異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)

ひなた

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本編

ギルドマスターとご対面 02

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「エミリー」

「はい」

「これらの買取価格を言うから金を持ってきてくれ。常駐依頼通り、ゴブリン5体1組で銅貨3枚だ。368いるってことだから残り3体で銅貨2枚でいい。それから魔石は1つ銅貨4枚。ソルジャーとメイジは1体で銅貨3枚。魔石の方は銀貨1枚。キングは銀貨2枚で魔石の質は良いものだったから銀貨6枚で。最後に、大規模集落殲滅の報酬として金貨5枚。数はすごいが、ゴブリンだからな……こんなもんにしかならないがそれで構わないか?」

「えっと……」

これが高いのか安いのか……というより、適正価格なのかどうかがよくわからず、思わず横目でロイさんを見る。

するとそれに気づいたロイさんが、代わりに答えてくれた。

「大規模集落を1人で、それも10歳の子供が冒険者登録初日に殲滅した、ということを考えたら多少安い気はするが…… “新人冒険者”としての初収入にしては、十分すぎる額だな」

内容どうこう以前に、ギルマスを前に、堂々と安すぎると言えるロイさんに驚いた。ロイさん何者?

ステータスを(勝手に)見たことあるけど、たしかに強そうではあったんだよね~  持ってるスキルが騎士というより冒険者と言われたほうがしっくりくるものばかりだった。もたろん騎士としても役には立つんだろうけど、騎士だけではなかなか身につかなそうなスキルがいくつかあった。


「それでお願いします」

とりあえずお金ゲットしなきゃ、せっかく冒険者になれたのに外で寝なきゃいけなくなるしね。

それにしても……結構な額になったよね?
数が数だし。


えっと……

………………… 金貨22枚と銀貨6枚に銅貨が1枚、だよね。



「エミリー、聞いていたな?用意を頼む」

「かしこまりました」

エミリーさんがいなくなった部屋でギルマスは何か考える様子を見せたあと、口を開いた。


「すまんが、ロイも席を外してくれるか?」

「理由をお聞きしても?」

「マリアと2人で話がしたい。聞きたいことがあってな……いろいろとな」

“いろいろ”の部分をやたら強調した気がする。
嫌な予感しか、しない。

「ダメ。ロイさんがいないなら話さない」

ロイさんが部屋からでていかないように、私は服の裾をほとんど反射的に掴んだ。
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