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担当者くんに連絡しても繋がらないんですが
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「というわけで、コーヒーとデザートは俺に任せろ」
「どっちにする?」
「『濃厚』も気になるし、『ふんわり』もな…そっちは決まった?」
「僕は…」
「えっ?何?冷たくない?せっかくの同期が集まったのに」
「だって、そのコーヒーとデザートって、チケットだろ?大将と奥さんには感謝しかないけど、お前はなにもしてないじゃん?」
「俺にだって、いろいろとあったんです!まっ、そろそろ使う必要があったから、ここで使うことになりましたが」
「ほら、やっぱりな」
「そんなことだろうと思ったんだよ」
お店のテーブル席には三人のサラリーマンがいる、二人はよく店でも見かける人。
「もうあの時は大将と奥さんに助けられたのよ」
大変だったのよ!
朝、今日は大事な話し合いなどが行われるからと出向いたら。
「あっ、なんかお昼の注文が受けてないってことになってるんだけども、何か知らない?」
「えっ?」
担当者ではない、何も知らないのだが、お昼が届かないのはかなり不味い。
「担当者くんに連絡しても繋がらないんですが」
血の気が引いた。
「あっ、それ、本当の話だったんだ」
「いなくなった奴がいた話だけは流れていたよ」
「そうね、終わればそんなもんかもしれないけども、あの時はさ…」
それこそ会食という機会をやっと設けることが出来た相手、しかし難物と言われていた。
「特に食事にはうるさいって言ってたからさ、だから俺みたいなのは出番がないわけよ」
手慣れた人が相手の好みに合わせて用意したりするものですが。
「どうも…そうじゃない人が、自分にもできるって、コストをもっと下げれるとか、そういう感じで無理やり、いつもの人とは違う人が引き受けたのが真相みたいね」
「こういうのって、自分が幹事なんかになってからわかるよな」
この予算でいいところ見つけるの?はぁ、しんどい。
「僕は自分が権限あるなら、このお店にそういうときは頼みたい、美味しいのもあるけど、慣れているんだよね」
「そう、前にさ、ご飯食べたとき、近所の人?常連さんかな、急ぎで何か食べるものを!って大量注文してるのを見て、もしかしたら頼めるかなって、ほら、やっぱりここは味は間違いないし」
その声が厨房に届いていたのか、背中で聞いてた大将、顔はにやけていた。
「わかった、すぐに準備するよ」
「ありがとうございます」
この時間にお店に行きますと頼んで、その他おかしなことはないのか確認、トラブルの対応はどうするか決めてから、社用車で大将のお店まで受け取りに行く。
「すいません、先ほど電話で注文した~」
「あ~出来てるよ」
カウンターには注文したお料理が袋に入れられていた。
元々この日に出そうとしていたお昼分を先にお持ち帰りにして、ただいま忙しそうにしているのは今日のお昼分の準備というやつだ。
「しかもこの時後払いでいいって言われて~」
「うわ~それって頭上がらないじゃん」
「うん、それ、しかもさ~」
「後、こっち」
奥さんが紙袋に入れてくれたものを渡してくれた。
「なんですか?」
「おにぎりだよ、お昼の確保出来た、けどもその後もお仕事でしょ?」
「じゃあ、頑張ってね」
「はい!」
紙袋の中にはおにぎりが2つ、それをまず一つ食べてから、気分を切り替えて出発した。
「最高じゃん」
「だろ?でもな、そんな大将に最低なことをしようとした奴がいるんですよ」
「まさか…」
「出来ればもっと値段下げてくれとか言われました」
「ここまで世話になってそんなことを」
「もちろん、突っぱねたよね?」
同期のエリート街道を歩む社員は、こっちの顔をわざわざ見ながら聞いてきました。
「…モチロンデス」
「ヨシ!」
(この店のことになると、そうなるって初めて知ったのか)
「ちゃんと多目に、んで俺からも出したよ。そんぐらいあの対応はない、会合の方は上手くはいった、でもさ、ああいう人間とは付き合おうとは思わないって思われたら、何事も上手くいかないでしょ」
「そりゃあ、そうだ」
「そういうのがわかってないのはいるから」
「でしょ?だから俺は善行を施しまくることにはしているんだけどもね、本当、ここの大将と奥さんはいい人だから、その分コーヒーとデザートのチケットで返してくれちゃったわけよ」
この店の価格だと彼が多目に払った分と同じぐらい。
「でもですね、世の中は物価が上昇傾向にあるじゃないですか」
「ここ来るとな、あれ?ってなるよな」
「なるなる」
「別にチケットがあるから、奢られなくても、このぐらいならば僕も出せるからって思うんだけどもさ」
本日のデザート「パンケーキ」濃厚とふわふわの二種類からお選びください。
「コーヒーの価格でついてくる系の地域じゃここはないんだけどもね」
「あ~それは思ったな」
「んで、どうする?売り切れても困るんじゃない?」
この店のメニューは売り切れもよくある。
「濃厚!」
「ふんわり~」
「すいません、注文いいですか?濃厚とふんわりと…両方のハーフって出来ますかね?迷っちゃってどっちも食べたいんですよね」
「お前な、それはズルいわ」
「スッパッと決めるといいんじゃないかな」
「え~だって」
「いいよ、いいよ、迷っちゃうものね、どうするお二人さんも両方にする」
二人は目を合わせた後。
「…はい」
「お願いします、すいません…」
「ほら、素直にならないと」
と提案者は言った瞬間、二人にすんごい睨まれた。
大将はそんなテーブル席の様子を知らずにパンケーキを焼き始める。
濃厚とふんわり、どこが違うか、それは大きくは卵の違い。
濃厚は黄身、ふんわりは白身だけを生地に使いわけることで、美味しさのバリエーションを出しているのである。
ああ、そんな話をしているうちに、いい匂いがしてきたかな?それでは召し上がれ!
「どっちにする?」
「『濃厚』も気になるし、『ふんわり』もな…そっちは決まった?」
「僕は…」
「えっ?何?冷たくない?せっかくの同期が集まったのに」
「だって、そのコーヒーとデザートって、チケットだろ?大将と奥さんには感謝しかないけど、お前はなにもしてないじゃん?」
「俺にだって、いろいろとあったんです!まっ、そろそろ使う必要があったから、ここで使うことになりましたが」
「ほら、やっぱりな」
「そんなことだろうと思ったんだよ」
お店のテーブル席には三人のサラリーマンがいる、二人はよく店でも見かける人。
「もうあの時は大将と奥さんに助けられたのよ」
大変だったのよ!
朝、今日は大事な話し合いなどが行われるからと出向いたら。
「あっ、なんかお昼の注文が受けてないってことになってるんだけども、何か知らない?」
「えっ?」
担当者ではない、何も知らないのだが、お昼が届かないのはかなり不味い。
「担当者くんに連絡しても繋がらないんですが」
血の気が引いた。
「あっ、それ、本当の話だったんだ」
「いなくなった奴がいた話だけは流れていたよ」
「そうね、終わればそんなもんかもしれないけども、あの時はさ…」
それこそ会食という機会をやっと設けることが出来た相手、しかし難物と言われていた。
「特に食事にはうるさいって言ってたからさ、だから俺みたいなのは出番がないわけよ」
手慣れた人が相手の好みに合わせて用意したりするものですが。
「どうも…そうじゃない人が、自分にもできるって、コストをもっと下げれるとか、そういう感じで無理やり、いつもの人とは違う人が引き受けたのが真相みたいね」
「こういうのって、自分が幹事なんかになってからわかるよな」
この予算でいいところ見つけるの?はぁ、しんどい。
「僕は自分が権限あるなら、このお店にそういうときは頼みたい、美味しいのもあるけど、慣れているんだよね」
「そう、前にさ、ご飯食べたとき、近所の人?常連さんかな、急ぎで何か食べるものを!って大量注文してるのを見て、もしかしたら頼めるかなって、ほら、やっぱりここは味は間違いないし」
その声が厨房に届いていたのか、背中で聞いてた大将、顔はにやけていた。
「わかった、すぐに準備するよ」
「ありがとうございます」
この時間にお店に行きますと頼んで、その他おかしなことはないのか確認、トラブルの対応はどうするか決めてから、社用車で大将のお店まで受け取りに行く。
「すいません、先ほど電話で注文した~」
「あ~出来てるよ」
カウンターには注文したお料理が袋に入れられていた。
元々この日に出そうとしていたお昼分を先にお持ち帰りにして、ただいま忙しそうにしているのは今日のお昼分の準備というやつだ。
「しかもこの時後払いでいいって言われて~」
「うわ~それって頭上がらないじゃん」
「うん、それ、しかもさ~」
「後、こっち」
奥さんが紙袋に入れてくれたものを渡してくれた。
「なんですか?」
「おにぎりだよ、お昼の確保出来た、けどもその後もお仕事でしょ?」
「じゃあ、頑張ってね」
「はい!」
紙袋の中にはおにぎりが2つ、それをまず一つ食べてから、気分を切り替えて出発した。
「最高じゃん」
「だろ?でもな、そんな大将に最低なことをしようとした奴がいるんですよ」
「まさか…」
「出来ればもっと値段下げてくれとか言われました」
「ここまで世話になってそんなことを」
「もちろん、突っぱねたよね?」
同期のエリート街道を歩む社員は、こっちの顔をわざわざ見ながら聞いてきました。
「…モチロンデス」
「ヨシ!」
(この店のことになると、そうなるって初めて知ったのか)
「ちゃんと多目に、んで俺からも出したよ。そんぐらいあの対応はない、会合の方は上手くはいった、でもさ、ああいう人間とは付き合おうとは思わないって思われたら、何事も上手くいかないでしょ」
「そりゃあ、そうだ」
「そういうのがわかってないのはいるから」
「でしょ?だから俺は善行を施しまくることにはしているんだけどもね、本当、ここの大将と奥さんはいい人だから、その分コーヒーとデザートのチケットで返してくれちゃったわけよ」
この店の価格だと彼が多目に払った分と同じぐらい。
「でもですね、世の中は物価が上昇傾向にあるじゃないですか」
「ここ来るとな、あれ?ってなるよな」
「なるなる」
「別にチケットがあるから、奢られなくても、このぐらいならば僕も出せるからって思うんだけどもさ」
本日のデザート「パンケーキ」濃厚とふわふわの二種類からお選びください。
「コーヒーの価格でついてくる系の地域じゃここはないんだけどもね」
「あ~それは思ったな」
「んで、どうする?売り切れても困るんじゃない?」
この店のメニューは売り切れもよくある。
「濃厚!」
「ふんわり~」
「すいません、注文いいですか?濃厚とふんわりと…両方のハーフって出来ますかね?迷っちゃってどっちも食べたいんですよね」
「お前な、それはズルいわ」
「スッパッと決めるといいんじゃないかな」
「え~だって」
「いいよ、いいよ、迷っちゃうものね、どうするお二人さんも両方にする」
二人は目を合わせた後。
「…はい」
「お願いします、すいません…」
「ほら、素直にならないと」
と提案者は言った瞬間、二人にすんごい睨まれた。
大将はそんなテーブル席の様子を知らずにパンケーキを焼き始める。
濃厚とふんわり、どこが違うか、それは大きくは卵の違い。
濃厚は黄身、ふんわりは白身だけを生地に使いわけることで、美味しさのバリエーションを出しているのである。
ああ、そんな話をしているうちに、いい匂いがしてきたかな?それでは召し上がれ!
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