16 / 75
第1章*とんでもない専属メイド初日
11・蛇+ヤンデレ変態魔法使い=最凶
しおりを挟む本来『MLR』でのアステロッドルートでは、こうだ。
身体でのし上がろうとする主人公の企みに気づいたアステロッドが、協力を申し出てくる。
真意が読めないまま二人は共犯となるが、主人公は次第にアステロッドに惹かれていく。
そんなことより問題なのが。
所狭しと仕掛けられた、必要以上のバッドエンド行きのフラグフラグフラグ!
選択肢ひとつ間違えるだけで、即バッド行きの問題キャラ。それがアステロッドだ。
(私は忘れない)
蛇と一緒に部屋へ監禁された挙句に、アステロッドに犯され続けるという最悪なバッドエンドを。
****
(ひええええええええ)
蛇なんか大嫌いだ。
だけどそれよりも、こんなことをしてくるアステロッドはもっと嫌いだ。
前世の知識があろうとなかろうと、それだけは変わらない。
「ねえ、どこまでされた?」
アステロッドの細い指が、ルーナの頬を撫でる。
ルーナの背にぞわりと寒気が走った。
(触るな触るな触るな!!)
「どこまでも何も……何もされていないわ!!」
そんなの嘘だ。
だが、アステロッドに本当のことを言う義理がどこにあるだろう。
王子に触れられた感触は、今もまだルーナの肌に残っている。
前世を思い出していなかったら、きっと彼のことを嫌えていた。
だけど、思い出してしまったから。
あんなことをされたというのに、ルーナは王子のことを嫌えないまま。
かといって、好きだとも思えないが。
「嘘つき」
「な……」
見てもいないくせにアステロッドが断言する。
はっきりと言われて、ルーナは言葉に詰まってしまった。
「俺に嘘をつくの?」
きゅっ、と。
両手首と両足首に巻きついた蛇が、さらに強く巻きついてくる。
(やだやだやだ、蛇無理蛇無理!!)
どうにか意識を逸らそうと頑張ってみたが、限界だ。
無理だ。無理無理。
恐怖で足が震える。
「俺に嘘をつく悪い子には、お仕置きしないとね?」
「……っ!?」
アステロッドは底知れぬ笑みを浮かべると、さらに一歩ルーナに近づいた。
アステロッドの靴が温室のれんがだたみを叩く。靴音がやけにルーナの耳につく。
距離がなくなるほどアステロッドが近づいてきて、ルーナは思わず顔を歪めた。
「来ないでよ! 離れて!!」
原作ゲームなんて知ったことか。
いじめっ子なんて嫌いだ。
ルーナは唯一自由な声で抵抗を試みる。
「それは無理な相談だね、ルーナ」
アステロッドは言いながら、ルーナの顎を無理やり掴んだ。
強引に視線を合わせられる。
「や……っ」
本当は、両手を振り回してアステロッドを突き飛ばしたい。
だけど、巻き付く蛇のせいで体が全く動かない。
ルーナは悔しくて、アステロッドをきつく睨みあげる。
だが逆効果だったようで、アステロッドは嬉しそうに恍惚とした笑みを浮かべた。
「いい目だ。その憎しみのこもった君の瞳、そそられるよ」
(……っ)
ぞわり。
こいつ変態だ。
紛うことなき変態だ。
「まあ、君が王子にどこまでされていようが俺には関係ない。俺がルーナを愛していればそれでいい」
「……っンン!!」
アステロッドはルーナの唇に、自身のそれを押し付けた。
2
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~
双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。
なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。
※小説家になろうでも掲載中。
※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる