空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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採掘ツアー

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「そういう訳にも行かないんですよ。なにせ相手は貴族ですからね」

「あぁ、そうなんですね...それはまた厄介な...」

「だからステラさんはここで降りて貰っても」

「降りません!」

 構わないって言おうとしたら食い気味に来られちゃったよ...

「ハァ...それならそれで構いませんが...くれぐれも軽率な行動は控えて下さいね...」

「委細承知之助!」

「だからそれいつの時代の言葉ですか...」

 私はため息を吐くしかなかった。


◇◇◇


「は~い! 鉱山跡の見学をなさりたい方は私に付いて来て下さいね~!」

 鉱山跡に着いた私達を出迎えたのはツアーガイドの人だろうか? 旗を持ったお姉さんだった。

「落盤の危険がありますから、私の通った道以外には進まないで下さいね~! では出発しましょう! レッツラゴー!」

 ツアーの参加者は私達含めて15人ほどだ。

「道が滑り易くなっていますから気を付けて下さいね~!」

 私達はガイドのお姉さんの後に続いて、昔の坑道をゆっくりと進んだ。坑道内は天井に吊るされたカンテラの灯りと、壁の所々に埋め込まれた蝋燭の灯りとで、足元はそれほど暗くない。

「ここは約50年ほど前まで金が採れる鉱山だったんです。ほら、ご覧下さい。当時の掘削道具もそのままの形で残してあるんですよ」

 見ると明らかに時代物と分かるツルハシやスコップなどが無造作に置かれていた。

「当時はまだ掘削技術も道具も十分じゃなく、度重なる落盤事故や地下水の氾濫などで多くの人命が喪われたそうです。こちらをご覧下さい」

 ガイドのお姉さんが指差す先には、小さな祠が建っていた。

「これは事故で亡くなった作業員の魂を鎮めるための慰霊碑になります。皆さん、合掌して下さいね」

 私達は手を合わせ、1分ほど黙祷を捧げた。

「では次に参りましょうか。この先を進むといよいよ皆さんお待ちかねの採掘体験コーナーになります。こちらをお持ち下さい」

 そう言ってガイドのお姉さんが小さなツルハシを全員に手渡す。

「皆さんが振り当てた金はそのままお持ち帰りになって構いませんので、頑張って振り当てて下さいね~」

 更に坑道をしばらく進むと、少し開けた場所に出た。

「はい、ここで採掘体験をして貰います。制限時間は1時間。この場所以外では採掘しないで下さいね。ではスタートです!」

 ガイドのお姉さんが高らかに宣言した。

「行きましょう! 絶対に金を振り当ててやりますよ~!」

 なぜかステラさんのテンションが異様に高い。まぁそうは言っても、私もちょっとワクワクしてるんだけどね。
 
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