空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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拠点確保

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 その後、ステラさんに『エリアーズ』の業務説明をした。

「するとメインは護衛の仕事ってことですか?」

「えぇ、それも女性限定で」

「それってピンポイント過ぎません!?」

 うんうん、セリカさんと全く同じ反応。まぁ無理もない。

「確かにそうなんですが、結構需要はあるんですよ? こういった高いホテルに泊まれるくらいには」

「あぁ、確かに...」

「それと仕事が無い時は、周辺の魔物を狩って稼いだりしてますから」

「なるほど...」

 ステラさんはしばらく考え込んでいた。

「業務内容は理解しました。でもだったらホテル暮らじゃなく、ルームシェアをした方が良いんじゃないですか?」

「ルームシェア?」

「えぇ、パーティーホームとして拠点を構えるってことです。私を追い出したパーティーはそうやってました」

「なるほど...」

 護衛を主にするつもりだったから、拠点を作るとかそんなこと考えもしなかったよ。護衛だと場所を転々とする必要があるからね。

「そう言えばマックス達もそんなこと言ってました」

 セリカさんが口を挟む。

「そうなんですか?」

「えぇ、王都に行ってある程度稼いだら拠点を作りたいって。だから王都に来たんですよ」

「そうなんですね...じゃあ私達もそうしましょうか?」

「「 賛成~! 」」

 ステラさんの怪我が治るまですること無いしね。それにしばらく王都に居るつもりだったからちょうどいいかも。

 早速、私達は不動産屋さんに赴いた。


◇◇◇


「ここなんか良くないですか?」

 私が提案したのは、3つの居室と1つのリビング・ダイニングキッチンにて構成されている間取りで、所謂3LDKと呼ばれるものだ。

「どれどれ...うん、良いですね。風呂・トイレ付きだし」

「家賃も良心的だし、近くに商店街があって便利ですね」

 二人も気に入ったみたいなんで、現物を見に行くことにした。

「外観はちょっと古ぼけてますが、中は割と新しい感じですね」

「備え付けの家具も良い味出してます」

「日当たりは良さそうですね」

「ここに決めます?」

「「 賛成~♪ 」」

 全員一致で私達のパーティーホームが決定した。


◇◇◇


 空間魔法使いの引っ越しはあっという間に終わる。荷物を出すだけだからね。

「ステラさん、荷物が重くて持ち上がりません。ちょっと亜空間に一緒に来て貰っていいですか?」

「あぁ、すいません!」

「セリカさんは自分の空間に全部入れてましたっけ?」

「あ、確か重い物だけカリナさんにお願いしてました」

「ステラさん、すいませんがセリカさんの分もお願い出来ますか?」

「任せて下さい!」

 こうして引っ越しは無事完了した。
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