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あぁ、そう言えば確かにソニアは自分のことを愛のキューピットだとかなんとか言ってたっけな...
そんなことを思い出したライラは頭を振りながら、
「ソニアさん、私と約束しましたよね? 余計なお節介を焼かないようにって。忘れちゃったんですか?」
言い聞かせるようにしてそう言った。
「あれ!? そうだったかしら!?」
ソニアは惚けているというより、本気で忘れていたと言った感じでそう言いながら首を捻った。
「そうですよ。しっかりして下さい」
ライラは呆れながらそう言った。
「うぅ...それじゃ仕方ないわね...諦めるしかないか...」
案外ソニアが簡単に引き下がってくれたので、ライラとしてはホッと胸を撫で下ろしたのだが、
「その代わり、ミハエル殿下との間に一体なにがあったのか!? 本当のところをキッチリと教えなさいよね!」
いきなりそう言われて面食らってしまった。
「いやだから...なんにもありませんって...」
「ウソおっしゃっい! だったらなんでここんとこ、ミハエル殿下と全く話さなくなっちゃったのよ!」
「うっ! そ、それはその...」
「それになんでミハエル殿下のことを、まるで親の仇でも見るかのような顔で睨み付けたりしてんのよ!」
「うぅ...」
まさか気付かれていたとは...意外に周りのことを良く観察しているソニアに、脱帽したライラは思わず言葉に詰まってしまった。
「さぁ! キリキリと白状しなさい!」
調子に乗ったソニアはここぞとばかりに畳み掛けて来た。
「話したくありません...」
閉口したライラはそっぽを向いてそう呟いた。
「だからなんでよ!? 言えないようなことがあったっていうの!?」
「そういうことですよ...お願いだから察して下さいな...」
ライラは祈るようにそう言った。
「ふん! 良く分かんないけど、そこまで言うなら今日はこの辺にしといてあげるわ! 感謝しなさい!」
「いやなんでそんなに偉そうなんですか...」
すっかり辟易してしまったライラは、やれやれとばかりにため息を吐いた。
「ところで話は変わるけど、本当になにも聞いてないの!?」
そこでソニアは急に口調を変えた。
「なにをですか!?」
「ドロシーさんのことに決まってんじゃないのよ!」
「あぁ...」
なんとなく想像は付くが、ライラとしてはハッキリと聞いた訳ではないので答えようがなかった。
「いえ、本当になにも知りませんよ」
「そうなのね...」
ソニアはかなり不満そうではあるが、渋々と言った感じで引き下がった。
そんなことを思い出したライラは頭を振りながら、
「ソニアさん、私と約束しましたよね? 余計なお節介を焼かないようにって。忘れちゃったんですか?」
言い聞かせるようにしてそう言った。
「あれ!? そうだったかしら!?」
ソニアは惚けているというより、本気で忘れていたと言った感じでそう言いながら首を捻った。
「そうですよ。しっかりして下さい」
ライラは呆れながらそう言った。
「うぅ...それじゃ仕方ないわね...諦めるしかないか...」
案外ソニアが簡単に引き下がってくれたので、ライラとしてはホッと胸を撫で下ろしたのだが、
「その代わり、ミハエル殿下との間に一体なにがあったのか!? 本当のところをキッチリと教えなさいよね!」
いきなりそう言われて面食らってしまった。
「いやだから...なんにもありませんって...」
「ウソおっしゃっい! だったらなんでここんとこ、ミハエル殿下と全く話さなくなっちゃったのよ!」
「うっ! そ、それはその...」
「それになんでミハエル殿下のことを、まるで親の仇でも見るかのような顔で睨み付けたりしてんのよ!」
「うぅ...」
まさか気付かれていたとは...意外に周りのことを良く観察しているソニアに、脱帽したライラは思わず言葉に詰まってしまった。
「さぁ! キリキリと白状しなさい!」
調子に乗ったソニアはここぞとばかりに畳み掛けて来た。
「話したくありません...」
閉口したライラはそっぽを向いてそう呟いた。
「だからなんでよ!? 言えないようなことがあったっていうの!?」
「そういうことですよ...お願いだから察して下さいな...」
ライラは祈るようにそう言った。
「ふん! 良く分かんないけど、そこまで言うなら今日はこの辺にしといてあげるわ! 感謝しなさい!」
「いやなんでそんなに偉そうなんですか...」
すっかり辟易してしまったライラは、やれやれとばかりにため息を吐いた。
「ところで話は変わるけど、本当になにも聞いてないの!?」
そこでソニアは急に口調を変えた。
「なにをですか!?」
「ドロシーさんのことに決まってんじゃないのよ!」
「あぁ...」
なんとなく想像は付くが、ライラとしてはハッキリと聞いた訳ではないので答えようがなかった。
「いえ、本当になにも知りませんよ」
「そうなのね...」
ソニアはかなり不満そうではあるが、渋々と言った感じで引き下がった。
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