異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ！ のんびり冒険者 (仮)

本編

ギルドマスターとご対面 01

ーｺﾝｺﾝｯ

｢失礼するぞ｣

話のネタが尽きかけた頃、ようやくエミリーさんが戻ってきた。

…筋骨隆々の、男の人を連れて。


話の流れ的に、ギルドマスターかな？

いきなりご対面？ 早すぎない？？


｢ギルドマスターのマルクスだ｣

｢Fランク冒険者のマリアです。お忙しい中わざわざ来て下さり、ありがとうございます｣

ほとんど反射的に立ち上がり、お辞儀をしながら答えると、ギルドマスター……長いな。心の中でだしギルマスでいいか。ギルマスのマルクスさんと、エミリーさんについでになぜかロイさんも、目を点にして驚いていた。

……？

｢あの……｣

｢あ、いや、なんでもない。まぁ座ってくれ｣

｢はい。失礼します｣

｢だいたいのことはエミリーから聞いたが確認のために重複ちょうふくになるが質問に答えてほしい｣

｢はい｣

｢F・Eランクの常駐依頼であるゴブリン討伐に行った先で、ゴブリンの大規模集落に遭遇、殲滅したというのは本当か？｣

｢はい｣

｢倒し方は？魔法か？剣か？｣

｢魔法です。ウィンドカッターで……｣

｢魔力枯渇はしなかったのか｣

｢しちゃったから、そのあとは剣で……｣

嘘だけど。さすがに登録時にステータス偽装した結果を出してるし、魔力枯渇しなかったとは言えない……。


｢これがその右耳と魔石か？すごい量だな｣

｢はい｣

｢ソルジャーとメイジが合わせて30にキングがいたと聞いたが、それの耳と魔石はこの袋か？｣

｢はい。数が少なかったので一緒にいれました。マズかったでしょうか？｣

｢………………いや、構わない。耳も全然汚れていないからな。汚れている場合は分けたほうが魔石の買取額はわずかだが上がるぞ｣

｢そうなんですね。じゃあ次からそうします(ﾆｺｯ)｣

汚れ具合で買取価格が変わるとは…… 良いこと聞けたな。 無限収納があるから全然余裕でてきるし 次からは、倒す時から気をつけてみようかな。

｢……それで、そのあとはどうした｣

｢そのあと、というのは全部倒したあとの処理、ということですか？｣

｢そうだ｣

｢ロイさんに教わったとおり、全部埋めて……｣

｢土魔法を使ったのか？｣

｢はい。剣で戦ってるあいだに、ちょっと回復した気がしたので……｣

やっぱり(偽装した)鑑定結果見てるか……。
火魔法は使えない設定にしてるからロイさん余計なこと言わないといいな……。
ギルマス入ってきてから今まで一言声だしてないから大丈夫だろうけど。