387 / 1,093
リーヤンケング
しおりを挟む
河川ザメの油。
擦り傷、切傷、そこそこの美肌になる。
「良かったなおっちゃん、そこそこで!そこそこでなかったら、会うたびにそこらのおばちゃんから狙われるところやったわ」
ただちょっと他のサメの方が評価が高いことに嫉妬する部分が、このサメにはあったのです(ナレーション風)
河川ザメが住んでいる堤防や河口に見学に行くと、川土産としてもらえたりする。
西日油とか人はそれを呼びますが、サメたちはなんと呼んでいるかっていうと、早縄油らしい。
そこまで罪が重くないものから搾ったからとか、なんとか。
だがしかし。
「サメのほとんどが一回か二回は搾られてるよ」
って笑いながら話すので、本当に謎は深まるばかりである。
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
傑は浜薔薇に来てから、実家から通っている。
さすがに前の職場のやめかたから、家族が心配したせいもあるが、浜薔薇に来てからは家族も不安を感じなくなっていた。
部屋に戻って夜はマッサージの勉強に当てている。
教材は蘆根やタキおすすめの動画。
「これと、やっぱりメーカーさんの公式はよくできていると思うんだ」
どんどん見るものが追加されていくが、それを頑張って追い付こうとしているからこそ、じゃあこれも見てくれと増える。
「だいたいそこが出来ない、せっかくいいものがあったとしても、それがいいものだとは思えないのは残念だと思うんだよな」
そこで生き残ったものが蘆根のようになる。
本日も夜はマッサージのお客さんがやってきた。
「蘆根さん、こんばんは、これお土産です」
そういって日持ちするプリンセットを持ってくるなんて、こやつできる!
「今日どうしたの?」
聞くと。
「疲れました」
さっきの愛想のいい顔から、白目になって言われた。
人にもよるのだが、マッサージに来ても気を使うタイプというのはいる。
身を預けてくれない。
足を回そうとすると、お客さんの方が足を回してくれる。
そういうタイプ。
「これだとかえって疲れがとれませんよ」
「そうなの?」
「そうですよ、だら~んと身を任せる、その時に体もリラックスするからいいのであって、ずっと緊張していると体には悪いです」
緊張と怒りは体に色んな反応を引き起こすとされる。
「だから1日に一度はそういうのから解放される時間を作った方がいいって話でしたね」
その緩みが活力を吹き込む準備になる。
「へぇ」
「逆にこれが出来ないと、結果が出せないんですよ」
「えっ?そうなの?」
「そうです、フルパワーに見えて全然フルパワーを出せてない、見せかけで、その状態が長く続くと、不調が始まる」
「そういうの嫌だな」
「人間結構その状態に陥りますよ、だからこそマッサージなんてものがあるのでしょうが」
「ねえ、蘆根さん」
「なんです?」
「マッサージ覚えて良かった?」
「すごいこと聞きますね」
「いや、なんとなく気になって、どこからほの好奇心とか来るのかなって、たぶん心が弱っているからそんな話が聞きたいのかもしれないけども」
そこで疲れ目のツボを擦られてから、ギゅっとされると、足の指が伸びた。
痛かったようだ。
「マッサージはあんまり覚える気はなかったかな…」
思い出を紐解いていくと。
「あっ、仕事忙しくてマッサージに行ったんですよ、そしたら次の日とんでもなく調子よくて」
「蘆根さんでもそうなんだ」
「たまたま行ったお店も良かったんでしょうね、謎の店構えでしたが」
リーヤンケングという名前の店である。
「えっ?それどこにあるの」
「今はなくて、先生のことだから占いで店の場所決めてるんですよ」
「占いで」
「運気のいい場所で出してるって本人はいってましたが、とてもそうには見えませんでした、だけどあの時は疲れてて」
もうここでいいや!
「腕はものすごくいいから、どこでもやっていけるんじゃないですかね」
通いすぎたら、仕事は何をしている?と聞かれ、ホテルで働いている理容師ですといったら、マッサージを覚えるなら教えるよと。
「そういえばあのお店がなければ、色んなところに習いにいくってなかったかな」
習わない場合でも、実際にカットなどのサービスを受けてみて。
(そうか、シャンプーの指の使い方、ああいうのがいいのか)
マッサージは長めの方がいいか、それとも短時間で利かせるのがいいかとか、今の浜薔薇のメニューに反映されている。
「振り替えればあっという間かもしれませんけども、前を向いて歩いている最中はね、これでいいのかなって」
「蘆根さんでもそうなの?」
「俺のことどう思っているんですか!」
「へこたれない、メンタルが物凄く強い」
「そこまででは」
「強いって、マッサージやる人が弱気だとまずいはあるとは思うけどもね」
「ああ、それはありますね」
「でしょ?その元気の維持ができてるから、マッサージ受けても気持ち言いはあるのかもしれないし」
「あ~」
「思い当たる?」
「かもなって、後ね、真面目にやってると、これも覚えなさい、この本を参考にしなさいとか言ってくれる人たちが多いんですよ、跡継ぎがいないところもあったから、それはもう丁寧に、嬉しいけども、少し悲しいかな」
「そこはね、あるよ、でも蘆根さんの中で生きているし、次の誰かがそれを継いでくれることもあるかなって、だってさ、蘆根さんって変なのに教えないでしょ」
「それはちょっと嫌かな」
「だから誰が教わるかはわからないけども、その人はきっといい人だって、まっ、そしたら教えてね、近所だったらマッサージ受けに行くから」
「はいはい、いや~未来の教え子はもうお客さんがいるんですよ、食っていけるから早く来てほしいですね」
「ただ、僕らの採点は厳しいよ、百点をいつでも狙う気がないなら行かなくなるから」
「それは怖い怖い、そこも教え子には言っておきますよ」
訪れるかはわからないが、それは素晴らしい未来へのお話。
希望は心にフッ!と明かりを灯すのである。
「蘆根ね、ああ、覚えているよ、その前にした占いでリーヤンケング(学び上手)と会うと出たからね、たから店の名前をそれにして、ある程度伝えたから、あそこでの店をお仕舞いにしたんだ」
今のお店はラック クン コン ディヨーとありますが、何か意味が?
「私の結婚の相が出たのよ、だからその人が来るまではこの名前よ」
意味はあなた一人だけを愛します、運命の人が早く訪れるといいですね。
その数ヵ月後、このインタビューした人と店主は結婚しました。
擦り傷、切傷、そこそこの美肌になる。
「良かったなおっちゃん、そこそこで!そこそこでなかったら、会うたびにそこらのおばちゃんから狙われるところやったわ」
ただちょっと他のサメの方が評価が高いことに嫉妬する部分が、このサメにはあったのです(ナレーション風)
河川ザメが住んでいる堤防や河口に見学に行くと、川土産としてもらえたりする。
西日油とか人はそれを呼びますが、サメたちはなんと呼んでいるかっていうと、早縄油らしい。
そこまで罪が重くないものから搾ったからとか、なんとか。
だがしかし。
「サメのほとんどが一回か二回は搾られてるよ」
って笑いながら話すので、本当に謎は深まるばかりである。
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
傑は浜薔薇に来てから、実家から通っている。
さすがに前の職場のやめかたから、家族が心配したせいもあるが、浜薔薇に来てからは家族も不安を感じなくなっていた。
部屋に戻って夜はマッサージの勉強に当てている。
教材は蘆根やタキおすすめの動画。
「これと、やっぱりメーカーさんの公式はよくできていると思うんだ」
どんどん見るものが追加されていくが、それを頑張って追い付こうとしているからこそ、じゃあこれも見てくれと増える。
「だいたいそこが出来ない、せっかくいいものがあったとしても、それがいいものだとは思えないのは残念だと思うんだよな」
そこで生き残ったものが蘆根のようになる。
本日も夜はマッサージのお客さんがやってきた。
「蘆根さん、こんばんは、これお土産です」
そういって日持ちするプリンセットを持ってくるなんて、こやつできる!
「今日どうしたの?」
聞くと。
「疲れました」
さっきの愛想のいい顔から、白目になって言われた。
人にもよるのだが、マッサージに来ても気を使うタイプというのはいる。
身を預けてくれない。
足を回そうとすると、お客さんの方が足を回してくれる。
そういうタイプ。
「これだとかえって疲れがとれませんよ」
「そうなの?」
「そうですよ、だら~んと身を任せる、その時に体もリラックスするからいいのであって、ずっと緊張していると体には悪いです」
緊張と怒りは体に色んな反応を引き起こすとされる。
「だから1日に一度はそういうのから解放される時間を作った方がいいって話でしたね」
その緩みが活力を吹き込む準備になる。
「へぇ」
「逆にこれが出来ないと、結果が出せないんですよ」
「えっ?そうなの?」
「そうです、フルパワーに見えて全然フルパワーを出せてない、見せかけで、その状態が長く続くと、不調が始まる」
「そういうの嫌だな」
「人間結構その状態に陥りますよ、だからこそマッサージなんてものがあるのでしょうが」
「ねえ、蘆根さん」
「なんです?」
「マッサージ覚えて良かった?」
「すごいこと聞きますね」
「いや、なんとなく気になって、どこからほの好奇心とか来るのかなって、たぶん心が弱っているからそんな話が聞きたいのかもしれないけども」
そこで疲れ目のツボを擦られてから、ギゅっとされると、足の指が伸びた。
痛かったようだ。
「マッサージはあんまり覚える気はなかったかな…」
思い出を紐解いていくと。
「あっ、仕事忙しくてマッサージに行ったんですよ、そしたら次の日とんでもなく調子よくて」
「蘆根さんでもそうなんだ」
「たまたま行ったお店も良かったんでしょうね、謎の店構えでしたが」
リーヤンケングという名前の店である。
「えっ?それどこにあるの」
「今はなくて、先生のことだから占いで店の場所決めてるんですよ」
「占いで」
「運気のいい場所で出してるって本人はいってましたが、とてもそうには見えませんでした、だけどあの時は疲れてて」
もうここでいいや!
「腕はものすごくいいから、どこでもやっていけるんじゃないですかね」
通いすぎたら、仕事は何をしている?と聞かれ、ホテルで働いている理容師ですといったら、マッサージを覚えるなら教えるよと。
「そういえばあのお店がなければ、色んなところに習いにいくってなかったかな」
習わない場合でも、実際にカットなどのサービスを受けてみて。
(そうか、シャンプーの指の使い方、ああいうのがいいのか)
マッサージは長めの方がいいか、それとも短時間で利かせるのがいいかとか、今の浜薔薇のメニューに反映されている。
「振り替えればあっという間かもしれませんけども、前を向いて歩いている最中はね、これでいいのかなって」
「蘆根さんでもそうなの?」
「俺のことどう思っているんですか!」
「へこたれない、メンタルが物凄く強い」
「そこまででは」
「強いって、マッサージやる人が弱気だとまずいはあるとは思うけどもね」
「ああ、それはありますね」
「でしょ?その元気の維持ができてるから、マッサージ受けても気持ち言いはあるのかもしれないし」
「あ~」
「思い当たる?」
「かもなって、後ね、真面目にやってると、これも覚えなさい、この本を参考にしなさいとか言ってくれる人たちが多いんですよ、跡継ぎがいないところもあったから、それはもう丁寧に、嬉しいけども、少し悲しいかな」
「そこはね、あるよ、でも蘆根さんの中で生きているし、次の誰かがそれを継いでくれることもあるかなって、だってさ、蘆根さんって変なのに教えないでしょ」
「それはちょっと嫌かな」
「だから誰が教わるかはわからないけども、その人はきっといい人だって、まっ、そしたら教えてね、近所だったらマッサージ受けに行くから」
「はいはい、いや~未来の教え子はもうお客さんがいるんですよ、食っていけるから早く来てほしいですね」
「ただ、僕らの採点は厳しいよ、百点をいつでも狙う気がないなら行かなくなるから」
「それは怖い怖い、そこも教え子には言っておきますよ」
訪れるかはわからないが、それは素晴らしい未来へのお話。
希望は心にフッ!と明かりを灯すのである。
「蘆根ね、ああ、覚えているよ、その前にした占いでリーヤンケング(学び上手)と会うと出たからね、たから店の名前をそれにして、ある程度伝えたから、あそこでの店をお仕舞いにしたんだ」
今のお店はラック クン コン ディヨーとありますが、何か意味が?
「私の結婚の相が出たのよ、だからその人が来るまではこの名前よ」
意味はあなた一人だけを愛します、運命の人が早く訪れるといいですね。
その数ヵ月後、このインタビューした人と店主は結婚しました。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる