【異世界大量転生4】役に立たない淫売聖女(♂)は極寒の地に追放されました。※なお、英雄王弟は即追いかけて行った模様です。

とうや

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楽園と崩壊と

57 カズマの嫁事情(アレクシス視点)

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大人のキスも上手にできるようになった。

相性がいいと唾液が美味いと言っていたアーロンの言葉は本当だったようだ。2人で抱き合って舌を絡めると、舌が痺れるように甘くて良い匂いがして頭がボーッとする。下半身が熱いがそれ以上に目眩にも似た多幸感で、気が付くと2人とも眠ってしまっている。

デルフィーヌとアーロンには「ヘタレ!!」と詰られる日々だ。幸せだから良いじゃないか。

アーロンに「渡したマニュアルはちゃんと読んでますよね?」って聞かれたが……正直にまだ読んでいないと言うと緊急講座が開かれることになった。

アーロン先生の偏った閨講座だ。

俺とノアはもちろん、セバスも強制参加。初めての性交で準備も知識もなくやることの危険性を教えるんだと、アーロンが黒い笑顔で言っていた。多分どうせセバスが『慣らす』とかいうのに反対したんだと思う。

あとは自由参加。

まあ部下たちの中で同性とのセックスに興味がある奴は居ないだろう。こいつら戦が終わったら命の洗濯とか言いながら娼館に直行してたし。

……と思ってたら、まさかの全員参加だった。デルフィーヌやシルフィーヌまで……。カズマも参加するらしい。


「あー…多分さあ、嫁が聞きたがると思うんだよな……」


死んだ魚のような目でカズマは言う。

カズマの嫁!?何というか……それはとんでもなく豪気な女性なのか、物好きなのか。


「お嫁さん?!カズマ、結婚してるの?どんな人!?」


デルフィーヌは興味津々だ。年頃なんだなあ…。


「………ホモが大好きな嫁と、お金が大好きな嫁…」


…………は???


聞くと、カズマは16歳の時に結婚していて、現在は嫁が2人、愛人が2人居るらしい。そのどれもがなし崩しの関係で、こんなに増えるとは……と頭を抱えていた。

さすがは《奈落》だ。オリジン時代、《奈落》も力を持った愛人たちを多数侍らせていた。……というか、愛人たちが《奈落》を囲んでいたと言うべきか。




俺の中の《鹿島》がドヤ顔している気がするが、嫁が多いって凄いことか!?














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