女神に可哀想と憐れまれてチート貰ったので好きに生きてみる

紫楼

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一章

朝市でお買い物

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 夜のために買い出しだーっとみんなで海沿いの屋台が並ぶ市場に向かった。

「よ!良いのが入ったよ!」
「見てってくれよ」

 威勢のいい声がかかる。

 なんていうか雑然とした感じだ。築地とかで種類別で並んでると思ってたけど、大きな一枚板の台に自分たちが取ってきたのを大雑把に載せてる感じ。

「へぇ」
 カラフルな魚が多い。サイズは五十センチ前後が普通っぽい。小さい魚は雑魚扱いで纏め売り。
 沖に出ない範囲だとオーズに貰ったようなサイズはいないんだろう。

 大きいのは吊るしてあって、欲しい分だけキロ売りみたいな感じか。場所によって脂のノリが違うのの同じ値段なのか。

「おーい!これ五イル(キロ)」
「毎度」
 ランガが吊るしのを買っちゃった。好きなのか。

 全体を見回った結果、貝類と五色エビみたいなの、タイ、鮭、スズキみたいなのを買った。
 うなぎみたいな蛇も買ってみたぞ。
 タコ、イカ、カニが見当たらなかったので聞いたら、ゲテモノ扱いで売れないから捨ててるって。マジか。

「兄ちゃん、変わったものが欲しいんだな?誰もくわねぇぞ」
 だってさ。カニとエビ見た目的にそう変わらんやろ。
 蛇はゲテモノじゃねぇってなんだよ。

 全部ドットとランガがたちが払ってくれた。

「料理は頼むぜ」
 ってことなので。お言葉に甘えて。

「次は肉買おー」
「ニーク、ニーク」 

 海から離れて中心街の方に行くと普通の商店街になった。

「野菜買う」
「野菜いらないって」
「肉で良いだろ肉だ」

 コイツらは、便秘になって困れば良いのに。切れ痔になってしまえ。

「俺は食うんだよ」
「ちぇー」

 芋、玉ねぎ、キャベツ、かぼちゃ的な野菜を買う。色合いとか形がちょっと違うんだなぁ。ニンニクは紫だった。黒ニンニクか?

 肉屋でもキロ買いで牛、猪、鳥、ネズミ、ウサギってあった。
 牛と猪、ウサギを山ほど買った。
「余ったら移動の時に使えば良いだろ」
 ドットもランガも思い切りが良い。
「今日はいっぱい売れるねぇ」
 肉屋さんはホクホクだった。

 酒屋も寄って、ワインとエールの酒樽も買った。
「ジェイルの酒も欲しいがやっぱ慣れた酒もいるわな」
 素材の味そのものなこっちの酒、悪くないと思うぞ。酸っぱくなっのやぬるいのはともかく。

 夜の買い出しは終わったので、俺は薬屋にタバコ買いに行きたいと言った。

「あん?お前の持ってるクサより良いのはねぇぞ」
「俺は各地のを試したいんだよ」
「酔狂だな」

 そんなわけでみんなと別れて薬屋に言った。

「ちわ~す」
 扉を開けたら途端にすごい香りだ。
「何をお求めだね」
 カウンターに気難しそうなヒゲのお爺さんが出てきた。
「えーと、煙草の刻み五十アム(グラム)葉巻二本で」
「若いのに変わっておるな」
 えー、タバコは年寄りのもんでもないっしょ。
 ところでとても気になる物を見つけた。
「これって薬?」
「そうだ。症状によって分量を変えて混ぜて使う」
 蜘蛛やトカゲとかを乾燥させてある。
「へぇ、あ、ポーション使っちゃったんだった。ポーションも売ってる?」
「上中下あるぞ」
 おお!上級もあるんだ。
「船乗りはよう怪我をするでな」
 あらやだ。海危ないね。

 腑くんにポーション代請求すればよかったかな?持ってるわけないか。

 欲しいものが買えて薬屋を出て歩いてると、細工屋の屋台が気になった。
 剣の装飾とかアクセサリーが飾ってある。

「おぉ」
 キセルが売ってる。銀細工かな。
 喧嘩煙管みたいなゴツいのだけど、好みだ。
「綺麗な兄さんやね。それ気に入ってくれたん?」
 店番の兄ちゃんに声掛けられた。線の細い緑髪のチャラい青年?

「うん、これカッコいいな。いくら?」
「兄さんやったら金貨二枚でええよ」
「安い!!」
 シャレオツな煙管が二万円!!
「嬉しなぁ。兄さん、普通は値切るんよ」
「良いものを値切ったらそれの価値を貶してるやん。芸術品は値段じゃなくて自分にとって気に入るか入らないか、気に入ったら高いとか安いとか気にならないと思うぞ」
 自分の心に響いた物を値切ったら、自分の中でその価値が下がっちゃうじゃん。

「そこまで言うてくれはったらお金要らん思うやん」
「それはダメ。これは俺に取って良いものだからね」
 他の細工物もカッコよかったから応援のつもりで金貨十枚の買い物をした。

 バングル、イヤーカフ、小型ナイフって、金貨十枚って安くない?
 でも余分に受け取ってくれなかった。
 良い買い物をしたと思いつつ、宿に戻った。

 まだラシャドル家からのお迎え時間じゃなかったようなので部屋に戻った。

 煙管を手に入れたので刻みタバコも楽しめる。お取り寄せでも買えたけど、この世界で良いもの見つけたからラッキーだ。

 とはいえ、今はシガリロで一服。
 これから昼飯なので、ビールはやめておいて、コーヒーを飲む。

 そういえば、貴族にお呼ばれって衣装このままで良いのか?ドットたち着替えるんかね?
 冒険者ってわかってるから良いのか?

 ピコン。

「ん?」

 スマホが何か通知してきた。
 メール・・・オーズからだ。

||||||||||||||||||||||||||||||||||||


今日は願いを聞いてくれてありがとう。

妻たちがジェイルをいたく気に入って、何かしてあげたいということで女神メルティアと共同でジェイルに新たな魔法を授ける。

髪型や化粧を思い浮かべて〈メイクアップ〉と詠唱すれば、髪型とメイクが出来るそうだ。

なんとなく悔しかったので俺からは〈雷撃〉を授ける。天を切り裂くような雷鳴を思い浮かべて使えばドラゴンも一撃で倒せようぞ。



||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

 は?
 いやいや?
 ドラゴン倒すとかどんな場面よ。
 
 過剰戦力なのよ。

 あと、メイクアップって。
 聖○士星矢のOPが脳内で暴れるのよ。
 セーラー○ーンの変身シーンとかもさ。

 でも髪型は正直困ってたから嬉しい。

 半分コーンロゥで想像して。

「〈メイクアップ〉」
 テレレテレレーテレレテレレー♬
 
 髪周りがふわふわ~として一瞬で望みの髪型になった。
 手鏡で確認。
 めっさイケメン!!

 俺イケメェン!!ふぅー!!

 エイコウちゃんしか出てこんやつ。

 変なポーズで感動していたら扉がコンコンっと鳴った。






 

_________________________


 〈新月の雷光〉
 ドット
 クレイバー
 ドレイク 
 シャート 
 〈鋼鉄の拳〉
 ランガ
 ヴァロ
 ヤン

 ポルドス ギルマス アントス

 シルスァン・ラシャドル
 ミシェル・ラシャドル
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