359 / 891
三泊四日地獄巡り記念
しおりを挟む
ワイワイ
戦闘職やその協力者が楽しそうにKCJの支部に帰ってきた。
チラッ
理容室から春隣が見えていたので。
「春ちゃん、ただいま、後で理容室行くわ!」
と挨拶をしたところ。
今回の大捕物、その残党が一矢を報いるために、追ってきた悪霊は、春隣にターゲットを変更し。
ぐわっ!
と大きな口を開けたところ。
『てめぇ、春ちゃんに何すんのじゃぁ!』
悪霊と似たような気配の、ガラの悪そうな半透明のお兄さんが、悪霊に横槍を入れた。
『ヨシ!このまま、ワシと地獄へ三泊四日のご招待じゃぁぁ』
といいながら道連れをかました。
パーン!
破裂音と共に悪霊と半透明のお兄さんは消えた。
「道連れにされた悪霊はたぶん戻ってこれないけども、『てるやん』だよ、こんなところで成仏するなら、俺らが苦労させられるわけないよ」
戦闘職の一人が安心をさせるかのようにそういった。
「あのサメさん、なんかすごくありません?」
春隣を見たことがない協力者の一人が聞くと。
「春ちゃんな、守護霊とか守護天使また増えてるね」
「このサメさん、どれだけ徳が高いことしているんですか」
「元々春ちゃん、ご家族の看護で病院いたともあって、病気や困っている人がいると、すぐお世話しちゃうの、それが生きてても死んでても同じで」
犠牲者を増やすつもりの廃病院に、昔連れてかれてしまったのだが。
「春ちゃん、サメじゃん」
「サメですね」
「人が生存しにくい寒い環境だったらしいんだけども、サメだったからね」
寒くありませんでした。
病気や怪我で苦しんでいる人の声を聞いて、お世話をしました。
そこは時間の流れも他とは違っていて。
「改心させちゃったんだよね」
苦しい
苦しい
苦しい…
「サッサッ!」
そんな気持ちに寄り添ったサメの元には、いつしか守護霊、守護天使、守護無頼漢、守護覆面レスラーなどが増えていった。
「KCJで働く場合、戦う力がないなら、護衛とか用意しちゃうんだけども、春ちゃんはいらないからな」
何かしようとした場合、全員出てきます。
「さっき『てるやん』っていってましたけども、まさか振霊気屯(プレゲトン)のてるやんですか」
「そっ」
振霊気屯、ギリシャ神話の冥府、炎の川はプレゲトーンと呼ばれた、その川のように炎が燃え盛る川を拠点としたのがてるやん達の振霊気屯というアウトローの勢力であり。
「KCJとは交流はあったよ」
「あそこってすぐに揉めるんじゃ」
「うちワンニャンシーがいるからさ」
ワンコは最高じゃ!
にゃんこさんもええじゃろうが!
そこでも『てるやん』といえば名が知れていたが。
「ガキどもはさっさと逃がせ、ここはワシが何とかする」
異世界から子供を狙ってきた奴らが攻めてきた、その時間稼ぎのために『てるやん』は戦い抜いた。
「そこで行方不明になってた思ったら、それこそ弱っているところを呪いかけられちゃって、自分を失ってさ迷っているところを春ちゃんがね」
怪我してるよ、ダメだよ、そのままじゃ。
「半分死んでいるような状態になっていたから、魂の傷ってさ、そのままじゃ治らないこと多いじゃない?」
それこそ誰かの優しさや言葉で救われることってあるじゃないですか。
「まあ、それで『てるやん』自分を取り戻して、正式に引退、これからは春ちゃんの守護天使になるんで夜露四苦になったわけ」
四日後、予約の関係でようやく理容室に来ることができた。
「耳掃除お願いできますか?」
そういうと、春隣はさっそくご自慢の耳掻きで掃除をしてくれる。
サク
仕事が一段落してから、休養をベースに日常をおくっていたせいで、耳の中の代謝もとてもいいようなきがする。
厚くなっている耳垢と、カミソリもかけてないのによく取れる産毛。
クルクル
「あっ…」
奥の絶妙な場所を耳かきが入ってくるこそばゆさ。
カリ
そしてここに固まっていた垢の存在を確認され、念入りにゾリゾリと取り除かれると、腹から息を吐き出す気持ちよさである。
「お会計を」
と頼むと、伝票を持ってきた。
お金を支払うと、これはお土産だとお菓子をくれたのたが。
三泊四日地獄巡り記念チョコプリンと書いてあった。
(てるやん…戻ってきてる)
せっかく地獄に行ったんじゃ、帰るんやったら土産の一つ二つ買っていかんとな!
あっ?一緒につれていったやつ?あいつか、根性ねえな、肩組んで、さっさっと行けよで涙目になってたもんな。肩組んで、アクセルベタ踏みで、地獄にgo!ついたらすぐにすいませんでした!!!!!逃げるように成仏し始めた。
すいませんでしたって謝るぐらいなら最初っからすんなや、面倒くさいことさせるな!
…たぶんあの悪霊はもう絶対近づかないと思うよ。
戦闘職やその協力者が楽しそうにKCJの支部に帰ってきた。
チラッ
理容室から春隣が見えていたので。
「春ちゃん、ただいま、後で理容室行くわ!」
と挨拶をしたところ。
今回の大捕物、その残党が一矢を報いるために、追ってきた悪霊は、春隣にターゲットを変更し。
ぐわっ!
と大きな口を開けたところ。
『てめぇ、春ちゃんに何すんのじゃぁ!』
悪霊と似たような気配の、ガラの悪そうな半透明のお兄さんが、悪霊に横槍を入れた。
『ヨシ!このまま、ワシと地獄へ三泊四日のご招待じゃぁぁ』
といいながら道連れをかました。
パーン!
破裂音と共に悪霊と半透明のお兄さんは消えた。
「道連れにされた悪霊はたぶん戻ってこれないけども、『てるやん』だよ、こんなところで成仏するなら、俺らが苦労させられるわけないよ」
戦闘職の一人が安心をさせるかのようにそういった。
「あのサメさん、なんかすごくありません?」
春隣を見たことがない協力者の一人が聞くと。
「春ちゃんな、守護霊とか守護天使また増えてるね」
「このサメさん、どれだけ徳が高いことしているんですか」
「元々春ちゃん、ご家族の看護で病院いたともあって、病気や困っている人がいると、すぐお世話しちゃうの、それが生きてても死んでても同じで」
犠牲者を増やすつもりの廃病院に、昔連れてかれてしまったのだが。
「春ちゃん、サメじゃん」
「サメですね」
「人が生存しにくい寒い環境だったらしいんだけども、サメだったからね」
寒くありませんでした。
病気や怪我で苦しんでいる人の声を聞いて、お世話をしました。
そこは時間の流れも他とは違っていて。
「改心させちゃったんだよね」
苦しい
苦しい
苦しい…
「サッサッ!」
そんな気持ちに寄り添ったサメの元には、いつしか守護霊、守護天使、守護無頼漢、守護覆面レスラーなどが増えていった。
「KCJで働く場合、戦う力がないなら、護衛とか用意しちゃうんだけども、春ちゃんはいらないからな」
何かしようとした場合、全員出てきます。
「さっき『てるやん』っていってましたけども、まさか振霊気屯(プレゲトン)のてるやんですか」
「そっ」
振霊気屯、ギリシャ神話の冥府、炎の川はプレゲトーンと呼ばれた、その川のように炎が燃え盛る川を拠点としたのがてるやん達の振霊気屯というアウトローの勢力であり。
「KCJとは交流はあったよ」
「あそこってすぐに揉めるんじゃ」
「うちワンニャンシーがいるからさ」
ワンコは最高じゃ!
にゃんこさんもええじゃろうが!
そこでも『てるやん』といえば名が知れていたが。
「ガキどもはさっさと逃がせ、ここはワシが何とかする」
異世界から子供を狙ってきた奴らが攻めてきた、その時間稼ぎのために『てるやん』は戦い抜いた。
「そこで行方不明になってた思ったら、それこそ弱っているところを呪いかけられちゃって、自分を失ってさ迷っているところを春ちゃんがね」
怪我してるよ、ダメだよ、そのままじゃ。
「半分死んでいるような状態になっていたから、魂の傷ってさ、そのままじゃ治らないこと多いじゃない?」
それこそ誰かの優しさや言葉で救われることってあるじゃないですか。
「まあ、それで『てるやん』自分を取り戻して、正式に引退、これからは春ちゃんの守護天使になるんで夜露四苦になったわけ」
四日後、予約の関係でようやく理容室に来ることができた。
「耳掃除お願いできますか?」
そういうと、春隣はさっそくご自慢の耳掻きで掃除をしてくれる。
サク
仕事が一段落してから、休養をベースに日常をおくっていたせいで、耳の中の代謝もとてもいいようなきがする。
厚くなっている耳垢と、カミソリもかけてないのによく取れる産毛。
クルクル
「あっ…」
奥の絶妙な場所を耳かきが入ってくるこそばゆさ。
カリ
そしてここに固まっていた垢の存在を確認され、念入りにゾリゾリと取り除かれると、腹から息を吐き出す気持ちよさである。
「お会計を」
と頼むと、伝票を持ってきた。
お金を支払うと、これはお土産だとお菓子をくれたのたが。
三泊四日地獄巡り記念チョコプリンと書いてあった。
(てるやん…戻ってきてる)
せっかく地獄に行ったんじゃ、帰るんやったら土産の一つ二つ買っていかんとな!
あっ?一緒につれていったやつ?あいつか、根性ねえな、肩組んで、さっさっと行けよで涙目になってたもんな。肩組んで、アクセルベタ踏みで、地獄にgo!ついたらすぐにすいませんでした!!!!!逃げるように成仏し始めた。
すいませんでしたって謝るぐらいなら最初っからすんなや、面倒くさいことさせるな!
…たぶんあの悪霊はもう絶対近づかないと思うよ。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
パパー!紳士服売り場にいた家族の男性は夫だった…子供を抱きかかえて幸せそう…なら、こちらも幸せになりましょう
白崎アイド
大衆娯楽
夫のシャツを買いに紳士服売り場で買い物をしていた私。
ネクタイも揃えてあげようと売り場へと向かえば、仲良く買い物をする男女の姿があった。
微笑ましく思うその姿を見ていると、振り向いた男性は夫だった…
お尻たたき収容所レポート
鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。
「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。
ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる