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私とお父様の答え合わせ
しおりを挟む「……貴方の誤算はただ一つ。愛する一人娘のニナが、私と仲良くなってしまったこと。ニナがとても良い子だったこと。普通なら虐めて虐めて虐め抜くような立場だったのに、私にとても良くしてくれたこと。私を『姉』と慕ってくれたこと。そうでしょう?」
「………っ…」
「お姉様…」
お父様のお顔から表情が抜け落ちました。ニナが私の手をそっと握ります。ああ、ニナ。私は貴方がいれば強くなれます。ならなくてはならないのです。だって私は貴方の『姉』ですもの。
「………あの女は…」
抑揚のない、不気味な声。隣にいたトーマ侯爵夫人がお父様の腕から手を放し、後退りました。
「マノンは……初夜の寝室で、こう言ったんだ……。『貴方を愛することはできない』と……」
「………」
あー……ラノベテンプレですかお母様…。あら?でも……それじゃあ………。
「『触れないでくれ』と。『愛する人がいる』と……言ったんだ…。私は…私は、なんのために……なんのために…………」
私、もしかして……
「私は!マノンのために実家の爵位も捨てて養子になった!!トーマ侯爵家から名指しで養子の…結婚の申し込みが来たと、舞い上がった!!美しいマノンが!私を見初めてくれていたのだと!私がマノンに恋をしたように、マノンも私を好きになってくれたのだと!!なのに!なのに…!!私を選んだ理由が、髪と、瞳の色……だと…!?ふざけるな!!ふざけるなぁ!!!」
私は、お父様の娘ではない…?
ちょっと待って……
ミルクティー色の髪と、薄茶色の瞳って………
私の知るポルトロンヌ貴族で、『全体的に茶色っぽい』色合いはお父様ともう一人。王族貴族の皆さまは金髪碧眼がデフォですからね。たま~にニナみたいな綺麗な髪色をした方もいらっしゃいますが。
私は、その『もう一人』を思い浮かべてしまった。気付くんじゃなかった!!よし、気付いてないことにしよう、うん。
だけど人だかりの中に『その人』を見つけてしまった。目が合ってしまった。くっそ!微笑むな!手を振るな!やんごとなき御方ぁ!!
「衛兵!トーマ侯爵代理殿が乱心だ!取り押さえろ!」
王弟殿下が声を張る。私に掴み掛かろうとした元お父様を衛兵が取り押さえ、私はいつのまにか隣にいたルビィ殿下に抱き寄せられていました。
そうですね。他国の…それも大国の王子様方の前で暴力事件は不味いですよねぇ?……ところでルビィ殿下?何故に私の肩を抱き寄せたままなんですか!?ちょっ…は、放して!放してくださいってば!!
はーなーしーてぇーえええええ!!
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