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【ケイレブ視点】
しおりを挟むあまりのことに呆然としてしまう。
エマが頓珍漢な事を言い始めて、エマが勝手に罵倒されて、セオドアが会場からあの女の肩を抱きながら出て行ってしまった。
おいおいおいおい。待ってくれ。処理する情報量が多すぎる。何を考えている!?セオドア、今日はエマのことを一番に考える日じゃないのか!?そしてエマ。そうじゃない。そうじゃないんだ。今か!?今その挨拶をしなくちゃいけなかったのか教えてくれ!!
何故俺の幼馴染たちは、俺の胃薬の量を増やそうとしてくるんだ!?
「…っ……セ…」
引き止めようとした俺とセオドアの目が合った。
あとで。
そう言われた気がした。
あとで?あとで何がある?…ああ、そういえば、セオドアはあとで話がある、と……。
喉がからからだ。酒精のない飲み物を給仕から受け取ると、いつのまにか小さなメモを握らされていた。
『月の刻、夜の間控室』
「……………………」
セオドア。何を考えている…?
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