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夢見るシャンパー
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「あっ、河童山さん、お久しぶりです」
「おお、相変わらず波里、ちゃんと昼飯食べたか?」
「でも今日は混んでるんですよね」
キッチンカーは最後尾の看板が出ている
「でもよ、考えようによっては、あの背脂身からっ辛ラーメンには欠点があるから、次に期待できるぜ」
「なんです、欠点って」
「あのラーメンは、からっ辛オイル後のせだからよ、先に背脂身ラーメンとしての完成度を知りたくなるわけよ」
いただきますと、ズルズルと食べ始めると、ああ、こいつは旨い、麺がよく絡むし、ん~
「気がつくと、半分食っちまった、それを知ってたら先に替え玉を頼むべきだった、さすがにもう一回行列に並ぶわけにはいかない、これがあのラーメンの欠点だな」
「ラーメン方面って、他のメニュー以上に混みますよね」
「店主の経歴知って、あの店主が実験的に美味しいもの作るぞになると、そこの店のファンもやってくるからな」
「おお、ジラン、どこに行ってたんだ」
「せっかく来たんだし、夏の味を振る舞おうと思ってな」
ジランこと、東司のご馳走である。
フルーツ氷オレンジをすりおろしてから、麦茶を入れて、混ぜたもの。
「こっちの飯も旨いんだが、慣れたものもほしくなっちまう」
「波里は?」
「麦茶は麦茶でいただきます」
「こっちだとこういう飲み方しねえもんな、なんだっけ、レモンのはあるんだろ?」
「そうだ、セバダとかプッチェロとか呼ばれているがな」
「河童山さんのところって、珈琲がなかったから、代用品の方が広まったんでしょ?」
「そうそう、果物が取れるシーズンは、麦を搾って、すりおろした果物と合わせるんだ、これより寒いところだと昼も酒だけども」
「あそこはな、じっさま達の故郷だから何回か行ったが、雑草、害虫、ウィルスとは無縁の極地で」
人間をなんで連れてきた、死んじゃうぞって怒られたりして。
「でもまあ、大事にされたな」
コート着せれるだけ着せて、他のドワーフの子供達と遊んだ思い出があります。
「それでだ、今度はこっちからの馴染んだ味を持ってきたんだ」
「ああ、もみの木のハチミツですね、こっちだと高いんですよ」
「こっちのもみの木って三年に一回しか花つけないんだろ?こっちは毎年つけるからさ」
同じ種類でも、生育環境によってサイクルというのが違うらしい。
『ここは浜薔薇の耳掃除です、たいあっぷの方にも浜薔薇の耳掃除のページを作りましたが、人物紹介で苦戦しています』
「夕暮れサイダーデートですが、浜薔薇さんがら全国で売り上げ一位になりました」
営業さんが連絡くれました。
「本当に、たくさん、最初の注文だけでも驚いたのに、追加注文するなんて、大丈夫ですか?大金ですよ」
この言い方だけで、営業さんは善人だということがわかる。
(この人が営業で良かったぜ)
営業によっては、じゃあ、もっと!とか、欲を出したりする。
ガツガツしている営業が成功するかっていうと、まあ、そうでもない、この営業さんのように。
(売上をある程度キープしないと、発言させてもらえなさそうだしな)
心配されているパターンもあるよ!
でも浜薔薇で上手くやりたいなら、やはり驕り高ぶることはしないことだろう。
「本当ね、浜薔薇さんには本当、なんていえばいいのか、うちですね、はっきりいってキャンペーンが下手くそですし」
それはたぶんみんな知ってる。
「それでも前ですね、やったことがあったんですが、そこはきちんと売ってくださらなかったんですよ」
遠目をした。
たぶんあれは夜に自棄酒入ったやつだろう。
「売れるなら、売らなきゃ」
ポロっ
傑の一言に涙と鱗とコンタクトレンズが落ちそうになった。
「こういうこをきちんと聞くのも営業としてはあんまりよくはないのですが、みなさんあのシャンプーをどういう感じで使っているんですか?洗いすぎて大変なことなってたら嫌ですよ」
「それこそ、朝起きて、近所組はふらっとやってきて、シャンプーしていく、その時UVケアとかきちっとしてそのまま出勤だな」
そして仕事終わりに、そのUVケアを洗い流すためにシャンプーする。
「乾燥の心配はしているようだが、そこはプロだから」
シャンプーされた、シャンパー達は仕事の生産能力があがり、それが金銭的に潤いをもたらしたので。
「それならシャンプーに返すのが道理」
と追加でバンバン、そして生まれた都市伝説。
「なんかさ、浜薔薇でシャンプーしてもらうと出世や独立しても成功するみたいだぜ」
「えっ?それ僕、はじめて聞きましたけど」
「なんかこの間、野田くんがそういってたぜ」
先日、夕暮れサイダーデート共同購入者たちが五回目の会合を開いた。
そこにだ。
「浜薔薇のシャンプーは夕暮れサイダーデートだけではありませんよ」
「君は?」
共同購入のリーダーは見覚えがないため、隣にいた書記が。
「リーダー、彼が野田です」
「野田…そうか君が野田くんか、君のブログは読ませてもらっているよ」
浜薔薇のレギュラーメニューで十分楽しめるゆえに、オプション、オプションと煽らないでほしい、そんな彼はノーマルシャンプー派、ノマシャンの野田と言った方が名前を知っているものも多いはず。
「この集まりは様々な意見に耳を傾け、浜薔薇のさらなる充実を願うものでもある、君に後ろめたいことと、自己中心的なものがないのならば、我々は話を聞いてみたいと思う」
今、夕暮れサイダーデートでシャンプーするのがトレンドである、あなたも是非浜薔薇にお越しください。
「ゆかりさんが、ゆかりさんがありがとう、第一子がここに誕生しました」
現実に疲れたストレスが減ることで、夢見るシャンパー達が次々と誕生中です。
「おお、相変わらず波里、ちゃんと昼飯食べたか?」
「でも今日は混んでるんですよね」
キッチンカーは最後尾の看板が出ている
「でもよ、考えようによっては、あの背脂身からっ辛ラーメンには欠点があるから、次に期待できるぜ」
「なんです、欠点って」
「あのラーメンは、からっ辛オイル後のせだからよ、先に背脂身ラーメンとしての完成度を知りたくなるわけよ」
いただきますと、ズルズルと食べ始めると、ああ、こいつは旨い、麺がよく絡むし、ん~
「気がつくと、半分食っちまった、それを知ってたら先に替え玉を頼むべきだった、さすがにもう一回行列に並ぶわけにはいかない、これがあのラーメンの欠点だな」
「ラーメン方面って、他のメニュー以上に混みますよね」
「店主の経歴知って、あの店主が実験的に美味しいもの作るぞになると、そこの店のファンもやってくるからな」
「おお、ジラン、どこに行ってたんだ」
「せっかく来たんだし、夏の味を振る舞おうと思ってな」
ジランこと、東司のご馳走である。
フルーツ氷オレンジをすりおろしてから、麦茶を入れて、混ぜたもの。
「こっちの飯も旨いんだが、慣れたものもほしくなっちまう」
「波里は?」
「麦茶は麦茶でいただきます」
「こっちだとこういう飲み方しねえもんな、なんだっけ、レモンのはあるんだろ?」
「そうだ、セバダとかプッチェロとか呼ばれているがな」
「河童山さんのところって、珈琲がなかったから、代用品の方が広まったんでしょ?」
「そうそう、果物が取れるシーズンは、麦を搾って、すりおろした果物と合わせるんだ、これより寒いところだと昼も酒だけども」
「あそこはな、じっさま達の故郷だから何回か行ったが、雑草、害虫、ウィルスとは無縁の極地で」
人間をなんで連れてきた、死んじゃうぞって怒られたりして。
「でもまあ、大事にされたな」
コート着せれるだけ着せて、他のドワーフの子供達と遊んだ思い出があります。
「それでだ、今度はこっちからの馴染んだ味を持ってきたんだ」
「ああ、もみの木のハチミツですね、こっちだと高いんですよ」
「こっちのもみの木って三年に一回しか花つけないんだろ?こっちは毎年つけるからさ」
同じ種類でも、生育環境によってサイクルというのが違うらしい。
『ここは浜薔薇の耳掃除です、たいあっぷの方にも浜薔薇の耳掃除のページを作りましたが、人物紹介で苦戦しています』
「夕暮れサイダーデートですが、浜薔薇さんがら全国で売り上げ一位になりました」
営業さんが連絡くれました。
「本当に、たくさん、最初の注文だけでも驚いたのに、追加注文するなんて、大丈夫ですか?大金ですよ」
この言い方だけで、営業さんは善人だということがわかる。
(この人が営業で良かったぜ)
営業によっては、じゃあ、もっと!とか、欲を出したりする。
ガツガツしている営業が成功するかっていうと、まあ、そうでもない、この営業さんのように。
(売上をある程度キープしないと、発言させてもらえなさそうだしな)
心配されているパターンもあるよ!
でも浜薔薇で上手くやりたいなら、やはり驕り高ぶることはしないことだろう。
「本当ね、浜薔薇さんには本当、なんていえばいいのか、うちですね、はっきりいってキャンペーンが下手くそですし」
それはたぶんみんな知ってる。
「それでも前ですね、やったことがあったんですが、そこはきちんと売ってくださらなかったんですよ」
遠目をした。
たぶんあれは夜に自棄酒入ったやつだろう。
「売れるなら、売らなきゃ」
ポロっ
傑の一言に涙と鱗とコンタクトレンズが落ちそうになった。
「こういうこをきちんと聞くのも営業としてはあんまりよくはないのですが、みなさんあのシャンプーをどういう感じで使っているんですか?洗いすぎて大変なことなってたら嫌ですよ」
「それこそ、朝起きて、近所組はふらっとやってきて、シャンプーしていく、その時UVケアとかきちっとしてそのまま出勤だな」
そして仕事終わりに、そのUVケアを洗い流すためにシャンプーする。
「乾燥の心配はしているようだが、そこはプロだから」
シャンプーされた、シャンパー達は仕事の生産能力があがり、それが金銭的に潤いをもたらしたので。
「それならシャンプーに返すのが道理」
と追加でバンバン、そして生まれた都市伝説。
「なんかさ、浜薔薇でシャンプーしてもらうと出世や独立しても成功するみたいだぜ」
「えっ?それ僕、はじめて聞きましたけど」
「なんかこの間、野田くんがそういってたぜ」
先日、夕暮れサイダーデート共同購入者たちが五回目の会合を開いた。
そこにだ。
「浜薔薇のシャンプーは夕暮れサイダーデートだけではありませんよ」
「君は?」
共同購入のリーダーは見覚えがないため、隣にいた書記が。
「リーダー、彼が野田です」
「野田…そうか君が野田くんか、君のブログは読ませてもらっているよ」
浜薔薇のレギュラーメニューで十分楽しめるゆえに、オプション、オプションと煽らないでほしい、そんな彼はノーマルシャンプー派、ノマシャンの野田と言った方が名前を知っているものも多いはず。
「この集まりは様々な意見に耳を傾け、浜薔薇のさらなる充実を願うものでもある、君に後ろめたいことと、自己中心的なものがないのならば、我々は話を聞いてみたいと思う」
今、夕暮れサイダーデートでシャンプーするのがトレンドである、あなたも是非浜薔薇にお越しください。
「ゆかりさんが、ゆかりさんがありがとう、第一子がここに誕生しました」
現実に疲れたストレスが減ることで、夢見るシャンパー達が次々と誕生中です。
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