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8章
はい、それ子供の恋愛な
しおりを挟むそれから類は買って来た菓子やジュースを机の上に並べて、わざわざジュースの為に下までコップを取りに行く面倒な事までしてくれた。
俺は何が何やらで黙って見てたけど、絶対何か企んでるなと警戒はしていた。
そして、下から持って来たクッションを床に敷いてポンポンと手で叩いて座ってと指示される。
「貴哉、お菓子食べよう♪」
「食うけど、お前何企んでんだ?」
「企むだなんて、ただ良い子やってるだけだよ♪」
「もしかして良い子になれば付き合えると思ってんのか?」
「そうだよ~♪俺良い子は得意なんだぁ♪」
「自慢気に言ってんじゃねぇよ。そんなんで付き合う訳ねぇだろ」
「じゃあどうすれば付き合ってくれる?」
「何しても付き合うのは無理。もういいじゃん、前みたいな関係で。お前が俺に無駄に関わらなければ普通にしてやるから」
元々類は言う程悪い奴じゃない。いつも愛想良くて笑顔だし、明るくて周りからは好かれていた。ただ俺にとってトラウマがあるから苦手なだけ。俺がこいつを嫌いになれないのも、元が良い奴って知ってるからだ。
「それは無理だな~。双葉にはもう協力して貰えないし、これからは俺が一人でやらなくちゃならないんだ」
「お前はいつも話が飛ぶな。何の事だよ」
「今まで欲しいものを手に入れる時って、人間が相手の場合は双葉に協力してもらってたんだよ。ほら、俺の欲しいものって誰かのものじゃん?双葉にターゲットの相方を落として引き離して、フリーになった欲しいものを俺がゲット~♪ってね♡」
「最低だな!んな事してんじゃねぇよ。双葉も良くお前に付き合ってたな」
「そこなんだよな~!双葉が辞めるって言った時は驚いたよ~。薄々悪い事だって気付いてたみたい。それをキッパリ辞めるきっかけを与えたのは貴哉なんだぞ~」
「ゔっ、話だけ聞いてると俺良い人じゃん。責めるような言い方すんじゃねぇよ」
「俺からしたら一緒に連んでた仲間を盗られた気分なんだって。まぁ双葉とはこれからも連むのは変わりないからそこはいいんだけど~」
友達を盗られたみたいに言われて、かなり俺に懐いてる双葉を思い出して少し悪い事したな~とか思ったけど、ここでひよったら負けだ。俺は堂々としてようと思った。
双葉の事を話す類は少し寂しそうだったけど、すぐにケロッと笑い出して、いつものように人懐っこくして来た。
「俺一人だといきなり伊織さんはハードル高いなぁと思ったから、まずは貴哉からってね♪だからお願ーい!付き合って~♪」
「はぁ!?俺で実験みたいな事すんじゃねぇよ!それ付き合えたとしても意味ねぇだろ!」
「あるよ。さっきも言っだだろ?貴哉の事は好きな方だって。付き合って相性良ければそれはそれで楽しめばいいじゃん♪」
「お前、今までどんな恋愛して来た訳?俺より酷ぇだろ」
「貴哉の恋愛事情がどんなのかは知らないけど、俺のはとっても楽しかったよ~♪」
ケラケラ笑う類。類の母ちゃんどんな育て方したんだよ。俺の母ちゃんと友達だから会った事あるけど、ガキの頃とか甘やかしてた所はあるよな。うーん、どうやら類は俺の事本気じゃなさそうだし、ここは俺が年上として躾直してやるのも有りか。
「そうかよ。ならさ、俺が大人の恋愛を教えてやろう」
「え♡なにそれー!貴哉が大人の恋愛ぃ!?ウケる♪」
「いちいちウケんな!そもそもお前人を本気で好きになった事あんのか?欲しいって思うのはいいけど、本当に好きで付き合いたいと思ってたのか?」
「好きにはなったよ。本気かって聞かれたら分からないかなぁ?なんかさ、手に入っちゃうと新しいものが欲しくなっちゃうんだよ。あっちのいいな~って」
「クズじゃん。はい、それ子供の恋愛な」
「あはは!貴哉にダメ出しとか俺終わってる~♪」
「テメェ真面目に聞きやがれ!!」
面倒くさがりな俺が珍しく教えてやろうとしてんのに全部笑って返されるの事に無性に腹が立った!
こいつは昔から人気あったけど、今もそうなのかと疑問に思うぐらい性格が悪く見えた。
ここで俺のスマホがピロン♪と鳴るのが分かった。きっと空からだ。空とは朝からメッセージのやり取りをしてるからそれの返信だろ。後で見ようと思ってたら、双葉が俺のスマホを探し始めた。
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