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第三章
レオ成分の定期摂取(セレナリーゼ)
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神聖暦九九七年十月。
ミレーネに起こったグラオム達による騒動から一年以上の時が過ぎた。
この間、セレナリーゼやミレーネがストレスを溜めることになるお茶会はあっても、大きな事件などは起きていない。
ただいくつか変わってきたこともある。その中でも大きなものが二つ。
一つは、レオナルドとアレンが行っている鍛錬についてだ。具体的には寸止めによる決着がなくなった。それでもレオナルドがアレンに一撃を入れられることはまだないが、二人の技量の差は明らかに縮まっていた。レオナルドにとっては自分が強くなっていることを実感できるため最も大きな変化かもしれない。
加えて、レオナルドはまだ肉体的に成長過程だ。今後間違いなくさらに強くなっていく。そんなレオナルドの成長を一番感じているのは毎日相手をしているアレンで、彼は彼でレオナルドに追い抜かれないように毎日必死に鍛錬をしていた。仕えるべき家の子息ではあっても、師としては、相手がまだ子供ということもあり、簡単に負ける訳にはいかないという思いもあるのだろう。
こうして互いに切磋琢磨することで、まだまだ限界の見えないよい環境ができあがっていた。
そしてもう一つが、これだ。
「今日はどちらに行きますか?レオ兄さま」
「そうだなぁ……。あ、前にセレナが行ってみたいって言ってたサンドイッチの店はどう?」
「覚えていてくださったんですね!はい!そこに行ってみたいです!」
「あ~ただ、俺から言っておいてなんだけど、食べ物を手で掴んで食べるような店だぞ?セレナは大丈夫か?」
「も、もちろんです!頑張って食べます!」
少し緊張した様子のセレナリーゼだったが、気合を入れるようにグッと手に力を入れた。
「ははっ、わかった。じゃあ今日はそこに行ってみようか」
「はい!」
そうしてレオナルドとセレナリーゼは二人で目的の店に向かった。ちなみに、セレナリーゼは帽子を被っており、二人とも平民が着ていてもおかしくはないちょっと上等なくらいの服を着て、簡単な変装をしている。完全なお忍びデートだ。
きっかけは魔法の特訓中、雑談の中でレオナルドが放った一言だった。今王都民の間でこんな店が流行っているらしい、と。ミレーネの誕生日に王都で流行のケーキを買ってきたこともあり、レオナルドはそういったことに詳しいのだと思ったセレナリーゼはその話に興味を示した。
加えて、セレナリーゼはレオナルドと二人の時間を過ごしたいという想いもあった。
そこで、ミレーネに協力してもらって、レオナルドと二人で王都に出かけるようになったのだ。
本来なら護衛が必須の組み合わせだが、レオナルドの実力を知っているミレーネはレオナルドが近くにいれば滅多なことは起こらないだろうと考え、アリバイ作りに一役買うことにした。セレナリーゼの気持ちを知っていたことも大きい。以前からセレナリーゼとミレーネはレオナルド成分が足りないと話していたのだ。要はもっと一緒にいたいというだけなのだがそれが中々難しかった。
ちなみに、近い将来、このレオナルド成分のことを二人だけの隠語としてレオニウムと言うようになるのだが、それはまた別の話だ。
こうして、セレナリーゼは月に一度程度ではあるが、レオナルドと二人で王都に出かける機会を得ることになったのだ。
レオナルドとしては万が一のことを考え、二の足を踏むものだったが、セレナリーゼとミレーネの二人がかりで説得されてしまった形だ。実際に出かけるようになって以降は、レオナルド自身も結構楽しんでいた。
二人がやって来たのは、素朴な雰囲気の店だ。
二人が店内に入ると、元気な声でいらっしゃいと声がかけられ、空いてる席に座るように大きな声で促される。店内は若い人達―――といっても皆平民だが、でかなり賑わっていた。
レオナルドは慣れた様子で空いているテーブル席にセレナリーゼを伴って着席した。
初めての店、初めての料理のため、味のイメージがつかず、メニューを見ながらセレナリーゼがどれにしようかと悩んでいるのを見てとったレオナルドはクスリと笑みを浮かべた。
「一番人気はメニューの一番上にある甘辛ソースみたいだよ。けど他も美味しいだろうから好きなのを選んだらいいと思う」
「そうなんですね。でしたらその一番人気のものにしようと思います」
「わかった。飲み物はどうする?」
「私は果実ソーダにしようと思います」
メニューの飲み物欄の一番上にあるものをセレナリーゼは選んだ。
「いいね!ここの料理には果実ソーダが一番合うと思うんだ」
「そうなんですね。よかったです。ふふっ、それにしてもレオ兄さま何だかすごく楽しそうですね」
セレナリーゼはレオナルドのテンションが高いことを感じ取っていた。
「そう?確かにここは久しぶりだからな。すみませーーん!」
『はぁ……』
(ん?)
ステラがため息を吐いたように感じてレオナルドは不思議がった。
「はいはーーい!ただいま!」
レオナルドが呼ぶとすぐに女の子の店員がやって来た。
「テリヤキバーガーセット一つとダブルチーズバーガーセット一つ。飲み物はどっちも果実ソーダで」
「かしこまりました。少々お待ちくださいねー」
そう、このお店、レオナルドの前世でいうところのハンバーガーショップだ。
「レオ兄さま、久しぶりということは以前に食べに来られたことがあるのですか?」
耳聡くレオナルドの言葉を拾ったセレナリーゼは小首を傾げる。いったいいつの間に来ていたのだろう、と。
「え!?……まあ、実はそうなんだ。ちょっと屋敷を抜け出してね?バレたら怒られるから皆には内緒にしてくれな?」
セレナリーゼにツッコまれ、自分の失言に気づいたレオナルドは弱ったようにお願いした。今までは気をつけていたというのに言葉選びを完全に間違えてしまった。
『レオ、あなたは迂闊すぎます』
(んぐっ、楽しみだったからつい……)
黒髪のトーヤとして一人で魔物を倒した後、レオナルドはちょくちょく一人で店を巡り軽食をとっていた。そのときにこの店も偶然見つけたのだ。当初は誰か他の人も前世知識を持っているのかと警戒したが、そんなことはなく店主が時間をかけて開発したらしい。メニュー名については、この世界が元々日本で作られたゲームの世界だということくらいしか説明のしようがない。
レオナルドとしては、前世ではよく食べたが、まさかこちらでも食べられると思っていなかった。ゲームで主人公がヒロインを連れて王都デートすることもあったが、具体的にこんな店までは出てこなかったからだ。レオナルドはこの世界で初めて、前世から考えると久しぶりに食べた体に悪そうな濃い味に、感動から涙が出そうになった。
「もう、仕方がありませんね。そのとき誘ってくださればよかったのに。けど今の私達もバレたら怒られるのは一緒ですから内緒にしてあげます。……こういうのドキドキして中々慣れませんが病みつきになってしまいそうです」
「ありがとう。セレナも楽しんでくれてるならよかったよ。他にもさ、色々面白い店があるんだ」
「もしかしてレオ兄さま、今までに行ったお店やその他のお店というのにも一人で行っていましたね?」
セレナリーゼはレオナルドにジト目を向ける。
「あ、いや……、まあ、その……、はい」
レオナルドはバツが悪そうにしながらも肯定した。
「むぅ~~」
セレナリーゼが可愛らしく頬を膨らませる。それに慌てたのはレオナルドだ。
「ご、ごめん、セレナ。でもさ、一人で食べるよりこうやってセレナと食べる方がやっぱり美味しいし、気になったところ全部行けてる訳じゃないからこれからも付き合ってくれたら嬉しいなぁって……」
「……レオ兄さまのお気に入りのお店全部、それに気になっているお店も全部、私を連れて行ってくださるなら許してあげます」
セレナリーゼが気恥ずかしそうに伝える。どうも本気で怒っていた訳ではなく、一緒に行きたかったのに行けなかったと拗ねていただけのようだ。だからこそ、こんなおねだりをした。
「あ、ああ、もちろん。セレナさえよかったらこっちから付き合ってほしいくらいだから」
少しだけ面食らったレオナルドだが、すぐに笑みを浮かべる。
「約束、ですよ?」
「ああ、約束だ」
そうして話していると二人が注文した品が届いた。セットというだけあって、フライドポテトもついてきている。完璧だ。
レオナルドが実践しながらセレナリーゼに食べ方を教える。
セレナリーゼは恥ずかしそうにしながらも意を決して小さな口をいっぱいに開け、パクリと頬張ると目を見開いた。
「おいしい……」
食べたことのない味付けだが、パンと甘辛いソースをまとったハンバーグの相性は抜群だった。
そんなセレナリーゼの態度に気に入ってもらえたみたいでよかったと安堵の息を吐いたレオナルドもパクパクと食べ始める。
途中レオナルドがペースを合わせ、ほとんど同じタイミングで食べ終わった二人は、店を出ると感想を言いながら、いつものように腹ごなしを兼ねて王都をブラブラと歩いて見て回り、この日の王都デートを終えるのだった。
ミレーネに起こったグラオム達による騒動から一年以上の時が過ぎた。
この間、セレナリーゼやミレーネがストレスを溜めることになるお茶会はあっても、大きな事件などは起きていない。
ただいくつか変わってきたこともある。その中でも大きなものが二つ。
一つは、レオナルドとアレンが行っている鍛錬についてだ。具体的には寸止めによる決着がなくなった。それでもレオナルドがアレンに一撃を入れられることはまだないが、二人の技量の差は明らかに縮まっていた。レオナルドにとっては自分が強くなっていることを実感できるため最も大きな変化かもしれない。
加えて、レオナルドはまだ肉体的に成長過程だ。今後間違いなくさらに強くなっていく。そんなレオナルドの成長を一番感じているのは毎日相手をしているアレンで、彼は彼でレオナルドに追い抜かれないように毎日必死に鍛錬をしていた。仕えるべき家の子息ではあっても、師としては、相手がまだ子供ということもあり、簡単に負ける訳にはいかないという思いもあるのだろう。
こうして互いに切磋琢磨することで、まだまだ限界の見えないよい環境ができあがっていた。
そしてもう一つが、これだ。
「今日はどちらに行きますか?レオ兄さま」
「そうだなぁ……。あ、前にセレナが行ってみたいって言ってたサンドイッチの店はどう?」
「覚えていてくださったんですね!はい!そこに行ってみたいです!」
「あ~ただ、俺から言っておいてなんだけど、食べ物を手で掴んで食べるような店だぞ?セレナは大丈夫か?」
「も、もちろんです!頑張って食べます!」
少し緊張した様子のセレナリーゼだったが、気合を入れるようにグッと手に力を入れた。
「ははっ、わかった。じゃあ今日はそこに行ってみようか」
「はい!」
そうしてレオナルドとセレナリーゼは二人で目的の店に向かった。ちなみに、セレナリーゼは帽子を被っており、二人とも平民が着ていてもおかしくはないちょっと上等なくらいの服を着て、簡単な変装をしている。完全なお忍びデートだ。
きっかけは魔法の特訓中、雑談の中でレオナルドが放った一言だった。今王都民の間でこんな店が流行っているらしい、と。ミレーネの誕生日に王都で流行のケーキを買ってきたこともあり、レオナルドはそういったことに詳しいのだと思ったセレナリーゼはその話に興味を示した。
加えて、セレナリーゼはレオナルドと二人の時間を過ごしたいという想いもあった。
そこで、ミレーネに協力してもらって、レオナルドと二人で王都に出かけるようになったのだ。
本来なら護衛が必須の組み合わせだが、レオナルドの実力を知っているミレーネはレオナルドが近くにいれば滅多なことは起こらないだろうと考え、アリバイ作りに一役買うことにした。セレナリーゼの気持ちを知っていたことも大きい。以前からセレナリーゼとミレーネはレオナルド成分が足りないと話していたのだ。要はもっと一緒にいたいというだけなのだがそれが中々難しかった。
ちなみに、近い将来、このレオナルド成分のことを二人だけの隠語としてレオニウムと言うようになるのだが、それはまた別の話だ。
こうして、セレナリーゼは月に一度程度ではあるが、レオナルドと二人で王都に出かける機会を得ることになったのだ。
レオナルドとしては万が一のことを考え、二の足を踏むものだったが、セレナリーゼとミレーネの二人がかりで説得されてしまった形だ。実際に出かけるようになって以降は、レオナルド自身も結構楽しんでいた。
二人がやって来たのは、素朴な雰囲気の店だ。
二人が店内に入ると、元気な声でいらっしゃいと声がかけられ、空いてる席に座るように大きな声で促される。店内は若い人達―――といっても皆平民だが、でかなり賑わっていた。
レオナルドは慣れた様子で空いているテーブル席にセレナリーゼを伴って着席した。
初めての店、初めての料理のため、味のイメージがつかず、メニューを見ながらセレナリーゼがどれにしようかと悩んでいるのを見てとったレオナルドはクスリと笑みを浮かべた。
「一番人気はメニューの一番上にある甘辛ソースみたいだよ。けど他も美味しいだろうから好きなのを選んだらいいと思う」
「そうなんですね。でしたらその一番人気のものにしようと思います」
「わかった。飲み物はどうする?」
「私は果実ソーダにしようと思います」
メニューの飲み物欄の一番上にあるものをセレナリーゼは選んだ。
「いいね!ここの料理には果実ソーダが一番合うと思うんだ」
「そうなんですね。よかったです。ふふっ、それにしてもレオ兄さま何だかすごく楽しそうですね」
セレナリーゼはレオナルドのテンションが高いことを感じ取っていた。
「そう?確かにここは久しぶりだからな。すみませーーん!」
『はぁ……』
(ん?)
ステラがため息を吐いたように感じてレオナルドは不思議がった。
「はいはーーい!ただいま!」
レオナルドが呼ぶとすぐに女の子の店員がやって来た。
「テリヤキバーガーセット一つとダブルチーズバーガーセット一つ。飲み物はどっちも果実ソーダで」
「かしこまりました。少々お待ちくださいねー」
そう、このお店、レオナルドの前世でいうところのハンバーガーショップだ。
「レオ兄さま、久しぶりということは以前に食べに来られたことがあるのですか?」
耳聡くレオナルドの言葉を拾ったセレナリーゼは小首を傾げる。いったいいつの間に来ていたのだろう、と。
「え!?……まあ、実はそうなんだ。ちょっと屋敷を抜け出してね?バレたら怒られるから皆には内緒にしてくれな?」
セレナリーゼにツッコまれ、自分の失言に気づいたレオナルドは弱ったようにお願いした。今までは気をつけていたというのに言葉選びを完全に間違えてしまった。
『レオ、あなたは迂闊すぎます』
(んぐっ、楽しみだったからつい……)
黒髪のトーヤとして一人で魔物を倒した後、レオナルドはちょくちょく一人で店を巡り軽食をとっていた。そのときにこの店も偶然見つけたのだ。当初は誰か他の人も前世知識を持っているのかと警戒したが、そんなことはなく店主が時間をかけて開発したらしい。メニュー名については、この世界が元々日本で作られたゲームの世界だということくらいしか説明のしようがない。
レオナルドとしては、前世ではよく食べたが、まさかこちらでも食べられると思っていなかった。ゲームで主人公がヒロインを連れて王都デートすることもあったが、具体的にこんな店までは出てこなかったからだ。レオナルドはこの世界で初めて、前世から考えると久しぶりに食べた体に悪そうな濃い味に、感動から涙が出そうになった。
「もう、仕方がありませんね。そのとき誘ってくださればよかったのに。けど今の私達もバレたら怒られるのは一緒ですから内緒にしてあげます。……こういうのドキドキして中々慣れませんが病みつきになってしまいそうです」
「ありがとう。セレナも楽しんでくれてるならよかったよ。他にもさ、色々面白い店があるんだ」
「もしかしてレオ兄さま、今までに行ったお店やその他のお店というのにも一人で行っていましたね?」
セレナリーゼはレオナルドにジト目を向ける。
「あ、いや……、まあ、その……、はい」
レオナルドはバツが悪そうにしながらも肯定した。
「むぅ~~」
セレナリーゼが可愛らしく頬を膨らませる。それに慌てたのはレオナルドだ。
「ご、ごめん、セレナ。でもさ、一人で食べるよりこうやってセレナと食べる方がやっぱり美味しいし、気になったところ全部行けてる訳じゃないからこれからも付き合ってくれたら嬉しいなぁって……」
「……レオ兄さまのお気に入りのお店全部、それに気になっているお店も全部、私を連れて行ってくださるなら許してあげます」
セレナリーゼが気恥ずかしそうに伝える。どうも本気で怒っていた訳ではなく、一緒に行きたかったのに行けなかったと拗ねていただけのようだ。だからこそ、こんなおねだりをした。
「あ、ああ、もちろん。セレナさえよかったらこっちから付き合ってほしいくらいだから」
少しだけ面食らったレオナルドだが、すぐに笑みを浮かべる。
「約束、ですよ?」
「ああ、約束だ」
そうして話していると二人が注文した品が届いた。セットというだけあって、フライドポテトもついてきている。完璧だ。
レオナルドが実践しながらセレナリーゼに食べ方を教える。
セレナリーゼは恥ずかしそうにしながらも意を決して小さな口をいっぱいに開け、パクリと頬張ると目を見開いた。
「おいしい……」
食べたことのない味付けだが、パンと甘辛いソースをまとったハンバーグの相性は抜群だった。
そんなセレナリーゼの態度に気に入ってもらえたみたいでよかったと安堵の息を吐いたレオナルドもパクパクと食べ始める。
途中レオナルドがペースを合わせ、ほとんど同じタイミングで食べ終わった二人は、店を出ると感想を言いながら、いつものように腹ごなしを兼ねて王都をブラブラと歩いて見て回り、この日の王都デートを終えるのだった。
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