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三泊四日地獄巡り記念
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ワイワイ
戦闘職やその協力者が楽しそうにKCJの支部に帰ってきた。
チラッ
理容室から春隣が見えていたので。
「春ちゃん、ただいま、後で理容室行くわ!」
と挨拶をしたところ。
今回の大捕物、その残党が一矢を報いるために、追ってきた悪霊は、春隣にターゲットを変更し。
ぐわっ!
と大きな口を開けたところ。
『てめぇ、春ちゃんに何すんのじゃぁ!』
悪霊と似たような気配の、ガラの悪そうな半透明のお兄さんが、悪霊に横槍を入れた。
『ヨシ!このまま、ワシと地獄へ三泊四日のご招待じゃぁぁ』
といいながら道連れをかました。
パーン!
破裂音と共に悪霊と半透明のお兄さんは消えた。
「道連れにされた悪霊はたぶん戻ってこれないけども、『てるやん』だよ、こんなところで成仏するなら、俺らが苦労させられるわけないよ」
戦闘職の一人が安心をさせるかのようにそういった。
「あのサメさん、なんかすごくありません?」
春隣を見たことがない協力者の一人が聞くと。
「春ちゃんな、守護霊とか守護天使また増えてるね」
「このサメさん、どれだけ徳が高いことしているんですか」
「元々春ちゃん、ご家族の看護で病院いたともあって、病気や困っている人がいると、すぐお世話しちゃうの、それが生きてても死んでても同じで」
犠牲者を増やすつもりの廃病院に、昔連れてかれてしまったのだが。
「春ちゃん、サメじゃん」
「サメですね」
「人が生存しにくい寒い環境だったらしいんだけども、サメだったからね」
寒くありませんでした。
病気や怪我で苦しんでいる人の声を聞いて、お世話をしました。
そこは時間の流れも他とは違っていて。
「改心させちゃったんだよね」
苦しい
苦しい
苦しい…
「サッサッ!」
そんな気持ちに寄り添ったサメの元には、いつしか守護霊、守護天使、守護無頼漢、守護覆面レスラーなどが増えていった。
「KCJで働く場合、戦う力がないなら、護衛とか用意しちゃうんだけども、春ちゃんはいらないからな」
何かしようとした場合、全員出てきます。
「さっき『てるやん』っていってましたけども、まさか振霊気屯(プレゲトン)のてるやんですか」
「そっ」
振霊気屯、ギリシャ神話の冥府、炎の川はプレゲトーンと呼ばれた、その川のように炎が燃え盛る川を拠点としたのがてるやん達の振霊気屯というアウトローの勢力であり。
「KCJとは交流はあったよ」
「あそこってすぐに揉めるんじゃ」
「うちワンニャンシーがいるからさ」
ワンコは最高じゃ!
にゃんこさんもええじゃろうが!
そこでも『てるやん』といえば名が知れていたが。
「ガキどもはさっさと逃がせ、ここはワシが何とかする」
異世界から子供を狙ってきた奴らが攻めてきた、その時間稼ぎのために『てるやん』は戦い抜いた。
「そこで行方不明になってた思ったら、それこそ弱っているところを呪いかけられちゃって、自分を失ってさ迷っているところを春ちゃんがね」
怪我してるよ、ダメだよ、そのままじゃ。
「半分死んでいるような状態になっていたから、魂の傷ってさ、そのままじゃ治らないこと多いじゃない?」
それこそ誰かの優しさや言葉で救われることってあるじゃないですか。
「まあ、それで『てるやん』自分を取り戻して、正式に引退、これからは春ちゃんの守護天使になるんで夜露四苦になったわけ」
四日後、予約の関係でようやく理容室に来ることができた。
「耳掃除お願いできますか?」
そういうと、春隣はさっそくご自慢の耳掻きで掃除をしてくれる。
サク
仕事が一段落してから、休養をベースに日常をおくっていたせいで、耳の中の代謝もとてもいいようなきがする。
厚くなっている耳垢と、カミソリもかけてないのによく取れる産毛。
クルクル
「あっ…」
奥の絶妙な場所を耳かきが入ってくるこそばゆさ。
カリ
そしてここに固まっていた垢の存在を確認され、念入りにゾリゾリと取り除かれると、腹から息を吐き出す気持ちよさである。
「お会計を」
と頼むと、伝票を持ってきた。
お金を支払うと、これはお土産だとお菓子をくれたのたが。
三泊四日地獄巡り記念チョコプリンと書いてあった。
(てるやん…戻ってきてる)
せっかく地獄に行ったんじゃ、帰るんやったら土産の一つ二つ買っていかんとな!
あっ?一緒につれていったやつ?あいつか、根性ねえな、肩組んで、さっさっと行けよで涙目になってたもんな。肩組んで、アクセルベタ踏みで、地獄にgo!ついたらすぐにすいませんでした!!!!!逃げるように成仏し始めた。
すいませんでしたって謝るぐらいなら最初っからすんなや、面倒くさいことさせるな!
…たぶんあの悪霊はもう絶対近づかないと思うよ。
戦闘職やその協力者が楽しそうにKCJの支部に帰ってきた。
チラッ
理容室から春隣が見えていたので。
「春ちゃん、ただいま、後で理容室行くわ!」
と挨拶をしたところ。
今回の大捕物、その残党が一矢を報いるために、追ってきた悪霊は、春隣にターゲットを変更し。
ぐわっ!
と大きな口を開けたところ。
『てめぇ、春ちゃんに何すんのじゃぁ!』
悪霊と似たような気配の、ガラの悪そうな半透明のお兄さんが、悪霊に横槍を入れた。
『ヨシ!このまま、ワシと地獄へ三泊四日のご招待じゃぁぁ』
といいながら道連れをかました。
パーン!
破裂音と共に悪霊と半透明のお兄さんは消えた。
「道連れにされた悪霊はたぶん戻ってこれないけども、『てるやん』だよ、こんなところで成仏するなら、俺らが苦労させられるわけないよ」
戦闘職の一人が安心をさせるかのようにそういった。
「あのサメさん、なんかすごくありません?」
春隣を見たことがない協力者の一人が聞くと。
「春ちゃんな、守護霊とか守護天使また増えてるね」
「このサメさん、どれだけ徳が高いことしているんですか」
「元々春ちゃん、ご家族の看護で病院いたともあって、病気や困っている人がいると、すぐお世話しちゃうの、それが生きてても死んでても同じで」
犠牲者を増やすつもりの廃病院に、昔連れてかれてしまったのだが。
「春ちゃん、サメじゃん」
「サメですね」
「人が生存しにくい寒い環境だったらしいんだけども、サメだったからね」
寒くありませんでした。
病気や怪我で苦しんでいる人の声を聞いて、お世話をしました。
そこは時間の流れも他とは違っていて。
「改心させちゃったんだよね」
苦しい
苦しい
苦しい…
「サッサッ!」
そんな気持ちに寄り添ったサメの元には、いつしか守護霊、守護天使、守護無頼漢、守護覆面レスラーなどが増えていった。
「KCJで働く場合、戦う力がないなら、護衛とか用意しちゃうんだけども、春ちゃんはいらないからな」
何かしようとした場合、全員出てきます。
「さっき『てるやん』っていってましたけども、まさか振霊気屯(プレゲトン)のてるやんですか」
「そっ」
振霊気屯、ギリシャ神話の冥府、炎の川はプレゲトーンと呼ばれた、その川のように炎が燃え盛る川を拠点としたのがてるやん達の振霊気屯というアウトローの勢力であり。
「KCJとは交流はあったよ」
「あそこってすぐに揉めるんじゃ」
「うちワンニャンシーがいるからさ」
ワンコは最高じゃ!
にゃんこさんもええじゃろうが!
そこでも『てるやん』といえば名が知れていたが。
「ガキどもはさっさと逃がせ、ここはワシが何とかする」
異世界から子供を狙ってきた奴らが攻めてきた、その時間稼ぎのために『てるやん』は戦い抜いた。
「そこで行方不明になってた思ったら、それこそ弱っているところを呪いかけられちゃって、自分を失ってさ迷っているところを春ちゃんがね」
怪我してるよ、ダメだよ、そのままじゃ。
「半分死んでいるような状態になっていたから、魂の傷ってさ、そのままじゃ治らないこと多いじゃない?」
それこそ誰かの優しさや言葉で救われることってあるじゃないですか。
「まあ、それで『てるやん』自分を取り戻して、正式に引退、これからは春ちゃんの守護天使になるんで夜露四苦になったわけ」
四日後、予約の関係でようやく理容室に来ることができた。
「耳掃除お願いできますか?」
そういうと、春隣はさっそくご自慢の耳掻きで掃除をしてくれる。
サク
仕事が一段落してから、休養をベースに日常をおくっていたせいで、耳の中の代謝もとてもいいようなきがする。
厚くなっている耳垢と、カミソリもかけてないのによく取れる産毛。
クルクル
「あっ…」
奥の絶妙な場所を耳かきが入ってくるこそばゆさ。
カリ
そしてここに固まっていた垢の存在を確認され、念入りにゾリゾリと取り除かれると、腹から息を吐き出す気持ちよさである。
「お会計を」
と頼むと、伝票を持ってきた。
お金を支払うと、これはお土産だとお菓子をくれたのたが。
三泊四日地獄巡り記念チョコプリンと書いてあった。
(てるやん…戻ってきてる)
せっかく地獄に行ったんじゃ、帰るんやったら土産の一つ二つ買っていかんとな!
あっ?一緒につれていったやつ?あいつか、根性ねえな、肩組んで、さっさっと行けよで涙目になってたもんな。肩組んで、アクセルベタ踏みで、地獄にgo!ついたらすぐにすいませんでした!!!!!逃げるように成仏し始めた。
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…たぶんあの悪霊はもう絶対近づかないと思うよ。
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