を打ち切られた開発者達が、やけくそになって作った結果なのか?
それとも何とかこの最後の機会に成功させたいという思いから、無理な作業を行った結果なのか?
いずれにしろ、日常生活の助けにという本来の目的とは程遠い結果だった。
戦闘用の魔道具として見れば、強力無比である事は間違いない。
だが最後の暴走を見た重役達は、戦闘用としても使えないと判断した。
なぜなら言葉通り暴走するからである。
制御できない力は使うべきではない。それは正しい。
しかしトリッシュ・ルパージュは、使用を禁止された宿り水を持ちだした。
トリッシュにとって国の禁止令などどうでもいい事である。あれだけ強力な魔道具なのだから、使わない手はない。暴走した結果味方に多少の被害が出たとしても、勝利のための犠牲であればやむを得ない。
その考えである。
そしてバージル・ビジェラも使用を承諾した。
トリッシュに煽られた事もあるが、自分の腕を奪ったゴールド騎士への復讐心が強かったためである。
しかしバージルは、魔道具宿り水の暴走は知らなかった。
宿り水の開発が中止になった事は知っているが、それは使用後に体への反動が大きいため。と隠蔽された情報でしか伝わってこなかったためである。
これは国や支援者、そして開発者達の名誉や信頼を守るための情報操作であり、一部の限られた人間しか真相を知る事はない。そのためバージルは宿り水を使った者が、最後にどんな結末を迎えるのかを知らぬまま、異形の左腕を手に入れたのだった。
「ふふふふふ・・・バージル副団長、苛々が伝わってきますよ。だんだん来てるんじゃないですか?まぁ、お目当ての青い髪のゴールド騎士じゃないみたいですけど、どっちでもいいですよね?そいつらは本当に邪魔なので、死ぬ前にどちらか一人でも道連れにしてくださいね?でなきゃせっかく持ってきた宿り水がもったいないですから」
山の一段高い場所から見下ろす視線の先では、異形の左腕を振り回すバージルの姿が映った。
トリッシュが宿り水をバージルに使ってから、時間にしてまだ一時間も経ってはいない。だが遠目に見てもバージルが荒れているのはよく分かる。
これは宿り水の副作用の一つであり、感情的になりやすくなる。
特に些細な事でも強い苛立ちを感じるので、トリッシュの挑発するような言葉を思い出しただけでも気持ちをかき乱された。さらにゴールド騎士のアルベルトから、不意の一撃を受けた事も重なって、バージルはすでに激昂状態にあった。
「トリッシュ、お前の思惑通りになったようだな?」
後ろから静かにかけられた声に振り返る。
そこに立っていた男は、第二師団長のジャロン・リピネッツだった。
前髪を後ろに撫でつけた、襟足の長い金色の髪が風になびく。
やや釣り上がった青い目には感情らしき物は映らず、ただ淡々とトリッシュを見据えていた。
師団長という事で深紅の鎧を身に纏っているが、バージルのように全身を固めているのではなく、肩と胸周り、そして腰と脛(すね)を部分的に装備しているだけだった。
「あらジャロン団長、思惑通りだなんて心外ですね。私は別にバージル副団長を陥れようなんて考えてませんでしたよ?たまたまバージル副団長が左腕を失ったので、タイミングがあっただけです」
ジャロン・リピネッツの冷たい眼差しを受けても、トリッシュはニコリと微笑んで淡々と言葉を返した。
そう、これは本心である。誰かに宿り水を使おうと画策していた時、丁度バージルが左腕を失ったため、標的が決まったのである。タイミングがあったというトリッシュの言葉は事実だった。
「そうか・・・まぁ、どちらでもいい事だ。宿り水の暴走をなぜお前が知っていたのかも聞かん。俺が聞きたいのは、あそこまでやって、バージルはゴールド騎士に勝てるのかだ」
宿り水の暴走を知っているのは、その場にいた国の重役と資金援助を行っていた一部の貴族達、そし七人の師団長だけだった。副団長でさえ聞かされていない程の重要な情報であり、それを平隊員のトリッシュが知っているなどありえない事だった。
「それはありがとうございます。女は秘密が多いですからね。それで、バージル副団長が、ゴールド騎士のクソ野郎に勝てるかですね?能力的には十分に勝算はありますよ、あの左腕の攻撃力はご覧の通りですからね。でも問題はそれを生かせるかどうか・・・ですね」
「なるほど、勝敗を分けるものはパワーではなく技、という事か・・・」
ジャロン・リピネッツはトリッシュの説明に納得したのか、そこで言葉を切ると眼下で繰り広げられている戦いに目を向けた。
ニメートルの長身から繰り出されるパワー、そしてその巨体からは想像もできないスピードは、ゴールド騎士のアルベルト・ジョシュアを上回っていた。
だがバージルの猛攻を、アルベルトは全て紙一重で躱していた。
一撃で勝負を決するだけの力であっても、相手に当てる事ができなければ何の意味もなさない。ゴールド騎士アルベルト・ジョシュアは、防御技術でバージルを大きく上回っていた。
バージルの視線、踏み込み、握った拳の向けられる角度、そこから攻撃の軌道を推測し躱す。アルベルト・ジョシュアは徹底してそれを遂行した。
そして・・・・・
「ぐぁッツ!」
アルベルトの片手剣が再びバージルの右腕を斬り裂いた。
「剣が通らない程硬いのは左腕だけだ。他は俺らと変わらない生身だろ?だったら俺はそこを攻めるだけだ」
右手に握る剣の切っ先に付いた血を払い、アルベルト・ジョシュアはバージルに左手の人差し指を突きつけた。
「てめぇ・・・・・ちょこまかと逃げ回りやがって本当にムカツクぜ!だがなぁ!こんなかすり傷をつけたくらいで俺を倒せると思ったか!」
「かすり傷?ああ、お前を倒すくらいならそれで十分なんだよ」
額に青筋を浮かべ大口を開けて怒鳴るバージルに、アルベルトはニヤリと笑って剣先を向けた。
「あぁ!?舐めてんじゃ、ぬぐぉぉぉっ?」
突如斬られた右腕が凄まじい重さに襲われた。バージルはまともに立っている事もできず、地面に片膝と右腕を着いた。
「な、なんだこれは!?」
「これが俺の武器、グラビティソードだ。斬りつけたところを重くする事ができる。単純な能力だが、この通りてめぇを倒す事くらいできるんだぜ?さぁ、これで終わりだ!」
アルベルトの剣がバージルの額に向けて突き出された!
ある特殊な水に対象者の肉体の一部を入れる事で、水は対象者の肉体を認識する。
そしてその水を体に入れる事で、水は欠損した部位を補うために形を変える。
この魔道具の開発は難航し、一旦開発が停止される事となった。研究者達の面目のために研究自体は継続するとしているが、再開時期は未定となっており、事実上の中止である。
最後に発表された試作品は、開発の停止が決まってから発表されたものである。
途中まで制作が進んでいた事もあるため、一応の発表の場を設けただけであり、国も支援者達も期待はしていなかった。
どうせいつものように、まともに動かないのだろう?そんな目で見ていた支援者達だったが、ここで予想だにしない物を見る事になった。
被験者の体の欠損部位を再生する事はできた。だが皮膚はなく、筋繊維は剥き出しだった。
そして思う通りに動かす事はできるのだが、力加減が全くできず、固い石も少し触れただけで破壊してしまうのである。
そして最後に被験者の体に異常が起こった。それはなにか?一言で言えば暴走である。
その暴走を見た国の重役によって、魔道具、宿り水は使用を禁止され、国によって保管される事となった。
宿り水は、なぜこんな形になってしまったのか?
資金援助を打ち切られた開発者達が、やけくそになって作った結果なのか?
それとも何とかこの最後の機会に成功させたいという思いから、無理な作業を行った結果なのか?
いずれにしろ、日常生活の助けにという本来の目的とは程遠い結果だった。
戦闘用の魔道具として見れば、強力無比である事は間違いない。
だが最後の暴走を見た重役達は、戦闘用としても使えないと判断した。
なぜなら言葉通り暴走するからである。
制御できない力は使うべきではない。それは正しい。
しかしトリッシュ・ルパージュは、使用を禁止された宿り水を持ちだした。
トリッシュにとって国の禁止令などどうでもいい事である。あれだけ強力な魔道具なのだから、使わない手はない。暴走した結果味方に多少の被害が出たとしても、勝利のための犠牲であればやむを得ない。
その考えである。
そしてバージル・ビジェラも使用を承諾した。
トリッシュに煽られた事もあるが、自分の腕を奪ったゴールド騎士への復讐心が強かったためである。
しかしバージルは、魔道具宿り水の暴走は知らなかった。
宿り水の開発が中止になった事は知っているが、それは使用後に体への反動が大きいため。と隠蔽された情報でしか伝わってこなかったためである。
これは国や支援者、そして開発者達の名誉や信頼を守るための情報操作であり、一部の限られた人間しか真相を知る事はない。そのためバージルは宿り水を使った者が、最後にどんな結末を迎えるのかを知らぬまま、異形の左腕を手に入れたのだった。
「ふふふふふ・・・バージル副団長、苛々が伝わってきますよ。だんだん来てるんじゃないですか?まぁ、お目当ての青い髪のゴールド騎士じゃないみたいですけど、どっちでもいいですよね?そいつらは本当に邪魔なので、死ぬ前にどちらか一人でも道連れにしてくださいね?でなきゃせっかく持ってきた宿り水がもったいないですから」
山の一段高い場所から見下ろす視線の先では、異形の左腕を振り回すバージルの姿が映った。
トリッシュが宿り水をバージルに使ってから、時間にしてまだ一時間も経ってはいない。だが遠目に見てもバージルが荒れているのはよく分かる。
これは宿り水の副作用の一つであり、感情的になりやすくなる。
特に些細な事でも強い苛立ちを感じるので、トリッシュの挑発するような言葉を思い出しただけでも気持ちをかき乱された。さらにゴールド騎士のアルベルトから、不意の一撃を受けた事も重なって、バージルはすでに激昂状態にあった。
「トリッシュ、お前の思惑通りになったようだな?」
後ろから静かにかけられた声に振り返る。
そこに立っていた男は、第二師団長のジャロン・リピネッツだった。
前髪を後ろに撫でつけた、襟足の長い金色の髪が風になびく。
やや釣り上がった青い目には感情らしき物は映らず、ただ淡々とトリッシュを見据えていた。
師団長という事で深紅の鎧を身に纏っているが、バージルのように全身を固めているのではなく、肩と胸周り、そして腰と脛(すね)を部分的に装備しているだけだった。
「あらジャロン団長、思惑通りだなんて心外ですね。私は別にバージル副団長を陥れようなんて考えてませんでしたよ?たまたまバージル副団長が左腕を失ったので、タイミングがあっただけです」
ジャロン・リピネッツの冷たい眼差しを受けても、トリッシュはニコリと微笑んで淡々と言葉を返した。
そう、これは本心である。誰かに宿り水を使おうと画策していた時、丁度バージルが左腕を失ったため、標的が決まったのである。タイミングがあったというトリッシュの言葉は事実だった。
「そうか・・・まぁ、どちらでもいい事だ。宿り水の暴走をなぜお前が知っていたのかも聞かん。俺が聞きたいのは、あそこまでやって、バージルはゴールド騎士に勝てるのかだ」
宿り水の暴走を知っているのは、その場にいた国の重役と資金援助を行っていた一部の貴族達、そし七人の師団長だけだった。副団長でさえ聞かされていない程の重要な情報であり、それを平隊員のトリッシュが知っているなどありえない事だった。
「それはありがとうございます。女は秘密が多いですからね。それで、バージル副団長が、ゴールド騎士のクソ野郎に勝てるかですね?能力的には十分に勝算はありますよ、あの左腕の攻撃力はご覧の通りですからね。でも問題はそれを生かせるかどうか・・・ですね」
「なるほど、勝敗を分けるものはパワーではなく技、という事か・・・」
ジャロン・リピネッツはトリッシュの説明に納得したのか、そこで言葉を切ると眼下で繰り広げられている戦いに目を向けた。
ニメートルの長身から繰り出されるパワー、そしてその巨体からは想像もできないスピードは、ゴールド騎士のアルベルト・ジョシュアを上回っていた。
だがバージルの猛攻を、アルベルトは全て紙一重で躱していた。
一撃で勝負を決するだけの力であっても、相手に当てる事ができなければ何の意味もなさない。ゴールド騎士アルベルト・ジョシュアは、防御技術でバージルを大きく上回っていた。
バージルの視線、踏み込み、握った拳の向けられる角度、そこから攻撃の軌道を推測し躱す。アルベルト・ジョシュアは徹底してそれを遂行した。
そして・・・・・
「ぐぁッツ!」
アルベルトの片手剣が再びバージルの右腕を斬り裂いた。
「剣が通らない程硬いのは左腕だけだ。他は俺らと変わらない生身だろ?だったら俺はそこを攻めるだけだ」
右手に握る剣の切っ先に付いた血を払い、アルベルト・ジョシュアはバージルに左手の人差し指を突きつけた。
「てめぇ・・・・・ちょこまかと逃げ回りやがって本当にムカツクぜ!だがなぁ!こんなかすり傷をつけたくらいで俺を倒せると思ったか!」
「かすり傷?ああ、お前を倒すくらいならそれで十分なんだよ」
額に青筋を浮かべ大口を開けて怒鳴るバージルに、アルベルトはニヤリと笑って剣先を向けた。
「あぁ!?舐めてんじゃ、ぬぐぉぉぉっ?」
突如斬られた右腕が凄まじい重さに襲われた。バージルはまともに立っている事もできず、地面に片膝と右腕を着いた。
「な、なんだこれは!?」
「これが俺の武器、グラビティソードだ。斬りつけたところを重くする事ができる。単純な能力だが、この通りてめぇを倒す事くらいできるんだぜ?さぁ、これで終わりだ!」
アルベルトの剣がバージルの額に向けて突き出された!
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