【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ6th season

pino

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1章 

何で俺が何かしたってなるんだよっ

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 俺達が食堂に着く頃には既に混み合っていて、空いてる所を探すのも大変そうだった。
 今日に限って何でこんなに混んでんだよ。
 変な噂聞いたからただでさえ機嫌悪ぃのによ。


「貴哉はBランチだっけ?藤野はどれにするー?」

「俺は持って来てるからいいよ」
 

 藤野は手に持っていたコンビニの袋を見せた。


「中身何?」

「メロンパン」

「不健康だな。空、俺と同じBランチ奢ってやれ」

「はいはいっと」


 パンなら今食わなくてもいいだろ。
 藤野は遠慮するだろうから俺がメニューを決めてやった。今日のBランチは生姜焼きだ。肉を食えばもっと元気出るだろ。
 空が食券を買うのに並んでるから、俺と藤野は空いてる椅子を見つけて回る事にした。

 あーもう食い終わって喋ってる奴らどけよ。
 あの一個空けて座ってる奴らも詰めりゃ三人座れるだろーが。
 俺はイライラして来たから、とある騒がしい集団のテーブルで立ち止まりニコッと無理矢理笑顔を作って声を掛けてみた。二年か三年か。一年じゃないのは確かだ。


「よう。食い終わったんならそこ譲ってくんね?俺らこれから食うんだわ」

「ん?」

「あ?」


 俺がイライラニコニコ笑顔で声を掛けると馬鹿騒ぎしてた集団は一気に振り向いて見てくる。
 そして何人かがゲッと言う顔をした。
 んだその顔は!人の顔見てゲッて失礼だろうが!


「おい、こいつ秋山だ」

「チッ、行くぞ」


 ん?何か良く分かんねぇけど、大人しく立ち去ってくれたな~。俺は予想より楽に席をぶん取る事が出来て少し機嫌が良くなった♪
 声掛けてみるもんだな。


「聞き分けが良くて助かったぜ~」

「秋山、あまり脅したりは良くないよ」

「脅しだと?俺は普通に席譲れって言っただけだろ」


 隣にいた藤野に注意されたけど、本当に俺は普通に声を掛けただけだ。それも笑顔を作ってまで。
 ここで食券を買った空が日替わりパスタのミートソースパスタが乗ったトレイを持って入って来た。そして俺達にそれぞれBランチの食券を渡して来る。


「あ、席取れたんだ?二人の分も買えたから取って来てよ」

「おうサンキュー♪藤野行こうぜ」

「……うん」


 また元気無くしてやがる!
 藤野って意外と面倒くせぇ奴なのか?
 俺は気にしてても飯食えねぇからそのままBランチを取りに行く事にした。


「秋山、俺あまり目立つ事はしたくないんだ。だからさっきみたいなのは……」

「だから俺は普通に言っただけだろ。あいつらも普通に譲ってくれたじゃねぇか。別に目立ってねぇだろ」


 Bランチが乗ったトレイを受け取って空が座ってる席に戻る時に藤野に指摘されたから、少しムッとして言い返すとまた元気を無くした。
 元気ねぇの俺のせいかよ!
 
 俺は空の隣にドカッと座り、藤野は空の前にゆっくり座った。
 俺達の様子を見た空が不思議そうに聞いて来た。


「二人共何かあったのか?」

「ねぇよ。さっさと食って戻るぞ」

「えー、絶対あっただろ。楽しく食おうって~」

「…………」


 気を使う空だけど、俺は気なんか使えねぇんだよ。本当は藤野を励ます為に誘ったけど、ここまでウジウジされたら嫌にもなる。あとは空に任せちまおうと思った。
 

「なぁココ、貴哉に嫌な事でも言われた?」

「言ってねぇよ!何で俺が何かしたってなるんだよっ」

「だって、貴哉もイライラしてるし、絶対何かあったじゃん」

「早川こんな空気にしてごめん」

「俺はいいけどさ~。ココが元気なーいって貴哉が心配してたから。貴哉って分かりにくいけど優しいんだぜ?」

「分かりやすいじゃねぇか」

「口悪過ぎなんだよ。貴哉は普通に話してるつもりだけど、いつも喧嘩腰になるのなんなの?」

「あ?これが俺だろ」

「もう慣れたけどさ~。貴哉とあんま話さない人は勘違いするって。なぁ?ココ」

「……いや、俺が悪いんだ」


 空が何を言っても藤野は元気がないままで、もう俺達の顔を見ずに食っていた。
 
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