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かかってこいやペーパーテスト!
しおりを挟む生徒会室。この学校にこんな部屋があったなんてな。銀髪に案内された所は裏校舎の二階の一室。場所が場所なだけあって周りは静かで授業サボるにはもってこいの場所だなと思った。
中に入ると普通の教室の半分ぐらいの広さで、中にはそれはそれは立派な机とソファがあった。そして奥には更に立派な机と椅子。よくドラマとかで観る社長とか偉い奴がが座るような場所があった。あとは本棚とかがあった。
「あれー?葵くんいないじゃん」
「なぁ弁当はー?腹減ったんだけど」
俺と銀髪はキョロキョロしてると、奥の扉から誰かが入って来た。おー、隣の教室と繋がってるのか。
入って来たのは背が高いモデルのような体型の、長い髪を一本に縛った俺でも見た事があるあの生徒会長だった。
「遅かったな」
「葵くーん♡寂しかったー?」
「うるさい!さっさと始めるぞ」
銀髪の奴が生徒会長らしき人物に抱き付いてた。え、こいつらそういう関係なの?生徒会長っぽい奴は一生懸命剥がそうとしてるけど、まぁ他人の色恋沙汰には興味ねぇ。スルーしてるとモデル野郎に睨まれた。
「秋山貴哉だな」
「お、おう」
「私は神凪。お前の事は担任からも聞いている」
「そーですか。銀髪に何とかしてくれるって聞いて来たんだけど、マジなのか?」
「ふんっ紘夢も余計な事を……」
何だか鉄仮面と話してるみてーだな。
ずっと怒ってるぞこの人。
「貴ちゃんって面白いんだって!絶対この学校には必要だから助けてあげてよー」
「紘夢が言うなら間違いないんだろうな。って事で早速ペーパーテストを受けてもらう」
「はぁ!?テスト!?聞いてねーよそんなの!」
「言ってないもーん♡大丈夫!俺も初めは受けたから」
「俺は弁当くれるって言うからっ」
「終わったらちゃんと与えてやる。文句言わずこっちへ来い」
くそー!詐欺に遭う奴の気持ちが分かったぜ。甘い言葉にまんまと騙されてついてったが最後。強引にやりたくも無い事やらされるって訳か。
俺が帰ろうとドアに手をやった時、銀髪が豪華な紙袋から箱を取り出して俺に見せた。
え、めっちゃいい匂い!
「じゃじゃーん♪駅前で売ってるちょー高級焼肉店の焼肉弁当一個三千円!頑張ったら食べられるよー♡」
「よっしゃー!かかってこいやペーパーテスト!」
今なら何でも出来る気がするぜ!
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