416 / 996
これは確かに大事件
しおりを挟む
「実はKCJ、植物工場も所有しておりまして…」
植物工場は参入と撤退が繰り返される分野であり。
「撤退したものを引き受けたという形ですね、ですが現在でも生産能力は…食料について大丈夫なのか?というお話でしたので、こちらの話もしましたが、安心した顔を見る限りでは、やはりこの話をして正解でしたね」
露地栽培より高速生産ができるそうだ。
「場所は、今、何かありますと問題なので秘密となっております」
採算がネックとありますが。
「そういうのを最初から考えるようではうちは引き受けてませんよ」
そのうち食べ物が買えないぐらい高くなるか、そもそも販売しなくなるかもしれない。
「これと全国の保存食として製造されていた歴史がある食品メーカーに、当時の製法に近いものを発注しておりますので、こちらも各支部の倉庫に保存となっております」
KCJが本気を出してきた。
(蕎麦と蕪のプロジェクトも、公式発表できる日が来るといいな)
これだからKCJは、叡知結集して乗り越えようとしてやがる。
蕎麦の花はもう少しで咲くだろう、蕎麦の花言葉はご存じだろうか、いくつかあるのだが、ここに相応しい言葉を一つ。
蕎麦の花言葉
「あなたを救う」
『んほっ!ミルク』
食事。
浜薔薇で働いている人間はできるだけ一緒に食べることにはしていた。
「なんか慣れねえもんだな」
タモツがそういうが、タモツが修行を始めた頃と言えば、お客さんが一息ついたときに適当に食事をするものだったからだ。
「今回は薬の時間もありますけども、出来れば食事の時間はいつも同じぐらいにしていただければ…」
タモツの主治医からそう蘆根が説明されてからはこうなった。
もちろん、忙しいときはそうもいかないのだが。
ストン
ケットシーのビタンがどこからか飛び降りてきた。
「なんでぇ、飯か」
傍らにはニヤリもいるし、スタスタとイツモも歩いてきた。
そういうのをケットシーが察してくれているらしく、その穴を埋めていた。
蘆根はそれを見ると安心し、耳掃除に移っていく。
グイっと耳を広げると奥まで見えない。
これは崩して、かき出して、大仕事の始まりだと思ったら、バリっと大きな塊で取れてくれた。
そりゃあ付着している耳垢なので、簡単にとれた方がいいのだが、それはそれ、少しだけ物悲しい気持ちになる。
この時期になるとベタつきが気になるというお客さんも増え出す。
そのため耳掃除の後に、シャンプーし、耳も洗うという形を取っている。
「これね、本当にありがたいんですよ」
シャンパーのリーダーは語る。
「他のお店でシャンプーしてもらってですね、髪を拭いて、最後に耳で仕上げるじゃないですか、あの時ね、耳がベタベタなんでね、タオル、おそらく汚いんだろうな、ごめんなさいって思っていたんですよ」
それがだ。
浜薔薇ではシャンプーした後に、耳の後ろ、耳が人目につく部分を別に洗ってくれるのである。
「いきなりああいうサービス始めたんですよ」
えっ?だってリーダー○つけているから、いいものだと思ってるよ。
「心憎いサービスなんですが、その後不意に耳に触れると全然ベタベタしてないに驚くんですよね」
そしてこの時期には+クレンジングもあるよ、週末になるとクレンジングで、月曜日からの疲れと共に流されちゃうよ!
「他の店に行く会員もいますが、私は浜薔薇以外を選ぶ理由が無くなってるんですよね」
「リーダー、大変だ!」
「どうしましたか!」
「山宮さんが今日は餃子を焼きたくなったとかで、キッチンカーが衛生班の駐車場に来たよ」
「ほう!それは美味しい餃子の匂いが浜薔薇店内に入り込まない配慮!これは大事件ですね」
ジュウウウウ
山宮はラー油で長ネギを軽く炒めていた。
すいません、これは確かに大事件なので話はここで終わらせてもらって、ご飯片手に用意しだい、ただちに現場に急行します。
植物工場は参入と撤退が繰り返される分野であり。
「撤退したものを引き受けたという形ですね、ですが現在でも生産能力は…食料について大丈夫なのか?というお話でしたので、こちらの話もしましたが、安心した顔を見る限りでは、やはりこの話をして正解でしたね」
露地栽培より高速生産ができるそうだ。
「場所は、今、何かありますと問題なので秘密となっております」
採算がネックとありますが。
「そういうのを最初から考えるようではうちは引き受けてませんよ」
そのうち食べ物が買えないぐらい高くなるか、そもそも販売しなくなるかもしれない。
「これと全国の保存食として製造されていた歴史がある食品メーカーに、当時の製法に近いものを発注しておりますので、こちらも各支部の倉庫に保存となっております」
KCJが本気を出してきた。
(蕎麦と蕪のプロジェクトも、公式発表できる日が来るといいな)
これだからKCJは、叡知結集して乗り越えようとしてやがる。
蕎麦の花はもう少しで咲くだろう、蕎麦の花言葉はご存じだろうか、いくつかあるのだが、ここに相応しい言葉を一つ。
蕎麦の花言葉
「あなたを救う」
『んほっ!ミルク』
食事。
浜薔薇で働いている人間はできるだけ一緒に食べることにはしていた。
「なんか慣れねえもんだな」
タモツがそういうが、タモツが修行を始めた頃と言えば、お客さんが一息ついたときに適当に食事をするものだったからだ。
「今回は薬の時間もありますけども、出来れば食事の時間はいつも同じぐらいにしていただければ…」
タモツの主治医からそう蘆根が説明されてからはこうなった。
もちろん、忙しいときはそうもいかないのだが。
ストン
ケットシーのビタンがどこからか飛び降りてきた。
「なんでぇ、飯か」
傍らにはニヤリもいるし、スタスタとイツモも歩いてきた。
そういうのをケットシーが察してくれているらしく、その穴を埋めていた。
蘆根はそれを見ると安心し、耳掃除に移っていく。
グイっと耳を広げると奥まで見えない。
これは崩して、かき出して、大仕事の始まりだと思ったら、バリっと大きな塊で取れてくれた。
そりゃあ付着している耳垢なので、簡単にとれた方がいいのだが、それはそれ、少しだけ物悲しい気持ちになる。
この時期になるとベタつきが気になるというお客さんも増え出す。
そのため耳掃除の後に、シャンプーし、耳も洗うという形を取っている。
「これね、本当にありがたいんですよ」
シャンパーのリーダーは語る。
「他のお店でシャンプーしてもらってですね、髪を拭いて、最後に耳で仕上げるじゃないですか、あの時ね、耳がベタベタなんでね、タオル、おそらく汚いんだろうな、ごめんなさいって思っていたんですよ」
それがだ。
浜薔薇ではシャンプーした後に、耳の後ろ、耳が人目につく部分を別に洗ってくれるのである。
「いきなりああいうサービス始めたんですよ」
えっ?だってリーダー○つけているから、いいものだと思ってるよ。
「心憎いサービスなんですが、その後不意に耳に触れると全然ベタベタしてないに驚くんですよね」
そしてこの時期には+クレンジングもあるよ、週末になるとクレンジングで、月曜日からの疲れと共に流されちゃうよ!
「他の店に行く会員もいますが、私は浜薔薇以外を選ぶ理由が無くなってるんですよね」
「リーダー、大変だ!」
「どうしましたか!」
「山宮さんが今日は餃子を焼きたくなったとかで、キッチンカーが衛生班の駐車場に来たよ」
「ほう!それは美味しい餃子の匂いが浜薔薇店内に入り込まない配慮!これは大事件ですね」
ジュウウウウ
山宮はラー油で長ネギを軽く炒めていた。
すいません、これは確かに大事件なので話はここで終わらせてもらって、ご飯片手に用意しだい、ただちに現場に急行します。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説


会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる