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ダンジョン攻略11
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取り敢えず私は魔物の群れに注目してみた。
魔物の種類はゴブリンやオークと言った弱い魔物から、オーガやゴーレム、ミノタウロスにケンタウロスなど強い魔物まで様々で、群れというより寄せ集めに近いかも知れない。
実際、統制が取れてなくて各自が勝手に動いてるし。
「スタンピードの時も思ったんですけど、コイツらって魔物同士で争ったりしないんですかね?」
実はずっと疑問に思ってたんだよね。同じ種類の魔物ならともかく、違う種類の魔物が一緒に居て、なんで争い事に発展しないのかって。
「それはきっと人間を最優先で襲うようにとプログラミングされているのかも知れませんね」
「なるほど。共通の敵が居るから共闘してるって訳ですか」
「そうだと思います」
「じゃあこうしてみたらどうなるでしょうね?」
私は群れの後方に居るオーガの前に、わざと無防備を装おって亜空間から出てみた。
「グワォッ!」
オーガが金棒を振り下ろして私を攻撃しようとする。その攻撃が届く刹那、私は間一髪で亜空間に避難する。すると私を狙っていた金棒は、ちょうどすぐ側に居たミノタウロスとケンタウロスを直撃した。
「グモッ!?」「ヒヒヒンッ!?」
仲間を殺られたミノタウロスとケンタウロスがオーガに襲い掛かる。
「グモゥッ!」「ヒヒヒンッ!」「グワォッ!」
それに対してオーガが反撃する。
そこからはもう阿鼻叫喚の坩堝だった。魔物同士が争い合い、バトルロイヤルのような展開になって行った。
弱い魔物は強い魔物同士の戦いから逃げ回り、強い魔物同士は殺し合いにまで発展し、次第に数を減らして行った。
ここまで効果があるとは思わず、私は魔物同士の戦いを圧倒されながら黙って見ていた。
「す、凄い...こ、こんな方法があるだなんて...」
ステラさんが思わずと言った感じでポロッと呟いた。
「こういうのも同士討ちって言うんでしょうかね...」
セリカさん、それは私も聞きたいと思っていた。
そんなこんなしている内に、魔物は強いオーガやゴーレムがポツリポツリと残っているだけになり、弱い魔物やちょっと強い魔物、かなり強い魔物まで全滅したようだ。
「カリナさん、お見事です...」
残った魔物を難なく倒し終えたステラさんがしみじみと呟く。
「いや、単に私は好奇心の赴くままにちょっとやってみただけなんですけどね」
そう言って私はポリポリと頭を掻いた。
「どうでもいいけど、解体手伝って下さいね...」
セリカさんはウンザリしたような口調でそう言った。
魔物の種類はゴブリンやオークと言った弱い魔物から、オーガやゴーレム、ミノタウロスにケンタウロスなど強い魔物まで様々で、群れというより寄せ集めに近いかも知れない。
実際、統制が取れてなくて各自が勝手に動いてるし。
「スタンピードの時も思ったんですけど、コイツらって魔物同士で争ったりしないんですかね?」
実はずっと疑問に思ってたんだよね。同じ種類の魔物ならともかく、違う種類の魔物が一緒に居て、なんで争い事に発展しないのかって。
「それはきっと人間を最優先で襲うようにとプログラミングされているのかも知れませんね」
「なるほど。共通の敵が居るから共闘してるって訳ですか」
「そうだと思います」
「じゃあこうしてみたらどうなるでしょうね?」
私は群れの後方に居るオーガの前に、わざと無防備を装おって亜空間から出てみた。
「グワォッ!」
オーガが金棒を振り下ろして私を攻撃しようとする。その攻撃が届く刹那、私は間一髪で亜空間に避難する。すると私を狙っていた金棒は、ちょうどすぐ側に居たミノタウロスとケンタウロスを直撃した。
「グモッ!?」「ヒヒヒンッ!?」
仲間を殺られたミノタウロスとケンタウロスがオーガに襲い掛かる。
「グモゥッ!」「ヒヒヒンッ!」「グワォッ!」
それに対してオーガが反撃する。
そこからはもう阿鼻叫喚の坩堝だった。魔物同士が争い合い、バトルロイヤルのような展開になって行った。
弱い魔物は強い魔物同士の戦いから逃げ回り、強い魔物同士は殺し合いにまで発展し、次第に数を減らして行った。
ここまで効果があるとは思わず、私は魔物同士の戦いを圧倒されながら黙って見ていた。
「す、凄い...こ、こんな方法があるだなんて...」
ステラさんが思わずと言った感じでポロッと呟いた。
「こういうのも同士討ちって言うんでしょうかね...」
セリカさん、それは私も聞きたいと思っていた。
そんなこんなしている内に、魔物は強いオーガやゴーレムがポツリポツリと残っているだけになり、弱い魔物やちょっと強い魔物、かなり強い魔物まで全滅したようだ。
「カリナさん、お見事です...」
残った魔物を難なく倒し終えたステラさんがしみじみと呟く。
「いや、単に私は好奇心の赴くままにちょっとやってみただけなんですけどね」
そう言って私はポリポリと頭を掻いた。
「どうでもいいけど、解体手伝って下さいね...」
セリカさんはウンザリしたような口調でそう言った。
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