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楽しいのはきっとこいつだけ
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水の魔法がちょっとだけ使える職員さんが。
「汚染されてますね」
とナリタツの衣服を見てそう言った。
「ということは水気、大気を使える人間じゃないと中に入るのは難しいか」
「ナリタツさん、のんびり言わないでくださいよ、着替え、着替え」
「おお、そうだな、前に気づくの遅れたときがあって、その時は妙に気分が悪くてな、そう、あれは食あたりに似ている、ただ食あたりはお腹にくるが、皮膚から、接触した部分、衣服に覆われていない顔とか手とかから、全身を回る気持ち悪さがあって」
「早く着替えろ」
支援のために呼び出された秋澄にキレられた。
「わかった、わかった」
心霊現象の汚染は食あたりに似ている、食あたりになったら、思い出してくれると嬉しいです。
用意された着替えには替えたのだが。
「購買に行くか」
KCJの支部に報告後に購買に行き、色々と買い足したあと、大麓と会う。
「ナリタツさん!」
「今日休み?」
「そうなんですが、居ても立ってもいられないんで」
大麓は兼業で、本職はサラリーマンです。
「あんまりはしゃぐと転ぶから」
「そうですね、気を付けますね、珈琲でもどうだ?」
「はい、お付き合いします」
KCJ食堂部、喫茶室奥。
「ここって奥なんてあったんですか?」
「あるよ、密談にぴったりだよ」
調度品も結構豪華なものになっている。
「職員じゃない、戦闘許可証持ちなんかはここを使ってる場合多いな」
「そういえばナリタツさん、その買い物袋、購買ですか?」
「そっ、表購買裏のやつ」
「表購買裏?あれ?購買は表購買と裏購買では?」
「厳密にいうと…」
表購買
表購買裏
裏購買
裏購買裏
「の四種類がある」
表購買だけは一般の人が買えます。
「大麓は表購買と裏購買だな」
「職員と許可証持ちが裏購買を利用できるのはわかりますが」
「わかりやすく説明?そうだな」
表購買裏が常連さん、お得意さん、年にいくら以上使った場合の招待状が届く。
「クレジットカードみたいですね」
「そうそう」
カードのランクが上げませんか?と案内が来るような感じ。
「それでは裏購買の裏とは?」
「あそこは買う側のアクシデントの方の事故でもあるし、自己責任で買い物する場所で」
「それはKCJがよく許しましたね」
「だから買い物できる人間が限られているんだよ」
「ということは、ナリタツさんは?」
「行けるよ、興味あるのか?」
「少しは」
「見学ぐらいの気持ちならば、いいかもしれないが、そこに行かないと手に入らないからっていう理由ならば連れてかない」
「見学ぐらいならいいんですか?」
「あそこはね、色んなお店が出ているから、見ているだけでおもしろいのはおもしろい、なんというか、カオス、世の中の別の世界が広がってるというか」
「それを言われると、見たいような、見たくないような」
「それならばやめておいたらいいさ、人生観を積極的に変えるのはおすすめはしない」
「そこまで行くですか?」
「行くよ、そのぐらいのものを商っているから、裏購買の裏っていうのさ」
「ナリタツさん!!」
そこにKCJの職員が。
「続けての仕事になるんですがら行けますでしょうか?」
「何があった?」
「吸血鬼です、ニューの方が出たので、ご協力願えればと」
「わかった」
「ナリタツさん、お気をつけて」
戦闘許可証持ちといえども、得意な場面、不得意な場面がある。
ナリタツは苦手な部分がある器用さが売りである。
飛び抜けた才能の持ち主はたくさんいるのだが、手を変えられると脆いなどがあり、そういった人たちは依頼するとしても頼みかたが難しいのである。
今回の場合は吸血鬼、オールド、ニューという区分けが面倒くさいから。
「ニューヴァンにしましょう」
日本人特有の略しかたが導入され。
「それでいいんじゃない?」
で採用された。
「話を続けますね、今回の話はあいつは金持っているから、せしめてやろうと思ったという事件から始まります」
「トラブルの気配しないなんだけども」
「その金は汚いことをして集めたんだろうから、俺らが代わりに使ってやるんだという気持ちで押し入りまして、あいつ絶対に死んだはずだっていう状態から甦っちゃったんですが、加害者たちはそんなことその段階では言えないじゃないですか」
「まあ、そうだな、自分の罪を告白するもんだしな」
「そこから、十数年たちました今日、復讐に来ました」
「このな、絶対にやってやるぞ感、確実に今俺らが止めに入ったら、入ったらでまた覚えられるぞ」
「はい、たぶん、ですので、今回は志願する形になります」
どうすると話し合っている人たちも多い。
「ナリタツさんはどうするんですか?」
「帆かにも後で覚えてろって言われているから、別に一件増えるぐらいじゃなんとも」
「長生きしないっすね」
「でも誰かがやんなきゃならならいし、復讐のターゲットって、向こうの思い込みで決まるから、全然関係ない人にも矛は向かうもんだからな」
秋澄はナリタツと同行した。
後で腰木も来るので、現場近くで合流することになる。
車の運転はナリタツ。
好きな曲を流して、口づさみ、サビに向かっていくとだんだん熱が入っていく。
そうそれが10分ほど前、車を降りてすぐに秋澄は狙われて。
「君、回復できるよね?それだと僕ちゃん困っちゃうんだよね」
引きづられるように、車から離されていく。
ヒュ
風切音、ナリタツが刃物を投げた。
「えっ?ひどくない、ただ邪魔だから片付けようとしただけなのに」
「引き摺るのは十分にひどい、それにだ」
「ん?」
鉄の茨がニューヴァンに伸びていく。
「あっ、この子、回復だけじゃないんだね」
茨の所々に真珠のような、それは蝶の卵だ。
羽化して飛び立っていく。
「面白いな、それなんていうの?でもあんまり好みじゃないね」
「大丈夫か?」
「大丈夫です」
「怒りはあるとは思うが、ここは俺にやらせてくれ」
「わかりました」
これは生存率にもかかわるし、ニューヴァンのせいで、ここに色んなものが集まってくる気配がする。
目の前のニューヴァンの気配だけならば秋澄でもとれるが、それ以上だと何方向にも気を付けなければならないため、気分が悪くなり足手まといになる。
スーハースーハー
だから捉え方を変える。
弊害としては相手の強弱がわからなくなる、見えるのならばいい、しかし気配だけならばそれがスライムか、魔王なのか感じ取れなくなる。
が、それでもだ。
ナリタツは安心して槍を構えていた。
「ご指名されたら、受けないと失礼だから」
間合いはすでにはかられて、戦いは始まっていた。
探るような攻防が続く、人であるナリタツは一撃をもらえば、すぐに終わるだろうと向こうは見ていたからこそ、始めたのだが、これがなかなかについてくる。
力任せで十分に強い魔物という身に、人はついてこれないはずと思ったのだが、面白い、もっと見ていたい。
時間はそのせいで稼がれた。
KCJからの救援が状況を越える。
「こっちが多数で一人に仕掛けるのは嫌いじゃないんだけども、逆は嫌なんで、またね!」
「お前の顔なんてもう見たくねえよ」
「はっはっはっ」
このニューヴァンは笑いながら去っていたが、楽しいのはきっとこいつだけだ。
「汚染されてますね」
とナリタツの衣服を見てそう言った。
「ということは水気、大気を使える人間じゃないと中に入るのは難しいか」
「ナリタツさん、のんびり言わないでくださいよ、着替え、着替え」
「おお、そうだな、前に気づくの遅れたときがあって、その時は妙に気分が悪くてな、そう、あれは食あたりに似ている、ただ食あたりはお腹にくるが、皮膚から、接触した部分、衣服に覆われていない顔とか手とかから、全身を回る気持ち悪さがあって」
「早く着替えろ」
支援のために呼び出された秋澄にキレられた。
「わかった、わかった」
心霊現象の汚染は食あたりに似ている、食あたりになったら、思い出してくれると嬉しいです。
用意された着替えには替えたのだが。
「購買に行くか」
KCJの支部に報告後に購買に行き、色々と買い足したあと、大麓と会う。
「ナリタツさん!」
「今日休み?」
「そうなんですが、居ても立ってもいられないんで」
大麓は兼業で、本職はサラリーマンです。
「あんまりはしゃぐと転ぶから」
「そうですね、気を付けますね、珈琲でもどうだ?」
「はい、お付き合いします」
KCJ食堂部、喫茶室奥。
「ここって奥なんてあったんですか?」
「あるよ、密談にぴったりだよ」
調度品も結構豪華なものになっている。
「職員じゃない、戦闘許可証持ちなんかはここを使ってる場合多いな」
「そういえばナリタツさん、その買い物袋、購買ですか?」
「そっ、表購買裏のやつ」
「表購買裏?あれ?購買は表購買と裏購買では?」
「厳密にいうと…」
表購買
表購買裏
裏購買
裏購買裏
「の四種類がある」
表購買だけは一般の人が買えます。
「大麓は表購買と裏購買だな」
「職員と許可証持ちが裏購買を利用できるのはわかりますが」
「わかりやすく説明?そうだな」
表購買裏が常連さん、お得意さん、年にいくら以上使った場合の招待状が届く。
「クレジットカードみたいですね」
「そうそう」
カードのランクが上げませんか?と案内が来るような感じ。
「それでは裏購買の裏とは?」
「あそこは買う側のアクシデントの方の事故でもあるし、自己責任で買い物する場所で」
「それはKCJがよく許しましたね」
「だから買い物できる人間が限られているんだよ」
「ということは、ナリタツさんは?」
「行けるよ、興味あるのか?」
「少しは」
「見学ぐらいの気持ちならば、いいかもしれないが、そこに行かないと手に入らないからっていう理由ならば連れてかない」
「見学ぐらいならいいんですか?」
「あそこはね、色んなお店が出ているから、見ているだけでおもしろいのはおもしろい、なんというか、カオス、世の中の別の世界が広がってるというか」
「それを言われると、見たいような、見たくないような」
「それならばやめておいたらいいさ、人生観を積極的に変えるのはおすすめはしない」
「そこまで行くですか?」
「行くよ、そのぐらいのものを商っているから、裏購買の裏っていうのさ」
「ナリタツさん!!」
そこにKCJの職員が。
「続けての仕事になるんですがら行けますでしょうか?」
「何があった?」
「吸血鬼です、ニューの方が出たので、ご協力願えればと」
「わかった」
「ナリタツさん、お気をつけて」
戦闘許可証持ちといえども、得意な場面、不得意な場面がある。
ナリタツは苦手な部分がある器用さが売りである。
飛び抜けた才能の持ち主はたくさんいるのだが、手を変えられると脆いなどがあり、そういった人たちは依頼するとしても頼みかたが難しいのである。
今回の場合は吸血鬼、オールド、ニューという区分けが面倒くさいから。
「ニューヴァンにしましょう」
日本人特有の略しかたが導入され。
「それでいいんじゃない?」
で採用された。
「話を続けますね、今回の話はあいつは金持っているから、せしめてやろうと思ったという事件から始まります」
「トラブルの気配しないなんだけども」
「その金は汚いことをして集めたんだろうから、俺らが代わりに使ってやるんだという気持ちで押し入りまして、あいつ絶対に死んだはずだっていう状態から甦っちゃったんですが、加害者たちはそんなことその段階では言えないじゃないですか」
「まあ、そうだな、自分の罪を告白するもんだしな」
「そこから、十数年たちました今日、復讐に来ました」
「このな、絶対にやってやるぞ感、確実に今俺らが止めに入ったら、入ったらでまた覚えられるぞ」
「はい、たぶん、ですので、今回は志願する形になります」
どうすると話し合っている人たちも多い。
「ナリタツさんはどうするんですか?」
「帆かにも後で覚えてろって言われているから、別に一件増えるぐらいじゃなんとも」
「長生きしないっすね」
「でも誰かがやんなきゃならならいし、復讐のターゲットって、向こうの思い込みで決まるから、全然関係ない人にも矛は向かうもんだからな」
秋澄はナリタツと同行した。
後で腰木も来るので、現場近くで合流することになる。
車の運転はナリタツ。
好きな曲を流して、口づさみ、サビに向かっていくとだんだん熱が入っていく。
そうそれが10分ほど前、車を降りてすぐに秋澄は狙われて。
「君、回復できるよね?それだと僕ちゃん困っちゃうんだよね」
引きづられるように、車から離されていく。
ヒュ
風切音、ナリタツが刃物を投げた。
「えっ?ひどくない、ただ邪魔だから片付けようとしただけなのに」
「引き摺るのは十分にひどい、それにだ」
「ん?」
鉄の茨がニューヴァンに伸びていく。
「あっ、この子、回復だけじゃないんだね」
茨の所々に真珠のような、それは蝶の卵だ。
羽化して飛び立っていく。
「面白いな、それなんていうの?でもあんまり好みじゃないね」
「大丈夫か?」
「大丈夫です」
「怒りはあるとは思うが、ここは俺にやらせてくれ」
「わかりました」
これは生存率にもかかわるし、ニューヴァンのせいで、ここに色んなものが集まってくる気配がする。
目の前のニューヴァンの気配だけならば秋澄でもとれるが、それ以上だと何方向にも気を付けなければならないため、気分が悪くなり足手まといになる。
スーハースーハー
だから捉え方を変える。
弊害としては相手の強弱がわからなくなる、見えるのならばいい、しかし気配だけならばそれがスライムか、魔王なのか感じ取れなくなる。
が、それでもだ。
ナリタツは安心して槍を構えていた。
「ご指名されたら、受けないと失礼だから」
間合いはすでにはかられて、戦いは始まっていた。
探るような攻防が続く、人であるナリタツは一撃をもらえば、すぐに終わるだろうと向こうは見ていたからこそ、始めたのだが、これがなかなかについてくる。
力任せで十分に強い魔物という身に、人はついてこれないはずと思ったのだが、面白い、もっと見ていたい。
時間はそのせいで稼がれた。
KCJからの救援が状況を越える。
「こっちが多数で一人に仕掛けるのは嫌いじゃないんだけども、逆は嫌なんで、またね!」
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