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初体験
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あれから一週間が経過した。
ステラさんの怪我もすっかり良くなり、今日は初めて新生『エリアーズ』としての初任務を熟すべく、勢い込んで冒険者ギルドにやって来た訳だが...
「ありませんねぇ...」
うん、分かってた...世の中そんなに甘くないよね...
「魔物を狩りに行きますか。ステラさんの実力も見てみたいし」
「が、頑張ります!」
こうして私達は近くの森に向かった。
◇◇◇
「じゃあ早速、上空から偵察して来ますね?」
そう言ってステラさんは服を脱ぎ出した。
「あ、ステラさん。ちょっと待って下さい」
「なにか!?」
「あの、もしかして人を乗せて飛ぶことって可能だったりします?」
そう、ずっと気になっていたんだよね。
「えぇ、一人までなら。ただし、私は鳥に変化すると「クエッ」とか「グエッ」とかしか発せられませんよ? どうも鳥の口で人語を話すのは難しいみたいです」
「そうなんですね。じゃあ例えば私が乗ったとしたら「右へ」「左へ」って一方的に指示するだけになっちゃうんですね?」
「えぇ、そうです。それでもいいなら」
「構いません。乗ってみたいです。あ、セリカさんはどうしますか?」
「私は遠慮します。高い所が苦手なんで...」
「分かりました。じゃあちょっと行って来ますんで、魔物に襲われたら瞬間移動で逃げて下さいね?」
「はい、了解です」
「ではステラさん、お願いします」
「じゃあ行きますよ~」
次の瞬間、ステラさんの体がピカッて光ったと思ったら、そこには巨大な鷲が現れていた。凄いね! どうなってるんだろ?
「それじゃあ失礼しますね~」
ステラさんが乗り易いように体を屈めてくれたんで、私はよっこいしょとばかりに背中に跨がった。そして首筋に手を回す。
ふわあああっ! フカフカしてて気持ちいい! それにめっちゃいい匂いがするよ!
「ステラさん、準備いいですよ~」
「クエッ!」
一声鳴いたステラさんがヒラリと舞い上がる。うわあ! 私飛んでるよ!
「じゃあセリカさん、行って来ますね~」
「行ってらっしゃ~い」
セリカさんに見送られながら、私は初めての空の旅に出発した。
「ステラさん! 凄いです! 三百六十度の大パノラマ! 絶景かな絶景かな! ステラさんはずっとこの景色を見て来たんですね~!」
「クエッ!」
私は初めて見る景色に大興奮していた。
今居る森はずっと向こうにある高い山まで続いていて、後ろを振り返れば王都が見える。遥か地平線の彼方には海だろうか? キラキラ光る水面が見える。
私は思う存分空の旅を満喫していた。
ステラさんの怪我もすっかり良くなり、今日は初めて新生『エリアーズ』としての初任務を熟すべく、勢い込んで冒険者ギルドにやって来た訳だが...
「ありませんねぇ...」
うん、分かってた...世の中そんなに甘くないよね...
「魔物を狩りに行きますか。ステラさんの実力も見てみたいし」
「が、頑張ります!」
こうして私達は近くの森に向かった。
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「じゃあ早速、上空から偵察して来ますね?」
そう言ってステラさんは服を脱ぎ出した。
「あ、ステラさん。ちょっと待って下さい」
「なにか!?」
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そう、ずっと気になっていたんだよね。
「えぇ、一人までなら。ただし、私は鳥に変化すると「クエッ」とか「グエッ」とかしか発せられませんよ? どうも鳥の口で人語を話すのは難しいみたいです」
「そうなんですね。じゃあ例えば私が乗ったとしたら「右へ」「左へ」って一方的に指示するだけになっちゃうんですね?」
「えぇ、そうです。それでもいいなら」
「構いません。乗ってみたいです。あ、セリカさんはどうしますか?」
「私は遠慮します。高い所が苦手なんで...」
「分かりました。じゃあちょっと行って来ますんで、魔物に襲われたら瞬間移動で逃げて下さいね?」
「はい、了解です」
「ではステラさん、お願いします」
「じゃあ行きますよ~」
次の瞬間、ステラさんの体がピカッて光ったと思ったら、そこには巨大な鷲が現れていた。凄いね! どうなってるんだろ?
「それじゃあ失礼しますね~」
ステラさんが乗り易いように体を屈めてくれたんで、私はよっこいしょとばかりに背中に跨がった。そして首筋に手を回す。
ふわあああっ! フカフカしてて気持ちいい! それにめっちゃいい匂いがするよ!
「ステラさん、準備いいですよ~」
「クエッ!」
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「じゃあセリカさん、行って来ますね~」
「行ってらっしゃ~い」
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「ステラさん! 凄いです! 三百六十度の大パノラマ! 絶景かな絶景かな! ステラさんはずっとこの景色を見て来たんですね~!」
「クエッ!」
私は初めて見る景色に大興奮していた。
今居る森はずっと向こうにある高い山まで続いていて、後ろを振り返れば王都が見える。遥か地平線の彼方には海だろうか? キラキラ光る水面が見える。
私は思う存分空の旅を満喫していた。
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