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座薬ザメ
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「はい、この地域にいるとされる能力者さんのみなさんは、強制招集されましたね、本日はよろしくお願いします」
登壇するのは、KCJの支部長です。
「詳しい話はもう知っているとは思いますが、改めまして、現在我々はサメの驚異にあります」
『ここは浜薔薇の耳掃除です、サメ映画ではありません』
が…
「気象災害から一方がありまして、六時間後、上空で雲鮫の、ええっと個体の名前はリストから順にとのことなので、個体名は『ショーコ』、つまり『ショーコちゃん』が出産することになりました。しかしご存じの通り、雲鮫というのは、雨雲内で出産し、上空からたくさんのベビーザメを生みます、大きな雨粒サイズなのですが、それが動物などに食らいついて、内蔵を食べちゃって大きくなるという、可愛いからって許される所業ではありません」
これは一般人には避難勧告がでない程度の危機である、能力者達がいればなんなく解決できるからという理由で、基準は決められてる。
「そういったサメは本当にいろいろいますが、なんでか日本が大好きなもので、定期的に鮫の被害に合います、みなさんもお尻を守って頑張って駆除をお願いします」
支部長的にはスピーチは決まった!と思ってはいるが、たぶんお尻をなんで守って戦うのかわからないと思うよ。
理由は海外ではこのベビーザメはサパザートーリィシャークと呼ばれているからである。
Sppository Shark、日本語でいうと、座薬鮫である。
「だからお尻を守ってなのか」
ほら、説明してもらってようやくわかった人もいる。
話は戻そう、とりあえず雨雲と地上の間には網のような結界が貼られている、それこそ芸術品、幾何学を踏まえた結界はみものなのだが、それが雨と鮫を分ける。
振るいに落とされた鮫が、待ち受けた能力者の元に落ちてくるのだが、ここから来るとわかっているのならば、魔法や兵器の力で一掃される。
「浜薔薇出張所近くにも、集合場所があるんですが、私と東司の二人だけならまだしも、今は葵岡さんがいるので、ほぼ出番なしってところですかね」
むしろ、近隣の能力者同士の顔合わせに近いかもしれません。
「あっ、どうも」
「今日はお願いします」
こんな感じ。
普段挨拶などをするきっかけもない、そういった人たちが集まるようで。
「こんにちは」
「KCJの、すいません、こちらから挨拶しなけらばならないというのに」
鑑 有為(かがみ うい) である。
「いえいえ、そちらにも事情があると思いますし、そこは裏家業ですから」
「助かります」
昔からの知り合いに身バレしたくないものもたくさんいるので、鑑もそういうタイプなのだろう。
「浜薔薇の人たちには黙っておりますので」
「はい、ええっとそちらの方は、一度薔薇の冠で」
「えっ?殉教者か何かで?」
薔薇の冠は殉教者の意味がある。
「そういう店だ、そこは茶店でな」
「なるほど」
「あそこの店はそういう能力があってもなくても、まあ、安全だし、何も詮索ないし」
「あとは季節の茶をきちんと抑えて、和洋折衷、様々な楽しみを教えてくれるな」
「この間醤油ゼリーが出てきたときはさすがにビックリしたけどもな」
「たまにそういうところがあるんだよな」
「行ってみたいという気持ちが、そのメニュー一つで、ちょっと遠慮したいかなってなるので、不思議ですよね」
「遅れてすいません」
ここで葵岡がやってくる。
「いえ、事前に連絡を聞いてたので問題ありませんよ」
猫が暴れました。
「遠距離狙撃ができる、葵岡さんと鑑さんはおそらく係が呼びに来ると思うので、それに従ってくれればいいかと思います」
ベビーザメは驚異は上から降ってくるだけなので、地面に落ちてしまうと自分で動けない弱点がある。
「能力者になってから、この国は常にサメの驚異に晒されていると知ったわ」
やっぱり出産するならこの国だと思うのよ。
「まあ、サメの都合なんて知りませんがね」
「すいません、魔法が使える方はこちらにお願いします」
担当者が呼びに来ました。
人員の確認後。
「事前に招集がかかっている方はみんなおられるようですが、体調が悪いかたはおりますか?…いないようなので、こちらでお願いする術を書面でお渡しします」
こういった招集は個人が勝手に魔法連発などはない。
「あっ、ずいぶん今回は楽ね」
「はい、今回はサメ災害に備えた兵器を使い、事前に数を減らせるので」
出産する予定の雨雲を先に削るそうです。
「数年後にはこのような招集も無くなっていくんじゃないでしょうか」
それはそれで寂しいと思う日が来るんだろうか。
大魔法を何人かで用意する場合は、昔ならば軸にする術師に添えるタイプだったが、今は分割して行うのだが。
「鑑さんいますから」
アクアドロップという異名を持つ水属性が得意な彼女がいるので。
「水属性ではないから、ベビーザメを包んでいる水分の含有量を変化させるんですけども、単純に鑑さんなら、水分を減らしてくれればいいですし」
ベビーザメ、弱点水分、包まれている水分の三分の一減ると死ぬ。
「ので、削いでもらえば、それでも限られた結界の穴の中をなので、水分を蒸気とかになって逃がしても、それで生存しちゃうから」
そこ減らしたものを他の魔法使い、術師、能力者で異能で押し潰す。
「無力な奴は落ちてきますので、それを片付けながらです、終わりましたら、親睦会がありますから、ご参加ください」
一歩間違えれば世界の危機にもなり得そうなことだが、異能力者たちにとってはこんな感じでレクリエーションとなっている。
登壇するのは、KCJの支部長です。
「詳しい話はもう知っているとは思いますが、改めまして、現在我々はサメの驚異にあります」
『ここは浜薔薇の耳掃除です、サメ映画ではありません』
が…
「気象災害から一方がありまして、六時間後、上空で雲鮫の、ええっと個体の名前はリストから順にとのことなので、個体名は『ショーコ』、つまり『ショーコちゃん』が出産することになりました。しかしご存じの通り、雲鮫というのは、雨雲内で出産し、上空からたくさんのベビーザメを生みます、大きな雨粒サイズなのですが、それが動物などに食らいついて、内蔵を食べちゃって大きくなるという、可愛いからって許される所業ではありません」
これは一般人には避難勧告がでない程度の危機である、能力者達がいればなんなく解決できるからという理由で、基準は決められてる。
「そういったサメは本当にいろいろいますが、なんでか日本が大好きなもので、定期的に鮫の被害に合います、みなさんもお尻を守って頑張って駆除をお願いします」
支部長的にはスピーチは決まった!と思ってはいるが、たぶんお尻をなんで守って戦うのかわからないと思うよ。
理由は海外ではこのベビーザメはサパザートーリィシャークと呼ばれているからである。
Sppository Shark、日本語でいうと、座薬鮫である。
「だからお尻を守ってなのか」
ほら、説明してもらってようやくわかった人もいる。
話は戻そう、とりあえず雨雲と地上の間には網のような結界が貼られている、それこそ芸術品、幾何学を踏まえた結界はみものなのだが、それが雨と鮫を分ける。
振るいに落とされた鮫が、待ち受けた能力者の元に落ちてくるのだが、ここから来るとわかっているのならば、魔法や兵器の力で一掃される。
「浜薔薇出張所近くにも、集合場所があるんですが、私と東司の二人だけならまだしも、今は葵岡さんがいるので、ほぼ出番なしってところですかね」
むしろ、近隣の能力者同士の顔合わせに近いかもしれません。
「あっ、どうも」
「今日はお願いします」
こんな感じ。
普段挨拶などをするきっかけもない、そういった人たちが集まるようで。
「こんにちは」
「KCJの、すいません、こちらから挨拶しなけらばならないというのに」
鑑 有為(かがみ うい) である。
「いえいえ、そちらにも事情があると思いますし、そこは裏家業ですから」
「助かります」
昔からの知り合いに身バレしたくないものもたくさんいるので、鑑もそういうタイプなのだろう。
「浜薔薇の人たちには黙っておりますので」
「はい、ええっとそちらの方は、一度薔薇の冠で」
「えっ?殉教者か何かで?」
薔薇の冠は殉教者の意味がある。
「そういう店だ、そこは茶店でな」
「なるほど」
「あそこの店はそういう能力があってもなくても、まあ、安全だし、何も詮索ないし」
「あとは季節の茶をきちんと抑えて、和洋折衷、様々な楽しみを教えてくれるな」
「この間醤油ゼリーが出てきたときはさすがにビックリしたけどもな」
「たまにそういうところがあるんだよな」
「行ってみたいという気持ちが、そのメニュー一つで、ちょっと遠慮したいかなってなるので、不思議ですよね」
「遅れてすいません」
ここで葵岡がやってくる。
「いえ、事前に連絡を聞いてたので問題ありませんよ」
猫が暴れました。
「遠距離狙撃ができる、葵岡さんと鑑さんはおそらく係が呼びに来ると思うので、それに従ってくれればいいかと思います」
ベビーザメは驚異は上から降ってくるだけなので、地面に落ちてしまうと自分で動けない弱点がある。
「能力者になってから、この国は常にサメの驚異に晒されていると知ったわ」
やっぱり出産するならこの国だと思うのよ。
「まあ、サメの都合なんて知りませんがね」
「すいません、魔法が使える方はこちらにお願いします」
担当者が呼びに来ました。
人員の確認後。
「事前に招集がかかっている方はみんなおられるようですが、体調が悪いかたはおりますか?…いないようなので、こちらでお願いする術を書面でお渡しします」
こういった招集は個人が勝手に魔法連発などはない。
「あっ、ずいぶん今回は楽ね」
「はい、今回はサメ災害に備えた兵器を使い、事前に数を減らせるので」
出産する予定の雨雲を先に削るそうです。
「数年後にはこのような招集も無くなっていくんじゃないでしょうか」
それはそれで寂しいと思う日が来るんだろうか。
大魔法を何人かで用意する場合は、昔ならば軸にする術師に添えるタイプだったが、今は分割して行うのだが。
「鑑さんいますから」
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「水属性ではないから、ベビーザメを包んでいる水分の含有量を変化させるんですけども、単純に鑑さんなら、水分を減らしてくれればいいですし」
ベビーザメ、弱点水分、包まれている水分の三分の一減ると死ぬ。
「ので、削いでもらえば、それでも限られた結界の穴の中をなので、水分を蒸気とかになって逃がしても、それで生存しちゃうから」
そこ減らしたものを他の魔法使い、術師、能力者で異能で押し潰す。
「無力な奴は落ちてきますので、それを片付けながらです、終わりましたら、親睦会がありますから、ご参加ください」
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