947 / 1,253
【936 境界線】
しおりを挟む
「ここまでありがとう。みんなには感謝している。俺が立ち直れたのは、みんなのおかげだ」
アニー達七人を前にして、俺は一人一人の顔を見ながら、感謝の気持ちを伝えた。
吹雪の止んだ雪原に立つ俺達は、さっきまでは8人で一つの集団だった。
だが今は俺一人とアニー達七人とで、ハッキリと立ち位置が分かれていた。
一陣の風が吹き、積もった雪を舞い上げる。
頬にあたった小さな雪に、少しの冷たさを感じて指先で拭った。
「いやいや、みんなって言うより、エニルじゃないんスか?」
俺の言葉に真っ先に反応したのは、最年長のカイルだった。
カイルは悪意のない純粋な笑みを俺に向けながら、エニルを指さした。
俺は少し緊張しながら真面目に話したのに、カイルの一声で一気に場の空気が緩んだ。
「え、あ、それは・・・」
さっきまでの自分の姿を思い出して、顔が赤くなり口ごもってしまう。
そんな俺を見て、エニルはニヤっとした笑みを浮かべながら、俺に意味深な目を向けて来た。
「そ~ですよね~?ウィッカー様が立ち直れたのは、アタシのおかげですよね~?」
「エ、エニル、お前なぁ・・・」
実際に女性の胸を借りて大泣きしてしまった手前、俺とエニルの立場は完全に逆転してしまったようだ。弱みを握られたと言うか、どうにも強く言い返せない。
「あははは、ちょっとはアタシを意識してくれました?」
「・・・俺には、メアリーがいるから」
「残念、まぁそうだろうなって思ってました。これでウィッカー様がホイホイとアタシに来たら、それはそれでなんか嫌だし」
「え?・・・あんだけ誘惑しといて?」
思わぬ一言に、俺は耳を疑った。
エニルはボディタッチが多かった。なにかと腕を組もうとしてくるし、肩もくっつけてくる。
それにハッキリと俺に、好きだと伝えてきた。
それで自分のところに来られたら嫌だって・・・意味が分からない。
「う~ん・・・それはそうなんですけどね。アタシを選んでほしいけど、奥さんと・・・子供さんだっているわけじゃないですか?だから・・・うまく言えないんですけど・・・あはは、なんでもないです!忘れてください!」
「・・・エニル」
眉を下げて、無理に作った笑顔を見て、俺はエニルの本心に触れた気がした。
思い返せば、エニルはこの戦争をずっと怖がっていた。
どうせ死ぬんだから・・・そんな言葉を口にするくらい、心が追い詰められていたんだ。
既婚者の俺に気持ちを伝えてくるくらいだから、本当に最後だと思っているんだ。
俺を誘惑するという事は、一つの家庭を壊す行為だという事も分かっている。
きっとエニルは子供も好きなんだろう。
だから娘のティナの事も考えてしまって、事罪悪感を感じているんだ。
自分を好きになってほしい。でもそれは本当はダメだと分かっている。
相反する二つの感情で心が板挟みになって、苦しんでいるんだ。
「さぁ、ウィッカー様、アタシの事はいいから、もう行ってくださ・・・っ!?」
俺はエニルをそっと抱きしめた。
「エニル、ありがとう・・・・・」
「・・・ウィッカー、様・・・・・」
ごめんとは言わない。謝る事はしない。
「エニルのおかげで立ち直れたよ。沢山元気をもらった。ありがとう」
気持ちには応えられない。でも、一度だけ抱きしめさせてくれ。
キミには心から感謝している。ありがとう、エニル。
「エニル、キミに出会えて良かった」
「・・・・・う・・・うぅ・・・・・」
小さな肩を震わせて、嗚咽をもらしていたエニルだったが、やがて俺の胸を両手でグイっと押しのけた。
「エニル・・・」
顔を見せないように俯きながら、両手で目元をこすっている。
そして一度大きく息をつくと、エニルは顔を上げた。
「・・・アタシは大丈夫だから・・・ウィッカー様、もう行ってください」
頬に涙の跡を残しながら、とても優しい笑顔を見せてくれたエニル。
「カエストゥスを・・・アタシ達の国を護ってください!」
「・・・ああ・・・任せろ!」
ありがとう。
笑って送ってくれるんだな・・・・・
帝国からここまでの道のりで、俺は彼女の明るさ、優しさにどれだけ助けられただろう。
エニル、俺がキミに謝る事は違うと思う。俺はキミにありがとうを伝えたい。
心からの感謝を胸に、俺は行くよ。
俺はエニルに背を向けると、足に風を纏わせて一気に飛び上がった。
目指すは首都バンテージ。
首都の方角からは、大きな黒煙が空まで立ち昇って見える。
故郷が戦火に焼かれているのかもしれない。そう思うと落ち着いたはずの怒りと憎しみが再燃してくる。
だけど、もう大丈夫だ。
怒りに捕らわれて回りが見えなくなる事はない。
エニル、キミが俺の心を救ってくれた事は絶対に忘れない。
俺にできるのは戦う事だけだ。
だからこそ・・・キミに報いるためにも、カエストゥスは俺が護ってみせる!
雪煙を巻き上げて、俺は全速力で首都バンテージまで飛んだ。
ウィッカーの発った空を見つめているエニルを、アニーが後ろから優しく抱きしめた。
「エニル、頑張ったね」
「・・・・・アタシ最低だ」
家庭を持っているウィッカーへ、自分がしてきた行いは許されない事だ。
エニルは罪悪感で胸を痛めている。
それが十分わかっているから、アニーはエニルを強く抱きしめた。
「うん、確かにダメな事だよね。でも、エニルが最低なら私も最低だよ?だって、止めないで見てたんだからさ」
アニーが冗談めかして言うと、最年長のカイルも肩をすくめて見せた。
「そうそう、俺なんか心の中で応援してたんだぜ。止めないより最低だよな?て言うと、超最低?」
「アニー、カイル・・・」
二人に顔を向けると、リース、リッキー、トム、ジョニーもエニルを中心に集まった。
「私はウィッカー様がケジメをつけて離婚したら、エニルとの仲を祝福しようと思ってたわ。こんな事考える私だって最低じゃない?」
リースは腕を組んで笑った。
「あー、俺もさ、本当はこういうの駄目なの分かってんだけど、仲間の幸せが一番だからよ、エニルを選んだらいいのにって思ってた。俺も最低かな?」
最年少のリッキーは、頬をポリポリかきながら笑った。
「僕もみんなと同じだよ。あんなにアピールしてたんだもん。悪い事なのは分かってるけど、エニルの泣き顔は見たくなかったから、なんとかうまくいってほしいなって思ってた。というわけで、僕も最低だね」
トムは頭をかきながら笑った。
「エニル、俺達みんな最低だな。でもさ、エニルは最後に自分から身を引いたじゃん?ウィッカー様だって、エニルにすごい感謝してたし、それでいいんじゃないかな?エニルはさ、ウィッカー様を立ち直らせたんだよ。好きな人のために一生懸命頑張ったんだよ。それでいいじゃん!」
一番体の小さなジョニーが、一番大きな声でエニルを励ました。
「み・・・みんな・・・あ、あり、がとう・・・・・」
押さえたはずの涙があふれ出してきて、エニルの頬を伝い落ちた。
泣くなって!
俺らがいるぞ!
それにしても、七人全員最低って!
最低なチームってのも面白いじゃん!
仲間達の声がエニルの心に染みこんでいく。
できれば最後まで一緒に行きたかった。
でも、あの黒煙が見えた以上、自分達のペースに合わせてもらう事なんてできない。
だからここまでなんだ。
さっきまでウィッカーが立っていた場所、そして今自分が立っている場所は、ほんの1メートルも無い距離である。
だがこれは、雪原に引かれた境界線だった。
ウィッカー様・・・本気であなたが好きでした。
でも、アタシはここまでです。
どうか・・・どうかご無事で・・・・・
風が舞って空に散らされた雪が、景色を白く色づける。
灰色の空から僅かに射し込んだ陽の光に、エニルは祈った。
アニー達七人を前にして、俺は一人一人の顔を見ながら、感謝の気持ちを伝えた。
吹雪の止んだ雪原に立つ俺達は、さっきまでは8人で一つの集団だった。
だが今は俺一人とアニー達七人とで、ハッキリと立ち位置が分かれていた。
一陣の風が吹き、積もった雪を舞い上げる。
頬にあたった小さな雪に、少しの冷たさを感じて指先で拭った。
「いやいや、みんなって言うより、エニルじゃないんスか?」
俺の言葉に真っ先に反応したのは、最年長のカイルだった。
カイルは悪意のない純粋な笑みを俺に向けながら、エニルを指さした。
俺は少し緊張しながら真面目に話したのに、カイルの一声で一気に場の空気が緩んだ。
「え、あ、それは・・・」
さっきまでの自分の姿を思い出して、顔が赤くなり口ごもってしまう。
そんな俺を見て、エニルはニヤっとした笑みを浮かべながら、俺に意味深な目を向けて来た。
「そ~ですよね~?ウィッカー様が立ち直れたのは、アタシのおかげですよね~?」
「エ、エニル、お前なぁ・・・」
実際に女性の胸を借りて大泣きしてしまった手前、俺とエニルの立場は完全に逆転してしまったようだ。弱みを握られたと言うか、どうにも強く言い返せない。
「あははは、ちょっとはアタシを意識してくれました?」
「・・・俺には、メアリーがいるから」
「残念、まぁそうだろうなって思ってました。これでウィッカー様がホイホイとアタシに来たら、それはそれでなんか嫌だし」
「え?・・・あんだけ誘惑しといて?」
思わぬ一言に、俺は耳を疑った。
エニルはボディタッチが多かった。なにかと腕を組もうとしてくるし、肩もくっつけてくる。
それにハッキリと俺に、好きだと伝えてきた。
それで自分のところに来られたら嫌だって・・・意味が分からない。
「う~ん・・・それはそうなんですけどね。アタシを選んでほしいけど、奥さんと・・・子供さんだっているわけじゃないですか?だから・・・うまく言えないんですけど・・・あはは、なんでもないです!忘れてください!」
「・・・エニル」
眉を下げて、無理に作った笑顔を見て、俺はエニルの本心に触れた気がした。
思い返せば、エニルはこの戦争をずっと怖がっていた。
どうせ死ぬんだから・・・そんな言葉を口にするくらい、心が追い詰められていたんだ。
既婚者の俺に気持ちを伝えてくるくらいだから、本当に最後だと思っているんだ。
俺を誘惑するという事は、一つの家庭を壊す行為だという事も分かっている。
きっとエニルは子供も好きなんだろう。
だから娘のティナの事も考えてしまって、事罪悪感を感じているんだ。
自分を好きになってほしい。でもそれは本当はダメだと分かっている。
相反する二つの感情で心が板挟みになって、苦しんでいるんだ。
「さぁ、ウィッカー様、アタシの事はいいから、もう行ってくださ・・・っ!?」
俺はエニルをそっと抱きしめた。
「エニル、ありがとう・・・・・」
「・・・ウィッカー、様・・・・・」
ごめんとは言わない。謝る事はしない。
「エニルのおかげで立ち直れたよ。沢山元気をもらった。ありがとう」
気持ちには応えられない。でも、一度だけ抱きしめさせてくれ。
キミには心から感謝している。ありがとう、エニル。
「エニル、キミに出会えて良かった」
「・・・・・う・・・うぅ・・・・・」
小さな肩を震わせて、嗚咽をもらしていたエニルだったが、やがて俺の胸を両手でグイっと押しのけた。
「エニル・・・」
顔を見せないように俯きながら、両手で目元をこすっている。
そして一度大きく息をつくと、エニルは顔を上げた。
「・・・アタシは大丈夫だから・・・ウィッカー様、もう行ってください」
頬に涙の跡を残しながら、とても優しい笑顔を見せてくれたエニル。
「カエストゥスを・・・アタシ達の国を護ってください!」
「・・・ああ・・・任せろ!」
ありがとう。
笑って送ってくれるんだな・・・・・
帝国からここまでの道のりで、俺は彼女の明るさ、優しさにどれだけ助けられただろう。
エニル、俺がキミに謝る事は違うと思う。俺はキミにありがとうを伝えたい。
心からの感謝を胸に、俺は行くよ。
俺はエニルに背を向けると、足に風を纏わせて一気に飛び上がった。
目指すは首都バンテージ。
首都の方角からは、大きな黒煙が空まで立ち昇って見える。
故郷が戦火に焼かれているのかもしれない。そう思うと落ち着いたはずの怒りと憎しみが再燃してくる。
だけど、もう大丈夫だ。
怒りに捕らわれて回りが見えなくなる事はない。
エニル、キミが俺の心を救ってくれた事は絶対に忘れない。
俺にできるのは戦う事だけだ。
だからこそ・・・キミに報いるためにも、カエストゥスは俺が護ってみせる!
雪煙を巻き上げて、俺は全速力で首都バンテージまで飛んだ。
ウィッカーの発った空を見つめているエニルを、アニーが後ろから優しく抱きしめた。
「エニル、頑張ったね」
「・・・・・アタシ最低だ」
家庭を持っているウィッカーへ、自分がしてきた行いは許されない事だ。
エニルは罪悪感で胸を痛めている。
それが十分わかっているから、アニーはエニルを強く抱きしめた。
「うん、確かにダメな事だよね。でも、エニルが最低なら私も最低だよ?だって、止めないで見てたんだからさ」
アニーが冗談めかして言うと、最年長のカイルも肩をすくめて見せた。
「そうそう、俺なんか心の中で応援してたんだぜ。止めないより最低だよな?て言うと、超最低?」
「アニー、カイル・・・」
二人に顔を向けると、リース、リッキー、トム、ジョニーもエニルを中心に集まった。
「私はウィッカー様がケジメをつけて離婚したら、エニルとの仲を祝福しようと思ってたわ。こんな事考える私だって最低じゃない?」
リースは腕を組んで笑った。
「あー、俺もさ、本当はこういうの駄目なの分かってんだけど、仲間の幸せが一番だからよ、エニルを選んだらいいのにって思ってた。俺も最低かな?」
最年少のリッキーは、頬をポリポリかきながら笑った。
「僕もみんなと同じだよ。あんなにアピールしてたんだもん。悪い事なのは分かってるけど、エニルの泣き顔は見たくなかったから、なんとかうまくいってほしいなって思ってた。というわけで、僕も最低だね」
トムは頭をかきながら笑った。
「エニル、俺達みんな最低だな。でもさ、エニルは最後に自分から身を引いたじゃん?ウィッカー様だって、エニルにすごい感謝してたし、それでいいんじゃないかな?エニルはさ、ウィッカー様を立ち直らせたんだよ。好きな人のために一生懸命頑張ったんだよ。それでいいじゃん!」
一番体の小さなジョニーが、一番大きな声でエニルを励ました。
「み・・・みんな・・・あ、あり、がとう・・・・・」
押さえたはずの涙があふれ出してきて、エニルの頬を伝い落ちた。
泣くなって!
俺らがいるぞ!
それにしても、七人全員最低って!
最低なチームってのも面白いじゃん!
仲間達の声がエニルの心に染みこんでいく。
できれば最後まで一緒に行きたかった。
でも、あの黒煙が見えた以上、自分達のペースに合わせてもらう事なんてできない。
だからここまでなんだ。
さっきまでウィッカーが立っていた場所、そして今自分が立っている場所は、ほんの1メートルも無い距離である。
だがこれは、雪原に引かれた境界線だった。
ウィッカー様・・・本気であなたが好きでした。
でも、アタシはここまでです。
どうか・・・どうかご無事で・・・・・
風が舞って空に散らされた雪が、景色を白く色づける。
灰色の空から僅かに射し込んだ陽の光に、エニルは祈った。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる