空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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新しい依頼

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「取り敢えず、この現状を衛士隊に訴えておきましょうか。不法侵入、器物破損などなど諸々込みで」

 ステラさんがさも当然といった顔でそう言った。

「衛士隊ですか...」

「えぇ、なにか問題でもありますか?」

「ステラさん、この町の衛士隊は頼りにならないんですよ」

 言い辛そうにしているフローラさんに代わって私が代弁した。

「そうなんですか?」

「えぇ、例の男爵家の息が掛かっていますからね。訴えてもちゃんと捜査してくれるかどうか怪しいもんです。ヘタすりゃ握り潰される可能性もあります」

「それはなんとも...由々しき事態ですね...ならばギルドに依頼するというのはどうでしょうか?」

「ギルドにですか?」

「えぇ、部屋を荒らされたんでその犯人を突き止め、捕まえて欲しいと依頼するんです。衛士隊が頼りにならないならそうするしかありませんし、ギルドの仕事となれば強制捜査に入ることも可能になります」

「あぁ、なるほど...そんな手がありましたか...」

 私は驚いてステラさんを見詰めた。さすがは冒険者生活が私より長いだけのことはある。

「フローラさん、お店に出勤するのは今日も夕方からですよね?」

「はい」

「ではすぐにギルドに向かいましょう。それと壊された食器類も買い直さないと」

「えっ...で、でも...また更に依頼をするお金なんて私には...」

 フローラさんが逡巡している。

「それなら心配要りませんよ。私が依頼を受けますから。もちろん料金は頂きません」

 そう言ってステラさんが胸を張った。私もフォローすることにした。

「フローラさん、謂わばこれは形式を整える儀式みたいなものだと思って貰って問題ありませんよ。あまり深刻に考えないで下さいな」

「分かりました...あの...本当に色々とお世話になりまして申し訳ありません...」

「気にしないで下さい。これはもう我々の問題でもありますんで」 


◇◇◇


 その後、壊された物や汚された物などを買い揃えた。ここでも支払いは私が済ませた。フローラさんは終始申し訳無さそうにしていたが、私はガンとして譲らなかった。

 それから冒険者ギルドに向かったのだが、中に入ってみて驚いた。人の姿が増えていたのだ。

 依頼ボードを見ている冒険者や、仕事を依頼している人が何人も居る。そのせいでナディアさんはめっちゃ忙しそうに働いている。私達も依頼者の列に並んだ。

「はい~...次の方~...」

「ナディアさん、お疲れみたいですね」

「あぁ、あなた方でしたか...えぇ、なんだか知らないけど急に冒険者も依頼者も戻って来てくれたんですよ...お陰様で一休みする暇もありませんが...」
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