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思考迷路
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「ガイドさん! ガイドさん! これこれ! 見て下さいこれ! 金じゃないですか!? 金ですよね!? 金だと言って下さい!」
「どれどれ~? あぁ、残念~ これは砂鉄ですね~」
「そ、そんなぁ...今度こそはと思ったのにぃ...」
「アハハ、そう簡単には見付かりませんよ~ 頑張って下さいね~」
「クソォッ! 今度こそ~!」
「...なんだかステラさんが一番楽しんでますね...」
「ハハハ...お恥ずかしい...」
私とフローラさんは揃って苦笑した。ちなみに私達の方は目ぼしい物すら見付けられず、早々に飽きてリタイアしていた。
ステラさんのあのバイタリティーはどっから来るんだろうか...私達はツルハシ片手に只管掘削を続けるステラさんを、眩しいものを見るような目で眺めていた。
「はい~! 残念ながらここでお時間になりました~! 皆さん、お疲れ様でした~! ツルハシを回収しますんで集まって下さいね~!」
「そんな! ガイドさん! あともう一息だと思うんです! どうかあともうちょっとだけ掘らせて下さい!」
ステラさんの往生際が悪い。
「ダメですよ~ 次の場所が待ってますからね~ 団体行動を乱さないで下さい~」
「そんなぁ...」
「ステラさん、なにもそんなこの世の終わりみたいな顔しなくても...ガイドさん、すいませんでした。先に進みましょう。ほら、ステラさん。行きますよ」
「うぅ...分かりました...」
ステラさんは渋々といった感じで付いて来た。なんだろ? そんなに金が欲しかったの? 金に困ってる訳じゃないと思うんだけどな...
◇◇◇
「皆さん~! ここから登り勾配なります~! 気を付けて進んで下さいね~! 手摺に掴まって歩くと少し楽になりますよ~!」
ガイドのお姉さんの言う通り、少し急な登りになっていた。
「フローラさん、大丈夫ですか?」
「ご心配なく。私、鉱山の町育ちなんでこの程度軽いもんです」
フローラさんは案外逞しかった。それに比べて...
「ヒーハー...ヒーハー...」
「ステラさん、だらしないですよ? それでも冒険者の端くれですか?」
「そ、そんなこと言われたって~...」
「ほらほら、頑張って。置いてっちゃいますよ?」
「ま、待って下さい~...」
私はすっかり息が上がっているステラさんを叱咤激励した。全くもう...普段空ばっかり飛んでるから体力が付かないんだよ...
これはアレだな。次の冒険に出る前に鍛え直しだな。あぁ、そうそう。セリカさんもついでに...って、私はなに考えてんだ!?
思わずパーティーリーダー的な思考に捕らわれてしまった私は、頭を振ってそんな考えを頭の中から追い出した。
もう私には関係無いんだから...
「どれどれ~? あぁ、残念~ これは砂鉄ですね~」
「そ、そんなぁ...今度こそはと思ったのにぃ...」
「アハハ、そう簡単には見付かりませんよ~ 頑張って下さいね~」
「クソォッ! 今度こそ~!」
「...なんだかステラさんが一番楽しんでますね...」
「ハハハ...お恥ずかしい...」
私とフローラさんは揃って苦笑した。ちなみに私達の方は目ぼしい物すら見付けられず、早々に飽きてリタイアしていた。
ステラさんのあのバイタリティーはどっから来るんだろうか...私達はツルハシ片手に只管掘削を続けるステラさんを、眩しいものを見るような目で眺めていた。
「はい~! 残念ながらここでお時間になりました~! 皆さん、お疲れ様でした~! ツルハシを回収しますんで集まって下さいね~!」
「そんな! ガイドさん! あともう一息だと思うんです! どうかあともうちょっとだけ掘らせて下さい!」
ステラさんの往生際が悪い。
「ダメですよ~ 次の場所が待ってますからね~ 団体行動を乱さないで下さい~」
「そんなぁ...」
「ステラさん、なにもそんなこの世の終わりみたいな顔しなくても...ガイドさん、すいませんでした。先に進みましょう。ほら、ステラさん。行きますよ」
「うぅ...分かりました...」
ステラさんは渋々といった感じで付いて来た。なんだろ? そんなに金が欲しかったの? 金に困ってる訳じゃないと思うんだけどな...
◇◇◇
「皆さん~! ここから登り勾配なります~! 気を付けて進んで下さいね~! 手摺に掴まって歩くと少し楽になりますよ~!」
ガイドのお姉さんの言う通り、少し急な登りになっていた。
「フローラさん、大丈夫ですか?」
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「ヒーハー...ヒーハー...」
「ステラさん、だらしないですよ? それでも冒険者の端くれですか?」
「そ、そんなこと言われたって~...」
「ほらほら、頑張って。置いてっちゃいますよ?」
「ま、待って下さい~...」
私はすっかり息が上がっているステラさんを叱咤激励した。全くもう...普段空ばっかり飛んでるから体力が付かないんだよ...
これはアレだな。次の冒険に出る前に鍛え直しだな。あぁ、そうそう。セリカさんもついでに...って、私はなに考えてんだ!?
思わずパーティーリーダー的な思考に捕らわれてしまった私は、頭を振ってそんな考えを頭の中から追い出した。
もう私には関係無いんだから...
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