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アワビ構造を模したデザイン
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「葡萄があるんですが食べていかれますか?」
本日の炊き出しにおいて聞かれること。
「あっ、いただきます」
気軽に返事をしたあと。
プチ
いただいた葡萄は一房であった。
パク
口の中で大粒から零れ落ちるジューシーさ。
(俺はなんで今、こんな葡萄を食べれているのだろうか)
もはやこれは混乱の域である。
そう、混乱。
実の家族が、葡萄あるけど、食べる?って感じで食後に出してくれているわけではない。
見ず知らずではないが、他人で…
(あっ、あれか、人生そこまで優しくされたことがないから、カルチャーショック受けているのか)
ただこういう人はこの人だけではないようで。
険しい顔をしながら、一人葡萄を食べている人たちはみんなそうなのではないか。
「今日はみんな葡萄を食べているのか…」
こっちは衛生班、アレルギー対応食の方はこちらで食べることができます。
そんな人を見守る三つの影がある。
食べ終わると、その影、ケットシー達に気がついた。
「ケットシーは大丈夫ですよ、人間へのアレルギーはありせんから」
同じようにアレルギーを起こさない生体としては、河川ザメがいるが、あっちは本体は強いが、よく洗浄しないとダメなので、気軽にふれあうは難しい。
おっちゃんの小児科のお見舞いの日は、それに合わせてむっちゃ洗われているんですよ。
バシャバシャバシャ
おおっと話が逸れた(いつものことである)
「抱っこしてみたらどうだい?」
「えっ?いいんですか?」
「足元ですりすりしているのがニヤリだね」
そういって職員さんがニヤリを抱き上げて、膝の上に乗せてくれた。
「なんか…あったかいですね」
心の中に何かが芽生えるような感じがあった。
どうやらこの子には王国の住人としての才能があるようだね!
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
「以上が浜薔薇であったいい話ですが」
「悪くないですね」
シャンパーのリーダーに報告がまとめあげられた。
「このプロジェクトにはファンクラブの威信が、いや未来がかっているといっても過言ではありません、絶対に成功させたいものです」
そう浜薔薇のイメージ向上のために、責任者がリーダーとなって一般受けするような話を集めて公開などをして行くことになった。
「耳掃除はね、理解できる人と理解できない人がいるけだから」
「そういったらパックもだ、ティーブレイクしながら角栓の動画を見ちゃう人間に、一般人向けの広報なんてね、たぶん作れない」
リーダーがその責任者になったのは。
「アイドルはどうあるべきかの演出まで熱くかたるわけじゃん、その理論をここで実践してみないかと」
「プロデュース…プロデューサー…私が…」
「いや、そこまで大きなものではないけども」
「転職さん、ここまでになると、このまま突っ走ってもらって、勢いである程度形を作ってもらったあとに、削った方がいいと思うんだ」
大公は人の持つ情熱の扱いをわかっているようだった。
「本当はこれを事前にやらないでって言えたらいいんだろうけども、まだそういうのはわからないからさ、そういう形で止めにはいる、変更や修正はあるので、その辺をわかった上で、自分の業を、性癖をぶん回してみたらいいんじゃないかな」
「えっ?一般向けの広報ですよね」
「たからだよ、先に自分の人には見せられないマニアックな本音を知った上じゃないと、削る部分もわからなくなるよ」
「リーダーは削れるタイプだからね、より良くできる、いや、したい、このワンステージに人生かけるぐらいの気持ちは出してくるから、こういうとき周囲ができることは、ある程度は好きにさせる、境界越えたら全力で止めるとかだよ」
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
好きなもののために全力を出せるということで、抱えていたストレスが一気に減った。
(これはたまにこういう作業をしていった方がいいかもしれません)
自分でもビックリしたのだ。
ここまでストレスを、確かにライブには行ってはいないけどもさ…なんて。
KCJの許可を取らなければならないことはあるが、KCJと協力して、出張所には炊き出しがありますよ、診察所もありますよ。
「診療所の方面は、大変な人とか駆け込まれてくることもあるから、経済的なハードルは減らしたいとは思っているんですがね、そこまではなかなか、管理部もね」
計算はしているの、それでも。でも今の規模だと、それやっちゃうと炊きだしとかができなくなるから…
で会議をすると、同じ話ばかりになっちゃうらしい。
「でも専門家の人たちが安全を確認できるまで、アイディアはどこかにあるんじゃないかと、定期的に議題にしてくれているのならば、いつか、本当に、意外な形でなんとかなるんじゃないかっては思ってしまいますけどもね」
この話は浜薔薇ファンの人たちにも話は出たりするそうだ。
「やっぱりさ、同僚とかでいきなり倒れたり、病気で働けなくなったりとか出ちゃうと、自分ならばどうすればいいのかとか、考えちゃうよね」
実はこの辺も前々から出ているので。
「これはs席でやっちゃう方がいいかな」
そう何気なくいうと、その場にいたファンたちは緊張感が走った。
(15番さん自らやるの)
(終わったわ、社会の難問一つこの世から完全に消えるわ)
耳掃除の愛好家ゆえに目立たないが、本来ならばその分野を背負ってもおかしくないだけの実力者である。
「耳掃除を認めてくれないところには尽くしたくないな」
(本当15番さんになっていったんだろう)
耳かき、そんなもんしてないで勉強しなさい!とか!耳かきってあれでしょ耳の中の気持ち悪いものをみて喜ぶんでしょ?などである。
「15番さんの地元って、他人の嗜好を認めない、マウンティング取りに来るやつらばっかりだったそうだからね」
今でも浜薔薇にいていいのかな?顔はするときはあるが。
「ヘイブラザー、新作だぜ」
そうして渡してきたのはヘッドホン、サメ系のメーカーがフィギュアスケートサメシングルのコラボとして作ったヘッドホン、サメも人も使える、アワビ構造を模したデザインになっている。
「人間よりも音に厳しい、職人(サメ)がチューニングしているから」
ガサガサゴソ
これで綿棒のASMR聞いたらイチコロだぜ!
(ああ、ここはやはり自分の居場所だ、何があってもしがみつき、今までつきかってきた己の全てを提供しよう)
そんな気持ちを知らないの、今まで付き合いあった15番さんの取引先など、でもまあ、美味しい思いをして来たんだし、この辺で自由にしてあげても、というかそれをイヤだっていっても居場所を見つけ、全力を出した15番さんに本気で逃げられる、敵対することになるだけなんだけどもね。
その人たちが、賢明な判断をすることを祈るよ。
本日の炊き出しにおいて聞かれること。
「あっ、いただきます」
気軽に返事をしたあと。
プチ
いただいた葡萄は一房であった。
パク
口の中で大粒から零れ落ちるジューシーさ。
(俺はなんで今、こんな葡萄を食べれているのだろうか)
もはやこれは混乱の域である。
そう、混乱。
実の家族が、葡萄あるけど、食べる?って感じで食後に出してくれているわけではない。
見ず知らずではないが、他人で…
(あっ、あれか、人生そこまで優しくされたことがないから、カルチャーショック受けているのか)
ただこういう人はこの人だけではないようで。
険しい顔をしながら、一人葡萄を食べている人たちはみんなそうなのではないか。
「今日はみんな葡萄を食べているのか…」
こっちは衛生班、アレルギー対応食の方はこちらで食べることができます。
そんな人を見守る三つの影がある。
食べ終わると、その影、ケットシー達に気がついた。
「ケットシーは大丈夫ですよ、人間へのアレルギーはありせんから」
同じようにアレルギーを起こさない生体としては、河川ザメがいるが、あっちは本体は強いが、よく洗浄しないとダメなので、気軽にふれあうは難しい。
おっちゃんの小児科のお見舞いの日は、それに合わせてむっちゃ洗われているんですよ。
バシャバシャバシャ
おおっと話が逸れた(いつものことである)
「抱っこしてみたらどうだい?」
「えっ?いいんですか?」
「足元ですりすりしているのがニヤリだね」
そういって職員さんがニヤリを抱き上げて、膝の上に乗せてくれた。
「なんか…あったかいですね」
心の中に何かが芽生えるような感じがあった。
どうやらこの子には王国の住人としての才能があるようだね!
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
「以上が浜薔薇であったいい話ですが」
「悪くないですね」
シャンパーのリーダーに報告がまとめあげられた。
「このプロジェクトにはファンクラブの威信が、いや未来がかっているといっても過言ではありません、絶対に成功させたいものです」
そう浜薔薇のイメージ向上のために、責任者がリーダーとなって一般受けするような話を集めて公開などをして行くことになった。
「耳掃除はね、理解できる人と理解できない人がいるけだから」
「そういったらパックもだ、ティーブレイクしながら角栓の動画を見ちゃう人間に、一般人向けの広報なんてね、たぶん作れない」
リーダーがその責任者になったのは。
「アイドルはどうあるべきかの演出まで熱くかたるわけじゃん、その理論をここで実践してみないかと」
「プロデュース…プロデューサー…私が…」
「いや、そこまで大きなものではないけども」
「転職さん、ここまでになると、このまま突っ走ってもらって、勢いである程度形を作ってもらったあとに、削った方がいいと思うんだ」
大公は人の持つ情熱の扱いをわかっているようだった。
「本当はこれを事前にやらないでって言えたらいいんだろうけども、まだそういうのはわからないからさ、そういう形で止めにはいる、変更や修正はあるので、その辺をわかった上で、自分の業を、性癖をぶん回してみたらいいんじゃないかな」
「えっ?一般向けの広報ですよね」
「たからだよ、先に自分の人には見せられないマニアックな本音を知った上じゃないと、削る部分もわからなくなるよ」
「リーダーは削れるタイプだからね、より良くできる、いや、したい、このワンステージに人生かけるぐらいの気持ちは出してくるから、こういうとき周囲ができることは、ある程度は好きにさせる、境界越えたら全力で止めるとかだよ」
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
好きなもののために全力を出せるということで、抱えていたストレスが一気に減った。
(これはたまにこういう作業をしていった方がいいかもしれません)
自分でもビックリしたのだ。
ここまでストレスを、確かにライブには行ってはいないけどもさ…なんて。
KCJの許可を取らなければならないことはあるが、KCJと協力して、出張所には炊き出しがありますよ、診察所もありますよ。
「診療所の方面は、大変な人とか駆け込まれてくることもあるから、経済的なハードルは減らしたいとは思っているんですがね、そこまではなかなか、管理部もね」
計算はしているの、それでも。でも今の規模だと、それやっちゃうと炊きだしとかができなくなるから…
で会議をすると、同じ話ばかりになっちゃうらしい。
「でも専門家の人たちが安全を確認できるまで、アイディアはどこかにあるんじゃないかと、定期的に議題にしてくれているのならば、いつか、本当に、意外な形でなんとかなるんじゃないかっては思ってしまいますけどもね」
この話は浜薔薇ファンの人たちにも話は出たりするそうだ。
「やっぱりさ、同僚とかでいきなり倒れたり、病気で働けなくなったりとか出ちゃうと、自分ならばどうすればいいのかとか、考えちゃうよね」
実はこの辺も前々から出ているので。
「これはs席でやっちゃう方がいいかな」
そう何気なくいうと、その場にいたファンたちは緊張感が走った。
(15番さん自らやるの)
(終わったわ、社会の難問一つこの世から完全に消えるわ)
耳掃除の愛好家ゆえに目立たないが、本来ならばその分野を背負ってもおかしくないだけの実力者である。
「耳掃除を認めてくれないところには尽くしたくないな」
(本当15番さんになっていったんだろう)
耳かき、そんなもんしてないで勉強しなさい!とか!耳かきってあれでしょ耳の中の気持ち悪いものをみて喜ぶんでしょ?などである。
「15番さんの地元って、他人の嗜好を認めない、マウンティング取りに来るやつらばっかりだったそうだからね」
今でも浜薔薇にいていいのかな?顔はするときはあるが。
「ヘイブラザー、新作だぜ」
そうして渡してきたのはヘッドホン、サメ系のメーカーがフィギュアスケートサメシングルのコラボとして作ったヘッドホン、サメも人も使える、アワビ構造を模したデザインになっている。
「人間よりも音に厳しい、職人(サメ)がチューニングしているから」
ガサガサゴソ
これで綿棒のASMR聞いたらイチコロだぜ!
(ああ、ここはやはり自分の居場所だ、何があってもしがみつき、今までつきかってきた己の全てを提供しよう)
そんな気持ちを知らないの、今まで付き合いあった15番さんの取引先など、でもまあ、美味しい思いをして来たんだし、この辺で自由にしてあげても、というかそれをイヤだっていっても居場所を見つけ、全力を出した15番さんに本気で逃げられる、敵対することになるだけなんだけどもね。
その人たちが、賢明な判断をすることを祈るよ。
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